■10月月例ネット句会清記


■10月月例ネット句会清記
2017年10月8日
15名45句

01.雲走るままに照らさる月今宵
02.十五夜の月に祈るは国の末
03.ビル影の高きにありぬ望の月
04.名月がやがて出る空仰ぎけり
05.雲きれて名月すっきり山の端に
06.秋空のなかで建設作業中
07.流星やメモせぬ俳句消えやすし
08.新蕎麦や山湖の店の古暖簾
09.木道の野末や尾瀬の秋の雲
10.山霧が立ちこめるかな秋の雲

11.障子戸を向こうに見やり虫の声
12.明け方の枯野の色の散歩道
13.輝ける銀杏黄葉(いちょうもみじ)の樹下に入る
14.秋行くやトランペットの「千の風」
15.辛夷の実鳥も食はないグロテスク
16.名月や穂すすき軽くゆれており
17.オランダの孫にメールを十三夜
18.生憎の無月なるかな十三夜
19.風の織る薄紗生(ア)れきて天高し
20.特攻も飛びし空なり赤とんぼ

21.草刈の音遠くして秋真昼
22.夜明け前ひと雨過ぎて秋祭り
23.祭りあと月高々と町空に
24.月上り母の背眠る法被の子
25.ホームから残業帰りの十三夜
26.通天閣の先に大きく鰯雲
27.秋の夜自販機明るく道しるべ
28.握りたる手の暖かき良夜かな
29.酒飲まぬ友の酌にて良夜かな
30.伸ばす手の反りの美しきや風の盆

31.吾亦紅主張している束となり
32.冬瓜の艶めく色も転がされ
33.水落とす少年の手にシャベル
34.中天に雲伴わず望の月
35.酔芙蓉二階から鳴るジャズピアノ
36.ほろ酔いの色して夕べの酔芙蓉
37.窓を開け月光少し入らしめぬ
38.コスモスに雲がゆたかに寄り集う
39.上りつめ坂の上なる金木犀
40.秋冷の闇の奥から少しの風

41.さわやかに朝日射しくるパソコンに
42.独り居て夜気爽やかに今日終える
43.いのこづち籾殻着けて猫帰る
44.秋晴れやどこかで山羊が鳴いている
45.間引菜の土とかがやき抱え来る

※互選を開始してください。雑詠から一人5句、その中の一句にコメントをつけてください。選句は、この下のコメント欄にお書きください。


コメント

  1. 多田有花
    2017年10月8日 18:20

    十五夜句会選句
    01.34.37.42.45.

    42.独り居て夜気爽やかに今日終える
    過ごしやすいころになりました。
    何かをやりおえて一日を終え、それをひとり振り返る夜のひとときです。
    充実した日々を感じる爽やかな句です。

  2. 小口泰與
    2017年10月8日 18:28

    10月ネット句会選句
    NO 5 14 30 35 41
    NO30伸ばす手の反りの美しきや風の盆
    富山県八尾町で、9月1日?3日の3日間「越中おわら節」を歌い、踊り明かす踊り手の素敵な手の所作に魅せられている作者。素晴らしい風の盆の景ですね。

  3. 廣田洋一
    2017年10月8日 18:43

    10月ネット句会選句

    NO.09 22 23 34 42

    N0.34 中天に雲伴わず望の月
    今年の15夜は、月がでたと思ったら、雲に隠れてしまい、
    中天に上る頃になって雲から離れて丸い月を観ることができた。それを雲伴わず望の月と表現したのが上手い。

  4. 桑本栄太郎
    2017年10月8日 18:58

    10月ネット句会選句
    07 ・ 20 ・ 25 ・ 28 ・ 35

    35)酔芙蓉二階から鳴るジャズピアノ
    夕方の光景と思われますが、美しい秋のたそがれ時に二階よりジャズピアノが聞こえ、通りがかりに聞いている作者自身も酔芙蓉の花も、酔い痴れているようである。

  5. 藤田洋子
    2017年10月8日 20:03

    10月ネット句会選句
    01.13.26.37.42

    13.輝ける銀杏黄葉(いちょうもみじ)の樹下に入る
    早くも黄金色に色付く嬉しい秋の彩り。鮮やかに輝く黄葉の樹下に入り、自然との一体感の中、明るく華やいだ気持ちを抱かせてくれます。

  6. 満天星
    2017年10月8日 20:10

    10月ネット句会選句
    選句27、32、35、36、37
    32.冬瓜の艶めく色も転がされ
    くびれのある冬瓜が転がっているのを見て、
    艶っぽいと見立てた所は俳諧的で面白い。

  7. 祝恵子
    2017年10月8日 20:41

    10月ネット句会選句
    1  12 30 37 43
    43いのこづち籾殻着けて猫帰る
    家猫のあちこちと動き回っている姿が浮かび、楽しい句ですね。

  8. 古田敬二
    2017年10月8日 20:43

    選句
    20. 30. 38.42. 45.

    30.伸ばす手の反りの美しきや風の盆
    越中八尾の風の盆。編み笠を深くかぶり、顔を隠して静かな坂の街を踊る。
    カメラの焦点は女性の踊り手の指に合わせられる。
    細い白い指がきれいに反る.
    その情景が浮かぶ句である。

  9. 柳原美知子
    2017年10月8日 21:40

    選句
    1. 25. 30. 35. 38

    25ホームから残業帰りの十三夜
    残業で疲れて帰りの電車を待つ間、プラットホームから仰ぐ澄み切った十三夜の月に心もなごみ、ほっと一息つくことができたことでしょう。

  10. 高橋秀之
    2017年10月8日 22:45

    選句

    03.13.22.32.39

    22.夜明け前ひと雨過ぎて秋祭り
    雨でお祭りが流れるかどうか気を揉んでいたら、夜明け前に一雨通りすぎて楽しみにしていたであろう秋祭りに気を馳せる朝の目覚めを感じます。

    ※帰宅がお遅くなり選句時間が遅れれました。申し訳ございませんでした。

  11. むつ
    2017年10月9日 0:28

    選句
    04.09.22.28.44

    09木道の野末や尾瀬の秋の雲
    尾瀬の湿原に設置されている木道を通り抜けてゆく。すると晴天だろうか、雲がぽっかりと浮かんでいる。たまには、そのような散策に行ってみたいと思う。