芽麦まで遠き夕陽の差しいたり 正子
○今日の俳句
麦の芽の畝くねりつつ交わらず/黒谷光子
麦の芽が黒い土に芽生えると、色彩的にもうつくしい。整然とした畑ではなく、畝もくねっているが、決して交わらない。真を得ている。
○花冠俳句フェスティバル2011in大阪第2日目
俳句フェスの2日目。午前は、大阪城吟行、午後は、大阪府警本部裏のホテル「プリムローズ大阪」会議室での大会で、今年度の花冠各賞授賞式と記念句会などを行う。
http://www.primrose-osaka.com/
明るくて深い 現代語による俳句を。よい生活から よい俳句を。
芽麦まで遠き夕陽の差しいたり 正子
○今日の俳句
麦の芽の畝くねりつつ交わらず/黒谷光子
麦の芽が黒い土に芽生えると、色彩的にもうつくしい。整然とした畑ではなく、畝もくねっているが、決して交わらない。真を得ている。
○花冠俳句フェスティバル2011in大阪第2日目
俳句フェスの2日目。午前は、大阪城吟行、午後は、大阪府警本部裏のホテル「プリムローズ大阪」会議室での大会で、今年度の花冠各賞授賞式と記念句会などを行う。
http://www.primrose-osaka.com/
★ストーブの出されしばかりが炎の清し 正子
○今日の俳句
茶の花や老婆の軽ろき鍬の音/桑本栄太郎
畑の周りに茶の垣根を巡らしているのだろうか。茶の花が咲くうららかな日、老婆は鍬音も軽く、楽しみながらの畑仕事である。京都では、畑やそこに働く農民を庭園の一部として鑑賞した地位の人もいたというから、そういった風雅がしのべる。
○花冠俳句フェスティバル2011in大阪
26日と27日の土日は、北近江長浜、大阪での俳句フェス。私たちの俳句雑誌「花冠」の同人たちが集まる。26日は、北近江長浜での吟行で、東は、横浜からの、西は、広島からの同人たちが集まる。
http://blog.goo.ne.jp/haiku_festival
鎌倉報国寺
★冬の水ひたすら澄みて金魚飼う 正子
○今日の俳句
欅立つ落葉きらめく陽の中に/小西 宏
情景がよく整理されている。陽を受けてきらめきながら散る落葉。その中心に黄葉した大きな欅の存在が示されている。(高橋正子)
○小菊
日本の秋の花の代表として菊がある。菊花展なども開かれて、大輪や懸崖など仕立てられる菊があるが、こちらは、全く好きになれない。せいぜい嵯峨菊くらいである。冬も近くなり、また冬になって冷たい露や霜を置いて葉が紅葉するころの、小さな花を咲かせる菊は、あたたかく、優しげで、身辺に飾りたくなる。庭先の草の中に倒れたりして、可憐な花を咲かせるのがよい。色は、白、桃色、臙脂、黄色、それぞれの中間の色があって、結構多彩だ。花の表情がゆたかであると言おうか。人工的でないといおうか。そんな理由で小菊を愛するのである。
★冬泉手にやわらかに旅半ば 正子
○今日の俳句
大根の白さを今日もまな板に/祝恵子
冬の間の食材として欠かせない大根の白が、目にみずみずしい。また今日の新しい白となって刻まれる。日々の新しさがさわやか。
○鬼柚子
暦の上で冬に入って、あたりも冬らしい景色に出会うようになった。山茶花が本格的に咲き始めたし、柚子が熟れはじめたし、という具合に。いつもの散歩コース日吉本町5丁目の鯛ヶ崎も初冬の景色になった。5丁目の丘の上には、植木を育てているところがあって、植木に混じって「鬼柚子」がある。数年前初めて見たときは、「仏手柑」かと思った。仏手柑は、臥風先生のお宅で見た記憶がある。仏の手が何かをつかんでいるような格好だ、というイメージがある。「鬼柚子」も多少は、そんな感じで、直径20センチほどある。
