今日の秀句/6月1日~6月10日

6月10日(1句)

★ビル街にゆかた祭りを待つ神社/多田有花

ゆかた祭りは1742年に藩主榊原政岑が城内にあった長壁神社を庶民も気軽に参拝できるようにと長源寺の境内に移して夏至の日に遷座祭を行ったことに始まります。当時は下着とみなされていたゆかたで参拝することを許したのも画期的なことでした。コロナで3年連続中止になっていたゆかた祭りが今年は開催されます。長壁神社はいまでは市街地の中心部、高いビルの谷間になっていますが、きちんと守られています。(自句自解:多田有花)
 
6月9日(1句)

★早乙女の植うる手元や柔き風/廣田洋一
6月8日(1句)

★集落も雲も代田に映りけり/多田有花
田植えを前にしてそれまで乾いていた田に水が入れられ、「水田」に変わります。ほんのひととき、まるで集落のまわりに大きな湖が出現したようです。
(自句自解:多田有花)

6月7日(1句)

★友よりの報せのありぬ山開き/桑本栄太郎

6月6日(1句)

★水田に水満たされし芒種かな/多田有花
早稲の田植えはGWのころに終わっていると思いますが、私の住む兵庫県の播磨地域ではヒノヒカリ、キヌヒカリを主に作っており芒種の頃が田植え時です。周囲の水路を流れる水が水嵩を増し、それが田に満たされ、その中を田植え機が動いています。(自句自解:多田有花)
6月5日(1句)

★あじさいの中庭のある待合室/桑本栄太郎

6月4日(1句)

★荒梅雨に採り立て野菜届けらる/多田有花
先日の豪雨は各地で大変な被害を出しました。姫路も避難勧告寸前でしたが、その雨の中友人が昨日採った野菜を届けてくれました。「雨が降る前にと思って昨日採っておいた」とのこと。大変ありがたくいただきました。(自句自解:多田有花)
 
6月3日(1句)

★夏服の透ける青さや朝の風/廣田洋一

6月2日(1句)

★紫陽花の早も咲き初むうすみどり/桑本栄太郎

6月1日(1句)

★朝の庭ばらそこはかと匂いけり/小口泰與

コメント

  1. 多田有花
    2023年6月5日 16:55

    お礼
    正子先生
    「荒梅雨に採り立て野菜届けらる」を6月4日の秀句にお選びいただきありがとうございます。
    先日の豪雨は各地で大変な被害を出しました。姫路も避難勧告寸前でしたが、その雨の中友人が昨日採った野菜を届けてくれました。「雨が降る前にと思って昨日採っておいた」とのこと。大変ありがたくいただきました。

  2. 多田有花
    2023年6月10日 10:51

    お礼
    正子先生、
    「水田に水満たされし芒種かな」を6月6日の秀句にお選びいただきありがとうございます。
    早稲の田植えはGWのころに終わっていると思いますが、私の住む兵庫県の播磨地域ではヒノヒカリ、キヌヒカリを主に作っており芒種の頃が田植え時です。
    周囲の水路を流れる水が水嵩を増し、それが田に満たされ、その中を田植え機が動いています。

    「集落も雲も代田に映りけり」を6月8日の秀句にお選びいただきありがとうございます。
    田植えを前にしてそれまで乾いていた田に水が入れられ、「水田」に変わります。
    ほんのひととき、まるで集落のまわりに大きな湖が出現したようです。

  3. 多田有花
    2023年6月12日 10:36

    お礼
    正子先生
    「ビル街にゆかた祭りを待つ神社」を6月10日の秀句にお選びいただきありがとうございます。
    ゆかた祭りは1742年に藩主榊原政岑が城内にあった長壁神社を庶民も気軽に参拝できるようにと
    長源寺の境内に移して夏至の日に遷座祭を行ったことに始まります。
    当時は下着とみなされていたゆかたで参拝することを許したのも画期的なことでした。
    コロナで3年連続中止になっていたゆかた祭りが今年は開催されます。
    長壁神社はいまでは市街地の中心部、高いビルの谷間になっていますが、きちんと守られています。