7月16日(土)


句美子と、12時目黒駅待ち合わせで、浅草橋(裏秋葉原)にある、宅配プリントの印刷会社株式会社オーネム「東京営業所のショールームを訪ねる。営業所長が出てこられ、印刷製本について40分ほど聞く。本社は大阪東成区。この印刷所で花冠を印刷してもらう予定。

帰り、通りの小さいイタリア料理店で遅い昼食。中は満員で、外で20分ほど待たされたが、2時のラストオーダーに、それもラストで入店。湘南しらすのピザで売っているが店のようだが、売り切れ。前菜デザート飲み物付きのパスタで900円。昼食後、JRで目黒下車。駅近くの和菓子店玉川屋で、粟餅と麩饅頭を句美子がお土産に買ってくれた。粟餅は、切り餅にしてあったが、帰ってすぐ、焼いて砂糖醤油で食べた。粟ぜんざいもよかろうと、小豆を炊いてぜんざいも作った。明日の楽しみ。

7月13日(水)

★ひまわりの黄色澄みしを供花にもす  正子
ひまわりが咲き始めました。ひまわりにも色々な種類がありますが、畑一面に黄色を振りまく小ぶりの花は、周囲のみどりとも相俟って、透き通るような黄色です。供花とすれば、明るい色にほとけさまも喜ばれる事でしょう。。(桑本栄太郎)

○今日の俳句
茄子苗の花の咲きつつ売られけり/桑本栄太郎
茄子の苗が売られているが、はや、紫の花がついて、みずみずしく勢いがある。植えればすぐに根付き、よく実を結ぶそうだ。(高橋正子)

俳句界の9月号結社広告の句を選ぶ。

○胡麻の花

[胡麻の花/横浜緑区北八朔]

★胡麻の花濡れしに思ひ至りけり/加藤楸邨
★足音のすずしき朝や胡麻の花/松村蒼石

 胡麻の花はうすむらさきである。畑につっと立った胡麻の茎に直接に咲いて、9月ごろ実がなり、葉が枯れると、花の付き具合が一目瞭然となる。農家で畑の隅に自家用の胡麻をほんの数畝植えていた。生家では、さつま芋の隣に落花生、胡麻を植えていた記憶がある。最近では横浜の北八朔で栽培しているのを見た。結構広く植えていたので、自家用ばかりではないのかもしれない。
尾瀬にゆく途中でも山裾の小さい畑に植えてあったが、これは自家用だけと見受けた。

★尾瀬へゆくバスが見せたる胡麻の花/高橋正子

ゴマ(胡麻、学名:Sesamum indicum)は、ゴマ科ゴマ属の一年草。アフリカのサバンナに約30種の野生種が生育しており、ゴマの起源地はサバンナ地帯、スーダン東部であろうというのが有力である。ナイル川流域では5000年以上前から栽培された記録がある。日本列島では縄文時代の遺跡からゴマ種子の出土事例がある。室町時代に日明貿易での再輸入以降、茶と共に日本全国の庶民にも再び広まった。古くから食用とされ、日本には胡(中国西域・シルクロード)を経由して入ったとされる。西日本の暖地の場合、5月から6月頃、畦に二条まきする。発芽適温は20度から30度で、適当な水分と温度とがあれば容易に発芽する。本葉が二枚になり草丈が成長してきたら、2回程度間引きを行い、株間を開ける。収穫は9月頃。日本で使用されるゴマは、その99.9%を輸入に頼っている。財務省貿易統計によると、2006年のゴマの輸入量は約16万トン。一方、国内生産量は、約200トン程度に留まっている。全体の僅か0.1%に相当する国産ゴマのほとんどは鹿児島県喜界島で生産され、8~9月頃の収穫時期には、集落内、周辺にゴマの天日干しの「セサミストリート」(ゴマ道路)が出現する。草丈は約1mになり、葉腋に薄紫色の花をつけ、実の中に多数の種子を含む。旱魃に強く、生育後期の乾燥にはたいへん強い。逆に多雨は生育が悪くなる。鞘の中に入った種子を食用とする。鞘から取り出し、洗って乾燥させた状態(洗いごま)で食用となるが、生のままでは種皮が固く香りも良くないので、通常は炒ったもの(炒りごま)を食べる。また、剥く、切る(切りごま)、すりつぶす(すりごま)などして、料理の材料や薬味として用いられる。また、伝統的にふりかけに用いられることが多い。種皮の色によって黒ゴマ、白ゴマ、金ゴマに分けられるが、欧米では白ゴマしか流通しておらず、アジアは半々。金ゴマは主にトルコでの栽培。

◇生活する花たち「蛍袋・立葵・紅かんぞう」(横浜・四季の森公園)

◆ご挨拶/7月ネット句会(句会主宰:高橋正子)◆

6月ネット句会は、お休みいたしました。7月月例ネット句会は、新暦の七夕を過ぎた10日に開催いたしました。10日は参議院議員選挙の投票日でもありましたが、ご参加いただき、ありがとうございました。参加者は13名で39句の投句をいただきました。入賞のみなさまおめでとうございます。また、選とコメントをありがとうございました。

