雨
俳句
らんまんの一花こぼさぬ花強し 正子
咲き満ちて日に輝き、仄かな香を漂わせている桜。風に吹かれて撓う枝に、優美な花がひとつだに零れ落ちることなく戦いでいる。爛漫の花に秘めらた強靭さに驚嘆し、短い花の生命の限りを精一杯輝かせて咲いている、美しくもけなげな桜への愛しさが込み上げてきます。透徹した観察眼と女性ならではの感性の感じられる生命の讃歌に心惹かれます。(柳原美知子)
○彼岸明けというのに、寒波の再来。最高気温が9度とか。「暑さ寒さも彼岸まで」が、眉唾物になってきた。苺が届いたのに、冷たそうで、食べる気にならない。
○川柳のかもめ舎から柳誌「かもめ舎」第5号が届く。
○今日の俳句
チェロの夕果てて仰げば春の月/佃 康水
チェロの演奏会が果て、余韻を引いて外に出れば春の月が出ている。「秋の月はさやけさを賞で、春の月は朧なるを賞づ」と言われるが、「澄んであたたかい感じ」の春月もよい。チェロの余韻が広がる。
○現代俳句一日一句鑑賞
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