現代俳句一日一句鑑賞/8月21日

8月21日

さやけくて妻とも知らずすれ違う  西垣 脩(にしがき しゅう)

 詩人脩のことだから、心にさやけきことを思いめぐらし歩いたにちがいない。妻が通りすぎるのにも気づかずにいた、ということだ。妻と夫の距離がさわやかな空気のようである。

『現代俳句一日一句鑑賞』(髙橋正子著/水煙ネット/2005年発行)より

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