※当季雑詠3句(秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。
NEW今日の秀句/10月1日~10月10日
10月1日(1句)
★曼殊沙華日を跳ね返す赤さかな/小口泰與
曼殊沙華は、花に近寄って見ると、花弁はつややかで、力強く、「日を跳ね返す」という表現そのままだ。曼殊沙華の持つ生命力や異界性を一瞬で切り取っているところがすばらしい。(髙橋正子)
NEW10月1日~10月10日
10月1日(4名)
小口泰與
あけぼのの秋翡翠や沼囃す★★★
曼殊沙華日を跳ね返す赤さかな★★★★
赤城より疾風に乗りて鵙の声★★★
多田 有花
<EXPO2025三句>
仲秋の日差し日傘の波の上★★★
大橋を望める秋の大阪湾★★★
六甲の上には秋の雲の出て★★★
桑本栄太郎
日差したる柿の色づく里の庭★★★
畦道を行くや憤怒の彼岸花★★★
首吊りのように垂れ居り藤は実に★★★
廣田洋一
秋茄子とろりと舌に溶け込みぬ★★★
堰落ちる水音澄みて秋うらら★★★
朗々と舟唄流れ天高し★★★
自由な投句箱/9月21日~9月30日
※当季雑詠3句(夏の句・秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。
今日の秀句/9月21日~9月30日
9月30日
該当句無し
9月29日(1句)
★登校の列の急ぎぬ芋あらし/桑本栄太郎
芋畑を吹く強い風に、登校する子供たちの列は、急かされるように進んでいる。子どもたちを「急ぎぬ」と見たところに句が生まれ、秋の風景に重ねているのがいい。(髙橋正子)
9月28日(2句)
★秋暁の闇の静寂や日曜日/桑本栄太郎
「日曜日」のだれもが眠っている、何も起こらない時間帯。安らぎや孤独を感じたり、思索の時かもしれない。「秋暁の闇」の冷気に身の引き締まるような静かさが、言葉少なく表現されている。(髙橋正子)
★よく晴れて燕帰りし空広く/多田有花
この句には空しかない。しかし、その空はよく晴れて、爽やかに飛んでいた燕が南へ帰ってしまった空なのだ。一抹のさびしさがありながら、晴れて広い空に、これからの季節を迎える新しい気持ちが詠まれている。(髙橋正子)
9月27日(1句)
★赤とんぼ風に抗い前へ前へ/桑本栄太郎
赤とんぼが、風に抗って飛んでいる。風の乗り、すいすい飛ぶのではなく、抗いながら、それでも、前へ前へと進む羽ばたきの強さに、自分を重ねているようだ。(髙橋正子)
9月26日(2句)
★釣上げし木の葉山女の錆の色/小口泰與
「木の葉山女」は、木の葉の舞い散る頃の山女。晩秋を感じさせる季語だが、山深い渓流では、はやくも木の葉が舞い散る季節を迎えている。錆の色の山女は繁殖期の山女の魚体の色だが、落ち着きがあり、秋の深まりと命の成熟を感じさせる色だ。(髙橋正子)
★初鵙の今朝快晴と告げにけり/多田有花
秋、初めて聞いた鵙の声。その鋭い鳴き声が、快晴の空から聞こえると、鵙が快晴の空をよろこび伝えるように思う、とする詩的発想。鵙が空の晴れやかさを「伝える」存在として詠まれ、自然と人との間に詩的な対話が生まれているのが妙味。(髙橋正子)
9月25日(1句)
★裏山の音のひびきや竹を伐る/桑本栄太郎
「音のひびきや」は、「音のひびき」への詠嘆。竹は中空なので、切られると、独特な鋭い音がする。伐った竹を倒す音や葉を落とす音も混じっている。裏山の深まる秋が感じ取ら、静かな力がある句だ。(髙橋正子)
9月24日(1句)
★とんぼうの出迎えくれし朝の径/廣田洋一
朝の径を行くと、目の前にすっととんぼが現れ、とんぼうにで迎えられたのだ。自在で軽やかな心境を表して、とんぼうと人とに隔てがないのがいい。(髙橋正子)
9月23日(2句)
★秋澄めり空と山嶺分かつ朝/上島祥子
