■2017年立春ネット句会■
■入賞発表/2017年2月4日
【金賞】
★春立ちぬ朝のサラダの鮮やかに/古田敬二
上五の季題「春立ちぬ」がいい。季節の嬉しさ、生活の喜びがまさに「鮮やかに」伝わってくる。(高橋信之)
【銀賞2句】
★桜芽の伸びる青空仰ぎ歩く/柳原美知子
早春の明るくい風景だ。「青空仰ぎ歩く」嬉しさが読み手に快く伝わってくる。(高橋信之)
★大空が広がる朝に寒明ける/高橋秀之
寒明けはすなわち暦の上では春の到来。大空が広がる朝に寒が明け、いよいよ春となる清々しい気持ちが伸びやかに詠まれている。(高橋正子)
【銅賞3句】
★蹲に青竹柄杓春立つ日/古田敬二
春立つ日、蹲の水に添えられた青竹の柄杓が特別に瑞々しく、清々しく思われる。春立つ日が青竹のすがすがしさとよくマッチしている。(高橋正子)
★まんさくの花は縮れて風を受く/祝 恵子
まんさくの花は、早春に先駆けてまず開く花とされる。もう咲いたかと見れば、ようやくに花びらを開き始めたばかりで、寒さに縮れたような感じで咲いている。日差しは明るいが、風が冷たく、「花は縮れて」は、実景として印象深い。(高橋正子)
★立春の日を鋤きこんで田を返し/柳原美知子
「立春の日」を詠んで力強い句だ。下五の「田を返し」がいい。一句の終わりまで気を抜いていない。(高橋信之)
【高橋信之特選/8句】
★春立ちぬ朝のサラダの鮮やかに/古田敬二
上五の季題「春立ちぬ」がいい。季節の嬉しさ、生活の喜びがまさに「鮮やかに」伝わってくる。(高橋信之)
今日は折しも立春です。鮮やかな野菜の色に色々取り合わせ、春めいたサラダが嬉しい。春~、朝~、サラダ~、鮮やかとの、あ行の頭韻により立春の明るい日差しが想われます。 (桑本栄太郎)
★立春の日を鋤きこんで田を返し/柳原美知子
「立春の日」を詠んで力強い句だ。下五の「田を返し」がいい。一句の終わりまで気を抜いていない。(高橋信之)
★桜芽の伸びる青空仰ぎ歩く/柳原美知子
早春の明るくい風景だ。「青空仰ぎ歩く」嬉しさが読み手に快く伝わってくる。(高橋信之)
★さえずりや湖についと日の奔り/小口泰與
さえずりが湖を渡るように聞こえてくる。日の光がついと湖に奔放に走る。春の訪れである。(高橋正子)
★大空が広がる朝に寒明ける/高橋秀之
寒明けはすなわち暦の上では春の到来。大空が広がる朝に寒が明け、いよいよ春となる清々しい気持ちが伸びやかに詠まれている。(高橋正子)
★春立てりマジックショーの人だかり/高橋正子
表現が明快で、平易な言葉が力強い。飾り気がない、いい句だ。(高橋信之)
★赤き芽を白く弾かせ猫柳/高橋正子
中7の「白く弾かせ」がいい。上5の「赤き芽」がいきいきとしている。(高橋信之)
★蹲に青竹柄杓春立つ日/古田敬二
【高橋正子特選/8句】
★春立ちぬ朝のサラダの鮮やかに/古田敬二
上五の季題「春立ちぬ」がいい。季節の嬉しさ、生活の喜びがまさに「鮮やかに」伝わってくる。(高橋信之)
★立春の日を鋤きこんで田を返し/柳原美知子
「立春の日」を詠んで力強い句だ。下五の「田を返し」がいい。一句の終わりまで気を抜いていない。(高橋信之)
今日の立春、とてもいいお天気でした。田の仕事も、春になった喜びを感じます。 (祝恵子)
★桜芽の伸びる青空仰ぎ歩く/柳原美知子
早春の明るくい風景だ。「青空仰ぎ歩く」嬉しさが読み手に快く伝わってくる。(高橋信之)
★まんさくの花は縮れて風を受く/祝 恵子
まんさくの花は、早春に先駆けてまず開く花とされる。もう咲いたかと見れば、ようやくに花びらを開き始めたばかりで、寒さに縮れたような感じで咲いている。日差しは明るいが、風が冷たく、「花は縮れて」は、実景として印象深い。(高橋正子)
★立春の窓全開へ陽のおどる/佃 康水
立春の声を聞いて、閉め切っていた窓を全開し、風を入れる。日射しが踊るように窓から入り込む。心弾む陽の光だ。(高橋正子)
立春を迎えて窓から入る陽差しも春を感じるようになり、窓も全開したい気持ちになります。(高橋秀之)
★節分会鄙の社も人多し/河野啓一
節分会は、鄙の方が伝統を守って行事を行っている言えるのだろう。鄙の神社に邪気を払ってもらうために人出がある。賑やかであることは、世の明るさでもある。(高橋正子)
★大空が広がる朝に寒明ける/高橋秀之
★蹲に青竹柄杓春立つ日/古田敬二
【入選/4句】
★青空の朝の玻璃戸や春の雪/桑本栄太郎
朝の玻璃戸を透かして見える青空。その玻璃戸には春の雪の降る様子も見える。名残の春の雪が朝の青空で鮮明になった。(高橋正子)
★探鳥会春を呼ぶなり四十雀/谷口博望 (満天星)
四十雀のツッピー、ツツッピーと鳴く声を聞くと寒禽の鳴く季節も終わり、春が来たと思う。探鳥会でいろんな鳥に出会う楽しみも増えることであろう。(高橋正子)
