8月17日(火)

曇、小雨
●大雨の降るところが日本中。今どこで災害が起こっているのかわからなくなる。コロナで入院させてもらえない人たちが横浜で300人を超えている。訪問診療をした医者が、30代の患者の母親に命が保障できないと言っている。これは、どういうこと。
●夕食の献立が浮かばない。ふと安泰寺の台所が浮かんだ。その日は、うどんと野菜の天ぷらだった。輪切りにした茄子をたくさん揚げていた。かぼちゃもあったような、、。お皿にはたくさん盛られていた。そうだ、精進揚げだ。
茄子、かぼちゃ、玉ねぎ、紫蘇の葉、かにかま、蓮根。あるもので済ませた。大根は買ったが、大根おろしがまたとなくおいしかった。
●横浜市長選に8人の立候補者がいる。今日のところほぼ二人に絞られているらしい。一枚の選挙ビラが郵便受けに。そこには、候補者の名前はなく、衆議院議員25年、56歳、元国防大臣と書かれている。似顔絵にもならない絵は、40代ぐらいに見える。だれか当てよ、みたいでおかしなビラだ。
菅首相が選挙応援に来たらしいが、首相が応援すればよい思うのは状況判断が甘いのでは。かえって票を逃すぞ。

8月16日(月)

曇、小雨。
萩に置くおびただしいまで雨の露 正子
山鳩の移り鳴くなり秋の雨    正子
●「おもかげをさだかにしたり白桔梗/細見綾子」(西垣脩氏の忌)
桔梗の俳句を検索していて上の句に出会った。西垣脩は、松山高ゆかりの詩人であり、俳人であるが、氏について文献や書物で調べたとしても、東京で交友関係のあった例えば、俳句では角川の編集長だった鈴木氏や沢木ご夫妻や詩人では大岡信氏などの方々がよほど氏について詳しいと思う。残された書物から知るのは限りがある。送り火の今日この句に検索トップで出会って、ぎょっとした。こちらに寄ってくれたのかとも思った。死後何年たったのだろう。志げ子夫人も亡くなられているかもしれない。西垣脩は、詩人としての評価のほうが高いかもしれないとこの頃思う。
●ネット短信379号を出す。俳壇9月号送付の案内。369号は、1月4日発信。
●急に涼しくなる。きのう夕方句美子の俳句の相談にのったあと、夜テレビの「ぽつんと一軒家」を見ていたが、寒気がするので、早々に床に就いた。毛布と布団を掛けてちょうどよく、やはり微熱。今熱が出るとコロナを疑われてまずいと思っていたら、今朝は熱が引く。多分神経の疲れ。
●句美子の俳句の原稿、信之先生に点検してもらう。よろしいとのことで、一件落着。
●整形外科へ。投薬とリハビリ。立ち上がる、座るの基本の動作がだめらしく、これが、痛みを引き起こしているので、リハビリで直している。立ったり、座ったりは人間の基本なのに、いつからこうなったんだろう。
エディロールというルビーのような骨の薬、日本中で品薄になっているから、早めに薬をもらうようにとドクターの指示。

8月15日(日)

盆休み無人のあかりの郵便局    正子
朝の卓パンに無花果添えにけり   正子
出窓打つ盆の雨音定まらず     正子
●大雨や土砂崩れの範囲が広がって関東甲信越まで。
●俳壇9月号を16名に郵送。4冊残る。
●昨日、句美子が俳句原稿を仕上げるためにきたが、信之先生、正子、句美子とそれぞれがああだ、こうだといって、まとまらない。「俳句をするといつも喧嘩になる」と言って置いて帰った。
俳句のせいで、特に、アンソロジーを出すことになって忙しすぎると言う。俳句は「無用の用」なんだが。
●おとといNHKの「こころの時代」の去年8月の再放送を見た。安泰寺のネケル無方住職の話。安泰寺は、ずいぶん有名になっているらしい。もと京都にあったが、移転して兵庫の久斗山で自給自足で、座禅を行い、修行は厳しいらしい。「天地いっぱいを生きる」を説いていたが、これは「空」のことだという。そして、「今を生きる」が大事と。外国人の僧もいる。イギリス、ドイツ、キリギス、イタリア、アメリカなど。国名を言われれば、西洋の文明国と言われる国々から来たインテリ僧たちだ。それも不思議。俳句に禅の思想があるということで、外語語俳句のブームが起こったが、今は少し違って来ているように思う。俳句が庶民的になったせいだろうが。
それはそうとして、今のご住職は女性の中村光恵師。作務をしているご住職の洋服は、私が家で着ている服と似ていると思いつつ画面を見ていた。着古して色褪せて、もはやシャツとして頼りない。私と違うのは、姿勢。僧衣では、襟元が崩れない。さすが。姿勢は精神からなのだろうけど、見習うべきかも。

