■ご挨拶第2回/芍薬忌ネット句会を終えて

ご挨拶
第2回芍薬忌(信之忌)にお心のこもった献句をお寄せいただき、ありがとうございました。早いもので、5月24日に、3回忌に法要を墓所でいたしました。去年は鶯がよく鳴いておりましたが、今年は墓所いたるところに忍冬の花が香っていました。ことしも気持ちの良いお天気でした。

また、第2回芍薬忌(信之忌)にご参加いただき、ありがとうございました。月例句会から2週間ばかり経っての芍薬忌句会でした。田んぼに田水が入り、葉桜も葉蔭をひろげるようになりました。会員のみなさまにご参加いただいて、なごやかな句会が開かれましたことを、故信之先生も喜んでおられることでしょう。
句会後も入賞句にコメントをいただき、ありがとうございました。これで第2回芍薬忌句会を終わります。
              花冠発行所
                   代表 髙橋正子
                   2025年5月31日

5月26日(月)

曇り
●「馬酔木」6月号を贈呈いただいた。表紙裏に「現代の秀句」として「角川俳句年鑑2025年版」から「水音の奥より生まれ蛍の火 髙橋正子」を丹羽啓子氏の鑑賞で紹介いただいた。「馬酔木」に掲載され、ありがたく思う。以下に掲載記事を引用。俳句年鑑との膨大な俳句の中から選んで、繊細な解釈をいただいたことに感謝する。

 水音の奥より生まれ蛍の火  髙橋 正子
  空はまだ夕べの藍を湛え、草木は瑞の香を放つ。足許から夜の始まる時間、せせらぎが耳に優しい。ふわりと一粒の光が浮かび上がる。螢だ。夢のような景に身を委ねるとき、水音は自身の胸深くから響いてくるのではないだろうか。「花冠」代表。「俳句年鑑」2025年版より。(丹羽啓子)
●一日くもりで、肌寒い。気温は22度か23度くらい。

5月25日(日)

曇り

●第2回芍薬忌/信之忌ネット句会の入賞発表を午後6時にする。金銀銅賞の句へのコメントがマンネリにならないようにと思うと悩ましい。AIに出だしを書いてもらおうかと思ったり。これまで、コメントをどれくらい書いてきただろう。同じことを書かないように気を付けている。

●おととい買った新茶は静岡の川根茶。新茶とは言えお茶の味がよく出ていて、きりなく飲みたくなる。思い返すと、原発事故があって、用心して静岡のお茶は避けて知覧や八女茶にしていた。静岡茶は久しぶりに味わった。
●今日も赤ん坊の話になるが、なかなか寝ない。寝ないので句美子に夕飯を食べるように言って抱っこを交代する。おしゃぶりもはねのけてのけぞる。人の話し声はじっと聞いているようなので、「いぬさんはワンワンワン、ねこさんはニャーニャーニャー、すずめさんはチュンチュンチュン、きつねさんはコンコンコン、コンコンコン、コンコンコン、うさぎさんはピョーンピョン、たぬきさんはこんばんは、トントントン、トントントン」と思いつく言葉をつないで、ごくごく小さい声で歌う。止めると泣くので、30分歌い続けてようやく眠った。

芍薬忌・献句

■芍薬忌・献句■
(Let's offer a Haiku on the anniversary of Prof.
Takahashi's death.  Yoichi Hirota)

※芍薬忌は過ぎましたが、英語俳句で、献句をなさるかたは、下のコメント欄にお書込みください。(髙橋正子)

★芍薬を愛でる師想う三周忌/桑本栄太郎

★先生の足跡偉大芍薬忌/小口泰與

★正座して句集をめくる芍薬忌/土橋みよ

★芍薬忌一重の清楚を愛しけり/多田有花

★芍薬の咲きて笑顔の広がりぬ/廣田洋一

★芍薬の八重の重さよ風の庭/吉田  晃

★芍薬忌水音絶えず野を鳴らす/柳原美知子

★木々包む雨安らけし芍薬忌/藤田洋子

★満州を語る人減り芍薬忌/上島祥子

★雨音の響いて芍薬花ひらく/髙橋句美子

★芍薬の一夜経ぬ間にひらきけり/髙橋正子

To your tomb,
walking through the dark shadows 
of cherry leaves.    ― Masako Takahashi        

