■3月月例ネット句会清記■

■3月月例ネット句会清記■
2022年3月13日
14名(42句)
01.噴く山の残雪とばす朝かな
02.山裾の松の支える春の雲
03.利根川の水は水追い鳥雲に
04.うつうつと面影追いぬ春の夢
05.三月や出会いと別れあるばかり
06.目覚めても日差し明るき遅日かな
07.昼月に一直線に飛ぶ雲雀
08.送りくる春の荷包む新聞紙
09.ヒヤシンス根っこは水を掴み巻く
10.春うららぽん菓子皿に軽くあり

11.春の雲高しその下を鳥たちは
12.白れんの道を妻と帰りたり
13.御開帳少しはずみしご喜捨かな
14.菊根分鉢を受けたる垣根越
15.道端に伏せて休める椿かな
16.のど飴の溶けゆく甘さ春の風邪
17.終着の近き電車へ麦青む
18.菜の花の匂いが海へ電車へも
19.いかなごのくぎ煮や播磨の春の味
20.鮮やかな袴で揃い卒業生

21.花束を解けば春の香広がりぬ
22.春日和巣立つわが子にスーツ買う
23.春風が頬をふんわり暖かく
24.ものの芽を見つけ微笑む昼下がり
25.木瓜の花すっかり枝を隠しきり
26.葉牡丹の茎立のさき軽き色
27.葉牡丹の茎立風をつかまえる
28.水温の春めく朝に声弾む
29.トンネルを抜けて空には春の虹
30.伊予柑を剥くか剥かぬか午後十時

31.花菜畑分けゆく先の海の青
32.マトリョーシカ雛に加えて祈りけり
33.青麦やフレンチトーストふわり焼け
34.青空へ桜の蕾ふっくら伸び
35.薄墨の空にぽつりと朧月
36.麗日のパン屋の香り坂下る
37.雨音に春の夜明けと判じけり
38.家々に明かりが灯る春の宵
39.黒土のほころぶころや春の雨
40.花蕾枝に散らばりはや眩し

     
41.戦争の報道昼夜咲くミモザ    
42.戦下のバス母も子もみな着ぶくれて 

※互選を始めてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。選句は<コメント欄>にお書きください。