8月14日(土)

小雨
鶏頭の赤き色あり盆の花    正子
黒葡萄ぎっしり露けき藍をおび 正子
ガラス窓巡るわが家に盆の雨  正子
●長崎、佐賀、福岡、広島の北部など、大雨で被害が出ている。居座る降水帯にまだ大雨が続くそうだ。妹からメールの返信。テレビで広島、広島と出るから驚くだろうが、県北がひどくて、自分たちの瀬戸内のほうは大丈夫だとのこと。
●大雨とコロナのニュースで、お盆を忘れそう。病院は逼迫している。枯渇しているとも報道。今回のオリンピックの開催は、一種の開戦の状況ではないかと思えて仕方がない。菅総理が、学術会議の6人のメンバーを外したことも、宣戦布告のようだ。6人のメンバーは、のちに加藤先生を除いて何らかのポストが用意されたとのこと。加藤先生は、お断りしたと。だからこそ、戦争をよけいに意識させる。国威発揚にも、内閣信頼にもなにもなっていない。国民はもっと深くよく考えている。

8月13日(金)

小雨
●今日から旧のお盆。涼しくなったが、大雨の予報でお墓参りどころでないところもあるだろう。九州や中国地方、富山、石川に大雨。広島もよく土砂災害がおこる。私の生家も裏からお寺に通じる道があって切り立っている。最近、水抜きの工事や周りの排水をよくしてもらったそうだが、降り続いては心配。「線状降水帯」という大雨の降るところは、いつからこう言われるようになったのか。二人の妹たちにメールを送って気を付けるようにと。
●「俳壇9月号」が20冊届く。結社の声が4ページにわたり掲載されている。スマートレターで送ることにした。発送作業は明日に。

8月12日(木)

●雨が近づく。
●オリンピックもは、見たり見なかったりしたが、ニュースで高校野球のハイライトを見る。高校野球は好きではないが、古くて新しい感じ。いつもの夏が戻った。昨日は新田が勝って、横浜が1年生のサヨナラホームランで勝った。
●文豪には鰻好きが多いと知った。漱石などはその雄たるものらしい。サザエさんの町子さんも週一は鰻を注文していたらしい。暑い時は鰻が食欲をそそる。漱石は胃で悩んでいたし、町子さんも胃腸が弱かったらしい。わが家にも胃腸が弱い人がいる。骨がない、消化によさそう、食欲がわきそう。このあたりが、うなぎ人気か。冷凍庫に鰻のかば焼きをストックしておくと、ご機嫌もよろしいようで。
●生協で折り畳み盥、ミニキャリー(28kg用)を買った。これが、念願のもの。

8月11日(水)山の日

晴れ
●昨日より暑さが落ち着く。風も収まる。明日からお盆にかけて災害級の雨の予報。
●「俳壇9月号」が届く。9月号には結社の声欄に花冠が4ページに渡って載される。いつもより早い出版。
●「灯」8月号が届く。受贈誌欄に信之先生の「九十のこれからがあり鰻食う」が掲載される。先月、「灯」の編集長さんから電話があった。前主宰の田坂清太先生も九十歳なので、元気づけるために掲載したいのだがよろしいかと。この句やけに人気がある。本人に言うとすずしい顔。

8月10日(火)

