★丘の上総身白き花辛夷 正子
古来より、農事暦と深い関係があり、こぶしの花が多いと豊作と言われ、また、芳香のある白い花を咲かせ、丘の上に咲く辛夷は春の先駆けとして、心を和ませてくれますね。(小口泰與)
○今日の俳句
一山の湧き水清し蝶の昼/小口泰與
俗世を離れた静かで明るい世界が「蝶の昼」として詠まれた。一山から湧いて流れる水は清く、蝶が飽きることなく舞っている。(高橋正子)
○第11回(花祭/釈迦誕生日)フェイスブック句会
ご挨拶
花祭句会にご参加いただき、ありがとうございました。入賞の皆さまおめでとうございます。最近はお寺で花祭を行っているところをほとんど見かけなくなりました。ご近所のお寺はいかがでしょたのでしょうか。句会の入賞発表までの空き時間に、日吉本町の金蔵寺に出かけましたら、境内の花は八分咲きで、花御堂がしつらえてありました。甘茶はすっかり空になっていただけませんでしたが、花見とお参りで境内は多少賑わっておりました。若い母親は花御堂が何の意味か全く子どもに教えることができないようでした。こういう世間事情ではありますが、花祭句会を開催してよかったと思いました。
また、フェイスブックの使い方にも、少しずつ慣れてこられたご様子をお礼のコメントなどで拝読し、信之先生のご努力も実を結びつつあることを思いました。フェイスブックは日々進化しているとのことですので、分かるところを利用すればよろしいのではと思います。俳句とパソコンの両方をこなして、はじめてできる句会なので、大変とは思います。今回の花祭句会に25名の方がご参加くださいましたことは、大変意義深いと思います。次回は、花冠同人だけでなく、外部の詩や短歌を作っていて、俳句も作られる方にも、奮ってご参加いただきたいものと思います。これで、第11回(花祭)フェイスブック句会をおわります。(主宰 高橋正子)
【金賞】
★振り上げし鍬の高さや春田打/安藤智久
春田の土を起こし、いよいよ苗代作りの作業が本格的に始まる。鍬を振り上げる高さは力。のびやかで、力強い「春田打」の光景が見える。(高橋正子)
【銀賞】
★春筍の先のみどりや土を割り/佃 康水
一見瑣末なことを述べているようであるが、そうではない。桜が咲き、散るか散らないうちに、竹やぶに筍の切っ先のみどりが土を割る。その「みどりの尖り」の強さ、みずみずしさが新鮮だ。(高橋正子)
【銅賞】
★野に群れて雲雀燕の鳴き交わす/津本けい
雲雀は野に鳴くものであるが、燕も今日は雲雀と野に群れて、にぎやかに鳴き交わしている。春の生き生きとした喜びのある風景だ。(高橋正子)
▲句会場(Facebookページ「俳句」)
http://www.facebook.com/kakan02/
▲入賞発表(フェイスブック句会掲示板)
http://blog.goo.ne.jp/kakan02d/
コメント
御礼
高橋正子先生
「蝶の昼」の句を4/9の正子先生の俳句日記にお取り上げ頂き、素晴らしい句評をいただき、有難う御座いました。今後ともよろしくご指導願います。
☆丘の上総身白き花辛夷/高橋正子
古来より、農事暦と深い関係があり、こぶしの花が多いと豊作と言われ、また、芳香のある白い花を咲かせ、丘の上に咲く辛夷は春の先駆けとして、心を和ませてくれますね。
コメント
清澄橋
★ケルンの橋青く塗られて春の橋 正子
清澄橋は関東大震災からの復興事業で隅田川の下流に架けられ、ドイツ・ケルンの吊り橋をモデルにしたともいわれます。青一色に塗られた優美な吊り橋は墨田の流れを跨ぎ、まさに春の景であるといえましょう。作者がかって外遊された折のケルンの吊り橋を想起して詠まれたものと存じます。