●小口泰與
探梅や風を生みたる山の嶺★★★
湖までの道真っ直ぐの落葉かな★★★★
落葉のことを言いながら、春の兆しが感じられる句だ。湖まで続く落葉の道は、木々がすっかり葉を落とし、空を透かせ、太陽の光を通している。木々の芽吹きももうすぐだ。(高橋正子)
冬すみれ我が影川を越えにけり★★★
●多田有花
朝霜に木を切る音の響きおり★★★★
朝の霜がまだあるうちから、木を切る仕事が始まっている。霜に響く木を切る音が力強い。(高橋正子)
鐘鳴らし自転車ゆくよ寒の森★★★
山茶花の散りこぼれつつ陽に咲けり★★★
●古田敬二
霜の土つかんで草の根の深し★★★★
ふきのとう庭に残して孤老逝く★★★
孤老逝く庭に芽生えし蕗の薹★★★
●桑本栄太郎
山茶花のこぼれ紅敷く坂の土堤★★★
水禽のつがいづつ浮く川面かな★★★
山肌の日射す明かりや春近し★★★★
●小西 宏
水鳥や連理の誓い四十年★★★
凛凛と空青みたり枯木立★★★★
枯が進めば進むほど、空は青を極めるようだ。「凛凛と」がそれを語っている。(高橋正子)
深酒の切符の薄し冬の星★★★
コメント
御礼
高橋信之先生、正子先生
1/28の投句に★印のご指導を賜わり、その上、正子先生には「落葉」の句に素晴らしい句評を頂き有難う御座いました。今後ともよろしくご指導の程お願い申し上げます。
お礼
信之先生、正子先生、
「朝霜に木を切る音の響きおり」にご指導、ご句評をいただきありがとうございます。
近所の河川敷で木を切る作業が行われていました。
まだ霜で辺りは白く、外での作業は大変だろうと思いました。
御礼
高橋信之先生、正子先生
1月28日の「山肌の日射す明かりや春近し」の句に★印のご指導を頂戴しまして大変有難うございます。嶺の上に雲が走り、日射しと影を交代に見せています。その明るい日射しに春も近い予感を覚えます。
お礼
高橋正子先生
「凛凛と空青みたり枯木立」にお言葉をお贈り下さり、たいへんありがとうございました。枯木立も青空に立つと美しく、寒さもよい風景の一つになると感じます。