12月月例ネット句清記


■12月月例ネット句清記
2019年12月8日
12 名36句

01 せせらぎの落葉散り敷く高瀬川
02 顔見世のまねき上がりて撮りにゆく
03 綿虫の舞いて祇園に浮き沈み
04 露天湯や続けて嚏聞えける
05 初氷園児の声の一段と
06 朝焚火高き声沸く飯場かな
07 水きりの石の飛び行く小春かな
08 雪蛍高きへ飛べば見失う
09 茶の花の咲く石垣の苔むして
10 冬苺摘む子に声をかけにけり

11 誕生日ホットワインをいただきぬ
12 犬連れて冬の紅葉の下歩く
13 無骨なる冬の荷よりのラ・フランス
14 軒先の冬日浴びおり吊るし柿
15 ドイツ菓子売り娘はサンタの服を着て
16 妻の忌の近づく日々や冬夕焼
17 底冷えの空に瞬く星まばら
18 買い物のメモ忘れずに十二月
19 もふもふのコート嬉しき顔の友
20 北風が落ち葉を増やす風が鳴る

21 大阪湾一気に染める冬夕焼
22 鬼怒川のせせらぎ沁みる冬銀河
23 日光の紅葉はらいて写経する
24 東照宮拝む夫婦の息白し
25 銀杏黄葉が明るい丘の樹に残る
26 冬晴れて朝日差し来るわが書斎
27 冬陽さんさん病室の窓広き
28 風花のごとくかるがる冬桜
29 どんぐりを落としきったり樫青樹
30 今年また辛夷冬芽のりんりんと

31 湧水飲む雑木落葉をぬらしつつ
32 谷紅葉踏み仰ぎ入るコーヒー店
33 無人市箱に冬菜とミニポスト
34 吊り橋を揺らし渡れば色紅葉
35 鬼怒川の山は初雪空晴れて
36 落葉踏み東照宮へ石段登る

※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。
選句は<コメント欄>にお書きください。

12月7日(土)


雨のち曇り。

焼き芋を割りて少女のあどけなし  正子
前見据え少年歩く十二月      正子

●花冠月例ネット句会の金・銀・銅賞の各賞の受賞者を一覧表にする。明日の12月月例句会が終わったら、1年分が揃う。1年まとめて簡単でも表彰したい。

2019年(1月~11月・各人最高賞)(敬称略)
金賞:美知子(4回)・栄太郎(2回)・泰與(2回)・恵子(1回)有花(1回)・秀之   (1回)
銀賞:洋一(3回)・句美子(3回)・敬二(1回)・ますみ(1回)
銅賞:友宏(5回)

●億劫だったが、歯の定期検査に。あまりに寒いせいか、空いていてすぐ診てもらえた。

●神奈川県庁のハードデスクが廃棄業者によって破壊されず盗まれて、オークションにかけられ、落札されて情報が流出する。メールにすると、1800万通分になるという。
政府が小学生一人に授業で一台ずつパソコンを持たせる計画だという。

花冠がインターネットを始めるといったとき、それまで紙の雑誌で参加していた人たちは全員花冠を退会した。今でも思う。俳句に限ってはいないが、ITについて、今でも社会に偏見があると思う。社会に本当の意味で組み込まれていないのではと思う。

●角川俳句年鑑2020年版をあらかた読む。印象に残った大きい記事はなかった。ページに白紙の部分があるのが、気になった。例えば、諸家自選5句の最後のページが3名分の空白がある。プロの編集者が編集しているはずなのだが、その理由はなんだろう。また、結社動向に補遺がつけられている。これもよくわからないが、俳壇になにか変化が起こっているんだろうと想像する。

12月6日(金)


曇り。急に冷え込む。最高気温11度。

りんりんと辛夷冬芽の空の中  正子
大空に辛夷冬芽の光りあう   正子
雑炊の蟹の身あかし昼凍てて  正子

●「角川俳句年鑑2020年版」が届く。花冠の広告も載せている。
俳人名簿(高橋信之・高橋正子・高橋句美子)、結社動向、諸家自薦5句(高橋信之)、広告(p252)、の箇所に掲載される。

●今朝は寒い。いただいた蟹があるので、思いついて蟹雑炊を炊く。殻から身を取り出して、三つ葉と蟹と卵を入れる。出汁もちゃんと取ったし、おいしい雑炊になった。結構いけるじゃない。あたたまった。蟹は大好きだけど殻が難物。手を汚さずにおいしく食べれる方法は、まさに年寄向き。

12月4日(水)


