曇り、時々小雨
ライ麦の青き穂先に空が透け 正子
しなやかに空を打ちたり栃若葉 正子
吹き荒るる風に白薔薇はげしき花 正子
●5月月例ネット句会の投句が揃ったので、互選を始めるよう掲示。互選締め切りは5月16日午後5時。13名39句。
〇5月9日に予定しておりました5月月例句会が5月16日に延期になりました。投句が揃いましたので、本日から互選を始めます。互選の締め切りは、5月16日午後5時です。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。 選句は<コメント欄>にお書きください。(髙橋正子)
5月月例ネット句会清記■
2021年5月16日
13名(39句)
01.メロディーの報らす濯ぎや五月晴
02.麦秋の天の息吹のうねりかな
03.支柱立て早も咲き初む花南瓜
04.卯の花や絵筆進まぬ園児達
05.栗咲く香風吹く峡の杣の里
06.風の香やトロッコ列車川沿いを
07.水鉢に数種のパンジー遊ばせて
08.ツバメ二羽巣作り準備田に下りる
09.柏餅家の二才児よく動く
10.鯉のぼりクレーンの先に高々と
11.せせらぎに初蝶二頭が戯れる
12.長男の土産の筍妻が煮る
13.目覚めれば立夏の雨がベランダに
14.山裾にひときわ高し桐の花
15.幼子を抱き上げ若葉に触れさせる
16.花蜂の丸き羽音や釈迦の寺
17.参道を下れば湯の町夏ほのか
18.枇杷の実の硬き一つが転がれる
19.補助輪が初めて取れて夏来たる
20.長旅を終えて新茶の香ばしく
21.校庭の百葉箱に初夏の風
22.何事か話す風情や朴の花
23.芍薬の大輪揺れて艶やかに
24.鶯の声澄み渡る森の中
25.魚泳ぐ波紋つぎつぎ谷若葉
26.麦秋の水路の水を飲む猫よ
27.ぷっくりと莢張るえんどう手にあふれ
28.初夏の風に靡く子溌剌と
29.蘭の花明るい日差しの中へ出す
30.母の日に花輪野ばらのように咲く
31.空へ伸びやがてむらさき紫蘭咲く
32.うつむきし紫蘭のつぼみ紅ほのか
33.春闌けて髪の重さをカットする
34.ビル高し五月の空の青あおと
35.ベランダも五月の朝の明るさに
36.天井に五月の朝の灯が点る
37.ライ麦の青き穂先が空に透け
38.吹き荒るる風に白薔薇はげしき花
39.しなやかに空を打ちけり栃若葉