この前の散歩のときは、1個落ちていた。少し向こうの植木のなかで、発動機の音がするので、持ち主の方が作業をされているなと思い、近づいて、ちらっと横目に見て通り過ぎた。剪定した枝を細かく刻んで、堆肥にしやすくしているようであった。その日まで、「鬼柚子」の実物を見たことがなかったので、引き返して、作業をしている方に例の大きな柑橘について聞いてみた。ところが、発動機の音が大きくて、私の声が聞き取れない。わざわざエンジンを止めてくれて、大きな柑橘の名前を「鬼柚子」と教えてくれた。「獅子柚子」ともいうらしい。ところが、エンジンをかけなおして仕事を始めようとされたが、すぐにエンジンがかからない。すごく恐縮したが、大きな柑橘の名前を聞くのに、またとないチャンスだったので、やむをえなかったと、自分を慰めた。
★水鳥を見ていて一つが潜りけり 正子
情景がありありと浮かんできます。水鳥は群れを作って池沼や海辺に浮かんでいます。波に漂いながら、そのうちの一羽はひょっと潜った、その瞬間をとらえられました。そこはかとないユーモアも感じる御句です。(多田有花)
○今日の俳句
山茶花の長き季節の始まりぬ/多田有花
抒情が削ぎ落とされ、大変シンプルで一筋通った句である。山茶花は早いものは、十月ごろから咲く。本格的に咲き始めるのは、立冬を過ぎてからであろうが、冬の間中の「長き季節」を咲き続ける。今その咲き始めのとき、花あって身辺楽しい季節が過ごせるであろう。
★夕寒き街のはずれに花屋の燈 正子
寒々としてきた中で見る暮れ時の燈、街のはずれの花店となれば尚更のこと、あたたかく心和みます。ありありと目に浮かぶ情景の中、しみじみと心に灯る明るさです。(藤田洋子)
○今日の俳句
ペダル踏む籠に落葉とフランスパン/藤田洋子
専業主婦としての日常生活を詠んで、読み手も楽しませてくれる。季語「落葉」が効いて、生活の実感を伝えてくれる。(高橋正子)
<イギリスの旅余録>
①ディー川へ森を下る
ディー川はチェスターを流れる。トレヴァーにあるポント・カサルテ水道橋はそのディー川に架かる運河で高さが37メートル。この高さの橋の全景を写真に撮るために、橋の袂から森の小道伝いにディー川へ下った。この小道の楽しかったこと。イングランドの森である。ベリーと呼べそうな実がたくさん生っている。ブラックベリー、ラズベリーとか。姫りんごほどの林檎そっくりの黄緑の実が生っている樹があって、落ちた実からは、林檎の匂いがしていた。この樹は、高速道路わきの茂みのようなところでも見た。ピンクの月見草に似た花もある。秋の小さな野の花が咲いていた。残念ながら、野菊以外は日本で見たことのない花ばかり。写真には撮ったものの、その姿と楽しさを表現しようとしても、流れる色彩のようで、ただ思い出として心にしまうしかない。花や実の名前を知らないとはこういうことである。イギリスの植物図鑑を買って帰るべきだったと悔やまれる。
イングランドは、紅葉がはじまったところであるが、高速道路をバスで走ると、透き通るように熟れた赤い木の実がたくさん見られた。本当に木の実が多い。そして、ラズベリーや、ブラックベリーのジャムは、とてもおいしい。土産に買って帰った、フォートナムアンドメイソンのラズベリージャムは、それはそれはおいしいこと。無くなったら、日本橋の三越に買いにいこうと思うほどだ。一瓶1900円ぐらいのようだが。イギリス料理のまずさを誰もがいうが、ジャムが特別においしいのは、森に木の実がたくさん生るためでもあるのかと思った。今回の旅行で森を歩けるとは思わなかったので、森がほとりにあるディー川も愛すべき川となった。春のディー川、霧の立ち込めるディー川を見てみたい。
ポント・カサルテ水道橋は、世界遺産になったばかりで、案内板にウェールズ語が書いてあるらしかった。興味のあるものは、スペイン語じゃないみたいだ、デンマーク語だ、こんな英語は習わなかったなど、てんでに勝手なことを言ってなんとか読もうとしていた。ウェールズ語はケルト語から来ているらしい。日本で初めてケルト展が東京であった時に見たが、確かケルトには、文字がなかったのではと思ったけれど。そのあたりは、よくわからない。