4月18日(木)

★春ほのぼの棚にあげたる書の紙も  正子
晩春ともなれば山笑い野の花も咲き始めて大気に陽気がみなぎってまいります。日頃の暮らしの中にも次第にほのぼのと心の暖かさを感じます。棚にあげている書の紙にも春ほのぼのを感じられた作者は俳句を詠むことと同じ様に書も大切にしていらっしゃる気持ちが良く伝わってまいります。 (佃 康水)

○今日の俳句
春筍の先のみどりや土を割り/佃 康水
一見瑣末なことを述べているようであるが、そうではない。桜が咲き、散るか散らないうちに、竹やぶに筍の切っ先のみどりが土を割る。その「みどりの尖り」の強さ、みずみずしさが新鮮だ。(高橋正子)

○苧環(おだまき)

[おだまき/横浜日吉本町] 

★おだまきや旅愁はや湧く旅のまへ/水原秋桜子

 オダマキ属(オダマキぞく)は、キンポウゲ科の属の一つ。ラテン名のアキレギアやアクイレギア(Aquilegia)ということもある。本属の植物の総称がオダマキ(苧環)である。苧環は元来は機織りの際に麻糸をまいたもののことで、花の形からの連想である。日本、アジア、ヨーロッパに約70種くらい自生し、日本のものは山野草として愛好される一方、外国産のものには品種改良が行われ、園芸植物として広く市場に出回っているものがある。日本にはヤマオダマキ、ミヤマオダマキの2種が山地から高山にかけて分布する。ミヤマオダマキはむしろ山野草として栽培される。
 花の外側の花弁のようなものは、じつは花弁ではなく萼である。花弁はその内側にあって、ややまとまって筒状になる。花弁の基部からは角状の距が伸び、萼の間から突き出る。根出葉は普通2回三出複葉で細かく分かれ、先端には丸っこい小葉がつく。茎が高く伸びるものでは、やや小型の茎葉が出る。全草が有毒。

◇生活する花たち「三葉躑躅(みつばつつじ)・葱坊主・繁縷(はこべ)」(横浜日吉本町)


コメント

  1. 佃 康水
    2013年4月15日 14:48

    御礼・俳句鑑賞
    高橋信之先生 正子先生
    (御礼)
    4/18の今日の俳句へ「春筍の先のみどりや土を割り」
    の句をお取り上げ頂き素晴らしい句評を賜り誠に有り難うございます。

    (俳句鑑賞)
      春ほのぼの棚にあげたる書の紙も  高橋正子
    晩春ともなれば山笑い野の花も咲き始めて大気に陽気がみなぎってまいります。日頃の暮らしの中にも次第にほのぼのと心の暖かさを感じます。棚にあげている書の紙にも春ほのぼのを感じられた作者は俳句を詠むことと同じ様に書も大切にしていらっしゃる気持ちが良く伝わってまいります。