故高橋信之先生への献句をいただき、心よりお礼申し上げます。
                      2025年5月24日
                      花冠発行所
                      代表 髙橋正子
御礼
芍薬忌にご香典、お供、お花をいただきまして、大変ありがとうございました。信之先生の好物だったものを供えさせていただき、芍薬もたくさん活けました。心よりお礼を申し上げます。(髙橋正子)

第2回芍薬忌ネット句会入賞発表

■第2回芍薬忌ネット句会入賞発表■
2025年5月25日
【金賞】
19.初めての自転車まっすぐ葉桜へ/柳原美知子
初めて自転車に乗る喜びと、そのまっすぐな気持ちがそのまま、まっすぐに葉桜へ向かわせた。一歩前へ踏み出した子ども成長と、花から葉へ移り変わる季節がうまく重なって捉えられている。(髙橋正子)

【銀賞/2句】
22.雨伝う青葉の窓に師の句集/藤田洋子
師への深い敬意と感慨が込められている句。雨が青葉を伝うのが映る窓辺に師の句集があることで、一層俳句への思いが際立って感じられる。(髙橋正子)

25.噴水の大樹越したる水柱/上島祥子
噴水の勢いと大樹の静けさが対比された句。水柱の高さが強調され、視線が上へ向かう開放感がある。生命感溢れる句だ。(髙橋正子)


【銅賞/3句】
01.城山の眼下はるかに青葉潮/桑本栄太郎
城山から見下ろす景色の広がりに「青葉潮」という美しい季語を配置し、景色を美しくまとめた句。一般的に「青葉潮」は5月頃、南方から日本列島に沿って太平洋岸を北上する暖流(黒潮)を漁師の間で「青葉潮」或いは「青潮」と呼ぶ。 暖流と寒流とが交わる辺りで潮目がはっきりと見られる。 青葉潮が釧路沖まで至るときは豊年、金華山沖あたりで止むときは、東北は冷夏で凶作という。城山はどこであろうか。(髙橋正子)

12.夏つばめすいと滑空朝の空/多田有花
夏の朝、つばめが軽やかに滑空する姿が鮮やかに描かれている。「すいと滑空」という表現が、つばめの俊敏な動きを的確に伝え、爽やかな夏の空気感を感じさせる快い句。(髙橋正子)

16.ブランコを待つ子ら青葉の影にいて/吉田 晃
ブランコを待つ子どもたちが、日差しを避けてか、ブランコの位置でそうなったのか、子どもたちが青葉の影の中にいる季節感がいい。すこやかでやわらかな世界である。(髙橋正子)

【髙橋正子特選/7句】
07.打ち水して朝の手習い子規を読む/土橋みよ
一読して思わず背筋が伸びるような気持ちのよい御句です。朝の打ち水が周囲の空気を清々しいものにしてくれます。古き良き日本人の学びの姿勢とはきっとこういうものであっただろうと思います。 (多田有花)

19.初めての自転車まっすぐ葉桜へ/柳原美知子
子供が自転車に乗れる様になるのは 成長を遂げた証で、嬉しいですね。瑞々しい葉桜に向かう小さな自転車が目に浮かびます。(上島祥子)

22.雨伝う青葉の窓に師の句集/藤田洋子
雨となった信之先生の三回忌。雨に濡れた青葉の緑も美しく、窓辺の師の句集に寄せて、追悼の深い思いが雨だれの静かな音とともに伝わってきます。(柳原美知子)

25.噴水の大樹越したる水柱/上島祥子
噴水の水柱が大樹を越して噴き上がった。いかにも夏らしい豪快な句。 (廣田洋一)