晴れ
●今日は東京37度の熱中症アラート。横浜はそれでも34度。朝からまぶしい青空。風があってしのげるが、これで風がなければ朝から、がんがんクーラーが必要。きのうより湿気が少なくて気持ちはいい。
●8月月例ネット句会のいただいたコメントを貼りつける。
●句美子の角川の原稿を見る。

8月9日(火)

晴れ
●8月月例ネット句会の入賞発表。いつもなら、夕べ発表できるのに、正午ぎりぎりまでかかった。
●風が強い。日傘を差していると吹上げられてしまう。骨が一本歪んでしまった。風速は10mを超えている。13mくらいかも。夜も風の音が気になってしかたなかった。
●元からメール。もときと明日釣りに行くと。
海釣りかと思い、天気を調べると、明日は、江の島の浪は3.8mとある。明日の釣りは止めてはどうかと返信。すぐ、海じゃなく山だと言って来た。それでも風が強そう。熱中症のアラートもでているのに、小学生を連れているので、危なっかしい。十分に注意して楽しむようにとまた、返信。朝方まで、風の音が気になる。
●句美子から、角川から頼まれた原稿ができたので見てくれるよう、メール。今日は疲れたので、「わかりました」とだけ返信。

■8月月例ネット句会/入賞発表■

■8月月例ネット句会/入賞発表■
■2021年8月月例ネット句会■
■入賞発表/2021年8月9日
【金賞】
23.靴ひもを緩めて食らうかき氷/西村友宏
青年らしいフレッシュな句。靴ひもを緩めるのは、暑い中を長く歩いて来たため。かき氷は、「食らう」というほどに、体のほてりを冷ますように、がっつり口に放り込む。使われた言葉も身体感覚をよく捉えて、吟味され使われている。(髙橋正子)
【銀賞】
09.森遠ければ蝉音涼しき風となり/吉田晃
遠い森に蝉が鳴いている。その声は蝉音とは思えぬような、森から吹く風と混然一体となって涼しさを運んでくる。(髙橋正子)
22.改札を抜けて空には天の川/西村友宏
無人駅のようなところか。改札を抜けると、たちまち天の川が空から落ちそうに流れている。天の川の永遠さ。(髙橋正子)
【銅賞/3句】
11.海風のことに涼しき部屋にいる/多田有花
なししろ暑いときは、涼風がなにより。海風の涼しいことは承知のこと。窓を開け,海風を入れて部屋にいる。避暑のごとき気分。(髙橋正子)
13.苦瓜にコツンと触れて水運ぶ/祝恵子
狭いながらも楽しい菜園のいろんな野菜が目に見える。苦瓜もよく太って、水を運ぶときには、コツンと当たって、水がこぼれたりする。なにげないことなのだが、俳句の良さが知れる句。(髙橋正子)
35.雨上がり夏の森より雫落ち/髙橋句美子
雨を防ぐほど茂った夏の森からは、雨が上がると雨雫が盛んに落ちる。夏の雨らしい降り方が、夏の森をみずみずしく生き返らせている。(髙橋正子)
【高橋信之特選/7句】
22.改札を抜けて空には天の川/西村友宏
都会では光の影響でなかなか天の川を眺めることはできません。改札を抜けてすぐのところに天の川が見えるとは、どこか人家の少ない田舎へお出かけになったのでしょうか。 (多田有花)
15.子メダカをバケツに入れて渡しくる/祝恵子
メダカを入れて渡されたのは小さなお子さんでしょうか。その動作まで目に見える様で優しい視線が感じられます。 (多田有花)
01.大利根の八十瀬の瀬尻鮎を掛く/小口泰與
09.森遠ければ蝉音涼しき風となり/吉田晃
23.靴ひもを緩めて食らうかき氷/西村友宏
24.うたた寝し弁当箱に夏の蝶/西村友宏
35.雨上がり夏の森より雫落ち/髙橋句美子
【髙橋正子特選/7句】
