晴れ
炎天の色うすまりて水のごとし 正子
●空色の朝顔が一輪咲いた。この一輪、蕾のとき、どこかに引っかかって全開できなていない。種は全部青色の朝顔だったのに、数個の蕾には赤紫の色が見えている。炎天もここまで来ると秋の気配が漂い始めている。炎天のこのせつなさ。いよいよ晩夏である。
●古書で『果樹園』(リルケ著・片山敏彦訳・人文書院 1952年 初版)を見つけ、注文し、支払いも済ませた。届くのを待つだけだ。角川から文庫で出された堀口大學訳は1200円だったが、訳は片山敏彦だろう。片山敏彦は、東大卒の仏文学者であり、独文学者である。フランス語の原詩をどこかで手に入れようと思う。外国の古書で2500円から3000円である。県立図書館にも市立図書館にもないのだ。
●『果樹園』一部の詩の朗読をYou Tube で聞いたが、日本の詩人のリルケについて少しネットでも見るぐらいだがが、「詩人」というベールを掛けているようでならない。リルケは高潔な人であるが、美しい人ではない印象だが、日本の詩人はリルケを美しくしてしまっているような気がしてならない。
●「髙橋正子」は著名俳人の高田正子氏と間違えられることが、ときにあって、郵便物がきたこともある。とんでもない。高田正子氏は「持てる者」の俳人であり、髙橋正子はかなしくも「持たざる者」の俳人なのです。