6月19日(日)

●久しぶりに晴れた。今日は、花冠の編集に集中。
●今日は父の日。それを忘れていたら句美子が昼過ぎお菓子をプレゼントに持ってきてくれた。
せっかく来てくれたので、花冠の保存本を、半分に減らしてもらった。3時間ぐらいかかった。花冠の過去号が欲しいといって来られる人がいなくなったので、保存している花冠を半分に減らしても問題がないだろうから。
●おやつに杏仁豆腐もどきを作る。キウイを飾りに浮かす。
寒天4g。水400ml。牛乳200ml。砂糖70g。キウイ1個。
シロップ適宜。キウイがさわやかで美味。

6月18日(土)

●中断していた「花冠」の編集を始める。
●午後信之先生とセンター北へ信之先生の帽子を買いにいく予定。ところが、出かけようとして買い物バッグを開けたら、そこに失くしたと思った帽子が入っていた。まさかの場所なのだ。出かけたおり、忘れてはいけないとバッグに入れ、それを忘れた訳。この忘却、私もあやしい。
出かける支度をしていたので、そのまま出かけた。アカデミアで『星座と神話大じてん』(成美堂出版、これは出たばかり)と『まっぷる四国』(昭文社)を買った。星座と神話の本は野尻抱影のがいまだに売られている。こちらは息子が好きでよく読んでいた本。30年前のが少しバージョンが変わっているだけ。
●5月20日から今日までほぼ一か月子供たちも巻き込んで信之先生の介護の件でいろいろ介護関係に当たってみる。どれもいまいちで、これまでと全く変わらない。信之先生は年相応に元気でたのしく過ごしているが、91歳になって一人で留守番をするのはあぶないと言うのが、家族の一致した意見。

6月17日(金)

●夜明け前から雑誌類の整理。ときどき整理はしているつもりだが、すぐに増えて積み上がる。2月に整理してその後はそのままだった。
●URの緑地にはやくも槿が咲いていた。それにしても早い。新しく建てられた選挙ポスターの看板で隠されてしまっているのが、隙間から見えた。
●信之先生91歳になるが、介護サービスはこれまで一度も受けていない。週1か週2、サービスを受けて欲しくて、介護関係の人に連絡をとっているが、そんな年ではないと言い全く困っている。
私は編集の仕事に集中できず、朝から晩までYou Tube でなんとなくクラッシクを聞いている。そこでフルトベングラーがベルリンフィルを指揮したモーツアルトのピアノコンチェルト20番に出会った。フルトベングラ―の指揮について面白いことを聞いた。フルトベングラ―の指揮は、指揮棒が微妙に動いていて、どこではじまるのかよくわかないそうだ。例えば、指揮棒の先が第1ボタンのところに来たときが始めだとか、楽団員個人が判断しないといけないらしい。ぴしっと音が揃うという感覚ではないらしい。遅れてもいけない、揃ってもいけない。なんとなく分かる。大勢の個人がいて、それぞれ芸術的考えがあって、揃うのもがおかしいと言えばおかしい。遅れては音楽にならないし。
揃うと言うことに関して思った。句集で、5-7-5、はい次の句5-7-5、はい次の句5-7-5とゆるぎない俳句が続いたら、嫌になるか、笑いそうになる。5-7-5の中に、その人らしいリズムとか息遣いとかがあって、少しリズムが崩れて面白いのだ。それは俳句の韻律の問題で、前衛でも例えば、著名な坪内稔典さんの句も、きっちり5-7-5で新しくないのだ。俳句の韻律の問題の研究が進むといいと思っている。言葉と音は切り離せない。

