入賞発表/新年ネット句会


■2016年新年ネット句会■
■入賞発表/2016年1月3日

【金賞】
★澄み渡る大空青き初詣/高橋秀之
今年は晴天の暖かい元旦で、正月とは思えない陽気だった。澄み渡る空、それも「大空」であるのがいい。気持ちがおおらかで、晴れやかな初詣だ。よい正月。(高橋正子)

【銀賞】
★東(ひんがし)の大きな星よ除夜詣/ 佃 康水
大晦日の夜からお参りに出かけ、そのまま新年となる。年改まった空を見上がれば、東に輝く大きな星が目に入る。早くも明けの明星なのであろうか。なにか願いを叶えてくれそうな大きな星である。(高橋正子)

【銅賞2句】
★実南天活けて障子の初明り/小川和子
真っ赤な南天の実を障子のある部屋に活けた。朝が来て障子に初明かりが差し、部屋は淑気に満ちた部屋となっている。日本の正月の良き光景だ。(高橋正子)

★石鎚の嶺くっきりと初景色/柳原美知子
石鎚山は、四国の霊峰。中四国では一番高い山で、松山市の郊外からも眺められる。新年の朝、その特徴ある嶺がくっきりと目に入ると、なにか勇気づけられる気がする。初景色ならば、なおさらだろう。(高橋正子)

【高橋信之特選/5句】
★新年に着信音が鳴り続く/高橋秀之
携帯電話のメールでの新年の祝詞が飛び交う若い世代。時代の移り変わりが思われます。(柳原美知子)

★年用意身に付いてきし割烹着/小川和子
まなうらに浮かぶ母のかいがいしい割烹着姿。年齢を少しずつ重ね、自身もようやく割烹着が身に付いてきたようだ。来し方への感慨と今後への意気が感じられます。(柳原美知子)

★銀翼の浮きたる二日の空の碧/高橋正子
冬晴れの澄み切った青空に浮かぶ銀翼、大空高く飛行機雲が伸びてゆく様子が鮮やかに目に浮かび、祥雲を仰ぐようです。(柳原美知子)

★初売りの声は大きく高らかに/高橋秀之
初売りの明るさは、まず売る人の声から。大きく高らかな声はめでたさの表れ。この声にひかれて立ち寄る人も多いだろう。(高橋正子)

★石鎚の嶺くっきりと初景色/柳原美知子
石鎚山は、四国の霊峰。中四国では一番高い山で、松山市の郊外からも眺められる。新年の朝、その特徴ある嶺がくっきりと目に入ると、なにか勇気づけられる気がする。初景色ならば、なおさらだろう。(高橋正子)

【高橋正子特選/5句】
★実南天活けて障子の初明り/小川和子
実南天をお正月花として高々と活けられました。艶やかな赤い実が座敷に明かりを灯した様に映えているのが見えて参ります。(佃 康水)

★石鎚の嶺くっきりと初景色/柳原美知子
身近に山を仰ぐ生活の清々しさを、御句により思い出させていただきました。よく晴れた元日の石鎚山の神々しさがまっすぐに伝わってきます。(小川和子)

★澄み渡る大空青き初詣/高橋秀之
上5 中7 下5のすべてが心晴れ晴れとする言葉が並び大変晴れやかさを感じます。快晴に恵まれ、今年も壮健な良い年を予見出来そうなそんな初詣だった事でしょう。 (佃 康水)

★年明くや北鎌倉に寺多き/高橋信之
鎌倉は海と山に囲まれた美しい古都鎌倉、昔は知識階級や権力者が多く住まわれて居たとか。そこへ多数の宗派がお寺を構えたためにお寺が多いのだと浅い知識では有りますが理解しています。お寺は自然環境も豊かでも有り、まして蒼天に恵まれたお元日。淑気の満ち満ちた北鎌倉の様子が見えて参ります。(佃 康水)

