2月11日~2月20日

2月14日(3名)
廣田洋一
春風にあんよは上手母子連れ★★★
天辺に鳥の巣を見せ大樹かな★★★★
忘れ得ぬ故郷の味や蜆汁★★★★

小口泰與
衰えて日は雪の浅間へ落ちにけり★★★
凛として雪の浅間のおのずから★★★
利根川のおのずと流る雪消水★★★★

多田有花
ログハウスに蝋梅ありて春初★★★
紅梅を聖母マリアに供えおり★★★
じょうびたきまだしばらくは居る二月★★★

2月13日(3名)
多田有花
白梅や客ある家の庭に咲き★★★
春淡きローズマリーの青紫色★★★★
葉牡丹にパンジーが添い二月早や★★★

小口泰與
利根川の流れ衰え冬夕日★★★
空風や妻と在所を同じうす★★★
風やみて波のおさまる冬の湖★★★

土橋みよ
芝付けて寝転ぶ犬や冬ぬくし★★★
土起こし終えて酸っぱき冬苺★★★
寒暁や目の端過ぐる鷺の影★★★

2月12日(3名)
多田有花
ヒマラヤ杉剪られ春空の広し★★★
切り株に早春の松ぼっくり★★★

春未明一番列車の音がする(原句)
春未明一番列車の音遠し(正子添削①)
春未明一番列車の音動き(正子添削②やや前衛的)
「音がする」で終わることが問題です。ここをよく見極める必要があります。情景はよく見えているのに、最後が説明的な述語で締めくくられるため、読者の心に残る“余白”が生まれにくい。
• 叙述がそのまま事実説明になり、句が平板になる
• 読者の想像がそこで止まり、広がりが出にくい
• 季語「春未明」の柔らかい気配が、述語の説明性に押されてしまう。

小口泰與
上州の風おそろし二月かな★★★
夕暮れの雲の落ち合う雪浅間★★★
風強き雪の村落訪えり★★★

土橋みよ
雪赤城シラサギ一羽溶け行けり★★★
  渡良瀬川2句
春待つや盛り土てんでに河川敷★★★★

水温む石陰を蹴るハクセキレイ(原句)
この句で「ハクセキレイ」と特に種を言う必要はなく、セキレイとするほうが、句が軽やかになります。
石陰を蹴るセキレイや水温む(正子添削①)
切字「や」が古い印象を受けると思うなら、
石陰を蹴るセキレイに水温む(正子添削②)も可能で、叙景句としてまとまった句になります。やや説明的になります。(髙橋正子)

2月11日(4名)
上島祥子
白梅の一輪挿しに香の豊か★★★
「香の豊か」が説明になっているのが惜しいです。(髙橋正子)

白梅の香の華やぎて空碧し(原句)
「華やぎて」(強い感情)と「空碧し」(強い断定)が同じ強さなので、ぶつかりあっています。「華やぎて」の表現に工夫がいります。(髙橋正子)
白梅のつんと匂いて空碧し(正子添削例)
お寺様迎える朝の余寒かな★★★

廣田洋一
町内に日の丸見えず建国日★★★
春の雨残りたる雪流しけり★★★
スイートピー日を浴び風に羽搏けり★★★
「日を浴び風に羽搏けり」は、捉え方や感覚はいいですが、少しもたついているのが残念です。(髙橋正子)

小口泰與
空風の襲えり木木の奮い立つ★★★
炬燵にてうつらうつらと手を回し★★★
おしなべて三山雪に覆われし★★★

多田有花
雀三羽余寒の中を動かずに★★★
山向こう但馬は春の豪雪か★★★
夜の耳澄ませば春の雨の音★★★★


コメント

  1. 上島祥子
    2026年2月12日 23:38

    お礼
    正子先生
    2/11の投句に星のご指導と句評を有難うございました。
    主人の生家の庭に白梅が咲き始めました。ほのかにいい香りがします。
    自分でも推敲してみました。
    原句)白梅の一輪挿しに香の豊か
    推敲)白梅の一輪挿しに香のほどけ

    原句)白梅の香の華やぎて空碧し
    推敲)白梅の香の立つ庭や空は碧

  2. 土橋みよ
    2026年2月13日 18:51

    正子先生
    添削とご指導有難うございます。この句ではハクレイの種を言う意味がないこと、よくわかりました。また、上5から下5への流れ、叙景句についても勉強になりました。添削句は原句とは異なるレベルの趣があることがわかりました。