※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。
明るくて深い 現代語による俳句を。よい生活から よい俳句を。
5月20日(2句)
5月19日(1句)
★艶やかに熟れて来たるやさくらんぼ/桑本栄太郎
元の句は、「艶やかに熟れ頃来たるさくらんぼ」だったが、さくらんぼの艶やかな熟れ具合を読者に知らせるには、はやり、写生のテクニックを使うのがよいので、写生を主眼に添削した。物から目を離さないことは重要。(髙橋正子)
★オートバイ片寄せて食う心太/小口泰與
心太屋の店にオートバイが片寄せて止めてある。ツーリング途中に心太屋に寄ったバイク好きの初老の男性が想像できる。心太を立ち寄って食べようなど、およそ年齢が知れる。(髙橋正子)
5月17日(2句)
5月15日
※該当句無し
5月14日(2句)
新緑のなかへ噴水が水を白く噴き上げてあがっている。新緑と噴水がひきたてあって、初夏の爽やかさが表現できている。(髙橋正子)
★ほんのりと紅き生地なり柏餅/廣田洋一
柏餅は、白い餅生地か、よもぎの餅生地が多いが、ほんのりと紅色を差した生地もあるようだ。紅白にするのだろうか。粋な感じがする。(髙橋正子)
5月12日(1句)
★曇りても眼下明るき窓若葉/桑本栄太郎
「眼下明るき窓若葉」に生活の実態感がって、句が生きている。(髙橋正子)
5月11日(1句)
★舟小屋の中はひんやり卯月波/桑本栄太郎
回想の句ながら、「ひんやり」の感覚をいまもって忘れていない。その強い感覚の記憶がこの句を生かして古典的な美しい句になっている。(髙橋正子)
5月15日(4名)
5月13日(6名)
5月12日(5名)
5月11日(3名)
39.夜が明けて緑雨の音に覚める吾子/西村友宏
緑の美しい季節に降る雨の音に、敏感に反応し、目覚めた吾子を、「緑雨」と言う季語を生かして、少し客観的に詠んでいるのがいい。(髙橋正子)
【銅賞/3句】
10.花冷えのやがて暮れゆく湖畔かな/弓削和人
花冷えの湖畔であったが、それもやがて暮れていく。花時の日が暮れる湖畔が少しの寂しさをもって、情緒的に詠まれているのがいい。(髙橋正子)
28.マリア像に花捧げあり聖五月/多田有花
五月は聖母月として知られる。「花捧げあり」の表現から、敬虔な祈りを感じさられれる。静謐で清らかな雰囲気が「五月」をよく表している。(髙橋正子)
40.届くより香る花籠母の日に/藤田洋子
母の日に贈られる花籠の香りが、届くとすぐに広がる様子が詠まれ、視覚よりも嗅覚を先行させることで、花の存在感や贈り物の温かさを伝わってくる。母への感謝を受け止めた美しく優しい句である。(髙橋正子)
【髙橋正子特選/7句】
01.帰る鳥白き浅間を越え行けり/小口泰與
越冬した鳥たちが、いよいよ北方へ帰る時が来たようだ。まだ雪の残る浅間山をはるかに越えて帰って行く鳥たちに名残りを惜しみ、新たな季節の到来を思いながら、無事を祈る作者の優しい眼差しが感じられます。(柳原美知子)
10.花冷えのやがて暮れゆく湖畔かな/弓削和人
桜の咲く時期の肌寒さと夕暮れの寂しさが漂う湖畔のの様子が時間の経過とともに郷愁を誘うように感じました。(土橋みよ)
16.つるバラの開花弾けるように増え/上島祥子
次々と咲くつるバラが目に浮かび心明るくなれます。明るい季節の到来も感じさせてくれます。 (藤田洋子)
33.麦秋の野の果て光る燧灘/柳原美知子
良く実った麦畑の広がる先に燧灘が光っている。大きく豊かな景色が良く見える。(廣田洋一)
39.夜が明けて緑雨の音に覚める吾子/西村友宏
夜明けにふと目が覚める吾子に気づき、力付の5月を感じ入る。眠っているあいだに、季節が移り変わる様子をあらわしている。(弓削和人)
40.届くより香る花籠母の日に/藤田洋子
花はその色、姿も素晴らしいですが、最も印象に残るのが香りだったりします。花籠に盛られていたのはカーネーション、薔薇、百合などでしょうか?(多田有花)
22.朝顔の小さき双葉に朝の風/髙橋句美子
28.マリア像に花捧げあり聖五月/多田有花
【入選/19句】
03.風も無き沼に水輪やあめんぼう/小口泰與
動かない水面だからこそあめんぼうがいて 長閑な景色が浮かびます。(上島祥子)
