★独活放つガラスボールが水の玉 正子
山野に自生する他、栽培もされる独活。日本原産の野菜として古くから利用され、春、地上に出る前の若い茎は柔らかく芳香があるので、生食・和え物などに利用される。その独活をガラスボールに入れるときらきらと輝き、まるで春の水玉のような春の輝きになる素晴らしい景ですね。(小口泰與)
○今日の俳句
花薺道は峠に続きけり/小口泰與
なずなの花の咲く道がずっと峠まで続いている。ただそれだけのことなのだが、なんと柔らかな気持ちになれることだろう。心情がいい。(高橋正子)
○いちはつ(一初、鳶尾、一八、逸初)
[いちはつ/横浜日吉本町(左:2013年4月18日)・右:2013年4月13日)]
★いちはつの一輪白し春の暮/正岡子規
★一八の屋根並びたる小村かな/正岡子規
★一八の家根をまはれば清水かな/夏目漱石
★いちはつや馬籠は旧き坂の宿/小松崎爽青
★いちはつの花も剣葉も海霧の中/句写美
★いちはつの花の豊かに学問す/高橋正子
イチハツ(一初、学名:Iris tectorum )はアヤメ科アヤメ属の多年草。帰化植物。地下に黄色の根茎がある。葉は幅2.5-3.5cm、長さ30-60cmの剣形で中脈が隆起しなく、縁は全縁。花期は5月で、高さ30-50cmの花茎が立ち、分枝して2-3の花をつける。花は径10cmほどになり、藤紫色で、外花被片は倒卵形で先が丸く、内花被片は小型でともに平開する。外花被片に濃紫色の斑点が散らばり、基部から中央にかけて白色のとさか状の突起がある。
中国原産の植物で、古く室町時代に渡来し、観賞用として栽培されてきた。昔は農家の茅葺屋根の棟の上に植える風習があったが、最近は少なくなった。逸出し野生化しているものもある。種小名の tectorum は、「屋根の」という意味。アヤメの類で一番先に咲くので、「一初(イチハツ)」の名がある。
コメント
御礼
高橋正子先生
正子先生の俳句日記4/21の日に花薺の句をお取り上げ頂き、素晴らしい句評を頂き、有難う御座いました。
今後ともよろしくご指導の程お願い申し上げます。
◎独活放つガラスボールが水の玉/高橋正子
山野に自生する他、栽培もされる独活。日本原産の野菜として古くから利用され、春、地上に出る前の若い茎は柔らかく芳香があるので、生食・和え物などに利用される。
その独活をガラスボールに入れるときらきらと輝き、まるで春の水玉のような春の輝きになる素晴らしい景ですね。