横浜では大雨に見舞われることもなく、利根川では、水位がずいぶん下がっているようです。西日本では、豪雨で、なかなかうまくいかないものです。

7月9日の夜空を見あげると、月が星を連れていました。月の斜め上方に星がありました。ネットで検索しましたら、「7月9日日没後、木星が5日月へ接近したのが見られる。」とありましたので、星は木星です。少し前には日本人飛行士も乗せたソヒューズが宇宙へ飛び立ち、宇宙も遠い存在ではなくなりつつあります。偶然見上げた空にも、天体ショーがありましたが、いつも何かが起こっているのでしょう。
宇宙開発はともかく、星がいっぱいの夜空を仰ぎたいものです。そして、一句成したいものです。これで、7月月例ネット句会を終わります。次回の月例ネット句会を楽しみに、ご健吟ください。

(金銀銅賞の皆様には、ささやかながら、わたくしの俳句はがきをお送りしたいと思っています。)

◆入賞発表/7月月例ネット句会◆


■2016年7月月例ネット句会■
■入賞発表/2016年7月11日

【金賞】
★完熟のトマト朝陽に透けるほど/古田敬二
夏の菜園で一番楽しみな時は、朝であろう。はちきれんばかりに、真っ赤に熟れたトマトに朝陽が射して、トマトは透けるほどだ。誇らしい出来栄えのトマトが生き生きとしている。(高橋正子)

【銀賞2句】
★早朝にヨットが静かに遠ざかる/高橋秀之
早朝の海の涼しさをヨットは、静かに遠くへ出て行った。「静かに」が寡黙な海の男を思わせる一方、滑るように離れて行くヨットの景色が、朝の涼しさをさらに呼び起こしている。(高橋正子)

★釣り人も吾が目の視野に百合の咲く/祝 恵子
私の視野には、釣り人も百合も入っている。釣りをする人がいかにも涼しげだ。さらりとした句柄が心を爽やかにしてくれる。(高橋正子)

【銅賞3句】
★ひとつ咲き今日が初めや百日草/桑本栄太郎
百日草と言われて、夏の暑い盛りを咲き続けてくれる花が、今日その初めの一花を開いた。これから、百日咲き続けてくれるだろう、咲き続けてくれよとの願い。
私事だが、夏休みの間、百日草はよく咲いてくれて、玄関の花に、仏様の花にと、よく剪ったものだ。(高橋正子)

★青田道踏みしむ金属入りし脚で/柳原美知子
脚を患っておられるのだろう。歩きにくい脚に金属を入れて補強し、歩けるようになった。青田の道を一歩一歩踏みしめて歩く。青田道の青さが救いのように思える。お大事に。(高橋正子)

★艶やかにガラスの皿の葛饅頭/井上治代
葛饅頭は、透明な葛がつややかに透けて、中の餡を見せている。ガラスの皿に載せられて、目にも涼ししく、まさに夏のお菓子だ。たしかに、葛は「艶やかだ」。(高橋正子)

【高橋信之特選/7句】
★早朝にヨットが静かに遠ざかる/高橋秀之
きらきら光る青い海を、白い帆のヨットが静かに遠ざかる光景から、涼しい風が吹きわたっている感じがして、すっきりとした素敵な句だと思いました。(井上治代)

★水筒の残りし氷取り出す子/祝 恵子
夏の暑い盛り、水筒のお茶を飲みほして、さらに残っている氷を取りだす。元気いっぱいの子どもたちです。 (高橋秀之)

★七夕や世界の平和願いおり/井上治代
七夕の短冊に込められた願いはさまざまですが、今年の国際情勢を見ていると、世界平和を願う気持ちは共感します。 (高橋秀之)

★ひとつ咲き今日が初めや百日草/桑本栄太郎
★釣り人も吾が目の視野に百合の咲く/祝 恵子
★青田道踏みしむ金属入りし脚で/柳原美知子
★完熟のトマト朝陽に透けるほど/古田敬二

【高橋正子特選/7句】
★初蝉の声高きより瀬の音に/柳原美知子
初蝉の声は、新鮮な声で高く聞こえてきましたが、静かになると瀬の音に変わってくる。盛夏の訪れがそこに感じられます。 (高橋秀之)

★ひとつ咲き今日が初めや百日草/桑本栄太郎
★早朝にヨットが静かに遠ざかる/高橋秀之
★釣り人も吾が目の視野に百合の咲く/祝 恵子
★艶やかにガラスの皿の葛饅頭/井上治代
★しんとして夏の盛りに思うこと/高橋信之
★完熟のトマト朝陽に透けるほど/古田敬二

【入選/6句】
★噴水や暗き影ある旅鞄/小口泰與
旅鞄に影あるとは何か不吉な予感のする夏の旅でしょうか。松本清張の推理小説にでも出てきそうなストーリー性があるように思いました。 (満天星)

