俳句メモ/4月15日

遠山の桜桜のほつほつと
 横浜港
港は春の朝のみどりの潮の色
吊橋の斜鋼張り詰め春の朝
白き桜それが八重なる湾岸道
春光に満ち雲海の眼のかぎり
 松山湾上空
島はしずかに島でありたり花曇
松山の楠燃え桜混じり咲く
 JALシティ松山
花の夜のショパンのピアノの音の粒
 「正岡子規」観劇
青麦を来て劇中の子規と虚子
東京に戻ればさびし春茜
煽られて花のゆるるは大いなる
ようやくの桜蕾が灯の中に
花すもも散るや夜道の片側に
春嵐夜道を戻る髪弄り
境内に水音のして黄水仙
備前の瓶にあふれ桜の満開に
一日を二日を経ても花満開
仮の世の小さき部屋の雪明り
いつ見ても雪割草のつめたかり
寝残りて春の雪降る屋根の下
にらの香のつんとしてくる夕餉の椀
春の蕗すじをすうっと引き水に


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