ご挨拶/6月月例ネット句会を終えて

6月月例ネット句会にご参加いただき、ありがとうございました。今月は新会員の方を含め14名の方が参加されました。入賞の皆さまおめでとうございます。
日本全土が梅雨入りしたとのニュースがありました。すっぽり雨に包まれた日本列島も豪雨が無ければ、いいものです。朝夕、散歩に出かけると立葵がきれいに咲き上っているのに出会います。アガパンサスのうす紫や、いたるところに紫陽花が、それもいろんな色の、まためずらしい種類の紫陽花が咲いています。
月例句会はオンラインでおこなわれますが、花冠のオフ句会のときも大体14,5名の参加でした。オフ句会は主宰の自宅で、二間続きの畳の部屋の襖を取り払って句会場としており、家庭的な句会でした。正月など他結社の主宰がお越しくださることもありましたが、それでも自由な議論の交わされる句会で、句会場に来るまでに見た田園などの風景を句に詠んですぐ投句と言う場合もよくありました。今月は、田植えの風景などが詠まれて、そんなことを思い出す句会でした。
来月の句会は7月10日(日)となります。そのころは、梅雨があけているでしょうか。また違った風景の句が詠まれるのを楽しみにしています。これで6月月例ネット句会を終わります。
主宰 髙橋正子
2022年6月17日

6月15日(水)

小雨
園児らに咲き上りたり立葵     正子
一線の白き筋あり青き萱      正子
アーカンサス梅雨に立たる花白し  正子
●朝夕2度散歩に信之先生と連れ出す。URの緑地を抜けて綱島街道のバイバスまで。道沿いに青萱、立葵、向日葵が育っている。立葵は上まで花が咲くと梅雨が終わると聞く。あと数花咲けばてっぺんまで咲くことになりそうだが、梅雨はこれから。今日も一日小雨で、気温は低い。
●アーカンサスの花がURの緑地に咲いている。ギリシャ彫刻などに残されている花だが、この名前、この前からどうしても思い出せなかった。暗がりに咲いている花が目に入り、ふっと思い出した。数学の問題でもう少しで解けそうで、解けないくすぐったさにも似ていたが、今日は小暗さが脳を働かせた気がした。
●昨日「俳壇7月号」が届いた。花冠の結社広告掲載誌。また、精選アンソロジー作家作品集に髙橋秀之さんの「巣立つ子」5句が掲載される。今回は『俳句の宙2021』への参加者。
 巣立つ子が母に背きぬ三月尽 秀之
父親としては、複雑な気持ちだろう。ここに詠まれた「巣立つ子」が、生まれ、離乳食をたべはじめたときからが秀之さんの句歴となる。

6月14日(火)

霧雨一日中。
●梅雨のせいか、肌寒い。薔薇の花がどれも虫に食われ、丸ぼうず。消毒しても効き目がない。
●近所の緋目高が多分2年目になるんだろうが、深い甕に入れられて元気そうに泳いでいる。ホテイアオイやほかにも水草が沈められている。商店街の新聞店にもプラスチックの大きなボールに金魚が飼われているらしく、配達員がかわるがわる覗きこんでいる。夏のくらしが楽しそう。
●「自由な投句箱」のアクセスが急に上がる。原因はよくわからない。

6月13日(月)

●今日は洗濯日和。6月ネット句会の入賞発表が正午を回ってしまった。金賞は桑本栄太郎さんの句だった。栄太郎さんの話では、毎日の放射線治療が終わって久しぶりに遠出をしたとのこと。やはり、そういう背景があって、いい句は
できるというもの。技巧だけではない。
●元がダスキンに家の掃除を頼んでくれた。お父さんの世話が大変で掃除どころではない、と言っておいたからだろうけど。若い時は結構きれいに掃除はしていたが、やはり老人、徹底できない。

6月12日(日)

●6月月例ネット句会。
投句はこれまで作っていた三句を出した。
麦秋の魚焼きけり塩光り 正子
豆腐屋のラッパ響けり走り梅雨 正子
●「髙橋正子の俳句日記」を書き初め、今日が5000日になる。
●句美子がいつものように、午後来て、3年ぶりに来た息子の元と孫の元希が揃うことになった。元は信之先生の「愛媛大学名誉教授証」を作ってもらったので、持ってきたとのこと。身分証明書のようなものがないので、なにかのときに面倒な事があったらしい。図書館に入館できるくらいのメリットぐらいらしいが、無いよりましという程度のもの。
●元と元希は来るなり、元希用に買っていた本を見つけて、紙袋に入れていたのだが、すぐわかったらしく、もらって帰ると言って二人で選んだ。『Gruffalo』シリーズも要らないのかと思っていると要るとのこと。細かい意味はわからなくても、絵本を見ながらCDの音読と歌を聞くと面白いらしい。たしかに音読には、私もにんまりと笑ってしまった。もう図書券にした方がいいのではと思うが、そうでもないらしい。この辺りは、微妙だ。句美子がいうのに、お兄ちゃんもお母さんに甘えてるからだという。こちらも孫に本を選んぶのは結構おもしろいから、それでもいいが。
●信之先生は、初めて元希とオセロを楽しんだ。句美子がいうには、元希が楽勝だったらしい。忙しい一日だった。

