★水に触れ水に映りて蜻蛉飛ぶ 正子
池畔を吹く風に乗り、翅を光らせて自在に飛ぶ蜻蛉。すいと水面に近づいたかと思うと、空の青さと池の辺のみどりを湛えた水にそっと触れ、薄く透明な翅を広げている。その軽やかで涼しげな水に映った姿を見ていると、心洗われるようです。爽やかな風が胸の奥まで吹きわたります。蜻蛉の一瞬の動きを鮮やかに捉えられ、澄明な詩の世界が広がっています。句のリズムもよく自然と口ずさみたくなります。 (柳原美知子)
○今日の俳句
秋茄子の不ぞろいなるも強靭に/多田有花
真夏の暑さが去り、朝夕が涼しくなってくると、茄子が生き生きとして美味しい実をつけるが、皮が傷んだようなのも、曲ったのも様々。「不ぞろいなるも強靭」なのである。(高橋正子)
○ ブルーベリー
ブルーベリー残暑の日矢に七色に 正子
ブルーベリーは、この夏は、わが家でも実をつけるはずだった。コープに注文して、花のついたブルーベリーの苗木が一本届いたからだ。2本以上あると実がつきやすいと聞いていたが、ベランダで育てるので1本にした。ところが、花が散ってしまって、実は全然つかなかった。近所の花屋でブルーベリーの実がついたものを1800円で売っていたので、これを見て、残念であった。1600円で買ったのに、貧相な苗。今年はあきらめ、来年を待つことに。
ある日、近所の畑の茂みを何気なしに見ていたら、その茂みはブルーベリーの茂みで、目をこらすと、沢山実がついている。別に売るためでもなさそうだし、採っている様子もない。散歩をしていれば、住宅の庭さきに小さいブルーベリーの木があり、実がついている。熟れるまでの実の色が、とりどりで、これもまた、かわいい。
最近は、ヨーグルトにかけるソースもブルーベリー、ジャムもブルーベリー、苺かブルーベリーか迷った時もブルーベリー、という具合に、よく食べる。冷凍のブルーベリーにグラニュー糖と水少々とレモン汁を入れて煮れば、あっという間にジャムに。
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