快晴。

ポケットにどんぐり昨日を思い出す  正子
もちの実の丘にあかあか背に空を   正子
藪あれば藪の形に目白の声      正子

●ジーニアがとうとう枯れた。そうだろう。夏の花なんだから。

●水道代が多いので、ちょっとはてな?無駄に使ってはいないと思うが、洗濯に使い過ぎたか。いつだったか、水道の検針する人に、漏水しているかもと言われた。漏水の疑いは消えたが、気をつけよう。

12月2日(月)


雨。大粒の雨。

暖房の部屋に日差してクリーンな空気 正子
大粒の冬の雨降り花が生き      正子
駅ベンチ寒さ一ひたすら背をのぼる  正子
 鬼怒川のお守り鈴2句
寒の水響かす如く龍の鈴       正子
龍神の鈴はみどりよ寒夜鳴り     正子

●12月月例句会案内。
https://blog.goo.ne.jp/kakan02d/

●昨日句美子のところから鬼怒川温泉のお土産の栗餡のうすいまんじゅうと日光のお守りをもらう。鬼怒川温泉は、人があまりいなく、紅葉もきれいで料理もおいしくてよかったそうだ。

●コープに正月用食品のメインなものを注文。ほぼ例年と同じものになる。毎年同じものが企画され助かる。

●12月月例ネット句会投句ご案内●


●12月月例ネット句会投句ご案内●
①投句:当季雑詠(冬の句)3句
②投句期間:2019年12月2日(月)午前6時~2019年12月8日(日)午後5時
③投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:12月8日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:12月9日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、12月9日(月)正午~12月12日(木)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之

12月1日(日)


晴れのち曇り。

●いよいよ12月。
お鮨を頼むと信之先生が言う。「一番人気」とあるのを頼む。混んでいて一時間半待ち。アンケートがあり、答えると次回サービスに茶碗蒸しを添えてくれる。なんのために注文したかとあるので、「家族の食事」に〇をつけたが、気持ち的にはわが家の二人の忘年会。今や忘年会に出ることもない。今日忘年会を済ませて、明日より、気を締めて、年越しの準備。

●久しぶりに俳句で爽快な気持ちになった。朝日新聞の俳句のコラムに星野高士氏が「祖母立子の年越し」という一文を書いておられた。俳人らしい、俳句の家系に居る人の文章と感じ入った。
その文中の立子の句を挙げるが、特に詩情や上手さが際立っているわけではないが、文中にあれば、ひときわ光彩を放ってくる不思議。天真爛漫な中の「景三情七」の立子俳句。読んだあと、俳句を離してみれば、なんとなくさびしくなる句だ。

買い物の好きな女に師走来る 立子
畳替えして鏡台も新しく   
元日やいつもの道を母の家 
お使ひの口上上手お年玉
初笑ひたしなめつゝも祖母笑ふ

●国立競技場が完成する。オリンピックの合わせて建設されたのだが、イスラエルの女性建築家の設計があがっていたが、これは費用や建設の難しさでなど、その他もあったのかもしれないが、却下された。デザイン的にはプロ好みでいいかもしれないが、日本の風景に馴染む方がいいと思った。そんなにデザインが浮かなくても狭い敷地に、地味でいいのではと思う。砂漠じゃないのだから。今回のオリンピック、ロゴも問題あって、市松模様を使ったデザインに。競技場は木材を多く使った建築に。日本の良さが生かされたと思う。費用も予算通りだったらしい。大成建設が施行。

11月30日(土)


晴れ。

冬空をゆく飛行機の音かすか  正子
冬空に銀の機体の日を集む   正子
冬星の光小さし包みたし    正子

●数日書かなかったが、気になることがある。次のこと。
フランシスコローマ教皇が、38年ぶりに来日。11月23日~26日までの日程。教皇機で23日羽田に到着。翌朝、長崎へ。それから夜は雨の広島へ。翌日は、天皇陛下のみと(つまり儀礼的ではないということなのか。)、阿部首相と会談。東京ドームで5万人参加のミサ。上智大学へも。平和をアピール。平和は多くの人が訴えている。違うのは、核についてはっきりしている。核エネルギーもノー、核抑止のための核もノー。原爆は犯罪である。わかりきったことと言えるが、このことを、はっきり言う人はいない。

●冬空を見ていて、思いついた。「そら」 という俳号は、どうだろうかろ。だが、ちょっと待てよ。聞いたことがある。芭蕉の弟子に曾良がいるじゃないか。曾良と空(そら)は、今日まで、全然結びつかなかった。字のイメージとは恐ろしい。

そして。パイロットを職業とする人が、退職し、飛行機を操縦しなくなった。そんな定年後のある日、それまでの習性で、急に大空へ飛び立ちたくなったらどうするんだろう。ストレスを感じないか。