曇りのち晴れ
●『俳句再考』(林誠司著/俳句アトラス)を送っていただいた。ブログを本にしたもの。内容は、俳句を作るひとなら常識としてしっていることだが、ぶっちゃけ本音が出ていて、読み易くて生き生きとした本と思う。
●口語俳句作品大賞への応募作品について美知子さんと電話で話す。口語俳句作品として某俳人を選者たちが持ち上げているが、作品は詩としての言葉の品位がないからダメでしょうという結論になった。上品な言葉と言う意味ではない。芭蕉風に言えば、俗語が正されていないということ。
美知子さんには主宰者側が応募を勧めてきたらしいが、美知子さんの作品はすごくいいから、チャレンジは重要、けど期待はしないでおけば、と返事した。
●今日も、エリザベス女王の繰り広げられる葬列のライブ配信をスマホで見た。バッキンガム宮殿から近衛兵に守られ、砲架車に乗せられ馬に曳かれた棺が、太鼓でリズムを取る音楽隊先導され、新国王や皇太子らに付き添われて40分ほどかけてウィストミンスターホールまで運ばれた。棺に眠る女王の威厳がひしひし感じられる葬列だった。棺に載る王冠はエディンバラのとは違って、紫色のダイヤモンドが輝くような美しい王冠だった。感極まって泣く人もいる。
晴れ
●夕方5時の予約で歯医者へ。治療椅子の前に、地球の衛星画像が映っている。ウクライナの真上からの映像は、ほとんどが暗い。キエフは少し明るいが、ロンドンに比べれば小さなあかり。
●エリザベス女王が亡くなって、テレビでは、葬式や通夜のようすがいろいろ映し出されている。このような国葬の儀式はずっと昔から続いているのかと思ったら、ネットで調べると19世紀にこのような形になったとのこと。人は死んだときにその人の真価がわかるという話を昔聞いたが、葬儀の様子をテレビやYoutubeのchannel4など で見ていると、かつて大英帝国を誇った君主の死は、壮大というのか、表しがたい規模である。スコットランドのエディンバラでの葬だけでも私は驚いているが、ウェストミンスター寺院での葬儀は、想像できない。新国王夫妻は、忙しそうであったが、北アイルランドにも出かけていた。ユナイテッドキングダムというのは、こういうことかと思った。
女王の追悼に牧師が読む言葉が詩文のような抑揚だったので耳をそばだてて聞いた。イギリス旅行のとき、バースにも行ったが、本屋の店頭には詩集が積み上げられていた。そのとき、記念に詩集を買わなかったのを今は残念に思っている。
新国王が「シェークスピアが言っていることだが、エリザベスⅠ世が云々言ったことを私も受け継いでいく」ということを読みあげていた。私の聞き間違えでなければ、エリザベスⅠ世と言ったと思う。