32.天窓に空の青見え夏近し/髙橋句美子
思いがけない光景です。ふと寝転んで見上げられたのでしょうか。それとも都会の駅の天窓かもしれません。天窓から見える四角い小さな空だからこそ夏の近さがいっそう感じられます。 (多田有花)

12.夏つばめすいと滑空朝の空/多田有花
16.ブランコを待つ子ら青葉の影にいて/吉田 晃

【髙橋句美子特選/7句】
19.初めての自転車まっすぐ葉桜へ/柳原美知子
子供が自転車に乗れる様になるのは 成長を遂げた証で、嬉しいですね。瑞々しい葉桜に向かう小さな自転車が目に浮かびます。(上島祥子)


23.忌日来て紫陽花蕾持ち始む/藤田洋子
うちの近所でも紫陽花が咲いています。信之先生はエネルギーに溢れていましたが、先生を紫陽花と共に忍ぶのが美しいと思いました。 (上島祥子)

28.葉桜の濃き影踏みて墓所へまで/髙橋正子
信之先生の三回忌の法要に、墓所へお参りに行かれたようですね?今ではすっかり葉桜となっている墓所への道は、葉の濃い蔭を踏みながらのようです。(桑本栄太郎)

01.城山の眼下はるかに青葉潮/桑本栄太郎
08.露地植えの花咲くミツバ香る朝/土橋みよ
12.夏つばめすいと滑空朝の空/多田有花
16.ブランコを待つ子ら青葉の影にいて/吉田 晃

【入選/10句】
06.大輪の芍薬空を奪いけり/小口泰與
空に向かってすっと伸びるとりどりの大輪の芍薬の美しさ。芳香に包まれて、身も心も癒されるひとときが想像されます。 (柳原美知子)

09.雨上がり鰈干す網母の影/土橋みよ
雨上がりの散歩道。目にした干し網の鰈に母の面影が浮かび、在りし日の姿が蘇ります。波静かな春の海が見えるようで、郷愁を感じます。 (柳原美知子)

10.目に見えぬ縁こそ深し時鳥/多田有花
「ほととぎす」に子規を思います。子規のもとに集まった弟子や友人たちは子規亡き後も子規を想い、互いの縁を深め続けます。「花冠」の座に集う皆様とも同様に、目に見えぬネットでの俳句を通して集い、信之先生を偲び、縁を深め続けられることは、かけがえのない有難いことだと思います。 (柳原美知子)

11.熊蜂の羽の旋風を肌に知る/多田有花
蜂が顔をかすめるときの音は耳にすることがありますが、この句がとらえた大型の蜂の羽の旋風による肌で感じた圧力には一瞬の緊張感が走るようです。リムスキー・コルサコフの熊蜂の飛行のスピード感と緊張感を思い出しました。(土橋みよ)

14.裏庭や十薬の花満開に/廣田洋一
十薬は暗緑色の葉に白い花が上品な姿であるのに対しその生命力は高くその有り様を眩しく感じます。 (上島祥子)

17.夜明け前玄関の灯に無言の守宮/吉田 晃
ヤモリは昔から家を守る縁起の良い動物として知られています。夜明け前の薄暗がりに、玄関の前の電灯に照らされた守宮が無言でいると表現されたところに存在感を感じました。(土橋みよ)

20.田から田へ水入り泡立つ空の青/柳原美知子
空が青く晴れた日に、水を勢いよく田んぼに入れた時、田から田へと水が溢れる情景が広い空へと自然に繋がっていく爽やかな初夏を思いました。(土橋みよ)

24.柿若葉どの葉も雨の光る朝/藤田洋子
夜半に降った雨が柿若葉に残っています。そこに朝日があたりきらきらと光っています。この季節ならではの瑞々しい光景を鮮やかに詠まれています。 (多田有花)