13.苦瓜にコツンと触れて水運ぶ/祝恵子
猛暑続きの野菜畑に水やりをするのは大変な仕事ですね。丹精の甲斐あって苦瓜も立派な実をつけ、充実の音をさせてくれました。何気ない詠みに惹かれます。(柳原美知子)
26.播磨灘はも漁の船に朝の星/柳原美知子
播磨灘の夜明け。鱧漁が操業しているその上に朝の星が見える。穏やかな自然の一コマです。(高橋秀之)
09.森遠ければ蝉音涼しき風となり/吉田晃
11.海風のことに涼しき部屋にいる/多田有花
22.改札を抜けて空には天の川/西村友宏
23.靴ひもを緩めて食らうかき氷/西村友宏
35.雨上がり夏の森より雫落ち/髙橋句美子
【入選/12句】
04.金メダル獲りて引退夏の果て/桑本栄太郎
卓球の混合ダブルスで優勝した水谷選手を詠んだ句ですが、名前は読者に想起させるのが上手い。季語も動かない。 (廣田洋一)
07.地を這うて西瓜の花の黄が伸びる/吉田晃
朝の散策の時の光景であろうか?概して瓜類などの果菜類の黄色の花は、先の収穫の楽しみもあり格別に美しく思えるものである。所々に西瓜の玉も見え、涼やかで瑞々しい景色が嬉しい。(桑本栄太郎)
08.和蝋燭溶ける匂いの夏座敷/吉田晃
蝋燭の匂いが涼しげな座敷に広がっていく風情豊かな光景が浮かびました。(西村友宏)
12.鉄塔を離るる雲や夏終わる/多田有花
夏が終わる寂しさが、鉄塔の無機質なイメージと重なります。 (髙橋句美子)
17.今日はよく揚羽と出会う散歩道/高橋秀之
森を散歩したりしていると特にこういう日があります。揚羽は大きいのでよく目立ちます。何かいいことがありそうです。 (多田有花)
27.原爆忌家居の猫と黙祷す/柳原美知子
黙祷の句なのに何かくすっと笑ってしまうような楽しさがあります。猫と一緒に哀悼の意を表す、猫好きの方なら「あるある」ではないでしょうか。 (多田有花)
02.八千草の雨上がりたる草いきれ/ 小口泰與
10.夕焼けや明日も良き日となりそうな/多田有花
20.あの人も見ているかしら大夕焼/廣田洋一
21.晴天にぐいと伸びたる花カンナ/廣田洋一
34.法師蝉森のアーチに響く音/髙橋句美子
36.蒲の穂の静かに立ちて池真ん中/髙橋句美子
■選者詠/高橋信之
33.冷茶飲む机上の写真に孫も居て
 もうこんなに月日が過ぎたのだと感慨深いものがある。句美子ちゃんが中学生の頃、先生のマンションで句会を開いていたが、先生がこんな句を詠まれることを想像したこともなかった。お孫さんの写真に話しかけながら冷茶を飲む、好好爺の先生を思い浮かべると嬉しくなる。その句美子ちゃんも立派な人の親になり、花冠を背負って立つ年齢になった。36番の句を鑑賞して、先生の雰囲気を感じる。先生は理論的な指導はなさらない。後ろ姿を見せて我々に自ら学ばせるのが先生のご指導。先生の句をみて育った句美子ちゃんの句には、先生の雰囲気を強く感じる事ができて楽しい。 (吉田晃)
31.扇風機ひとり立ち居て横向きに
32.夏終わる机上の写真の孫の顔
■選者詠/高橋正子
29.百日紅咲き継ぐ花に塵もなし
7月から9月に紅、桃、紅紫、白色などの花が、枝の先端に群がり咲く、花期が長いため百日紅の漢名がある。その百日紅の咲き継ぐ花には塵ひとつ無く綺麗に咲いている。百日紅を毎日愛でている作者がいる素敵な景です。 (小口泰與)
30.台風一過雨水甕をあふれけり
台風過ぎて、甕の水が溢れるほど、いかに雨が大量に降ったのかが分かりますね。(祝恵子)
28.布袋草花あわあわと浮きにける
■互選高点句
●最高点(7点)
22.改札を抜けて空には天の川/西村友宏