5月24日(火)

★青葉木菟湯にとっぷり子と沈む  正子
自然豊かな砥部のお住まいでお暮らしの頃でしょうか。お子さまとともにゆったりと湯船に入りながら聞く青葉木菟の声があたたかく優しく、ことさら緑美しい青葉の夜を感じさせてくれます。(藤田洋子)

○今日の俳句
開いては菖蒲の高さ揃いたり/藤田洋子
菖蒲のあでやかな花が印象づけられる。どれも同じ丈に咲きそろう菖蒲の見事さ。(高橋正子)

◇生活する花たち「箱根うつぎ①・箱根うつぎ②・山ぼうし」(横浜日吉本町)

5月23日(月)

★燕子花を抱え一束の湿り  正子
水の中から生える燕子花。葉の大きな花ですから、一束を抱える時は、腕の中に水をだいているような心地になるでしょう。燕子花の他にない「湿り」です。(川名ますみ)
水辺に育つ燕子花。切花として数本を束にして抱えれば、(包装紙を通してさえ)ひんやりとした湿り気が感じられ、濃紫の花のみずみずしさまでもが、くっきりと目にうかびます。 (小川和子)

○今日の俳句
茄子苗の影なすほどに確と付く/小川和子◆
夏野菜の苗を植える季節。茄子苗も植え付けはじめは、心もとない感じだった。しっかりと根付いた今は「影をなすほど」になった。「影なすほど」は、茄子苗の存在感。(高橋正子)

◇生活する花たち「すずらん・にしきうつぎ・エニシダ」(横浜日吉本町)

5月22日(日)

★葉桜に夜も残れる空の紺  正子
葉桜の生命力溢れる勢いに、夜空の色も青みがかった美しい色をしています。紺を残していると捉え、瑞々しい初夏を詠まれています。(後藤あゆみ)

○今日の俳句
それぞれの水音ありて大植田/後藤あゆみ
「それぞれの水音」と聞き分けられる広さの田を思ったが、「大植田」が下五に来た意外性に、上五を読みなおした。広い田の水音にも変化があって、心楽しい。(高橋正子)

◇生活する花たち「茨の花・芹の花・黄菖蒲」(横浜市都筑区緑道ふじやとのみち)

5月21日(土)

★アカシヤの花に青空寄りかかる  正子

○今日の俳句
咲きかけの黄薔薇とアンネ・フランクと/古田敬二
アンネ・フランクに薔薇を添えるとしたら、黄色の薔薇がいいですね。これから咲こうとして、パウダーのかかったような無疵の花びらが、自己の気品をほどいていく。黄色い薔薇は、アンネの実在の姿に重なる。(高橋正子)

◇生活する花たち「さつき・ニワセキショウ・かたばみ」(横浜日吉本町)

5月20日(金)

★豆飯の飯の白さに風抜ける  正子
白いご飯に緑の豆が混じった豆御飯はこの季節ならではご馳走です。見ただけでも初夏の風が通ったような感じで食欲をそそります。「風抜ける」は先生ならではの表現と拝読いたしました。(黒谷光子)

○今日の俳句
朝日射す御堂へ今日は豆御飯/黒谷光子
毎朝の仏飯に、今日は季節の香りいっぱいの豆御飯をお供えした。御堂には、すがすがしい朝日が差して、まことに気持のよいことである。(高橋正子)

○おかげさまでアクセスランキング入り
2011.05.19(木) 673 PV 227 IP 6777 位 / 1583535ブログ

◇生活する花たち「ばら園①・ばら園②・ばら園③」(横浜・港の見える丘)

5月19日(木)

★新緑の翳るときあり水があり  正子
新緑の季節になると次第に木々の葉も青々と繁って来て、翳りが出るとほっと安らぎを覚えます。公園等では池や噴水等が有れば、なお清々しい空間が生まれ、くつろぎの一時を過ごしていらっしゃる様子が窺えます。(佃 康水)

○今日の俳句
船窓に見え来る全山島若葉/佃 康水
船窓から島の全山が見え始め、さらに近付くと島を覆い尽くす若葉の鮮やかさに、息をのむような感動を覚える。(高橋正子)

○花冠ツイッター句会
「ツイッター句会」が始まって20日近くなり、ツイッターでの投句や選句、お礼の入れ方にも慣れてこられた感じがします。投句、選句は、140字で足りますが、それ以上のツイートが必要なときは、リンクをを使えば書きこめます。現に、Twitpicや、ブログのリンクを貼り付けて、珍しい花やスケッチ、編み物などをアップされていて、みなさんの多芸を楽しみに拝見させていただいています。ツイッター句会の運営・管理は信之先生がいろいろ工夫されておられます。

