1月19日(日)

曇り
大根を抜きし畑に大根買う    正子
白菜をどっかと立てて売りいたり 正子
寒キャベツ緑いきいき大きな葉  正子
●焼き鳥の注文を娘より受けた。理由はお母さんは焼き鳥が上手だとか。それは知らなかった。子どもが小さい時、子ども俳句会の催しで、母親たちと焼き鳥を焼いて子どもたちに提供したことがある。食べた後の串が山とできた。よほど美味しかったと見える。「ネギマ」は確かに美味しい。子どものころ上級生が畑から抜いた葱を焚火に入れればおしいとやって見せてくれた。実際、葱の産地の人はこれがおいしいという。上級生はそんなことどこで知ったのか、今もって不思議。葱がおいしい季節。
●きのう、郵便局へゆうバックを出しに行ったかえり、畑で野菜の直売をしていた。行列ができていて、並ぼうか迷ったが並んで待った。私の順番がきたとき、ほどんど野菜はなかったが、大根2本とさつまいも一個を買った。それだけで重い。大根1本は暮れにたくさん水仙をもらったお返しにするつもり。帰り道なので渡すと、野菜高のおりに嬉しいと喜ばれた。
そのまま帰っていると、民生員の男性に出会った。娘に言わせると民生員さんは私の保護観察員だという。挨拶は「大丈夫です。元気にしてます。」になる。笑っていたが、老人会の体操の世話に出かけるところだとか。思えば、民生委員の彼も、水仙をくれた彼女も立ち話を言えば、二人とも昔登った山の話と、育てている薔薇の話。たまに、彼女は甕に飼っている目高の話。薔薇時には薔薇をどっさり切ってくれる。水仙時には水仙を香りごとくれる。花をくれるよき隣人かな。

1月18日(土)

晴れ

●夜、独り暮らしの、料理を楽しんでくらしている男性の台所を紹介したテレビ放送があった。贅沢な料理にも暮らしにも見えなかった。普通の感じ。独り暮らしの男性の姉が、「大切な人は最後まで残る。誰もいなくなることはない。心配しないでもいい。」と言ったと言う。真をついた言葉だ。男性は寂しいと思ったことはない、とのこと。それで、年賀状のことが思い浮かんだ。私がもらう年賀状は年々少なくなっているが、無くなってはいない。子供家族や兄弟姉妹とか親戚とか、友人とか。年賀状を取りやめるのが流行っているが、その流行とは関係ない。年賀状をくれている人の気持ちは本当のところは、わからない。しかし、年賀状は私に、「あなたの大切な人は、彼らですよ」と教えてくれているとも言える。

●午前中美容室へ。すぐ前が丸善なので新書・文庫のコーナーに立ち寄る。『マルテの手記』(大山定一訳・新潮社)を買った。リルケを読むのに、『マルテの手記』を読まずには前に進めないと思ったから。リルケの後期の詩は『マルテの手記』が母胎になっている。リルケの俳句だけ、俳句部分だけ関わろうと思っていたが、俳句だけ取り出しては考えられなくなっている。俳句を60年近く経験してきたことでわかることが多い。リルケの詩を裏側から見ているような感じがする。リルケの詩の正統な読み方とは違うかもしれないと思わないでもない。正統派的読み方だけでは読み落としがあるのでは、と思うこともある。この年になると、リルケをどう読もうが個人的の問題なのだ。ちょっと気楽なのだ。

ハイディガーは「私の哲学はリルケが詩で表現したものを思索的に展開したにすぎない」(『リルケ』星野慎一・小磯仁共著/清水書院)と言っている。リルケの詩は実存哲学を詩として表現したということになる。
●昨日モーツアルトの「2台ピアノのための協奏曲 K365 」をマルタ・アルゲリッチとマリア・ジョアン・ピレシュ が弾いているYouTubeに出遭った。二人は80代初めだと思うと奇跡の共演に感激した。女性ピアニストのうるわしき友情がある感じだった。

1月17日(金)