★東(ひんがし)の大きな星よ除夜詣/佃 康水
大晦日の夜からお参りに出かけ、そのまま新年となる。年改まった空を見上がれば、東に輝く大きな星が目に入る。早くも明けの明星なのであろうか。なにか願いを叶えてくれそうな大きな星である。(高橋正子)

【入選/4句】
★瀬音響く祠に小さき鏡餅/柳原美知子
瀬音響くとあれば屹度しっかりした小川でしょうね。まわりが大きく感じられます。可愛い鏡餅も温かいですね。 (迫田和代)

★境内の真夜に溢るる御慶かな/佃 康水
二年参りで初詣に出かけられているのでしょう。真夜中にもかかわらず新年を祝う人たちで活気のある境内が浮かびます。(高橋秀之)

★広い海茜の空から初日の出/迫田和代
海からの初日の出。空を茜に染め、海から昇る初日に神々しさ、晴れやかさが見られ、新年の喜びが読み取れる。(高橋正子)

★初詣絵馬奉納し幸祈る/河野啓一
初詣で祈るのは、家族の、大きくは世界の幸せ。絵馬を奉納し、幸を祈る。営々と受け継がれている絵馬の奉納。(高橋正子)

■選者詠/高橋信之
★新春の鳩の土産を玄関に
土産にもらった鳩の置物を玄関に飾ってみた。今年1年の平和を祈念するささやかな作者のお気持ちがつたわってきます。(河野啓一)

★年明くや北鎌倉に寺多き
鎌倉は海と山に囲まれた美しい古都鎌倉、昔は知識階級や権力者が多く住まわれて居たとか。そこへ多数の宗派がお寺を構えたためにお寺が多いのだと浅い知識では有りますが理解しています。お寺は自然環境も豊かでも有り、まして蒼天に恵まれたお元日。淑気の満ち満ちた北鎌倉の様子が見えて参ります。(佃 康水)

★卓上の皿の蜜柑の明るき色
お正月と言えば炬燵の上の蜜柑が思われます。蜜柑の色の明るさは、故郷瀬戸内の空や海の明るさに繋がるものなのでしょうか。お健やかに新年を迎えられお喜び申し上げます。(柳原美知子)

■選者詠/高橋正子
★坂の上に鈴振り鳴らす初詣
初空を見上げながら坂の上の神社への初詣。振り鳴らす鈴の音も晴れ晴れとした大空へひろがってゆき、今年を明るく迎えられた喜びが感じられます。ご清福をお祈り致します。 (柳原美知子)

★元旦の布巾を干せば鵯の声
元旦に布巾を綺麗に洗い干していると何処からか鵯の声が聞こえた。
鵯の鳴く自然豊かな環境の中に干された真っ白な布巾を大きくイメージ致します。主婦としても清潔な日頃の暮らし振りまでもが見えて来るようです。(佃 康水)

★銀翼の浮きたる二日の空の碧
冬晴れの澄み切った青空に浮かぶ銀翼、大空高く飛行機雲が伸びてゆく様子が鮮やかに目に浮かび、祥雲を仰ぐようです。(柳原美知子)

■互選高点句
●最高点(4点/同点2句)
★実南天活けて障子の初明り/小川和子
★瀬音響く祠に小さき鏡餅/柳原美知子

※集計は、互選句をすべて一点としています。選者特選句も加算されています。
(集計/藤田洋子)
※コメントのない句にコメントをお願いします。

◆新年ネット句会清記◆


■新年ネット句会清記
8名24句

01.広い海茜の空から初日の出
02.青い空緑緑の初詣
03.慌ただし年の暮れの顔つきに
04.元日の一献酒は福寿かな
05,去年今年カミオカンデに幸あれと
06.初詣絵馬奉納し幸祈る
07.東(ひんがし)の大きな星よ除夜詣
08.境内の真夜に溢るる御慶かな
09.絵手紙の笑う猿見て初笑い
10.新年に着信音が鳴り続く