大気が澄んだ、秋の朝の山と空のシンプルな景色が、景色同様に、無駄をそぎ落とした言葉で詠まれている。明瞭な景色と言葉は、まさに「秋澄む」と言えよう。「分かつ」が秀逸。(髙橋正子)
★蜻蛉浮く大病院の棟の間に/川名ますみ
大病院には棟がいく棟もあって、その棟と棟の間に蜻蛉が浮いているというのだ。無機質な病院の建物と建物間の透明な空間に浮かぶ軽やかな命である蜻蛉が、どこか定まらない存在で、不安や希望の両方の象徴のようでもある。(髙橋正子)
9月22日(1句)
★遠き田の刈られて見える曼殊沙華/多田有花
遠くに見える田の稲が刈られて、曼殊沙華が見えるようになった景色。刈田の向こうに見える遠景としての曼殊沙華が、哀愁を帯びて感じられる。落ち着いた観照の姿勢がいい。(髙橋正子)
9月21日(1句)
★今朝一歩秋は進みて快晴に/多田有花
内容がはっきりしていて、潔い。今朝の快晴に、「今朝は秋が一歩進んだ」のだとはっきり言い切る爽やかさが爽快だ。(髙橋正子)
9月21日~9月30日
9月30日(3名)
多田 有花
彼岸過ぎ今年は盛期の彼岸花★★★
弓張の何をか射らんと構えたり★★★
天空に帆あげてゆくや月の舟★★★
小口泰與
カメラ撃つ鵙の高音に囃されて★★★
アカゲラの木を打つ音の和やかに★★★
秋雲の小さき瘤を幾重にも★★★
桑本栄太郎
朝冷えや窓閉め又も夢ごこち★★★
夢にても君に逢わなん葉月尽★★★
想い出は夢の中とや曼珠沙華★★★
9月29日(3名)
土橋みよ
ふっくらと煮ゆる小豆や秋分の日(原句)
ふっくらと煮ゆる小豆や秋彼岸(正子添削)
水通わす容器の先に摘み葡萄★★★
ひと夏の暑さ越え猫昼寝かな★★★
桑本栄太郎
登校の列の急ぎぬ芋あらし★★★★
小雨降る鳩吹く風や葉の騒ぎ★★★
散り敷きしかつら黄葉の明かりかな★★★
上島祥子
野分雲暮るるを急ぐ日に迫り★★★★
秋蝶の木の葉伝いて二階へと★★★★
蝗狩親子の声の高き午後★★★
9月28日(2名)
桑本栄太郎
秋暁の闇の静寂や日曜日★★★★
秋簾越しの日差しは青空に★★★
秋晴やテニスコートの音伸びる★★★
多田 有花
幼子の飽きず遊びぬ秋真昼★★★
よく晴れて燕帰りし空広く★★★★
昭和の歌歌うグループ秋の昼★★★
9月27日(3名)
桑本栄太郎
稜線の確とつらなりいわし雲★★★
やまざとの速き小川や芋水車★★★
赤とんぼ風に抗い前へ前へ★★★★
小口泰與
競走馬草を食まずや秋の声★★★
月光は美きや牧の柵の列★★★★
山よりの疾風渦巻く秋の蝶★★★
多田 有花
秋祭り近づくころの播州路★★★
夕月夜ねぐらへ帰る烏たち★★★★
恩師の訃報をきく秋の夕暮★★★
9月26日(5名)
上島祥子
禅院に風の生まるる百の萩★★★
秋の日の傾き隠す杉大樹★★★★
繰り返し風の生まるる萩の寺★★★
土橋みよ
出流原弁天池二句
秋水や樹影の我に届きたり★★★
水面の樹々を背にする秋の鯉★★★
とんぼ飛び花野めくかな出流原(原句)
とんぼ飛び花野に似たり出流原(正子添削)この句における「出流原」は、実際には花野ではない場所であるが、とんぼが飛ぶことで花野のような気配が立ち上がっている、という意味でしょうか。
とんぼが飛ぶことで、なぜ、「花野の雰囲気がたちあがるのか」読み手にはよくわからない問題点が残ります。「・・めく」は、「春めく」などに普通つかいます。詩的には「花野めく」も使えます。例えば、「夕暮れの土手に風が吹き、草むらが花野めく気配を帯びた。」など。この場合は「草むら」と「花野」には、文脈が通じていますが、「とんぼ」と「出流原」には通じる文脈が直接はありません。ただ、「とんぼ」と「出流原」との間に、詩的飛躍や気配の生成もありますが、この句の場合は、「・・めく」の使い方に無理があります。(髙橋正子)
小口泰與
飛び立ちて葦揺れている水辺かな★★★
釣上げし木の葉山女の錆の色★★★★
名月を愛でし女人のはなやかに★★★
桑本栄太郎
かえで葉の鳩吹く風に染まり来る★★★