晴れ
寒星の下ゆきときは考えず     正子
寒星の光度まばらに空にあり  正子
窓下に夜越しの寒気たまりたる 正子

●午前中、荷物の配達を待ちながら、リルケの原詩IM ALTEN HAUSEを書き写した。これにインスパイアされて俳句を作ったものの、忘れそうになったから。そしてグーグルの音声機能を使ってドイツ語を発音させた。自分の発音がどのくらいグーグルが読み取れるか吹き込んでみた。グーグルのドイツ語の発音を聞こえたように言うとほぼ大丈夫。何回も吹き込んでいると、徐々に発音が変わるのか、バッチリなときとそうでないときと。フランス語のごくごく簡単なのは間違いなく聞き取っている。面白いと言えば面白いが、疲れた。
●午後、日吉の街へいつもの山路を越えて歩いて行った。下から買い物袋を提げて階段を上ってくる人は、みな小さい声ですれ違いざまに挨拶する。息がきれそうだから。風が冷たいが、わざと寒いところに出かけた気がしないでもない。この寒さがなかなか面白い。ちょうど慶大の授業が引ける時間だったので、駅前は学生であふれていた。それを潜って丸善へ。丸善で罫線のない絵葉書を2種類買った。桜と菜の花を顔に見立てた立雛の画と、椿をデザイン化した画。

●そろそろ中学入試が始まる。似たような学校名でどれも同じに見える。難易度別にランクがあるのは、昔も今も変わりないらしい。小さい時から競争させて、かわいそうなこと。孫を見ているとなんとかならんものかと。大学入試より中学入試が勝負だという。あした応援にお菓子を送っておこうかと、思いついた。

1月16日(木)

曇り

●妹から大きい封筒が届いた。用事のものの他に、昨年11月の帰省のとき、妹の出席する講座を一緒に受講し、そこで出会った同級生から預かった写真がたくさん入っていた。去年の春、20人ばかりで食事会をした写真だそうだ。裏に旧姓で名前が書かれていた。初め、その名前に気づかなかったので、本当にちんぷんかんぷんだった。60年ぶりにみんなを見た。わかったのは、講座で出会った彼女と、男子で、彼に違いないという一人が見つかった。それに、私と似ていて、時に間違えられることがあった彼女かな、と思う人。精一杯のところそこまでだった。

裏に書いている旧姓に気づいて見直すと、一番変わっていないのは「眼差し」。つぎに「少し笑った口もと」かな。彼のあの眼差しは、今は刑事ものの人みたいに渋くなったんだとか、彼はいつもこんな感じで、教室の後ろの席からみんなを見ていたとか。紅顔の少年がこんなに彫り深い顔になって眼鏡をかけているとか。おきゃんな彼女は口もとが、今にも笑い出してしゃべりだしそうで、大人ぽかった彼女は着物を着て来たんだとか。目もと、口もと、変わってないわ。全員の名前と顔が一致した。男子は制服のなかに細い体が入っているような感じだったが、今はそんなことはない。温厚な体が十分服を満たしている。写真を見てすぐ、「みんなきれい」と思った。ちょっとうらやましかったが、それぞれいい人生を歩んできたのだと思えた。誰も不幸になっていない感じで、よかった。彼女の住所は書いてなく、電話番号を書いたメモが入っていた。

花冠の1月号の髙橋正子の俳句日記に彼女に出会ったことを書いたので、1月号を送るつもりでいた。住所がわからなく、年明けの講座で妹に連絡先を聞いてきてもらおうと思っていたところだった。お互いの意が通じたか。

ご挨拶/1月月例ネット句会を終えて(2025年)

ご挨拶
2025年がスタートして早や、月半ばとなりました。1月月例ネット句会にご参加ありがとうございました。入賞の皆さまおめでとうございます。

1月らしい句が揃って新しい年の始まりに相応しい句会になりました。力強い句、広くのびやかな句、楽しい句、いろいろありました。どれも生活から出た句で、信之先生も喜ばれていると思います。選とコメントも丁寧にしていただいてうれしいことです。
また入賞発表の句にもコメントを書き込んでいただき、ありがとうございました。一人でも多くの方がコメントをお書きくださることで、句会もよりにぎやかに、楽しくなるのではと思います。