われわれがこれまで伝統的に行ってきた(オフ)句会では、主に先生の居宅で行われたせいもあって、句友の手作りおはぎ、ねりきり、自分の庭の花、山へ行ったからと青竹にいれた山清水、水墨画、糸かがりの手まり、落款の印、花の写真、陶芸品など、数え上げればきりがないほど、俳句以外のものを持参され、みんなを楽しませてくれていました。その人の全体像に近いものに触れることができていました。句会の部屋には、床の間に軸、お花はもちろんのこと、「季節のしつらえ」がありました。お茶の飲み方一つ、笑い方にも個性があって、面白く、五感全部で俳句を楽しんでいたわけです。

ツイッター句会でも、みなさんの趣味や本業のこぼればなしなどが披露され、ブログ句会より、変化に富んだ楽しみが得られるようになりました。互いが、より身近に感じられるようでもあります。以下に、多田有花さん、後藤あゆみさん、そして、私の3名のツイッター句会の感想がありますので、お読みください。

花冠7月号は、まもなく校了となりますが、この7月号には、ツイッター句会の特集をしています。たのしみに、お待ちください。

・5月1日から始まったツイッター句会に昨日14日は、15名の方がご参加くださいました。予想以上の盛会に大変喜んでおります。信之先生は、毎日5名の方がご参加くだされば、上出来だろうと予想されておられました。ご投句、選句、コメントをありがとうございます。(花冠代表 高橋正子5/15)
・信之先生、正子先生、花冠ツイッター句会をありがとうございます。ブログ句会以上にみなさまとの距離が近くなった感じがいたします。(多田有花5/15)
・信之先生、正子先生、ツイッター句会をありがとうございます。初めはツイッターで?と不安でしたが、慣れるに従い膝を突き合わせて皆様と会話をしているようで、ぐっと距離が縮まったように感じております。お導き、感謝致します。ツイッター新聞、写真集も楽しみです。(後藤あゆみ5/16)

◆花冠ツイッター集/花冠同人参加◆
http://kakan.info/twitter/
◆花冠の歩み/花冠ツイッター写真集◆
http://twitpic.com/photos/kakan03
◆俳句と書/高橋信之ツイッター写真集◆
http://twitpic.com/photos/kakan01
◆生活する花たち/高橋正子ツイッター写真集◆
http://twitpic.com/photos/kakan02

◇生活する花たち「赤ばな栃の花・ベニカナメモチ・白山吹」(横浜日吉本町)

5月18日(水)

★燕子花を抱え一束の湿り  正子

○今日の俳句
若葉風青竹売りの声街に/飯島治朗
若葉風の中に青竹を売る声が通り抜けて、初夏のすがすがしい季節が街に来た。(高橋正子)

◇生活する花たち「うつぎ・山ぼうし・鉄線」(横浜日吉本町)

5月17日(火)

 横浜動物園
★石楠花に深山の風の吹き起こる  正子
石楠花が植え込まれ、まるで山の中に自生しているかの様な風情が思われます。ときは初夏、爽やかな風が流れて、すばらしい景が目に浮かびます。(河野啓一)

○今日の俳句
卯の花の白きを門に置きし家/河野啓一
卯の花の白さを門に配しているのがいい感覚だ。「置きし」は、画を描いているような、絵具を置くような、詠み方で、光景を絵画的にしている。(高橋正子)

◇生活する花たち「朴の花・えごの花・茨の花」(横浜市都筑区緑道ふじやとのみち)

5月16日(月)

 横浜動物園
★真鶴に夏来し水辺用意され  正子

○今日の俳句
若葉光手つなぎ歩くいとこ達/祝恵子
若葉の輝く季節、小学生ぐらいのいとこ達であろうか、集まって、行楽にでかけるのであろう。「手つなぎ歩く」には、兄弟姉妹だけよりも、広がりのある身内のたのしさが、若葉の季節を得て、かろやかに詠まれた。(高橋正子)

◇生活する花たち「睡蓮・睡蓮・黄菖蒲」(横浜市都筑区山田富士公園)

5月15日(日)

★竹藪にあまりに明るししゃがの花  正子

○今日の俳句
田植時野を貫ける水の音/柳原美知子
田植時は、野が水浸しになるほど、田に水が張られる。田へ急ぐ水は、「野を貫く」勢いをもって音を立てる。日本のよい風景である。(高橋正子)

○昨日のアクセス数は、ランク入りしました。お訪ねいただき、ありがとうございます。
2011.05.14(土) 746 PV 205 IP 7600 位 / 1580781ブログ

◇生活する花たち「石楠花・定家かずら・かたばみ」(横浜日吉本町)