★飛び交いて蜜吸う鳥や梅日和/ 佃 康水
先日、探梅に行きましたが、白梅がぱっちり瞳を開いていて、蕊の奥に蜜がキラキラ光っていました。その蜜を鳥が来て吸っている景は私も見たかったです。谷口博望 (満天星)
★分校の土くれ返る余寒かな/小口泰與
日差しが春めいてきたとはいえまだ寒さの残る校庭で、分校の子供たちの手で、固くなっていた土が掘り起こされ、黒々と蘇った。作業をする子供たちの声が聞こえてくるようで、待春の思いが伝わってきます。 (柳原美知子)
■選者詠/高橋信之
★今日立春という天井の灯を仰ぐ
★立春の湯呑が丸い口開ける
★立春の今年また来て過ぎゆきぬ
■選者詠/高橋正子
★春立てりマジックショーの人だかり
★赤き芽を白く弾かせ猫柳
★飛び移る笹音させて笹鳴きす
■互選高点句
●最高点(4点/同点4句)
★春立ちぬ朝のサラダの鮮やかに/古田敬二
★蹲に青竹柄杓春立つ日/古田敬二
★立春の日を鋤きこんで田を返し/柳原美知子
★桜芽の伸びる青空仰ぎ歩く/柳原美知子
※集計は、互選句をすべて一点としています。選者特選句も加算されています。
(集計/高橋正子)
※コメントのない句にコメントをお願いします。
コメント
御礼
高橋信之先生 高橋正子先生
この度は立春ネット句会を開催頂きまして誠に有難うございました。皆様の投句やコメントから「春が来た!」と心浮き立つ思いをさせて頂きました。
高橋正子先生には「立春の窓全開へ陽のおどる」の句を特選8句にお選び頂き素晴らしい句評を賜り、励みにさせて頂きます。朝早い時刻には厚い雲に覆われていましたが次第に陽射しが見え始め窓という窓を開け放ちますとさっ!と陽射しが踊る様に入って来て大変嬉しくなりました。
高橋秀之様には同句へ貴重な選と素敵なコメントを誠に有難うございました。
また、入選4句に「飛び交いて蜜吸う鳥や梅日和」をお選び頂き有難うございます。
通院の途中など紅白の梅が咲いているところが有りますが鳥が小枝を飛び交う様を見るとまさに春を感じます。人に聞くとメジロだそうです。
谷口博望 (満天星)様には同句へ貴重な選と素敵なコメントを誠に有難うございます。
桑本栄太郎様 祝 恵子様には「どこまでも耀く瀬戸や春の波」の句へ貴重な選を有難うございました。
*今回は風邪に依る発熱のため選句が出来なかったことを心よりお詫び申し上げます。
御礼
柳原美知子様
「立春の窓全開へ陽のおどる」の句へ貴重な選を誠に有難うございました。
お礼
高橋信之先生 高橋正子先生
立春ネット句会を開催いただききましてありがとううございました。
また、「大空が広がる朝に寒明ける」の句を銀賞お選びいただきありがとうございました。立春の日の出勤時の思いそのままです。
柳原美知子様、同句に選をいただきありがとうございました。
御礼
信之先生 正子先生
立春ネット句会を開催いただききましてありがとううございました。
春立ちぬ朝のサラダの鮮やかに
に、選を賜りありがとうございました。立春の朝、2階から降りてきてテーブルの上の朝食のサラダがいつになく鮮やかな感じがして詠みました。
蹲に青竹柄杓春立つ日
は病院へ常備薬をもらいに行った帰り、熱田神宮のそばの白鳥邸苑に立ち寄った時に見つけた風景を詠みました。
日頃はなかなか投句する句が出来ず申し訳ありません。特に今回は選句をする時間もとれず失礼しました。
Unknown
信之先生、正子先生、立春ネット句会を開催していただきありがとうございました。
「桜芽」の句に銀賞、「立春」の句に銅賞を賜り、両先生の特選と信之先生の丁寧なご講評をいただき、とても嬉しく感謝申し上げます。青空から明るい日差しの届く気持ちのよい立春でした。
祝恵子様には「立春」の句に選と温かいコメントを、満天星様には選をいただき、ありがとうございました。
高橋秀之様、満天星様には「桜芽」の句に選をいただき、ありがとうございました。
お礼
高橋信之先生、正子先生、立春ネット句会の開催をありがとうございます。
「まんさくの花」を銅賞に、正子先生の特選を頂き、素敵な句評を賜り、ありがとうございます。
高橋秀之様には[春寒し」、満天星様、柳原美知子様には「まんさくの花」に、選を頂きましてありがとうございます。
御礼
高橋信之先生、正子先生
立春ネット句会を開催頂きまして、大変有難う御座います!!。
「青空の朝の玻璃戸や春の雪」の句を入選4句にお選び頂き、正子先生には嬉しいご句評も頂戴しまして大変有難う御座います!!。
両先生並びに会員の皆様、寒暖の定まらない日がつづきます。どうぞお身体にはお気をつけ頂き、ご健吟の程を願って居ります。