インフルエンザが猛威をふるっているようですが、十分に留意して寒さを乗り切りましょう。これで1月月例ネット句会を終わります。
髙橋正子
2025年1月15日

1月15日(水)

曇りのち晴れ
あまやかな色に剥かれて冬林檎  正子
水を撒いてしずめて工事の寒埃  正子
昼の匂い寒中豆を炊きいれば   正子

●リルケの「時祷集」の「貧困と死の巻」(1903)からは、何の思いとどまり、考え込むことなく、わからないということなく読めた。貧困について人生ずっと長く考えざるを得なかったからかもしれない。人生を不安に陥れる貧困は人間が純粋であるために必要なのだ。
「なぜなら貧困は内部(うち)からの大きな響きなのだから」これたった1行の詩。
●引き続き「ピエタ」を読む。このピエタは聖母マリアではなくマグラダのマリア。なぜ聖母マリアではなく、マグラタのマリアを登場させたのか、私なりに思うに、マグラダのマリアノ方がより人間的なので、内面の感情を深く、また新しい視点から掘り下げることができるからではという気がした。

●リルケ「新詩集」の「早期のアポロ」は西脇順三郎の詩を思い出させるので、本棚に西脇の詩集を探した。あったと思うが見つからない。ギリシャ神話のようなイメージがあり帆船の白い帆が海を行く光景だったと思う、その詩を探したかった。西脇の詩集の代わりに『立原道造・堀辰雄翻訳集ー林檎みのる頃・窓』(岩波文庫)と『立原道造詩集』(ハルキ文庫)がみつかり、開いて見た。開いたものの落ち着かなくてすぐ閉じた。これらの本がある事が確認できた。

●今日はモーツァルトのピアノソナタ全曲を聞いて、やはりモーツァルトのバイオリンとピアノのソナタ全曲を聞いた。締めはベートーベンの7番をイヴァン・フィッシャーの指揮、コンセルトヘボウで2回聞いた。大きな抱擁のような分厚い感じの音。結構情熱的だった。

1月14日(火)

晴れ
わが下る坂に風出づ寒夕焼     正子
正月のあけて初めて山路越ゆ    正子
暖房の書肆に鬼の画のはがき    正子

●今日一番驚いたのは、産経新聞のネット記事に大きく載っていた環境問題記者某氏。書いてある情報から私の知る某氏に違いない。不意に現れた感じで、目を疑った。新聞の写真では学生時代の感じが目に残っている。一度何だったか忘れたが、信之先生に手紙をくれたことがある。草葉の陰で信之先生はどんな気分か。

●『リルケ詩集』(富士川英郎訳/新潮社)より「新詩集」(1907-1908)を読む。「早期のアポロ」「愛の歌」「献身」「橄欖園」は「リルケ ノート」に書き込みながら、丁寧に読んだ。「形象集」は日本で言えば立原道造の詩のようだが、新詩集の「毬」「日時計」「盲人」「蛇使い」「薔薇色のあじさい」「読書する人」「林檎園」「子供」は、詠み方はちがうが、この状況を俳句に詠もうとすれば詠める題材である。不思議な感覚を味わった。「新詩集」はリルケがセザンヌの回顧展(1907年)を見たあとなので、ロダンとセザンヌの影響を受けて詩を変えたと考えられる。また、セザンヌは浮世絵を見て画風を変えている。なかなか面白い。

1月13日(月)成人の日

晴れ
●1月ネット句会の入賞発表。正午の発表時間が1時半にずれた。
●モーツァルトのピアノソナタを今日はマリア・ジョアン・ピレシュで聞いた。ピアノの音色がスタンウェイの感じ。最近のピアニストの音色はよく似ている。聞きながらリルケを読むとよく読める。速くではなく深く。聞きながら眠ってはっと目が覚めることが多くなっている。

