★花すもも散るや夜道の片側に 正子
夜の静けさに、らんまんと咲いたすももの花の、雪のようにはらはらと散るさまが美しいかぎりです。夜道の片側にこぼれる、花すもものひそやかな情景に、春の夜の淡く柔らかな空気感も伝わってまいります。(藤田洋子)
○今日の俳句
桃の花馴染みの声の店先に/藤田洋子
桃の花が店に活けてある。店先に馴染みの声が聞こえて、「あら」と思う。桃の花には、気取らない、明るい雰囲気があるので、「馴染みの声の店先に」言ってみるのだ。日常の一こま。(高橋正子)
●晴れ。ゆうべの風が運んだ埃で物干し竿もベランダの手すりも誇りまみれ。春埃とはよく言ったもの。
春埃の手すり歳月かく過ぎぬ 正子
更地なりラッパ水仙残さるる 正子
ネット短信No.345発信。
俳壇4月号の秀之さんの句をコピーし会員に郵送。
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