橡の実を拾いつつ歩む散歩かな★★★★
身に入むや窓閉めかかる句の推敲★★★
多田 有花
青みかん豊後の風をまとい来る★★★
初鵙の今朝快晴と告げにけり★★★★
赤まんま後ろは刈られし田となりぬ★★★★
9月25日(3名)
桑本栄太郎
裏山の音のひびきや竹を伐る★★★★
廃校の掲示まだ有り秋深む★★★
秋の蚊の我に親しく寄り★★★
多田有花
曇天に鹿鳴く声の響き初む★★★★
大阪まで通院をする秋なかば★★★
尼崎城秋の駅のすぐそばに★★★
小口泰與
蝉声の途絶えて蟋蟀声高し★★★
梢より秋翡翠の水中へ★★★
はつはつに秋河骨の咲きにけり★★★
9月24日(2名)
小口泰與
舞来たる秋翡翠に魅せられし★★★
山の沼秋葦の葉に朝日かな★★★
蟋蟀の声高らかや沼岸辺★★★
廣田洋一
秋彼岸隣は墓を仕舞いけり★★★
とんぼうの出迎えくれし朝の径★★★★
味噌汁のとろりと甘き秋茄子★★★
9月23日(7名)
小口泰與
爽籟や我を包みし風うまし★★★★
秋風に咳く我や天蒼き★★★
秋晴れや長きすそ野に鳥の声★★★
桑本栄太郎
ふるさとへ向い祈りぬ秋彼岸★★★
土手道の中に白きや彼岸花★★★
えのころの姫と云うあり風の土手★★★
多田 有花
秋彼岸親族集う七回忌★★★
枝豆の塩加減よし七回忌★★★
敷き紙の秋桜に和す七回忌★★★
廣田洋一
秋彼岸義妹の墓に水をかけ★★★
秋晴れや黙々と草噛む乳牛★★★★
秋茄子の一夜漬けにて朝餉かな★★★
土橋みよ
出流原(いずるはら)夕霧巻の花野めき
夕霧巻は源氏物語の「夕霧」の巻のことなら、季語「花野」のイメージと少し違ってきます。夕霧巻では、夕霧が落葉の宮に思いを寄せ、彼女の住む六条院の荒れた様子や寂しさが描かれてます。この場面は季語「花野」の印象と対照的なので、解釈に迷います。手がかりとなる具体的な「もの」が欲しいですね。(髙橋正子)
渡良瀬の川原に咲ける女郎花(原句)
渡良瀬の川原に咲くや女郎花(正子添削)
切字「や」を用いることで、女郎花に対する詠嘆の情が加わり、句に情緒的な深みと余韻が生まれます。これは「や」が持つ切字としての一つの効果です。(髙橋正子)
穂紫蘇すく指に香の立つ台所★★★★
上島祥子
一番機秋雲に向け上昇す★★★★
秋澄めり空と山嶺分かつ朝★★★★
客車揺れ彼方に秋の御嶽山★★★
川名ますみ
蜻蛉浮く大病院の棟の間に★★★★
新米を荷台に自転車駈けあがる★★★★
えのころの細き葉を噛みしめる猫★★★
9月22日(2名)
多田 有花
地を覆い木をよじ登り葛の花★★★
遠き田の刈られて見える曼殊沙華★★★★
ひらひらとはぐろとんぼや秋彼岸★★★
桑本栄太郎
秋冷やテニスコートの音弾む★★★
きちきちを追い駆け走る地道かな★★★
カラコロと風に歌うよ竹の春★★★
9月21日(4名)
桑本栄太郎
草萩や背高き花の風誘う★★★★
底紅の愁いの色や靡き居り★★★
草萩の刈り残される道のへり★★★
小口泰與
はつはつに溝蕎麦咲けり川べりに★★★
黙黙と竿振る人や秋の沼★★★
秋の暮怪しきまでに猫の声★★★★
廣田洋一
鰯雲白くきらめく町の川★★★
秋刀魚焼く香り漂う赤提灯★★★
町内の男女集めて運動会★★★
多田 有花
夢うつつ秋の彼岸の驟雨かな★★★
今朝一歩秋は進みて快晴に★★★★
柘榴待つ不意に裂けたるそのときを★★★
自由な投句箱/9月11日~9月20日
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今日の秀句/9月11日~9月20日
9月20日(1句)
★手に馴染む俳誌の反りや夜の読書/上島祥子
「夜の読書」は、季語ではないが、「夜長」(秋の季語)と関係して、この句は「季感」のある句とされる。(この考えは、臥風先生・信之先生から引き継いでいます)