●夕方日吉の街へ、金蔵寺の横の山路から普通部のグランドを回って歩いて行った。街で用事を済ませ、東急に入るとそろいも揃ってコートを着た青年たちが、二三人グループになって歩いている。卒業式にしては早いのにと思いつつ歩いていて、帰りの坂道で軽い交通事故か、警官が男性に「今日は成人式だからな・・」と話しながらメモを取っている場に遭った。今日は成人の日。
東急では、便箋やはがき、のし袋を色々見たかったので丸善と文具店に行った。丸善で俳句が書けそうな越前和紙の葉書を見つけた。3枚セット。菜の花と桜の紙雛の画が目にはいった。節分の緑の鬼が大口をあけたのとか。何種類か買いたいので次に来た時買うことにした。また、本の補修用のテープと、本当に大げさでなく何十年も探していたぺーパーファスナーという紙を本のように綴じるものを見つけた。こんな簡単なものがこれまでなかったなんて。
アメリカの俳人たちはぺーバーファスナーで綴じた句集を送ってくることも、鋲で留めたものを送ってくることもあった。ごく簡単には籤(ひご)のようなものを穴に通して綴じただけの句集さえあった。彼らの句集ははじめは手作り。何部作るのか知らないが、そんなに多くはないだろう。

とりあえずは、昨日作った「リルケ ノート」を綴じた。5組セットで187円。手ごろな値段なのになぜ今までなかったのかと。パソコンで印刷したものを本の状態にして綴じるのに、しっかりしていて取り外し自由なのでいいのだ。コピー用紙150枚が綴じれる。

■1月月例ネット句会/入賞発表/2025年

■1月月例ネット句会入賞発表■
2025年1月13日
【金賞】
09.初日さし湖の昏さを破りけり/弓削和人
この句の湖は和人さんの住む近くの田沢湖と思われる。田沢湖は日本のバイカル湖とも言われ日本一の水深がある。豊かな水量は湖底より湧く水と言われている。田沢湖の周囲にはこの季節輝く雪嶺が望める。夜の湖の昏さはいかばかりか。その昏さを破って力強く初日が差してくる。新年の夜明けである。(髙橋正子)

【銀賞/2句】
29.初漁の海豊漁の夕焼けに/吉田 晃
初漁の海は豊漁に恵まれ鮮やかな夕焼けに染まっている。すべてが豊かに、あざやかに生き生きと力強い。(髙橋正子)

25.石鎚晴れ田のひろびろと凧揚がる/柳原美知子(正子添削)
もとの句の「凧揚げる」を「凧揚がる」と客観写生の句に添削させてもらった。これにより、景色がすっきりと読者の前に提示される。四国の霊峰を望む田はひろびろとして凧が揚がっている。日本の風物詩をここに見ることができる。(髙橋正子)

【銅賞/3句】
12.雪だるま万歳のまま夜を迎え/上島祥子
雪だるまの手に棒か、枯枝が差されている。ちょうど短い手で万歳をしている格好だ。子どものようで可愛らしい。夜がきても雪だるまは解けないで夜を迎えたのだ。雪だるまへの優しい眼差し、やさしい心に心温まる。(髙橋正子)

35.水仙の香の傍らにシーツ干す/川名ますみ
感覚が捉えた清潔感のあるすがすがしい句。シーツは庭の水仙が咲いている傍に干されたのだろう。マンションなら、プランターや鉢に水仙が咲いて、それに触れそうにシーツが干されているのかもしれない。理屈のない鋭敏な感覚の捉えたの句のよさがある。(髙橋正子)

14.覗き見てみなが捉えし雪の富士/土橋みよ(正子添削)
(原句:覗き見てみなが捉えし雪富士不意に/土橋みよ)
展望台の望遠鏡を見ていて雪の富士山が入り込んだので、みんなで代わる代わる「富士山だ、富士山だ」と喜んだに違いない。遠くの富士山を捉えたことのあまりあるうれしさが伝わってくる。みよさんは俳句を初められたばかりなので、いろいろ読みこみたい気持ちはわかるが、捉えどころがいいので、切り捨てる勇気をもってもらうために添削した。(髙橋正子)

