曇り
なぐさみの青き朝顔咲き残り 正子
わが頬を照らすや林檎積み売られ 正子
林檎の点星のごとくに散らばれる 正子
●掘りたての里芋を買いに電車に乗った。昼前の電車なのに、土曜日のせいか、満員。私は背が低いので、立ってる人の胸辺りしか見えない。傍の人を見ると、手に『愛はすぐそばに』という文庫本を持っている。半分ぐらいのところに栞が挟んであるので、こんな本を読む人はどんな人だろう、と顔を見たら、初老の華奢な男性だった。女性だと思っていたので、男性だったのでそうなのか、男性でこんな本を読むんだと思い、よくよく本を見た。実は『死はすぐそばに』と書いてあった。なにか、「死」も「愛」も同じようなものに感じられた。ここまで生きてくれば、死も愛も一緒でいいじゃないかという気持ちがした。。
肝心の里芋だが、JAの店員さんに聞くと、おととい初物が入荷して、きのうも今日も入荷はないとのこと。あすは入るかもしれないと、電話番号を書いた紙切れをくれた。しかたなく、阪急に行って里芋を探したら、三個入りの袋があるにはあった。まだほんとに出始めたばかりなのだ。
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