5月2日(日)

晴れ、にわか雨。
つばくらめ胸の白さを朝の日に  正子
ライ麦のみどり青かりわが背越え 正子
ミニ薔薇に朝露置くも小さかり  正子
●久しぶり、朝の散歩。股関節をうごかすことが大事らしい。知らなかった。
燕、四十雀、ミニ薔薇垣、ライ麦。柘榴の花などに遭う。散歩後、ベランダに小さい腰かけを出してしばらく座ると、黄揚羽、蜜蜂が金魚草に来た。少し前は青すじ揚羽を見たから、もう夏に違いない。わが家のミニ薔薇が咲き始めた。クリーム色に赤い縁取り。
●近所の畑に麦がある。人の背よりも高くなっている。何麦かわかなくて調べる。ライ麦に違いない。『ライ麦畑でつかまえて』があるから、人が隠れられるほどの丈。何のために植えられているのかわからないが、ここ2,3年見ている。
●超ミニ薔薇の垣根。野いばらをしっかり八重にしたぐらいの小さい薔薇の垣根に出会った。いままで見たことないミニ薔薇。葉も野茨より小さい。まるで人形の家。

●5月月例ネット句会ご案内●

■5月月例ネット句会ご案内■

①投句:当季雑詠(夏の句)3句
②投句期間:2021年5月3日(月)午前6時~2021年5月9日(日)午後5時
③投句は、下記アドレスブログの<コメント欄>にお書き込みください。

※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:5月9日(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:5月10日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、5月11日(月)正午~5月14日(木)午後6時

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:高橋信之

※ここは、ご案内のみですので、投句はしないでください。

自由な投句箱/5月1日~10日

※当季雑詠3句(春の句・夏の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

今日の秀句/5月1日~10日

5月10日(1句)
★野良猫の寄り来て鳴けり夏始め/多田有花
春に生まれた仔猫も初夏には大きくなって動き回る。野良猫には野良猫の人懐っこさもあって、人を見つけて寄って来て鳴く。(高橋正子)
5月9日(2句)
ひそやかに言葉話すや朴の花/廣田洋一
俳句は文芸で、詩的発想は許される。朴の花に親しめば、あたりの静寂の中で、花たちがひそやかに話しているようにも思える。(高橋正子)
★アイリスや蕾ほどけばみずいろに/多田有花
アイリスとみずいろの感覚がマッチしている。絵心がいい。(高橋正子)
5月8日(2句)
★朴の花白き木陰に子ら眠る/廣田洋一
朴の花の清らかさが思われる句。大きな朴の花の木陰が子らに優しい。(高橋正子)
★芍薬の切り花買い求めし男/多田有花
芍薬の鉢を買う男性は珍しくないかもしれないが、一時を愉しむ切り花を買う男性は稀かもしれない。しかも芍薬。好きな花かもしれない。そこに惹かれて出来た句。(高橋正子)
5月7日(1句)
★軒下に花柄のシャツ初夏の風/廣田洋一
初夏を迎えると気温もあがって、衣服も開放的に、軽くなる。軒下に明るい花柄のシャツが干してあったり、これも夏が来た証拠。(高橋正子)
5月6日(1句)
★二筋の菖蒲揺らして湯浴みせり/廣田洋一
菖蒲湯に浮かせる菖蒲が二筋。二本というのでなく、「二筋」に一文字に筋を引いたような菖蒲の葉のきりっとした姿が目に浮かぶ。いい菖蒲湯だった。(高橋正子)
5月5日(1句)
★校庭に白線引かれ夏立ちぬ/廣田洋一
校庭に白線が引かれるのは、季節を限ることではないが、万物がいきいきとしてくる初夏は、その白さが際立つ。初夏の空の下、土に引かれた白線があざやかだ。(高橋正子)
5月4日(1句)
★校庭に子らの夢なり鯉幟/廣田洋一
小さな学校だろうか。校庭に鯉幟を泳がせている。児童たちの夢をのせて伸び伸びと泳ぐ鯉幟と見える。(高橋正子)
5月3日(1句)
★柿若葉思ひ切り日を浴びてをり/廣田洋一
「思ひ切り」がいい。柿若葉がその全身で日を浴び、日を返している。やわらかそうで、強い柿若葉が詠まれている。(高橋正子)
5月2日(1句)
★山風を腹一杯の鯉幟/小口泰與
鯉幟が山からの風を受けて腹を膨らませ、勇壮に泳いでいる。荒々し山風が鯉幟を勢いづけている。(高橋正子)
5月1日(2句)
★兜の緒締め直されて武者人形/廣田洋一
端午の節句に飾る武者人形、1年間仕舞っている間に兜の緒が緩んでいることがある。緩んだ兜の緒をしっかりと締め直して、凛々しい武者に仕上げる。(高橋正子)
★迫り出でて虎杖ぽきと折られける/桑本栄太郎
虎杖が伸びるころ。道にせりだしているものは、通るに邪魔でもあるし、折りとられている。虎杖があれば、折りたくなる心情は、いつから持ち合わせたか。(高橋正子)