■6月月例ネット句会/入賞発表

■6月月例ネット句会/入賞発表
■2022年6月月例ネット句会■
■入賞発表/2022年6月13日

【金賞】
★連山を映し色濃き青田かな/桑本栄太郎
田植からそれほど経っていないのに苗はすくすく育ち青々としてきた。まだ田面に水が見えて堂々と連山が映っている。日本の原風景と言える景色が素晴らしい。(髙橋正子)

【銀賞/2句】
★石鎚に向き後ずさりつつ田植え/柳原美知子
四国の霊峰石鎚山が見える田での田植。人は石鎚が見える方を正面とするのだろうか。手植えするとき、石鎚を見て後ずさりしながら植えていく。石鎚を朝夕仰ぐ農家の人たちならではの田植の光景。(髙橋正子)

★夏の風切りしばかりの前髪に/多田有花
「前髪に」が涼しそうで、可愛さがある。前髪を切ると額に当たる風が涼しくて、夏の風が特にさわやかに感じられる。(髙橋正子)

【銅賞/3句】
★風鈴や明けの静けさ深まりて/弓削和人
「明けの静けさ深まりて」は、実感が強い。明けの深く静かな一時を、「風鈴」と取り合わせることで、見事に句に詠んでいる。初心者とは思えない詠みぶり。(髙橋正子)

★露涼し草履に濡れる指の先/吉田 晃
朝早く、靴でもサンダルでもなく、草履で畦道や庭の草の生えているような所を歩くと、指の先が知らず露に濡れていることがある。それも涼しいことなのである。(髙橋正子)

★夏の夕新しい道を歩いてみる/髙橋句美子
夏の夕は、日が永くなって涼しい。たとえ新しい、見知らぬ道を歩いたとしても、暗くなってしまうことはないだろう。新しい道を歩く少しの冒険心と楽しみを夏の夕がもたらしてくれる。(髙橋正子)

【髙橋信之特選/7句】
★連山を映し色濃き青田かな/桑本栄太郎
景が良く見える。田植えを終えたばかりの青田の水に新緑の連山が映って、青が一層濃くなった初夏らしい一句。(廣田洋一)

★風鈴や明けの静けさ深まりて/弓削和人
夏めいてきた日。窓辺の風鈴。ちりんちりんという音が静けさを際立たせて静けさの深まりを感じさせてくれる。そんな夏の日の明けのひとときが垣間見えます。 (高橋秀之)

★石鎚に向き後ずさりつつ田植え/柳原美知子
これは手植えの光景だなとおもいつつ、石鎚山からあとずさりするというのが、面白いなと思います。 (祝恵子)

★人集い花壇に植える夏の花/多田有花
夏の花はみな色彩豊かで、見ているだけで元気がでそうです。人々が集まって、賑やかに、それらの花を植えていく光景はほほえましく、活気に満ちていて、コロナ禍を吹き飛ばしてくれるようです。 (柳原美知子)

★露涼し草履に濡れる指の先/吉田 晃
★夕立の雨雲流れ来甥に会う/髙橋句美子
★麦秋の魚焼きけり塩光り/高橋正子

【髙橋正子特選/7句】
★植え終えて山田蛙の声に暮れ/吉田 晃
山田ということは、山際の田あるいは機械も入れないような棚田でしょうか。一日がかりで苗を植え、長い一日がようやく暮れ、田は蛙の声に溢れています。仕事を終えた充実感と安堵感が伝わってきます。 (多田有花)

★夏の富士友と並びの座席から/高橋秀之
新幹線の座席でしょうか。気の置けない友人と並んで一緒に車窓から眺める清々しく美しい富士山。思い出深い楽しい旅が想像されます。 (柳原美知子)