18.鯖寿司の酸味嬉しき夏灯し/吉田 晃
21.卯の花の真白咲き初む谷の香よ/柳原美知子

■選者詠/髙橋正子
29.忍冬の花の香りに三回忌
忍冬、和名スイカズラの、甘い芳香の漂うなか迎えられた三回忌。忍冬の花の静かな趣き、その香りの優しさに、忌日となる一と日の思いが伝わり、しみじみと偲ばれます。(藤田洋子)
はや三回忌なのかと感じます。スイカズラは甘い香りがあり、昔は砂糖代わりに用いられました。ふとした瞬間に漂う香りはそのときの記憶を鮮烈に蘇らせてくれるものです。 (多田有花)

30.桜の実熟れるころなり夫の忌は
葉桜になる頃、桜は小さな実を結ぶ。この実は間もなく土に落ちて来年の発芽を待つのである。。その時期が先生の忌日である。我が家の桜も小さな赤い実を結んでいて、生前の先生の笑顔を思い浮かべる。(吉田 晃)
信之先生の忌は、都会地では市販されている桜桃の実をさくらんぼと言っている。一重桜の実で、桜桃よりずっと小さく、紅くなり、さらに紫黒色ととなる。とっても美味しい実です。このさくらんぼを見るといろいろの思い出が蘇ってきます。(小口泰與)

28.葉桜の濃き影踏みて墓所へまで
信之先生の三回忌の法要に、墓所へお参りに行かれたようですね?今ではすっかり葉桜となっている墓所への道は、葉の濃い蔭を踏みながらのようです。(桑本栄太郎)

■選者詠/髙橋句美子
31.すきとおる新茶を淹れる益子焼
益子焼は現代的な要素を取り入れながら素朴で温かみがあるのが特徴です。その器の中に淹れた新茶は甘くまろやかで新鮮で、しかも縁起が良いとされています。その清々しい感覚や情景の日本的な美しさが「すきとおる」という語に集約されているように感じました。以前読んだ「手袋の色」の読後感を思い浮かべました。(土橋みよ)

32.天窓に空の青見え夏近し
思いがけない光景です。ふと寝転んで見上げられたのでしょうか。それとも都会の駅の天窓かもしれません。天窓から見える四角い小さな空だからこそ夏の近さがいっそう感じられます。 (多田有花)

33.風薫る民家の庭に写真撮る

互選高点句
●最高点句(5点/同点2句)
12.夏つばめすいと滑空朝の空/多田有花
16.ブランコを待つ子ら青葉の影にいて/吉田 晃

集計:髙橋正子
※コメントのない句にコメントをよろしくお願いします。思ったこと、感じたこと、ご自由にお書きください。

5月24日(土)

曇り、夜小雨
献句
芍薬の一夜経ぬ間にひらきけり   正子
投句
29.忍冬の花の香りに三回忌
忍冬、和名スイカズラの、甘い芳香の漂うなか迎えられた三回忌。忍冬の花の静かな趣き、その香りの優しさに、忌日となる一と日の思いが伝わり、しみじみと偲ばれます。(藤田洋子)
はや三回忌なのかと感じます。スイカズラは甘い香りがあり、昔は砂糖代わりに用いられました。ふとした瞬間に漂う香りはそのときの記憶を鮮烈に蘇らせてくれるものです。 (多田有花)

30.桜の実熟れるころなり夫の忌は
葉桜になる頃、桜は小さな実を結ぶ。この実は間もなく土に落ちて来年の発芽を待つのである。。その時期が先生の忌日である。我が家の桜も小さな赤い実を結んでいて、生前の先生の笑顔を思い浮かべる。(吉田 晃)
信之先生の忌は、都会地では市販されている桜桃の実をさくらんぼと言っている。一重桜の実で、桜桃よりずっと小さく、紅くなり、さらに紫黒色ととなる。とっても美味しい実です。このさくらんぼを見るといろいろの思い出が蘇ってきます。(小口泰與)
28.葉桜の濃き影踏みて墓所へまで

