2月13日(日)

●2月月例ネット句会。
投句
青空に枝きらきらと雪のあと
天ぷらの音立てて揚がる春立つ日
空を指す幾千の枝芽吹かんと
●こんなに寒い日にコーヒー豆を切らした。インスタントコーヒーで済ませている。インスタントコーヒーをお湯で溶いて、それを火にかけて沸騰しないようにしてあたためると美味しくなる。澱が残るのでドリップ用の濾紙で濾してみたがたいしてかわらない。溶いて火(レンジでもいいが)にかけるだけでいい。
美味しいコーヒーがあった。銀杏が染まるころだった。戸塚から藤沢まで東海道を信之先生と歩いた。遊行寺の坂を下りて、一遍上人のお寺の裏手の墓地から境内へ下りた。それから藤沢駅へ向かいいよいよ帰るときになって、藤沢駅から湘南台行きの電車を待った。そのとき、食事をしようと思った店が休みで近くの喫茶店に入った。ウィンナーコーヒーで風邪を収めたことがあるので、メニューのアイリッシュコーヒーを頼んだ。一杯目、こんなにおいしいコーヒーは初めて。感激してお変わりを注文した。このとき、店の主人が「女の方ですので、ウィスキーは4割にしました。」とカップを持ってきてくれた。「ウィスキー?」と思ったが、気にもせず美味しく飲んだ。そのとき、アイリッシュコーヒーはアイリッシュウィスキーとコーヒーが半々の飲み物と知った。以来アイリッシュウィスキーを探すが出会わない。マスターどこで手に入れたんだろう。

2月12日(土)

晴れ
春寒の畳の部屋に薔薇微香  正子
土に近く土に添うごと菫咲く 正子
月無きと思うておれば春の月 正子
●明日は月例ネット句会。準備はいつもどおりに進む。
●小学生の孫が4日にオミクロン株に感染。昨日連絡したときは、母親も感染し、熱が出たが回復したとのこと。なにかしら食べ物などを送る。息子は大丈夫かと聞くが、返信無し。孫は塾に通い始めて、出鼻から通えないので、問題を郵送してもらっているとのこと。伝染病の分類で、オミクロン株を第5類のインフルエンザ並みにする話が言われ始めている。

2月11日(金)建国記念日

快晴
青空に枝きらきらと雪のあと  正子
青空のまんなか突いて辛夷の芽 正子
なにもない畑の片隅春の雪   正子
●何日かぶりに丘へゆく。信之先生には買い物にかかる時間を倍に申告して出かけた。四十雀が一羽、それらしくツピーツツピーと鳴いている。遠くの笹のなかで、ほんとうに笹鳴き。昨日の雪が畑の隅に残って、雪が降ったことを証明している。丘のはしまで行く。富士山は雲に覆われ見えない。街の方には下りないよう道を選んで、スーパーで買い物をして帰る。
●俳壇から依頼の「落花流水」の句、5句を読み応えあるように構成しようと思うが、集中力に欠けて、やる気なし。

2月10日(木)

雨のち雪
●大雪の予報が出て、用心していたものの、雨が昼前から牡丹雪に変わった。積むほどではない感じだった。
●テレビの「なんでも鑑定団」を見ていて、小糸源太郎の絵が鑑定にだされた。曽祖父の肖像画だといって800万円の値が付いた。顔はルノアール的。背景の家々の屋根は、セザンヌ風。この値の真価は別にして、印象派的な小糸源太郎の作品は俳句的だとも説明された。「鳥ぐもり」「山粧ふ」などは、題名そのものが、季語。「鳥ぐもり」は、桃の枝がまっすぐ伸びて、鳥ぐもりの灰色の空に、桃の花のくれないが可愛らしい。土の部分の黄色もいい。この画欲しいな、と思うくらいだ。
日本人は印象派が好きだと、海外の人も認めているらしい。モネの始まる印象派、特に後期印象派の画は私も好きだ。印象派の影響を受けた日本人の画家の手元に置きたい画はたくさんある。
印象派をウィキペディアで調べると、日本人が印象派を好む理由に納得できる。戸外での制作、空間と時間の(光の質の)変化の正確な描写。描く対象の日常性、人間の知覚や体験(に欠かせない動きの包摂)。斬新な描写アングル。
戸外制作は吟行、空間と時間の変化は季節の移ろい、日常を詠む、人間の知覚や体験は五感の重視、斬新さは清鮮さに置き換えることができる。印象派の意味は何かといわれると、なんだろう?
印象派の特徴 出典:印象派 Wikipedia
「印象派の絵画の特徴としては、小さく薄い場合であっても目に見える筆のストローク、戸外制作、空間と時間による光りの質の変化の正確な描写、描く対象の日常性、人間の知覚や体験に欠かせない要素としての動きの包摂、斬新な描画アングル、などがあげられる」

2月6日(日)

晴れ
●ヤマダ電機の日吉東急店が今日で閉店。プリンターのインクを当分の分を買う。ヤマダ電機は、センター北にきのうからオープンしているが、センター北までは少し遠い。
●小学校でコロナが流行って、孫も感染したとのこと。一日でよくなって、普通に家で過ごしている。そろそろ身近で感染したという話を聞くようになった。

2月5日(土)

晴れ
●『ふたつの部屋』(松本余一著/俳句アトラス発行)を数日前に恵贈いただく。句歴4年で、第2句集。一ページ一句の贅沢さで、本文166ページ。松本余一氏は、昭和14年、小金井市生まれ。現在82歳。大変上手。彼の世とこの世の両方を見ているような不思議で、しずかな句境。
海底より見上ぐる水面風光る
花菫浄土に近き比良比叡
手のひらが包まれてゐる春日かな
次の世を見ているここち花の下
うららなり眠るも死ぬも眼鏡とる
常念岳の雪のかをりの花山葵
風鈴や買ふとき風に好かれたる
麻痺の身に彼の世の旅の夏衣
蓮見舟からだの軽くなるばかり
森青蛙少し動いて泡のなか
 
復活はだれにもあつて万年青の実
音はみな秋になじみて湖渡る
この川にまぎれ行けば秋の海
白い秋妻が孤独を教へたり
遠くには遠くの銀河門司どまり
100円で売られて冬の処女句集
バーテンにあづける熊手バーのママ
爪先を出して柚子湯の香の豊か
若水に生命線のひかりをり
一望の棚田一枚ごとの雪
●本の新聞広告。「人間に失敗というものはない。」と精神科医が言っている。貼って剥せる付箋は、糊の実験の失敗から生まれた、とか。ノーベル賞の発明にもそんなのが多いとか。今失敗でも、それは次へのステップだとか。思い煩うな。「野の鳥や花を見よ」、ではないが。

2月4日(金)立春

晴れ
節分の豆小袋の三方鬼      正子
音立てて天ぷら揚がる春立つ日  正子
裸木の空へバンザイ芽吹かんと  正子
●リハビリへ。リハビリしなくても不具合はないけど通院。帰り、欅の枯れ枝のてっぺんに一羽の小鳥。小さい声でピピピピ。
京都大学の先生で、小鳥の言葉を研究しているかたがおられる。四十雀の鳴き声の研究。ラジオでその研究の一端を聞いて、研究というのは、実証がいるから大変だと思った。聞き耳頭巾というおとぎ話があるが、それを研究しておられるとはおどろき。