11.初売りの声は大きく高らかに
12.澄み渡る大空青き初詣
13.実南天活けて障子の初明り
14.御持たせの逸品受けて雑煮膳
15.年用意身に付いてきし割烹着
16.坂の上の鈴振り鳴らす初詣
17.銀翼の浮きたる二日の空の碧
18.元旦の布巾を干せば鵯の声
19.年明くや北鎌倉に寺多き
20.新春の鳩の土産を玄関に

21.卓上の皿の蜜柑の明るき色
22.石鎚の嶺くっきりと初景色
23.飼い猫に初の正月晴れ晴れと
24.瀬音響く祠に小さき鏡餅

※互選を開始してください。

◆新年ネット句会(2016)のご案内◆


●新年ネット句会(2016)投句案内●
①投句:当季雑詠(新年か、冬の句)3句
②投句期間:2015年12月30日(水)午前0時~2016年1月2日(土)午後6時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:1月2日(土)午後7時~午後10時
②入賞発表:1月3日(日)正午
③伝言・お礼等の投稿は、1月3日(日)正午~1月4日(月)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之

1月2日(土)

★木賊生う地より突き立つ濃き緑/高橋正子
山中の湿地に自生しているが観賞用に庭園などにも植えている。地下茎は力強く横に生え、地上茎は直立し、枝分かれせず70センチ位の高さで深緑の縦溝が新年の青空に力強く立っている素晴らしい景ですね。 (小口泰與)

○今日の俳句
大らかな雪の浅間の二日かな/小口泰與
よい天気続きの正月。二日も雪を冠った浅間山が大らかに坐っている。浅間山を「大らか」と捉えた度量がよい。(高橋正子)

○水仙

[水仙/横浜日吉本町]

★水仙やホテル住ひに隣なく/久保田万太郎
★水仙やすでに東風吹く波がしら/水原秋櫻子
★あるだけ剪りあるだけ挿して水仙花/大橋敦子
★水仙や日本の詩の潔し/瀧春一
★水仙に昃り易さの日射なる/鈴鹿野風呂
★潮の香を海に返しぬ野水仙/稲畑汀子
★水仙や潮砕け散る烏帽子岩/朝妻力
★上げ潮や水仙のよく匂ふ街/今瀬剛一
★自画像の芙美子に会へり水仙花/神蔵器
★水仙や向き合ふ暮し取り戻す/井内佳代子

★向き合えば吾に水仙のみずみずし/高橋信之
水仙の花を「古鏡」といった俳人もいたが、向き合うことができる花である。向かうと、以外にもみずみずしい花である。(高橋正子)

★水仙の枯れし終わりを折りて捨つ/高橋正子
庭に咲いているのでしょうか、可憐な水仙花、でもいのちあるものには最後があるのです。ありがとうの気持ちでしょうか。(祝恵子)

★水仙の一花二花咲き正月へ/高橋正子

 スイセン属(スイセンぞく、学名:Narcissus)は、ヒガンバナ科(クロンキスト体系ではユリ科)の属のひとつ。この属にはラッパスイセンやニホンズイセンなど色や形の異なる種や品種が多くあるが、この属に含まれるものを総称してスイセンと呼んでいる。多年草で、冬から春にかけて白や黄の花を咲かせるものが多い。狭義には学名Narcissus tazettaや、その変種であるニホンズイセン(Narcissus tazetta var. chinensis)をスイセンということも多い。
 原産地は主にスペイン、ポルトガルを中心に地中海沿岸地域、アフリカ北部まで広がり、原種は30種類ほど知られている。また、園芸用に品種改良されたものが広く栽培されている。日本においては、ニホンズイセンが古くに中国を経由して渡来したといわれている。分布は、本州以南の比較的暖かい海岸近くで野生化し、群生が見られる。越前海岸の群落が有名であり、福井県の県花ともなっている。