俳誌の「反り」は、何度も繰り返し読まれたことをあらわしている。紙であるのに、手に馴染むほど読んだ書なのだ。その書を、静かにひも解く読書の時間が充実している。(髙橋正子)
9月19日(1句)
★木犀の香に包まるる四畳半/小口泰與
木犀の香りが狭い四畳半の空間を満たし、香りはいっそう濃密になり、懐かしさや安らぎをそっと呼び起こしている。(髙橋正子)
9月18日(1句)
★翅少し欠けたる秋の揚羽かな/多田有花
揚羽は夏を象徴する蝶であるが、秋になって、翅が欠けた揚羽が見られる。夏を生きてきた間に風雨などに傷つき、欠けてしまったのだ。秋といい透明な季節に、欠けた翅にもその美しさがある。(髙橋正子)
9月17日(2句)
★秋冷の独り朝餉や妻の旅/桑本栄太郎
妻が旅に出、独り食べる朝餉のわびしさを、秋冷がいっそう強めている。しかし、妻を旅に出させた夫の心の広さ、寛容さが、秋冷の冷たさと対照的に、静かな温もりとなっている。(髙橋正子)
★蔓端に朝顔咲ける紺二輪/上島祥子
朝顔の蔓は日ごとに新しく伸びる。伸びた先に花が咲くが、「蔓端」の二輪の紺の朝顔が鮮明の感じられる。。二輪の紺の朝顔は、蔓の端で風に揺れているのだろう。(髙橋正子)
9月16日(1句)
★露草や心決まれば静かなり/多田有花
なにか、心に決めかねていることがある。決めかねていることが、決まってしまうと、心が穏やかに、静かになる。まるで、そこに咲く露草のように、静かで、きよらかな気持ちである。また、「露草や」の「や」を決意の瞬間と読んでもよい、と思う。(髙橋正子)
9月15日(1句)
★秋の蝶口吻伸ばし静かなる/多田有花
口吻を伸ばした蝶の動きは、ほとんど止まっている。その瞬間が「静かなる」で安らぎの時となっている。秋の深まりが蝶の呼吸のように捉えられている。(髙橋正子)
9月14日(2句)
★爽やかに返事をしたる園児達/廣田洋一
園児のはっきりした返事の声は、かわいらしく、爽やかである。この句は、無駄な言葉がなく、そのときの思いをそのまま、すっと
内容と相俟って一句に昇華したところがすばらしい。(髙橋正子)
★朝の水浴びて咲きおり花縮砂/多田 有花
「花縮砂」はジンジャーの花と言われる花である。朝の水遣りが終わったところであろう。水を浴びた花縮砂は、清々しい姿である。
ジンジャーの花は、甘くフローラルな香りを漂わせ、その匂いも
立ち昇るようである。読み手は提示された景色をそのものや気配で読み取らなければならない。(髙橋正子)
9月13日(1句)
★山の沼消えんばかりに霧深し/小口泰與
霧が深く立ち込め、山の沼が消されそうになっている、幻想的な風景。霧の動きも見えそうな句(髙橋正子)
9月12日(1句)
★水澄むや草の根を這う水の音/小口泰與
水を、澄む水と、聞こえる水の視覚と聴覚でとらえた句。水の透明感と、微細な水の音とが、秋の静かさを深めている。(髙橋正子)
9月11日(3句)
★朝毎の露をたたえし稲穂かな/多田有花
稲穂が日々熟れていくなかで、露は毎朝新しく生まれている。朝生まれた露は昼乾き、また翌朝、新しく生まれる。そこに着目したのがいい。(髙橋正子)
★病癒えまた歩む道に鱗雲/土橋みよ
ご病気が治り、晴れやかで、清々しい気持ちがよく表されている。高い空の鰯雲が、広さや高さを感じさせて、自分の存在があきらかなに感じ取れているのが、素晴らしい。(髙橋正子)
★向日葵の種の重みや地に傾ぎ/上島祥子
向日葵が、ずっしりと重くなるほど種をつけ、茎が傾いている。多くの種には驚くが、詠む対象にぴったりとそいリアルに観察しているのが、いい。(髙橋正子)
9月11日~9月20日
9月20日(5名)
小口泰與
秋翡翠のはしっと射すや眼の光★★★
訪れに心弾みぬ秋翡翠★★★
啄木鳥や沼を震わす響きにて★★★
多田 有花
秋真昼すでに賽は投げられた★★★
亡き人は花好きなりし彼岸入★★★
酔芙蓉一夜の夢を見て過ぎる★★★
桑本栄太郎
添水鳴る裏山めぐる天龍寺?
