■3月月例ネット句会清記■
2025年3月9日
45句(15名)
2025年3月9日
45句(15名)
01.かんばせの細くおはすや古ひひな
02.振り返りふりかえりつつ流し雛
03.立子忌の命欲しきや名も欲しき
04.山山を抱く風あり春の暁
05.久々の雨や草木の舞い姿
06.いち早く利根の目覚めし春の波
07.囀を空耳とする湖の家
08,雪掻けど掻けど今宵の雪降りぬ
09,桟橋の静かに朽ちる春浅し
10.日向なる人待ち顔の犬ふぐり
11.枝先に一輪咲きし枝垂梅
12.名を知らぬ小さき花や青き踏む
13.寒凪に舟の生む波赤く染む
14.猫鳴けば孫も猫まね日永かな
15.梅咲いて新しき手帳買い求む
16.三寒を超えて十寒四温なり
17.ふと見れば駅舎の中に雛飾り
18.旅立ちは夜明けの春の港から
19.白梅は空の光とまじりあい
20.降り込んで雪ともならず春の雨
21.菜花茹で蕾の黄色ひとつあり
22.春の宵あかり灯りぬ須磨明石
23.暮れかかる溜池に春の鴨の影
24.春灯しおもてに映し川流る
25.渡し舟ゆれて離岸の春帽子
26.春星の窓に栞の本を置く
27.雀一羽たった一羽が春の影
28.三月の漢字の増えし児の手紙
29.水際の色となりつつ柳の芽
30.芽柳の雨こまやかに道後の灯
31.暖かな日差し煌めくバスの旅
32.カーテンの奥は淡雪さらさらと
33.手のひらで優しく沈む桜餅
34.風二月丘にふくらむホルンの音
35.雛あられ米屋の棚に米が無く
36.啓蟄の土踏み浴びる鶏の声
37.旧友の土産は庭の蕗の薹
38.てのひらにしっとり蕗の薹二つ
39.蕗味噌にレシピ聞きつつ箸を付け
40.真白なる美濃路の天守北窓開く
41.北窓を開いて仏間の花の揺れ
42.夕茜残る光や梅古木
43.桃の節句彩り軽く淡い空
44.卒業の便りが耳に風強し
45.伊予柑のみずみずしさを朝食に
※互選をはじめてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。
コメント
3月月例ネット句会選句
06. 17, 20, 35, 37
37.旧友の土産は庭の蕗の薹
旧友が自宅の庭から蕗の薹を摘んで遊びに来た。
いかにも春らしいく。蕗の薹が効いている。
花冠3月月例ネット句会選句
06 18 10 29 44
<特選>
18)★旅立ちは夜明けの春の港から
少し暖かくなったかと思えば、又直ぐ寒の戻りがあり、長い間寒暖定まらぬ天候がつづきました。然し漸く春の兆しです。待ちに待った旅立ちは、夜明けのしかも「春の港」からという。心弾む大いなる喜びに溢れている。
3月月例ネット句会選句
先にお送りした選評に一部誤りが有りましたので訂正いたします。
(誤)いかにも春らしいく
(正)いかにも春らしい句
以上宜しくお願い致します。
3月月例ネット句会選句
06.08.18.28.34.
08.雪掻けど掻けど今宵の雪降りぬ
この二月の豪雪、雪国のみなさまの心情を代表する一句と感じました。
日に四度雪かきをしてもまだどんどん積もるとか。
この雪が日本を支える貴重な水資源となると聞けば、申し訳ない気持ちです。
3月月例ネット句会選句
08.15.21.31.38
38.てのひらにしっとり蕗の薹二つ
てのひらを通して伝わる二つの蕗の薹のしっとりとした柔らかさ。その感触と、蕗の薹を見る作者のまなざしに春到来の喜びを実感します。
3月月例ネット句会選句
12.19.22.29.41.
19.白梅は空の光とまじりあい
春になり日差しも眩しくなりました。
白梅に差しこむその日差しの眩しさが、花と相まって幻想的な感じを醸し出してくれます
3月月例ネット句会選句
2,7,28,37,43
37.旧友の土産は庭の蕗の薹
長い付き合いの友人の心遣いや自然の恵みの豊かさとともに、春の訪れと新たな始まりを感じました。
3月月例ネット句会選句
08、09、20、25、28
28.三月の漢字の増えし児の手紙
小学1年生からの手紙でしょうか。小さな子は一年で大きく成長して、学年末の三月に覚えた漢字を使っている健やかな姿が想像できます。読んで喜ばしい句ですね。
3月月例句会選句
19 30 34 37 45
19.白梅は空の光とまじりあい
冬が終わり、最初に色を見せてくれるのは梅である。そして、梅に早春の光がふりかかるのであるが、色のないこの季節、白梅と空の光が浮き立って見える。桜が咲くとこの光景は桜に奪われてしまうし、夏の強い色や秋の紅葉なども、他の色を目立たなくする。早春の今以外の景色では詠めない句だと思う。この季節だからこそ、「まじり合った決して派手でない色」がはっきりと作者の目に映ったのである。・・・このように感じました。
Unknown
13,18,25,28,36
28.三月の漢字の増えし児の手紙
四月の進級月を前にして、三月には覚えたての漢字を書けるようになった子供の成長がほほえましい。幼少時期の頃の自分の姿かもしれません。
Unknown
7. 13. 19. 25. 29
13.寒凪に舟の生む波赤く染む
寒の夕凪、静かにひろがる小舟からの波がしだいに夕陽に
染まり、美しく安らかな一日の終わりが感じられます。
月例ネット句会互選
09. 19. 23. 26. 29.
23.暮れかかる溜池に春の鴨の影
貯水のために作られた溜池は、波もなく穏やかです。ゆっくりと暮れ始める頃、未だ帰らずにいる鴨の影が、その水面に映りました。せわしい動きがない、駘蕩とした春の夕べのひとこまに心惹かれます。
選句
11. 13. 19. 21. 28.
21. 茹でた菜の花に蕾が混ざるとひと際目立ちますね。黄色の蕾が日常に彩を与えているようです。
選句
06. 09. 15. 18. 19. 26. 28.
15. 春の訪れの喜びと、手帳をあたらしくする楽しい気持ちが合わさって軽やかな雰囲気です。