◇生活する花たち「アッサムチヤ・グランサム椿・からたちの実」(東京・小石川植物園)
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1月1日(金)/元日

 賀正 2016年元旦
 あけましておめでとうございます。本年も高橋正子の俳句日記をよろしくご愛読ください。元日のお昼過ぎ、氏神様の駒林神社に初詣でに信之先生と出かけた。

●高橋正子3句●
元朝となりしばかりの灯が明るい
粉雪と火の粉の中の初詣
ひらがなをていねいに書きお年玉

○初詣○
★海よりの長き石段初詣/多田有花
海の近くの寺社。寺社への長い石段は海から続き、海はいかにも穏やかである。長い石段の上からの眺めも素晴らしいことだろう。よい初詣。(高橋正子)

○若水○
★若水のくらきを汲んで手を清む/高橋正子★
初詣は氏神様である駒林神社に行きましたが、神社の坂の下から、拝礼の列ができて、30分ほど並んでやっとお参りすることができました。参拝のあと、お神酒をいただき、お札を買って、おみくじを引きました。学生風の若い人たちが大勢いて、その人たちらしい話題が漏れ聞こえてきました。(高橋正子)

○年頭○
★年頭躍筆墨条のみの白馬の図/中村草田男★
正月の床を飾るに相応しく、健康で、力強い句である。俳句の短い詩形、それに白と黒の単純さを生かした、俳句のよさである。(高橋信之)

○蝋梅(ロウバイ)

[蝋梅/横浜・四季の森公園]

★風往き来しては蝋梅のつやを消す/長谷川双魚
★蝋梅の咲くゆゑ淡海いくたびも/森 澄雄
★蝋梅や樅をはなるる風の音/古館曹人
★文机に蝋梅一朶誕生日/品川鈴子

★蝋梅咲いて森の正午の空の青/高橋信之
★蝋梅のはじめの一花空に透け/高橋正子

 ロウバイ(蝋梅、蠟梅、臘梅、唐梅、Chimonanthus praecox)は名前に梅がついているためバラ科サクラ属と誤解されやすいが、ロウバイ科ロウバイ属の落葉低木。開花時期は、12/25 ~ 翌 3/15頃。お正月頃から咲き出す。花の少ない季節に咲く、うれしい花です。とてもよい香り。中国原産。日本には17世紀頃に渡来。よく見られるのは蝋梅のうちの「素心蝋梅(そしんろうばい)」。花の外側だけでなく内側も黄色いのが特徴。ふつうの「蝋梅」は内側がちょっと赤っぽい。葉っぱは、ふつう花が咲く前に落葉するが、開花時にまだ残っていて徐々に落葉する場合もあるようだ。表面はザラザラした感触。花のあとでできる実は、なんともユニークな形。花の姿からは想像できない。マンゲツロウバイ(満月蝋梅)、トウロウバイ(唐蝋梅)などの栽培品種がある。1月27日の誕生花。花言葉は「先導、先見」。

◇生活する花たち「冬桜・水仙・万両」(横浜日吉本町)

12月31日(日)

 横浜日吉本町・金蔵寺
★除夜の鐘鳴りはじめなる一の音  正子
年越しの準備も整い、家族がくつろいで新しい年を迎えようとするとき、近くのお寺から除夜の鐘がかすかに聞こえてきます。その一の音。すると家の外も中も、いっそうの静寂に包まれます。年を送り新たな年を迎え、また今あることの意味合いをしみじみと思います。(小西 宏)

○今日の俳句
乗り換えの国ざかい駅雪深し/福田ひろし
乗り換えで立ち降りた駅は国ざかい。思わぬ雪の深さに、国を境に、こんなにも雪の降りようが違うものかと感慨も深む。(高橋正子)

○ユズリハ

[ユズリハ/横浜日吉本町]