★ソーダ水水滴落ちるグラス持つ/高橋句美子
よく冷えたソーダ水とよく冷やしたグラス、その水滴も心地よく美味しいことでしょう。 (祝恵子)

★燈を消して漁火沖の涼夜かな/桑本栄太郎
闇の中で潮風に吹かれながら沖の漁火をながめれば、心もひろびろと波音が静かに胸に沁み込んでいくようです。 (柳原美知子)

★花合歓のひそと佇む山路かな/河野啓一
6月末、7月と所要の為田舎鳥取の実家を訪れる機会があり、中国道、米子道を二度往復する機会がありました。野山の至る所に合歓の花が咲き、うっすっらとした花が沢山集まって圧倒されるほどの光景でした。(桑本栄太郎)

★万緑や名もなき鳥の鳴く静寂/谷口博望 (満天星)
なんという鳥か知らないが、小鳥の声にはつい耳を澄ます。万緑に鳴く鳥の声に、鳥の声があればこそ、万緑の静寂が深まる。(高橋正子)

★七夕や耳を澄ませて星の歌/廣田洋一
「澄ませて」の「て」が気になるところだが、七夕の夜、耳を澄ませば夜空の星が歌う歌が聞こえそうだ。七夕の夜は、おのずと詩情が湧いてくる。(高橋正子)

■選者詠/高橋信之
★しんとして夏の盛りに思うこと
夏の盛りを感覚で捉えれば、「しんとして」だ。暑さ極まったときの「しんとした」時間は、人に何かを思わせる。(高橋正子)

★炎天となりゆく下の今日を歩く
夏もいよいよ盛りとなり、炎天となりゆく空の色や雲を眺めながら今日を確かに歩まれる充実した日々が伺え、元気をいただく思いです。 (柳原美知子)

★七月の薄明という明るさに

■選者詠/高橋正子
★夏暁のこのひとときを二度寝する
暑い夏の早朝の涼しさの中でまた寝る事の楽しさが滲み出ている素晴らしい句だと思います。 (小口泰與)

★木星の月へ近づく夏ゆうべ
木星探査機が木星に到着したところと思いました。地球の月だけでなく、木星の月までの、大きな夢を感じさせられます。 (河野啓一)

★金魚屋がありて買わずも寄りて過ぐ
夜店も開かれ、いよいよ夏本番。色鮮やかな金魚が出番を待ってすいすい泳いでいる姿は、いかにも涼しげで、思わず立ち寄ってしまいます。爽やかな夏の風物詩ですね。(柳原美知子)

■互選高点句
●最高点句(同点2句/5点)
★早朝にヨットが静かに遠ざかる/高橋秀之
★完熟のトマト朝陽に透けるほど/古田敬二

※集計は、互選句をすべて一点としています。選者特選句も加算されています。
(集計/高橋正子)
※コメントのない句にコメントをお願いします。

◆7月ネット句会清記◆


2016年7月10日
■■7月ネット句会清記
13名39句

01.ひとつ咲き今日が初めや百日草
02.のたうちて蚯蚓日差しに乾びけり
03.燈を消して漁火沖の涼夜かな
04.万緑や名もなき鳥の鳴く静寂
05.いつか見し男の夢や花魁草
06.赤とんぼ子供のいない遊園地
07.噴水や暗き影ある旅鞄
08.あめんぼう水面を弾く朝日かな
09.アイホーンに収まる世界木下闇
10.花合歓のひそと佇む山路かな

11.明石沖鴎は低く夏の海
12.さらさらと笹の葉ゆれて七夕祭
13.蝉の声聞こえてすぐに大合唱
14.夏空にふんわり大きな雲ひとつ
15.早朝にヨットが静かに遠ざかる
16.釣り人も吾が目の視野に百合の咲く
17.水筒の残りし氷取り出す子
18.幼子の水着姿はフリル付き
19.金魚屋がありて買わずも寄りて過ぐ
20.夏暁のこのひとときを二度寝する

21.木星の月へ近づく夏ゆうべ
22.線路をも青く染めんか紫陽花は
23.七夕や耳を澄ませて星の歌
24.せせらぎの音のかそけし風薫る
25.葉の陰に静かに咲ける柿の花
26.艶やかにガラスの皿の葛饅頭
27.七夕や世界の平和願いおり
28.七夕の夜空の暗さ街明かり
29.色あせて木陰に揺れる蛍袋
30.ソーダ水水滴落ちるグラス持つ

31.七月の薄明という明るさに
32.炎天となりゆく下の今日を歩く
33.しんとして夏の盛りに思うこと
34.青田道踏みしむ金属入りし脚で
35.立葵夕影ゆらし月仰ぐ
36.初蝉の声高きより瀬の音に
37.虎尾草の美濃路の朝の曲がりかな
38.完熟のトマト朝陽に透けるほど
39.やや曲がり胡瓜ふとぶとぶら下がる

※互選を開始してください。
①選句期間:7月10日(日)午後6時~午後9時
②入賞発表:7月11日(月)午前10時
③伝言・お礼等の投稿は、7月11日(月)午前10時~7月12(火)午前10時