11月14日

●小口泰與
赤城より風にはらりと時雨かな★★★
北颪ビルの谷間を駆け行けり★★★
冬ばらの新芽あえかや風の中★★★

●祝恵子
楽しみは湯葉と湯豆腐京歩き★★★★
湯葉と湯豆腐はいちばん京都らしい料理。丁寧にこまやかな心配りの行き届いた湯葉と湯豆腐の料理は、心が和むもの。それを楽しみにというのもほのかな温もりが感じられる句。(高橋正子)

窓越しに一輪ざしの椿挿し★★★
石蕗の路地を入れば通り雨★★★

●多田有花
ふと思うあのころのこと焚火の香★★★★
最近は焚火で暖をとることもほとんどなくなった。焚火を囲んで温まりながら、焚火の匂いをかぎなら、何か話したり周りで遊んだ。ふとそんなころのことを思う。(高橋正子)

縦横に飛行機雲や冬の空★★★
すぐ消えるものゆえ強し冬夕焼★★★

●河野啓一
桜紅葉を明るく照らす午後の日よ★★★★
冬鴉群れて大きく森を越え★★★
からからと枯れ葉吹き抜け風に舞う★★★

●桑本栄太郎
高黍の高き穂空に仰ぎたり★★★
黒き実となりて茄子の枯れゆけり★★★
もくれんの綿毛まだ無き冬芽かな★★★


コメント

  1. 多田有花
    2013年11月15日 17:25

    お礼
    信之先生、正子先生、
    「ふと思うあのころのこと焚火の香」にご指導、ご句評をいただきありがとうございます。
    最近は焚火を見ることは少なくなりました。
    家の裏でよく焚火をしていたのを思い出します。

  2. 河野啓一
    2013年11月16日 20:10

    お礼
    信之先生、正子先生
    「桜紅葉」の句に★印によるご指導を賜り誠に有難うございました。当地では桜紅葉がまだ散り終えず、日に照らされて紅いかたまりをつくっております。

  3. 祝恵子
    2013年11月16日 22:33

    お礼
    信之先生、正子先生、★印のご指導ありがとうございます。「湯豆腐」に温かい句評を戴ありがとうございました。