To my husband's tomb,
walking through the dark shadows 
of cherry leaves. ― Masako

●第2回芍薬忌(信之忌)ネット句会を開催。献句一句と当季雑詠3句の句会。人数は10人。3回忌の法事と重なっているので、大変なのだが、これをこなしてこそ、と清記の通し番号を間違えないように、慎重につける。私の句はみんなの投句を整理しながら作るという、荒業をつかい、即席の句ばかりになった。

●今日は信之先生の3回忌。墓所で3回忌の法要をする。出席は長男と私の二人。今年も尼僧の方がお経をあげてくれた。去年と同じく、「緑が多くて気持ちのよいところですね。」と感心したように言われる。四季折々、何らかの花が咲いている。薔薇を中心に咲かせている墓域もあれば、桜や卯の花などの墓域もある。今日はテイカカズラが崖の法面を覆うように咲き、いい匂いをこぼしていた。これだけのテイカカズラは見たことがない。

帰りは長男が送ってくれ、留守番の句美子、友宏さんの4人でお鮨で食事。舟盛りを頼んだが、会食には見栄えがよくて豪華に見えて、ちょっと面白いのでよい。「豪華に見える」と私が言うと、友宏さんが「見えるじゃなくて、実際豪華ですよ。」と。長男は「誰が頼もうと言ったのか」と。句美子が「おかあさんよ」と。私は昨日買った「荒茶」を美味しく淹れた。それから値段を言って味の秘密をばらす。「100g2000円よ」。荒茶は好き嫌いがあるらしいが、お茶の味がよくするので、三煎ぐらい美味しく飲める。お茶の味がするお茶なのだ。100g2000円を高いと言ってはいけない。
●食後、元に印刷機が印刷できなくなっていたのを直してもらう。ドライバーが使用できないと表示されるので、1週間ばかり使えなかったのだ。なぜそうなったかわからない。「素人が直すのは無理なのか」と聞くと、「無理じゃない」と言う。
●明け方、赤ん坊が全然寝ないので眠れていないと言うので,句美子とお守りを交代。ずっと抱っこして落ち着いたので寝かせると、声がよく出ている。何かことばのような声をだしている。この時間帯に法事の支度もあったが、端折ることにした。仕方がない。

■第2回芍薬忌ネット句会清記■

■第2回芍薬忌ネット句会清記■
2025年5月24日
30句(10名)

01.城山の眼下はるかに青葉潮
02.わらわらと葉裏白きや青あらし
03.瀬戸内の夕映え想う海峡に
04.大輪の芍薬ゆるる今朝の風
05.天高く光り輝く星ひとつ
06.大輪の芍薬空を奪いけり
07.打ち水して朝の手習い子規を読む
08.露地植えの花咲くミツバ香る朝
09.雨上がり鰈干す網母の影
10.目に見えぬ縁こそ深し時鳥


11.熊蜂の羽の旋風を肌に知る
12.夏つばめすいと滑空朝の空
13.時々は腰を伸ばして草むしり
14.裏庭や十薬の花満開に
15.芍薬の咲きて笑顔の広がりぬ
16.ブランコを待つ子ら青葉の影にいて
17,夜明け前玄関の灯に無言の守宮
18.鯖寿司の酸味嬉しき夏灯し
19.初めての自転車まっすぐ葉桜へ
20.田から田へ水入り泡立つ空の青

21.卯の花の真白咲き初む谷の香よ
22.雨伝う青葉の窓に師の句集
23.忌日来て紫陽花蕾持ち始む
24.柿若葉どの葉も雨の光る朝
25.噴水の大樹越したる水柱
26.噴水に着衣の犬は耳を伏せ
27.駅名に旧町残る茅花流し
28.葉桜の濃き影踏みて墓所へまで
29.忍冬の花の香りに三回忌
30.桜の実熟れるころなり夫の忌は