★夏の夕新しい道を歩いてみる/髙橋句美子
夏の夕暮れ夕日が沈む太陽に向かって新しい事に向かって進む作者の力強い決心のあふれる信念が感じられます。素敵な力強い句です。(小口泰與)

★連山を映し色濃き青田かな/桑本栄太郎
★風鈴や明けの静けさ深まりて/弓削和人
★石鎚に向き後ずさりつつ田植え/柳原美知子
★夏の風切りしばかりの前髪に/多田有花

【入選/16句】
★また晴れし十三回忌青葉風/川名ますみ
ご両親の忌日でしょうか。大切な日にいつも晴れた大空を仰げるのは嬉しいですね。青葉風に吹かれて、在りし日の良い思い出が蘇られたことでしょう。 (柳原美知子)

★水彩の青の刷られしサンドレス/川名ますみ
夏らしい爽やかな句です。 (髙橋句美子)

★向日葵よ天地を結ぶように咲け/弓削和人
この悲惨なウクライナ戦争のさなかです。有名な映画「ひまわり」はウクライナの向日葵畑を撮影したものと云われ、向日葵は今やウクライナを支援する為の象徴の花といわれて居ります。その向日葵に平和を託し暗喩として感じられます。 (桑本栄太郎)

★枇杷熟れし空より遮断機下り始む/吉田 晃
遮断機によって、青空に映える枇杷の実の熟した色がクローズアップされ、季節が実感されます。 (柳原美知子)

★吊橋の揺らぐ白波岩燕/小口泰與
★河骨や風の中なる鈴の音よ/小口泰與
★命日の夕べざくざくきゃべつ切る/川名ますみ
★背伸びして灯りを消して夏布団/高橋秀之
★生まれたよ朝の楽しみ子のメダカ/祝 恵子
★青空に紅く色付く実梅かな/廣田洋一

★鵜は潜りかがり火囃す鵜飼かな/廣田洋一
★星空の果てなきしじま蛍の火/柳原美知子
★遠雷や出発前の旅の宿/西村友宏
★バス停に連なる傘と雨蛙/西村友宏
★梅雨入りの窓辺が陰りひんやりと/髙橋句美子
★ほととぎす鳴く繰り返し繰り返し/多田有花
■選者詠/髙橋信之
★夏めくと畳の上に座すことも
我が家は居間がフローリングになっているが、くつろぎの場はやはり畳がいい。夏の暑さを感じるようになり、汗ばんだ体が畳に触れると、サラッとして気持ちがいい。フローリングでは味わえない感触だ。湿度の多い日本の夏は畳がいい。畳に座して寛いでおられる先生の元気なお姿を想像する。」畳に座り憩っておられる先生の元気なお姿を想像する。(吉田晃)

★梅雨入のネット句会の畳の間
★夏兆すことを喜び子供たち

■選者詠/髙橋正子
★麦秋の魚焼きけり塩光り
麦が熟す初夏、季節の魚を塩焼きに。焼き上がりは、振られた塩の一粒ずつが光り、いっそう美味しそうです。味、匂い、光、自然とともにある生活が実感をもって伝わります。 (川名ますみ)

★力あるかぎり羽ばたき揚雲雀
★豆腐屋のラッパ響けり走り梅雨

■互選高点句
●最高点(同点2句/5点)
★連山を映し色濃き青田かな/桑本栄太郎
★風鈴や明けの静けさ深まりて/弓削和人
集計:髙橋正子

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新会員ご紹介

新会員ご紹介
ネット短信でもご紹介いたしましたが、6月より、新しい方が「俳句添削教室」から花冠に入会されましたので、ご紹介いたします。
弓削和人(ゆげかずひと)さん、奈良市にご在住です。今月より月例ネット句会に参加されますので、よろしくお願いいたします。
以下は弓削和人さんが花冠の「俳句添削教室」に投句された俳句です。
夏めくやネクタイ結び直しつつ
トンネルを抜けるや緑紀州線
早苗田の水面に映ゆる雲一つ
草の蔓巻きて夕立に立ち向かい
茗荷の子の香りを炊ける夕餉かな
花冠主宰 髙橋正子