うつり香を戸口まで連れ金木犀?
うけ口の盃へと向かう新走り★★★
※第1句、第2句、私には評価がわかりません。(髙橋正子)
廣田洋一
参道を黄色く染めし桜紅葉★★★
岩礁や砕け散りたる秋の潮★★★
子規の忌や一声高く寺鴉★★★
上島祥子
灯火親しむ母の書棚の誓子の書★★★
手に馴染む俳誌の反りや夜の読書★★★★
竜胆の小さく生ける朝餉膳(原句)
竜胆を小さく生ける朝餉膳(正子添削①)
竜胆の小さく生けられ朝餉膳(正子添削②)
9月19日(3名)
多田 有花
新涼の畔に咲きたり韮の花★★★★
合掌のマリアの像に黄コスモス★★★
夕刻に静かに鳴けり残る蝉★★★
小口泰與
秋空に恥じらうような小犬かな★★★
鶺鴒や風のはつかに沼の面★★★
木犀の香に包まるる四畳半★★★★
廣田洋一
爽やかや水湧き出ずる法の池★★★
秋涼の風吹き抜ける法の庭★★★
子規の忌や鳥の鳴き声静まりぬ★★★
9月18日(3名)
廣田洋一
鳳仙花爆ぜたる庭の静まりぬ★★★
子規の忌の風緩やかに葉鶏頭★★★
新米のつやつや光る炊き上がり★★★
小口泰與
大木のはだかる社涼新た★★★
道端になびく幟や桃畑★★★
はたと遭う秋翡翠の眼間に★★★
桑本栄太郎
青空の予報外れや秋晴れに★★★
帰る来るいずれ嬉しき鳥渡る
風吹かばゆさゆさ揺るる稲穂かな
この二句について、文法的な違和感があり(吹か・ば、嬉し・き)、それが詩的によいかどうか、私にはわかりません。説明していただければ、ありがたいです。(髙橋正子)
多田 有花
ジンジャーの花にオレンジ色もあり★★★
翅少し欠けたる秋の揚羽かな★★★★
取り壊しついに終了彼岸前★★★
9月17日(水)
小口泰與
あけぼのの秋翡翠を端近に★★★
葉末にて隠るる飛蝗忽と飛ぶ★★★
赤城より利根川(とね)割る如き芋嵐★★★
桑本栄太郎
美しき声に目覚むや小鳥来る★★★
秋冷の独り朝餉や妻の旅★★★★
この頃はノンアルばかり牧水忌★★★
多田 有花
身をきゅっと曲げて秋茄子枝にあり★★★
逃げ出していつしか土手に咲く芙蓉★★★
秋の薔薇夜明けはっきりと遅く★★★
土橋みよ
秋アゲハ散りゆく花にとまりけり★★★
黄熟のとうきび薫る星月夜★★★★
おろす刃にトビウオ透ける厨の秋★★★
上島祥子
秋暑し肩に食い込む猫キャリー★★★
秋蝶の山に招かれ行く二頭★★★
蔓端に朝顔咲ける紺二輪★★★★
9月16日(3人)
小口泰與
めっきりと蜻蛉減りたり山の沼★★★
三人の釣人競う秋の沼★★★
はじかみや寿司のつまみによろしかり★★★
廣田洋一
名月や大きな星を侍らせて★★★
段葛桜紅葉の散る中を★★★
秋潮や大漁続く北の海★★★
多田 有花
おしろいに川は淀みて流れおり★★★
露草や心決まれば静かなり★★★★
仮果黒く変わりし胡桃もぎとりぬ★★★
9月15日(4名)
多田有花
秋曇りデジカメ突然に終わる★★★
ひそやかに森に白きは茸なり★★★
秋の蝶口吻伸ばし静かなる★★★★
桑本栄太郎
何もかも忘れたき日よ敬老日★★★
西山の嶺に雲湧く秋暑かな★★★