★楪のしきりに殖ゆる古葉かな/原石鼎
★楪の日本の家明るき日/高島茂
★父とかはす年賀短かし共に主/高島茂
★枯れ落ちた楪の葉は一年目 琴姫
★楪の葉のいれかはり新成人 征夫
★楪の赤きところが見ゆる庭/高橋正子

ユズリハ(楪、交譲木または譲葉、学名:Daphniphyllum macropodum)は、ユズリハ科ユズリハ属の常緑高木。古名はユズルハ。雌雄異株。高さは10mほど。葉は長さ20cmほどで枝先にらせん状につく。花には花被がなく、葉腋から総状花序を出す。花の形態がトウダイグサ科に似るので古くはトウダイグサ科に含められたが、心皮が2個(トウダイグサ科は3個)などの違いから独立のユズリハ科(Daphniphyllaceae)とされた。APG分類体系ではユキノシタ目に入れられている。ユズリハの名は、春に枝先に若葉が出たあと、前年の葉がそれに譲るように落葉することから。その様子を、親が子を育てて家が代々続いていくように見立てて縁起物とされ、正月の飾りや庭木に使われる。クマリン系アルカロイドのダフニクマリンを含み、中毒の原因となる。日本では、本州の福島県以西、四国、九州、沖縄に、アジアでは、韓国、中国中部まで分布し、暖地の山地に自生する。

◇生活する花たち「柊・茶の花・錦木紅葉」(横浜日吉本町)

12月30日(土)

★年逝かす蘭の華やぐ丈見上げ  正子

○今日の俳句
年の瀬の遮断機上り街動く/藤田洋子
遮断機が上ると一斉に車が忙しく動き出す。年の瀬の街の風景をよい視点でとらえた。(高橋正子)

○フランス柊

[フランス柊/横浜日吉本町]

★落つことも降ることもなき赤き実は/高橋信之
★赤き実の一と日しっかと木に付ける/高橋信之
★雪冠るフランス柊我が庭に/高橋正子

 ヒイラギモドキは、モチノキ科モチノキ属、別名 シナヒイラギ ヒイラギモチという。
たまたま訪れた県林業技術センターでシナヒイラギ、また延岡植物園でフランスヒイラギと標示されている木を見かけました。ちょうど真っ赤に熟した美しい実がついていましたので、園芸種と思いますが、載せることにしました。両方ともヒイラギモドキ 別名シナヒイラギと思います。セイヨウヒイラギは、葉が普通の楕円形で縁全体に鋭い鋸歯が取り囲んでいますが、ヒイラギモドキの葉は、葉の形そのものが大きな不整形の鋸歯を形成するような特殊なかたちをしています。
 ヒイラギモドキも、セイヨウヒイラギも、ヒイラギの名がついていますが、モクセイ科モクセイ属のヒイラギとは無縁のモチノキ科モチノキ属です。モクセイ科のヒイラギには、赤い実をつけるものはないと思います。鋭くとがった歯牙のある硬い葉と赤い実をクリスマスの飾りとするお馴染みの植物で、欧米では、クリスマスホーリーと呼ばれているようです。欧米ヨーロッパ中南部からアジア西部の原産だそうです。多くの品種があり、果実を観賞するために庭に植えられる常緑高木です。モクセイ科のヒイラギに似た葉を持つモチノキの意で、ヒイラギモチともいわれています。なお、セイヨウヒイラギとヒイラギモチを別種としているもの、ヒイラギモチを別名シナヒイラギとしているもの、また、クリスマスに使うのはアメリカヒイラギとしているものなど、いろいろ名前については、扱いが一定していないようです。(HP「みやざきの植物散策」より)

◇生活する花たち「アリストロメリア・サンタンカ・ユリオプスデージー」(横浜・綱島)

12月29日(金)

 横浜日吉本町金蔵寺
★侘助へ寺の障子の白き張り  正子
お寺参りをされたのでしょう。張り詰めた寒さの部屋に、只一つの侘助が挿されている。障子の白さが花を引き立てているようです。(祝 恵子)