【髙橋正子特選/7句】
07.配達夫来て去りしずか雪の軒/弓削和人
雪深い地方ならではの情景が詠まれています。雪がたっぷりと積もったなかを配達にまわる郵便夫の姿が尊いです。(多田有花)

09.初日さし湖の昏さを破りけり/弓削和人
湖が初日に映える様を「破りけり」と表現することで、明るく力強い元旦の情景が見えに浮かびました。 (西村友宏)

12.雪だるま万歳のまま夜を迎え/上島祥子
両腕に模して挿した枝、雪だるまが万歳をしているように見えました。寒さが厳しいのでしょう。夜を迎えても雪は解けず、万歳をしたままです。冬の楽しさと寒さを伝える、優しい観察に惹かれました。(川名ますみ)

25.石鎚晴れ田のひろびろと凧揚がる/柳原美知子(正子添削)
(原句:石鎚晴れ田のひろびろろ凧揚げる/柳原美知子)
正月の風物詩である凧揚げの背景となる里山の風景がありありと感じられました。 (土橋みよ)
山の高さと田の広がりを感じ雄大な景観です。凧揚げのの嬉しさが伝わってきました。(髙橋句美子)

29.初漁の海豊漁の夕焼けに/吉田 晃
新年最初の漁に出た船が大漁を得て港に戻ってきました。労働の喜びと収穫の喜び、生き生きと活気ある新年の始まりです。(多田有花)

33.月氷るバス待つ椅子もきんきんと/西村友宏
晴れた夜空に、気温が下がり、バス停の椅子までもが冷却されている様子が目に浮かびました。(土橋みよ)

35.水仙の香の傍らにシーツ干す/川名ますみ

【髙橋句美子特選/7句】
02.大利根の夕日ゆかしき冬の径/小口泰與
慣れ親しんだひろびろとした利根川に差す夕日に包まれてゆく冬の径は、寒さの中にもあたたかく懐かしい思いに満たされ心やすらぎます。 (柳原美知子)

07.配達夫来て去りしずか雪の軒/弓削和人
雪深い地方ならではの情景が詠まれています。雪がたっぷりと積もったなかを配達にまわる郵便夫の姿が尊いです。(多田有花)

12.雪だるま万歳のまま夜を迎え/上島祥子
両腕に模して挿した枝、雪だるまが万歳をしているように見えました。寒さが厳しいのでしょう。夜を迎えても雪は解けず、万歳をしたままです。冬の楽しさと寒さを伝える、優しい観察に惹かれました。(川名ますみ)

13.鐘響き葉間にきらめく冬の空/土橋みよ
お寺の鐘の音に思わず見上げた大樹の葉の間に、冬空のきらめく青さを見つけられた感動が伝わってきます。 (柳原美知子)

24.花苗は生きいき寒の明るさに/髙橋正子
寒晴れの明るい店先で、色とりどりの花苗が水を遣られ光をあびて生き生きしているのを見ると「冬来たりなば春遠からじ」の思いを強くします。 (柳原美知子)

25.石鎚晴れ田のひろびろろ凧揚げる/柳原美知子
山の高さと田の広がりを感じ雄大な景観です。凧揚げのの嬉しさが伝わってきました。(髙橋句美子)

34.白菜に刃が入る音のさっぱりと/川名ますみ
丸々とした白菜にザクっとした音を響かせて白菜に包丁を入れる。刃が入る音のさっぱりとに目の前にある白菜の新鮮さを感じます。(高橋秀之)

【入選/9句】
05.からからと枯葉まろびぬ風の径/桑本栄太郎
(か)の三音が素敵な音律になって快いですね。素敵な御句と思います(小口泰與)

11.雪だるま会話始まる母と子に/上島祥子
雪だるまを母子で作り、日ごろの忙しさから解放されて楽しいおしゃべりのひととき。寒い中の温かい貴重な体験ですね。見守る作者の優しさが伝わってきます。 (柳原美知子)
 