敬老日のカフェの始まる集会所★★★
廣田洋一
横綱の揃いて勝ちぬ秋の場所★★★
賜りしカステラ切りて敬老の日★★★
珊瑚樹の実に校庭の隅光る★★★
小口泰與
髪も眼も雨に襲われしむ身かな★★★
雨の日は気の滅入るなり秋湿り★★★
名刹の竹林に鳴く鉦叩き★★★
「名刹の竹林」では、竹林の様子がわかいにくいです。名刹の竹林に対して感じたこと、竹林がどうだ、ということをを句に詠みこむとよいと思います。(髙橋正子)
9月14日(4名)
小口泰與
蜻蛉やちょこっと亀の背にとまり★★★
秋の野や小犬の瞳輝きし★★★★
蜻蛉の数の減りたり山の沼★★★
廣田洋一
爽やかに返事をしたる園児達★★★★
次々と花の名聞きつ花野行く★★★
秋の潮由比ヶ浜を青く染め★★★★
桑本栄太郎
夢破る真夜の音なり秋の雷★★★
雨だれの哀しき秋の夜雨かな★★★
雨あがり暗き蔭なす秋すだれ★★★
多田 有花
AIと推論をする夜長かな★★★
朝の水浴びて咲きおり花縮砂★★★★
巣のすでに取り除かれて秋つばめ★★★
9月13日(4名)
多田有花
叢にアメリカ朝顔乱れ咲く★★★
秋の朝キャッチボールの親子かな★★★
取り壊し作業の続き秋なかば★★★
廣田洋一
おしろいやてんでに火花散らしおり★★★
柿の実の色づき初めし青き空★★★
道覆う桜紅葉や雨上がり★★★
桑本栄太郎
<ポリープ除去の為桂病院へ入院>
一階は二階と云うやうそ寒し★★★
病棟の冷やし過ぎなり秋の昼★★★
秋冷やナースコールの応えざる★★★
小口泰與
鵯鳴いて野路を駆け来る野良猫ぞ★★★
山の沼消えんばかりに霧深し★★★★
矢狭間より沼一望や石たたき★★★
9月12日(2名)
小口泰與
水澄むや草の根を這う水の音★★★★
山裾は風のまほろば田はさやか★★★
野路暮れて沼に留まる蜻蛉かな★★★
廣田洋一
万博を見に行く列や秋日傘★★★
白と紫入り混じりたる桔梗★★★
ひらひらと光り散りたる桜紅葉★★★
9月11日(5名)
小口泰與
鵯の姦しく鳴く山の沼★★★
山の沼赤く染まりし秋日の出★★★
利酒を一息に飲み発つとせり★★★
多田 有花
秋の朝呼び止められて立ち話★★★
初めての実なるか小さき栗の木の★★★
朝毎の露をたたえし稲穂かな★★★★
廣田洋一
秋日傘たたみて仰ぐ白き雲★★★★
露まろぶ土手の草々光りおり★★★
紫のゆっくり開く桔梗かな★★★
土橋みよ
病癒えまた歩む道に鱗雲★★★★
快復されてよかったですね。残暑がきびしいですので、くれぐれもお体大切に。(髙橋正子)
星月夜ハワイ沖行く観測船★★★★
青梨に神楽鈴添え遠き孫へ★★★
上島祥子
向日葵の種の重みや地に傾ぎ★★★★
秋の薔薇一輪咲ける裏木戸に★★★
先駆けの蝗が跳ね飛ぶ荒地かな(原句)
「先駆けの蝗跳ね飛ぶ荒地かな」と定型にすることもできます。原句には、原句のよさがあります。(髙橋正子)
自由な投句箱/9月1日~9月10日
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