5月1日~10日

5月10日(4名)
小口泰與
アカシアやとんがり屋根の少年院★★★
野いばらや碓氷峠の眼鏡橋★★★
鉄線や利根は白波裏返す★★★
廣田洋一
さはさはと頬を撫でたる初夏の風★★★★
久し振りと声を掛け合ふ初夏のジム★★★
初夏や鷺の佇む街の川★★★
桑本栄太郎
若者はなべて撫で肩若葉吹く★★★
姫女苑の風に抗う雨催い★★★★
久闊を叙すや電話の走り梅雨★★★
多田有花
野良猫の寄り来て鳴けり夏始め★★★★
春に生まれた仔猫も初夏には大きくなって動き回る。野良猫には野良猫の人懐っこさもあって、人を見つけて寄って来て鳴く。(高橋正子)
はつなつの釣り竿並ぶ突堤に★★★
初夏の靄晴れゆき沖の小島見ゆ★★★
5月9日(4名)
小口泰與
卯の花やカンバスいまだ白きまま★★★★
帆船の浮かぶ岸辺の海芋かな★★★
花桐や長きすそ野の赤城山★★★
廣田洋一
何事か話す風情や朴の花(原句)
ひそやかに言葉話すや朴の花★★★★(正子添削)
俳句は文芸ですから、詩的発想で、添削のように言い切ってよいです。朴の花に親しめば、あたりの静寂の中で、花たちがひそやかに話しているようにも思えます。
白鱚はこれに限ると刺身にす(原句)
白鱚を刺身にこれに限るなり★★★★(正子添削)
シャツの袖まくり上げたる薄暑かな★★★
桑本栄太郎
若者の青嵐の意気欲しきかな★★★
風薫る田道過ぎ行く路線バス★★★★
丘に群れ茅花流しの夕べとも★★★
多田有花
アイリスや蕾ほどけばみずいろに★★★★
アイリスとみずいろの感覚がマッチしている。絵心がいい。(高橋正子)
欄干から釣り糸を垂れ浅き夏★★★
帆をあげしヨットこれより沖に出る★★★
5月8日(4名)
小口泰與
花びらを咥え秀つ枝へ四十雀★★★
置き鉤を手繰るや鯰眼間に★★★
金雀枝や池にかがよう夕日影★★★
廣田洋一
蓮のごと広がり開く朴の花★★★
朴の花白き木陰に子ら眠る★★★★
朴の花の清らかさが思われる句。大きな朴の花の木陰が子らに優しい。(高橋正子)
臥竜のごと一枝伸びる朴の花★★★
多田有花
芍薬の切り花買い求めし男★★★★
芍薬の鉢を買う男性は珍しくないかもしれないが、一時を愉しむ切り花を買う男性は稀かもしれない。しかも芍薬。好きな花かもしれない。そこに惹かれて出来た句。(高橋正子)
皐月つつじ雄蕊雌蕊の影くっきり★★★
新緑のなかをくだりゆく車★★★
桑本栄太郎
姫女苑の小花脇へと控えけり★★★
花大根遥か遠くに路線バス★★★★
赤き実の鋪道染め居りさくらんぼ★★★
5月7日(3名)
小口泰與
秀っ枝より睨みを利かす目白かな★★★
蜘蛛の囲の雁字搦めや雨後の朝★★★
置き鉤にかかりし鯰ゆらゆらと★★★
廣田洋一
雨上がり日の射す空に初夏の富士★★★
軒下に花柄のシャツ初夏の風★★★★
初夏を迎えると気温もあがって、衣服も開放的に、軽くなる。軒下に明るい花柄のシャツが干してあったり、これも夏が来た証拠。(高橋正子)
枝先に子供駆けよる朴の花★★★
桑本栄太郎
泰山木の早もつぼみや夏初め★★★
匂い立つ栗の花咲く雨催い★★★
やかなとは斯く難しき健吉忌★★★
5月6日(3名)
小口泰與
群なして木から木へ目白かな★★★
口ずさむ藤村の詩や夏の雲★★★
花桐や嶺雲はやも遁走す★★★★
廣田洋一
二筋の菖蒲揺らして湯浴みせり★★★★
菖蒲湯に浮かせる菖蒲が二筋。二本というのでなく、「二筋」に一文字に筋を引いたような菖蒲の葉のきりっとした姿が目に浮かぶ。いい菖蒲湯だった。(高橋正子)
湯の菖蒲ぐいと引き寄せ匂ひかぐ★★★
連休明けの公園濡らす夏の雨★★★
桑本栄太郎
上賀茂の大田の沢や杜若★★★
甍越へ大きく空へ鯉のぼり★★★★
わらわらと白き葉裏や若葉吹く★★★
5月5日(3名)
小口泰與
初夏や利根上流の水の色★★★
