■10月月例ネット句会ご案内/2025年■

■10月月例ネット句会ご案内/2025年■New!
10月月例ネット句会を下記の通り開きます。ご参加くださいますよう、ご案内いたします。
期 日  :10月12日(日)
①投句:当季雑詠3句
    10月6日(月)午前6時~10月12日(日)午後5時
②投句は、下のリンク、月例句会花冠の<コメント欄>にお書き込みください。
月例句会 | 花

※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:10月12(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:10月13日(月)正午
③伝言・お礼等の投稿は、10月13日(月)正午~
                 10月16日(木)午後6時
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:髙橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/10月1日~10月10日

※当季雑詠3句(秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。

今日の秀句/10月1日~10月10日

10月7日(3句)
友の来て利平栗剥けば日の暮れる/土橋みよ
栗を剥きながらの友との語らいに、一日が暮れてしまった。季節の稔に触れながらの楽しい語らいに秋の日の楽しさが読み取れる。(髙橋正子)

★何処までも天の高きをバスの窓/桑本栄太郎(正子添削)
何処までも天の高きやバスの窓(原句)
原句は、「バスの窓」が取って付けられていますが、俳句は一章です。バスの限られた窓から見る天が、「何処までも高い」。限られた中にこそ見つけた天の高さに、実感がある。(髙橋正子)

★道はさみ稔り田刈田隣り合い/廣田洋一
道をはさんで、まだ刈られていない黄金色の稔田と、稲が刈られてしまった刈田とが並んでいる。それが同時にあることで、稔りの季節の時間の層が、それぞれ違って重なっているのが面白い。(髙橋正子)

10月6日(1句)
★朝焼けの刈田へ猫の出で行けり/柳原美知子
「朝焼け」の現象は夏うつくしく現れるので、夏の季語となっている。この句では「朝焼け」を季語として詠んでいるのではなく、刈田の実景としての扱いである。季語は「刈田」。朝焼けの空の下にひろがる刈田。その刈田へ猫が出て行った。猫の一瞬の出発で、その後の朝焼けの刈田の実景が想像できる。(髙橋正子)

10月5日(1句)
★特急の加速に流るる曼珠沙華/上島祥子
特急の加速によって、視界に入る曼殊沙華が目を掠めるように流れ去る。時間の速さに抗えない曼殊沙華のあやうさは、生きているものすべてに言えることである。(髙橋正子)

10月4日(1句)
★仲秋の夜空へ花火大輪を/多田有花
元の句は、「仲秋の夜空へ大輪の花火」でした。見た通りですが、
読み手の感動が伝わってこないのが難点。仲秋と言えば、空気が澄んでくるとき。夏の花火と違って、色も澄み、鮮やかさが増す。それも大輪の花火を咲かせる。印象の強い花火となった。(髙橋正子) 

10月3日(1句)
★秋空に里遠く見せ琴平山/土橋みよ
琴平山から見た眺めがすっきり詠まれている。秋空が広がる下に、遠く人里が見える。なつかしいような広がりに、心が晴れやかになってくる。(髙橋正子)

10月2日(1句)
★川縁や刈田の匂い立ちにけり/廣田洋一
川のほとりの流れの音が聞こえる空間の広がりに、稲を刈った田んぼから立ちのぼる、土と稲のまじった匂いが秋の深まりを感じさせている。 その気づきを「立ちにけり」とほのかに詠嘆している。(髙橋正子)

10月1日(1句)
★曼殊沙華日を跳ね返す赤さかな/小口泰與
曼殊沙華は、花に近寄って見ると、花弁はつややかで、力強く、「日を跳ね返す」という表現そのままだ。曼殊沙華の持つ生命力や異界性を一瞬で切り取っているところがすばらしい。(髙橋正子)

10月1日~10月10日

10月8日(5名)
小口泰與
密やかに亀の出で来る秋の沼★★★
ひたすらにカメラに収む懸巣かな★★★
散歩径亀水中へ秋の沼★★★

桑本栄太郎
谷あいのくっきり深し秋の嶺★★★★
蒼天に沈みゆくかに秋気澄む★★★
橡の実の落ちて殻割れまろびけり★★★

廣田洋一
夜明け前月皓皓と西の空★★★
寄せる波白々砕け秋の海★★★★
虚子句碑除幕読経の響く秋の空★★★

多田 有花
秋晴れにぷっつりパソコンそれっきり★★★
月代や流れる雲を光らせて★★★
十六夜はスーパームーンとなりにけり★★★

川名ますみ
シャガールからムンクの色へ秋夕焼★★★
秋夕焼富士を映せしビルの窓★★★★
手を取られ釣瓶落しを起ちて見る★★★

10月7日(6名)
多田 有花
薄明り残る中へと今日の月★★★
晴れれば鵙高らかに鳴く朝となる★★★★
月の出を待ちて東の空を見る★★★

土橋みよ
友の来て利平栗剥けば日の暮れる★★★★
森あれば朱の鳥居見ゆ秋日和★★★
秋の昼客あり厨に火を点ず★★★

川名ますみ
朝顔の後ろ姿のすっきりと★★★★
朝顔の後ろ姿に白濃かり★★★
チーズふり南瓜のサラダ粉雪めく★★★

桑本栄太郎
見上げればえくぼの少し月今宵★★★
濯ぎものの竿一杯に秋日ざし★★★
何処までも天の高きやバスの窓(原句)
何処までも天の高きをバスの窓(正子添削)

小口泰與
低き雲覆う棚田の曼殊沙華(原句)
低き雲覆うや棚田の曼殊沙華(正子添削)