○今日の俳句
庭師らは寺に冬苗運び入れ/祝恵子
何の苗か。正月を迎える葉牡丹などであろうか、あるいは苗木か。庭師が入って寺の庭が年末新たになる。(高橋正子)

○さるとりいばらの実

[さるとりいばらの実/東京白金台・自然教育園]

★炉なごりの小柴にまじる山帰来/石原八束
★やすらひてさるとりの花杖にあぐ/中村若沙
★何の実といふこともなく実を結び/山下由理子
★赤い実に猿近づきて山の秋 芝滋
★色染めて路傍の秋やサンキライ/夢夢ばあさん

★さるとりの実があかあかと平和なる/高橋信之
★さるとりいばら実は幼き日とおなじ/高橋正子

 西日本ではサルトリイバラ(猿捕茨)の若葉で餡餅(あんもち)を包み、端午の節句の柏餅のカシワの代わりに用いられます。関東では一般的な柏の葉だが、柏の葉が手に入り難い関西で、いばらの葉を代用した事が始まりとの事でした。俳人の私には「いばら」と云うと野茨を思いますが、「いばら餅」に使う葉はサルトリイバラ(猿捕茨)の葉だそうです。サルトリイバラ(猿捕茨)を図鑑で引いてみると『西日本では柏餅のカシワの代用とする』とやはり書いてあります。またこの葉をサンキラ葉と言うらしく、「いばら餅」をサンキラ餅とも呼ぶとの事です。サンキラ? 聞きなれない言葉なのでこれも調べてみました。正確にはサンキライと言い、山帰来と書くそうです。 サルトルイバラの別称でした。山帰来の名の由来について 『昔は毒消しの実として使われていた。 山野に多く自生しているため栽培をおこなうことはせず、毒消しの必要がある時に山に入り実を食べて帰ってくるという利用をされていた事から』と環境gooの植物図鑑に載っていました。中部地方も柏の葉が入手し難かったようで、昔は専ら「いばら餅」だったとの記事も散見しました。 三重県も同様ですが、三重県在住の方々のブログには「いばら餅」が三重県独自のお餅のように思っておられる記述が幾つか見られました。確かにネットで「いばら餅・いばら饅頭」を検索してみるとブログや和菓子店のHPは三重県発信のものが殆どでしたから、現今でいまだ一般的に親しまれているのは三重県だけなのかも知れませんね。(「≪‘のぶ`のフォト俳句≫~from伊勢」より)

 サルトリイバラ(猿捕茨、学名 Smilax china)は、サルトリイバラ科(またはユリ科)に分類される多年生植物(半低木)。漢語で菝葜と書く。東アジア(中国、朝鮮半島、日本)に分布する。日本では北海道から九州までの山野や丘陵の林縁などに自生し、日が当たり水はけのよい場所を好む。草丈 70〜350cm ほどで這うように伸び、茎は硬く緑色で棘が所々に生える。葉は互生し、円形または広楕円形で先端が尖り、基部は円く、硬く表面には光沢があり、3〜5 本の葉脈がある。雌雄異株で、4〜5月になると葉腋より散形花序を伸ばし多数の花を付ける。 花は淡黄で、6枚の花被片は先端が反り返る。雄花には雄蘂が 6本、雌花には子房が 3室・柱頭が 3本ある。果実は直径 7mm 程度の球形の液果で、秋に熟すと赤くなる。ルリタテハの幼虫が食草とする。
 根茎は薬用に使われる。四国地方などの関西圏以南では、葉を柏餅を包むのに用いる。園芸用では、庭園の添景木や、赤く熟す果実は生花にも用いられる。繁殖は 3月頃に播種する。サルトリイバラの別称はサンキライ、がめの木、かから、がんだちいばら、からたちいばら、等