31.すきとおる新茶を淹れる益子焼
32.天窓に空の青見え夏近し
33.風薫る民家の庭に写真撮る

※互選をはじめてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。

5月23日(金)

晴れ

●明日は信之先生の3回忌。仏花の束と芍薬を買って来た。花屋にいくと、ちょうど大量に芍薬が入荷したので、芍薬の花束をたくさん作っているところだった。ピンクしかないので、それにしたが、持ち帰るときはわずかに開いていたのに、夜中にはかなり開いている。気温が高いせいらしい。固かった蕾も開きかけた。お供えは、塩味饅頭と柑橘と林檎など。信之先生は八朔が好きだったし、塩味饅頭は明石の学生のお土産にもらったことがある。微妙な塩加減がいい信之先生好みの饅頭なのだ。

●朝顔の苗の植え替えと百日草の種を蒔いた。白いベゴニアを摘んでチョコレートコスモスの脇に差し芽をした。ベゴニアはすぐに根を出してくれる。今年はなぜかベランダの花がよく咲いてくれる。肥料はハイポネックスだけなのに。ミニ薔薇も地植えのように枝をのばして花を咲かせた。これを大きく育てようと欲が湧いて来た。

●赤ん坊の抱っこで夜は腰がひどく痛む。寝づらいほど。ひょっと思いついて
湿布薬を貼り、その上にホッカイロを衣類の上から貼って一晩過ごした。朝は、痛みが取れていた。なんとすばらしい。この赤ん坊、眠っている時に口元が笑うのだ。なかなか可愛いが、句美子が言うのに、笑っているのではなく、筋肉がそう動くのだとのこと。新生児や乳児の研究がよく進んでいるのを日々知るようになっている。

5月22日(水)

晴れ

●晴れてはいるが、晴れきらない。夕方洗濯物を取り入れたがカラッと乾いていない。それ以上外においても夕方の湿りが付くばかりだろうと、きょうもコインランドリーへ持って行った。乾いた衣類はランドリーで畳んですぐ仕舞えるようにして帰った。ランドリーにはいつも誰かが出入りして、結構利用者がいるのだと知る。こういう自分もだが、乾燥機の味をしめたら、断然こちらがいい。私はほどんど乾いた衣類を乾燥させているが、たった10分で済むのだ。

●晃さんから鑑賞文が送られてきているのに、落ち着いて読む時間がとれない。

●自由な投句箱の句、問題句だと思うが、それを指摘して、はっきり言うべきかどうか、躊躇する。多分、当人は私の指摘を読んでいるのかどうか。多分読んでいないのだろう。この前と今日は秀句に問題句を取り上げた。「季重なり」と「付き過ぎ」の句。秀句のコメントとしてなら読んでくれそうだ。問題句はその作者の癖になっている場合もある。どこで付いた癖なのか、つい考えてしまう。

5月21日(水)

晴れ、風が強し

●午前病院へ。薬代を払おうとすると請求額がいつもの倍なのだ。4月に薬価の改正があって、私の薬は先発薬なので値上がったようだ。それに、いつもの薬がなくてジェネリックならあるという。「どうしますか」と言うのだ。どうします?と聞かれても心臓が止まるリスクを考えれば、「はい」というしかない。病院の帰りは1キロほどを歩いて帰った。バイパス沿いの歩道わきにブラックベリーが熟れていた。初め山桑の実と思っていたのだ。

●いつも行くスーパーに隣接したパーキングに生のオレンジジュースの販売機が出来ているのに驚いた。自動販売機の中に生のオレンジがたくさん入れてある。コインをいれるとオレンジをその場で絞って提供してくれるようになっている。1杯350円。
この自販機一つにしても、このところの物価上昇や米が店頭で品薄なのは、社会がはっきりと変わってきたのだ思わざると得ない。ウクライナの戦争が長引いてパンやケーキの値段はたしかに以前の物価感覚に比べれば倍になっている。戦争が社会を変えているのか、それともほかのなにが変えているのか。