05.竹皮を脱ぐや早くも天を衝く/桑本栄太郎
筍が成長し次々と皮を脱いだと思うと、早くも天を衝くほどの立派な若竹になっている。その勢いに驚くとともに、光を放つ美しい竹に新たな季節の到来を感じます。(柳原美知子)
07.丹沢の山青々と麦の秋/廣田洋一
雪解けから若葉の山へ。山の青と金色に光る麦が丹沢に夏が来たことを教えてくれる。一句にいくつもの色が入っていて、豊かな初夏の山が浮かんでくる。すっきりしていて力強い句ですね。(吉田 晃)
麦が熟れてくるその向こうに青い丹沢の山々が見えます。故郷の風景とはこういうものかと思われます。(多田有花)
08.中空をひらり回転燕の子/廣田洋一
燕の子が早くも飛べるようになり、生き生きと中空を回転する様子に喝采される作者。燕が巣をつくってからずっと燕の子を見守られてきた温かい眼差しを感じます。(柳原美知子)
12.うつりゆく空彩りて木の芽雨/弓削和人
美しい木の芽時に降る雨は水彩画のように空を彩ってくれ、心やすらぎます。(柳原美知子)
14.歓迎の国旗と並ぶ鯉のぼり/高橋秀之
大阪万博の情景でしょうか。鯉のぼりという日本の文化の象徴と異国の象徴である国旗が並ぶ多文化共生社会の景色の面白さが感じられました。国旗は上部が固定され静かに掲げられているのに対して、自由に空を泳ぐ鯉のぼりが見事です。(土橋みよ)
15.和菓子屋でいくつ買おうか柏餅/高橋秀之
つやつやとした柏餅がずらりと並ぶ店頭のケース棚。思わず迷ってしまわれる心境がわかります。(多田有花)
17.薔薇薫る夜半の雨が残る朝/上島祥子
夜に雨が降りその雨滴がまだ薔薇の花びらに残っている朝です。薔薇の咲く庭に出られたらその香りが一層際立って感じられました。香りだけからでも薔薇の姿が目に浮かぶような御句です。(多田有花)
18.夏木立雨の余韻を残しけり/上島祥子
雨後の雫をこぼし光をこぼし、静かに佇む夏木立に涼しい風が渡る林。「雨の余韻」が詩的で、心惹かれます。(柳原美知子)
15→25.鋤き終えてゆっくり透けてゆく田水/吉田 晃
田植えのために梳かれた田に張られた水が、時間が経つにつれて澄み、日を透かせ、山々や空を映して美しい。農作業を終えて新たな季節を迎える喜びと充実感が思われます。(柳原美知子)
田に水が入り鋤いていけばしばらく田は濁ります。それが時間経過とともに土が沈殿し再び水が澄んできます。着実な詠者の観察の目が感じられます。(多田有花)
36.柿若葉弾く雨音の軽やかに/土橋みよ
柿若葉は初夏らしく明るい萌黄色で、つやがあり柔らかである。その若葉に初夏の雨音が吸い込まれていく素敵な景ですね。(小口泰與)
柿若葉の鮮やかな緑に、降る雨がいっそうみずみずしさを感じさせてくれます。軽やかな雨音に明るい季節の到来を思います。 (藤田洋子)
37.新生児検診終えて夏初め/西村友宏
春に生まれた子が問題無く夏を迎えるその嬉しさ安堵感が「新生児検診終えて」から伝わってきました。(上島祥子)
38.人形と並んでバシャリ初節句/西村友宏
赤ちゃんは男の子ですね。初節句の五月人形を傍らに新米パパが何枚も撮影されている様子が微笑ましいです。それとも本格的に写真館での一枚でしょうか。(多田有花)
41.クレヨンの画紙にバラ咲く母の日に/藤田洋子
折りしも今日5月11日は「母の日」です。幼子が画用紙にクレヨンで薔薇を描き、「ママ見て見て!お花のプレゼントだよ!!。」(桑本栄太郎)
母の日のきっと一番うれしいプレゼントでしょう。どんなバラであっても素敵な思い出になりますね。(高橋秀之)
母の日のプレゼントは何を貰っても嬉しいものです。思いのこもったクレヨン画はわずか期間しか貰うことが出来ないので嬉しさひとしおですね。
幸せな気持ちになる句です。 (上島祥子)
42.父と子のボール飛び交う柿若葉/藤田洋子
柿若葉を透かす光の中で、父と子の笑顔弾けるボール遊びのひととき。明るく心触れ合うかけがえのない初夏のひとときです。(柳原美知子)
02.行く春や山語らえば川答う/小口泰與
13.目の前をひらりと右へ蝶が舞う/高橋秀之
大玉やトマトの心室21★★★
雌猫に日陰譲ってすれ違う★★★
ラベンダー香り豊かな葉の繁り★★★