 サンキライはサルトリイバラ(学名 Smilax china)の俗称だが、正確には別種(学名 S. glabra) で、本来、サンキライ(山帰来)は日本に自生しない。俳句ではサルトリイバラをサンキライと呼ぶ事が多い。 
 山帰来(サンキライ)は中国に産するユリ科のつる性木本である土伏苓(ドブクリョウ)を指す俗称とされてきたが、これによく似た同じくユリ科のつる性木本であるサルトリイバラの俗称ともなっている。しかし、山帰来の名前の由来に関するさまざまなパターンのストーリーを見かけるが、山帰来の名前の起源がどこにあるのかわからない。

◇生活する花たち「アッサムチヤ・グランサム椿・からたちの実」(東京・小石川植物園)
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12月28日(木)

★南天の実も水音もかがやかに  正子
水音のするほとりにある赤い南天の実が目にうかびます。寒さの中にも、新しい年を迎えるよろこびが、かがやかしく、清々しく伝わってくるようです。(小川和子)

○今日の俳句
冬椿蕾結べりきっぱりと/小川和子
冬椿の蕾の固さが凛とした空気に「きっぱりと」した姿を特に印象付けている。(高橋正子)

○ひいらぎ南天の花

[ひいらぎ南天の花/横浜日吉本町]

★天辺に花咲かせたり柊南天 遊雀
★朝日受く柊南天の花と 照れまん

★子ら遊ばせ柊南天逞しき/高橋信之
★柊南天花はミモザのような黄に/高橋正子

ヒイラギナンテン(柊南天、学名:Mahonia japonica)は、メギ科ヒイラギナンテン属の常緑広葉低木。中国南部、台湾、ヒマラヤ原産で、庭や公園などに栽培される。葉は、奇数羽状複葉で互生して付き、厚く皮質で光沢があり、葉縁には深い鋸歯がある。冬~初春、房状花序に沿って黄色い小花を咲かす。秋に黒熟する果実の表面には白い粉状のものが付着する。別名:トウナンテン(唐南天)。同属には約70種あり中国から北米・中米にかけて分布する。小葉の細長いホソバヒイラギナンテン M. fortunei もよく栽培されている。

◇生活する花たち「十両(やぶこうじ)・百両(たちばな)・冬紅葉」(東京白金台・国立自然教育園)

12月27日(水)

★水仙の香を吸いながら活けており  正子

○今日の俳句
猪狩を外れし犬と出会いけり/多田有花
猪狩をしてきた犬と山道で出会った。「外れし」が犬をうまく言いえている。猪を追い、山中を駆け回った犬と、今は静かに山を下る犬との対比が読み取れるのである。(高橋正子)

○ローズマリー

[ローズマリー/横浜日吉本町]

★文届くローズマリーの咲く朝/四ツ谷 龍
★残り香やローズマリーの胸にあり 華了
★ローズマリー日永の句座の眠くなる 暢一
★秋うららローズマリーの優しき香 チー
★わが街に花多しローズマリーも/高橋信之

★寒き日もローズマリーの花淡し/高橋正子
「ローズマリーの花」は、年に数回、冬の厳寒期を除いていつでも咲く。12月の「寒き日」にも咲く。それが「花淡し」なのであり、詩情のある句だ。(高橋信之)

ローズマリー(学名:Lamiaceae Rosmarinus R. officinalis)は、地中海沿岸地方原産で、シソ科マンネンロウ属の常緑性低木。生葉もしくは乾燥葉を香辛料として用いる。また精油は薬にも用いられる。花も可食。属名Rosmarinusは「海のしずく」を意味する。愛や貞節の象徴とされる。様々な品種があり、立性と匍匐(ほふく)性種に分かれる。花の色は、青から紫色のものがほとんどだが、白や桃色のものもある。和名マンネンロウの漢字表記は「迷迭香」であるが、これは中国語表記と同一である。

◇生活する花たち「蝋梅・冬桜・さんしゅゆの実」(横横浜・四季の森公園)