6月14日(月)

朴の花栃の花見てゆたけしや  正子
朴も栃もどちらも山地に自生する落葉高木で、初夏のころ白い花を咲かせます。両方の花を見て歩かれた詠者の豊かなお気持ちがよくわかります。 (河野啓一)

○関東地方は、今日入梅。一日雨。
枇杷の実に雨は一日止みもせず 正子
額あじさい雨を受けては海の色 正子
わらびもち電話かかればそのままに 正子

○わらびもちを作る。
○今日の俳句
野萱草咲いて荒野の色となり/河野啓一
野萱草の花は、荒野に置いてこそ似合う色である。葉も乱れつつ橙色の萱草の花が夏雲の下に咲くと、荒野は目覚めたように夏の景色となる。「荒野の色」は、そういう意味だろう。(高橋正子)