足音をひそめやんまへ近づきし★★★
水面を見つめる鳥や秋の沼★★★
秋翡翠の羽のきららや朝日差す★★★
鶺鴒や石を叩きて翔けにける★★★
びいどろへ差し込む秋日湖の宿★★★

廣田洋一
いくたびか無月の空を見上げたり★★★
道はさみ稔り田刈田隣り合い★★★★
総裁選全員付けし赤い羽根★★★

10月6日(5名)
小口泰與

鉄旅の天は秋空鳥の声★★★
水澄むや長きすそ野の秀でたる★★★    
青蜜柑採らず風雨にさらしける★★★

桑本栄太郎
野分めく風の音なる匂いかな★★★
雨あがり今宵の月を希み居り★★★
冷やかやブログ移転の能わざる★★★

多田 有花
中天に雲を光らせ小望月★★★
ついと一羽残る燕が横切りぬ★★★★
名月はいかにと昼の空を見る★★★

柳原美知子
朝焼けの刈田へ猫の出で行けり★★★★
コスモスの初花は白朝風に★★★
秋気満つ社に赤子と祓わるる★★★

廣田洋一
開きたる奥の細道素十忌かな★★★
太刀魚や箱に丸めて納められ★★★
さっそうと駆け行く少女天高し★★★

10月5日(5名)
上島祥子
特急の加速に流るる曼珠沙華★★★★
蕎麦の花母が先に句を作り★★★
秋雨の社に旅の無事祈り★★★

桑本栄太郎
秋雨や妻の出かけるコンサート★★★
見下ろせばかつら黄葉の舗道かな★★★
総裁選の議員バッジや赤い羽根★★★

廣田洋一
細腕で三児を育て温め酒★★★
太刀魚や二つに折りて売られおり★★★
地を這いて伸びし朝顔濃紫★★★

多田 有花
<EXPO2025三句>
秋の夜にライトアップの大屋根リング★★★
秋夜空ドローン編隊の光伸ぶ★★★
半月の隣をドローンの光舞う★★★

小口泰與
色鳥や沼を丸まる朝日にて★★★
遠き峰峰遥かな霧に包まれし★★★
ひあわいの秋の空より月明かり(原句)
「秋の空」と「月明り」はどちらも秋の季語です。
ひあわいの空より澄める月明り(正子添削)

10月4日(3名)
多田 有花
<EXPO2025三句>
秋の暮都心の明りきらめきぬ★★★
パビリオン色鮮やかに秋の夜へ★★★
仲秋の夜空に大輪の花火(原句)
仲秋の夜空へ花火大輪を(正子添削)

廣田洋一
母と子のボール蹴り合い秋高し★★★
大小の犬のじゃれ合い秋涼し★★★
玄関に咲く朝顔の濃紫★★★

桑本栄太郎
ひたひたと音の哀しき秋の雨★★★
秋雨や嶺も在所もけぶり居り★★★
秋雨のエンジン音や買物へ★★★

10月3日(5名)
廣田洋一
稲束の立ち並びたる刈田かな★★★
新築のアパート並び秋高し★★★
秋刀魚焼く我家の皿をはみ出せり★★★

小口泰與
腹立てて秋の白刃の治め何処★★★
はらはらと夕暮れの雨や冬隣★★★
夕暮の玻璃に攻め込む秋の雨★★★

多田 有花
<EXPO2025三句>
秋陽浴びアトムが屋根に座りおり★★★
秋天に巨大ガンダム手を挙げて★★★
秋の夕大屋根リングと大橋と★★★

桑本栄太郎
三日月の雲間にあそぶ今宵かな★★★
冷やかや在所の空の日差し無し★★★
藁塚と云えどロールの積まれけり★★★

土橋みよ
 岩宿遺跡3句
霧晴れて太古の匂い赤土に★★★
赤土の問わず語りや虫の声★★★

秋空に里遠く見ゆ/琴平山(原句)
この句は、このように切れています。「琴平山」が付け足され、
一句の文法の中に組み込まれていません。これは、読者に読みの
混乱を招きます。

秋空に里遠く見せ琴平山(正子添削)

10月2日(5名)
上島祥子
秋蝶の樹形崩れし木に隠れ★★★
冷ややかなアスファルト行く小型犬★★★
下校児の駆け出す雷鼓合図にし★★★

桑本栄太郎
冷やかや君の夢みて目覚む朝★★★
濯ぎもの干すや見上げるいわし雲★★★
遠嶺のしかと見え居り天高し★★★

多田 有花
<EXPO2025三句>
秋空へユニオンジャックが翻る★★★
天高し大屋根リングに人数多★★★
噴水のショーが始まる秋晴れに★★★

小口泰與
曼殊沙華朝日を囃す風の中★★★
水音の囃す渓間の石たたき★★★
水に映ゆ秋翡翠の羽の色★★★

廣田洋一
故郷の新酒を酌みて夕餉かな★★★
川縁や刈田の匂い立ちにけり★★★★
川の鯉大口開けて天高し★★★

10月1日(4名)

小口泰與
あけぼのの秋翡翠や沼囃す★★★
曼殊沙華日を跳ね返す赤さかな★★★★
赤城より疾風に乗りて鵙の声★★★

多田 有花
<EXPO2025三句>
仲秋の日差し日傘の波の上★★★
大橋を望める秋の大阪湾★★★
六甲の上には秋の雲の出て★★★

桑本栄太郎
日差したる柿の色づく里の庭★★★
畦道を行くや憤怒の彼岸花★★★
首吊りのように垂れ居り藤は実に★★★

廣田洋一
秋茄子とろりと舌に溶け込みぬ★★★
堰落ちる水音澄みて秋うらら★★★
朗々と舟唄流れ天高し★★★