18.北風に響くや子らの遊ぶ声/多田有花
寒に入り強い北風の吹く中戸外は益々寒くても、「子供は風の子」と云います。大きな声が響き、元気に遊び回りって居ります。(桑本栄太郎)

21.初鏡パリの土産の紅をさす/廣田洋一
おしゃれですね。パリという地名の持つ詩情が良く生きています。(多田有花)

27.小雪舞うリハビリ始め息合わす/柳原美知子
お天気、盆暮れ関係無くリハビリは続けなければなりません。大変な日常の中に小雪に季節を思う心の豊かさを感じます。(上島祥子)

28.杵つきが懐かし硬き雑煮餅/吉田 晃
スーパーマーケットで売られている食べやすく加工された均一の品質の餅ではなく、なるべく水がたくさん入らないようにして杵つきで搗いた一つ一つ違う餅は今では貴重です。そのような餅が懐かしいです。(土橋みよ)

36.裸木となり存分にひかり浴ぶ/川名ますみ
覆うものがなくなり寒風に晒されている裸木である が暖かな冬日にも恵まれ、春を待っている。厳しい風と優しい光を受け、冬の厳しさを力強く耐えているのだろう。 (吉田 晃)

10.初雪に遊ぶ童はシャツ一枚/上島祥子
16.日が昇る初雪の山の後ろより/多田有花

■選者詠/髙橋正子
22.寒晴に円すばらしき観覧車
観覧車は家族や友人との思い出の中にあり、巨大建造物で有りながら見れば優しい気持ちになります。それが中句の「円すばらしき」の表現なっているのかと感じました。 (上島祥子)

24.花苗は生きいき寒の明るさに
寒晴れの明るい店先で、色とりどりの花苗が水を遣られ光をあびて生き生きしているのを見ると「冬来たりなば春遠からじ」の思いを強くします。 (柳原美知子)


23.裸木のあびる光は空のもの

■選者詠/髙橋句美子
37.元日の晴れ渡る朝今始まり
さわやかな元日の始まりの中にキリリと身の引き締まる思いが込められていて、すがすがしく感じられました。(土橋みよ)

38.晴れの日に初富士眩しくレストラン/高橋句美子
お正月レストランでお食事をされたのでしょう。その窓から富士山が鮮やかに見えました。(多田有花)

39.青々と七草粥に塩の香り
新鮮な七草を入れて炊いた粥に塩までが香り立つ。七草粥に塩の香を詠んだのが効いている。 (廣田洋一)


互選高点句
●最高点句(6点)
09.初日さし湖の昏さを破りけり/弓削和人
集計:髙橋正子
※コメントのない句にコメントをよろしくお願いします。思ったこと、感じたこと、ご自由にお書きください。

1月12日(日)

晴れ

●1月月例ネット句会。13名参加。
投句 寒晴に円すばらしき観覧車      正子
   裸木のあびる光は空のもの    正子
   花苗の生きいき寒のあかるさに  正子

●月例ネット句会の作業中、パソコンのマウスのポイントが完全に動かなくなった。2日ほどまえから、ポイントがどこに行ったのか分からなくなることが多かった。ネット句会の作業を中断しノジマに買いにいった。掴んで手になじむものは赤色しかなかったので、それにした。このメタリックな赤が男の子っぽい。

●わが家の人気おやつはわらび餅。冬でも食べたがる。マウスを買いに出たついでにわらび餅を買って帰った。きょうのは三角に切ってある。お供をしてすぐ友宏さんに句美子と食べるように持って帰ってもらった。

●今日はハンバーグの注文を受けたので、1個150gのを4個作って焼き目だけつけて渡した。食べるときにレンジで完全に仕上げ、熱々が食べれる。ふっくら感は少し減るかもしれないが、家で食べるには十分。

●モーツァルトのピアノソナタ全曲を今日も通して聞いた。一番落ち着く。いろんなピアニストのを聞いていると、好き嫌いがでてくる。だんだん同じものを聞くようになっている。