薄暑はや松籟うれし丘の上★★★
爆発のこの一瞬の牡丹かな★★★
廣田洋一
ハンカチはいつも四つ折り青き芝★★★
夏立つや庭に撒きたる除草剤★★★
校庭の白線引かれ夏立ちぬ(原句)
校庭に白線引かれ夏立ちぬ★★★★
校庭に白線が引かれるのは、季節を限ることではないが、万物がいきいきとしてくる初夏は、その白さが際立つ。初夏の空の下、土に引かれた白線があざやかだ。(高橋正子)
桑本栄太郎
雨音を聞きつつ夢の午睡かな★★★
木々の葉のぼつてり見ゆる走り梅雨★★★
立夏早や雨のひと日の暮れ行ける★★★
5月4日(4名)
小口泰與
初夏や草木爆発おちこちに★★★
稜線と谷川定か聖五月★★★
画架立てし湖畔や空は浅き夏★★★
廣田洋一
校庭に夢は大きく鯉幟(原句)
校庭に子らの夢なり鯉幟★★★★(正子添削)
校庭に鯉幟を泳がせている。児童たちの夢をのせて泳ぐ伸び伸びと泳ぐ鯉幟と見える。(高橋正子)
息を吐き少し休める鯉幟★★★
子が生まれ一匹足せる鯉幟★★★
多田有花
おぼろな朝日なだらかな山の上★★★
春送るリコーダーを奏でつつ★★★
野遊びや犬にボールを追わせおり★★★
桑本栄太郎
黄金週間しずもり返る街の中★★★
修司忌のマッチ擦る間も書を読みぬ★★★
午後よりの雨の予報やみどりの日★★★
5月3日(3名)
小口泰與
河岸にまつわる小鮎雲一朶★★★
荒波の間遠となりし春惜しむ★★★
爆発の牡丹や空の青青と★★★
廣田洋一
柿若葉思ひ切り日を浴びてをり★★★★
「思ひ切り」がいい。柿若葉がその全身で日を浴び、日を返している。やわらかそうで、強い柿若葉が詠まれている。(高橋正子)
温室の硝子戸光り柿若葉★★★
朝刊を配るバイクや明易し★★★
桑本栄太郎
黄金週間ボール遊びの親子かな★★★
日の丸を掲げ憲法記念の日★★★
幹太く垣根に沿いぬ花うばら★★★
5月2日(4名)
小口泰與
春暁の岩根をかける魚影かな★★★
若鮎や魚道遡上の群の波★★★
山風を腹一杯の幟かな(原句)
「幟」は、鯉幟も指すが、もともと旗幟。「腹一杯」とあるので、鯉幟と思われるが、この句では、「鯉幟」とはっきりした方が良い。(高橋正子)
山風を腹一杯の鯉幟★★★★(正子添削)
鯉幟が山からの風を受けて腹を膨らませ、勇壮に泳いでいる。荒々し山風が鯉幟を勢いづけている。(高橋正子)
廣田洋一
鶯や竹から木へと渡りけり★★★
鶯の声高く澄む竹の奥★★★★
桜の実赤く色付き空を突く★★★
多田有花
春深し電子ピアノを弾き初めし★★★
いかなごのくぎ煮や春の卵焼き★★★
春疾風洗濯ものを部屋に干す★★★
桑本栄太郎
ゆすら梅早くも赤き軒端かな★★★
さみどりの風弄ぶ大手まり★★★
メーデーと云えば代々木や雨の中★★★
5月1日(3名)
小口泰與
精悍な木木のこの芽や小糠雨★★★
山藤や雨を弾きし石畳(原句)
山藤や雨を弾ける石畳★★★★(正子添削)
掛軸の花押古りたり朧月★★★
廣田洋一
ミニチュアの五月人形飾りけり★★★
武者人形兜の緒を締め直し(原句)
武者人形が主語になっていますので、人形が「締め直す」の意味になっています。
兜の緒締め直されて武者人形★★★★(正子添削)
端午の節句に飾る武者人形、1年間仕舞っている間に兜の緒が緩んでいることがある。緩んだ兜の緒をしっかりと締め直して、凛々しい武者に仕上げる。(高橋正子)
メーデー歌思ひ出せずに風呂掃除★★★
桑本栄太郎
虎杖の道に迫り出し折られ居り(原句)
「道に」は説明になっているので、要らないです。
迫り出でて虎杖ぽきと折られける★★★★(正子添削)
虎杖が伸びるころ。道にせりだしているものは、通るに邪魔でもあるし、折りとられている。虎杖があれば、折りたくなる心情は、いつから持ち合わせたか。(高橋正子)
屋根付きのトラクターとや代田掻く★★★
竹秋の山すそ熱のあるかとも★★★