自由な投句箱/8月21日~8月31日

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※注意 2.3回以上同じ句を投稿すると、スパムとしてコメントが受け付けられないことがあります。その場合は、★印をつける、一行空ける、一字空白を作るなどして、見た目の形が同じにならないようにしてください。(困ったら、発行所にご連絡ください。)

今日の秀句/8月21日~8月31日

8月22日(1句)
★秋草のマリアの像に供えられ/多田有花
もとの句は、「供えおり」だったが、「供えられ」と受け身形にした。この方が、秋草の供えられたマリア像が絵(イメージ)がはっきりする。マリア像には普段は栽培される花が供えられるのだろうが、この日はえのころ草などの秋草が供えらていた。秋草の優しい風情がマリア像を親しみやすく優しくしている。(髙橋正子)

8月21日(1句)
★建つ店舗壊される家秋の朝/多田有花
この句の季語「秋の朝」は、澄んだ空気と静けさを伴う時間帯。 その清々しさが、建設と破壊という動的な場面に、逆説的な静けさを与えている。(髙橋正子)

8月21日~8月31日

8月22日(6名)

高橋秀之
虫の音を聞きつつ歩く三男と★★★
風そよぎ和らぐ残暑夜の道★★★
秋風を全身で受け背伸びする★★★

上島祥子
シーツ干す竿に戌亥の秋西日★★★
朝の日に虫の響きの遠去かり★★★
夜の更けて窓に届くや虫時雨★★★

小口泰與
秋川蝉のつとに小沼を離れずに★★★
鷺まれに鴉つねなり沼の秋★★★
つらつらと秋翡翠の羽の色★★★

多田有花
白百合や新涼の朝に開きけり★★★
おしろいや終夜営業の店を出る★★★
秋草をマリアの像に供えおり(原句)
秋草のマリアの像に供えられ(正子添削)

廣田洋一
爽やかや風吹き抜ける裏通り★★★
秋うらら鯉の餌撒く橋の上★★★
ゆらゆらと群れては離れ赤とんぼ★★★★

桑本栄太郎
露草の露のきらめく地道行く★★★
ぎんなんの少し色づく並木かな★★★
前髪のみだれ愛しき藤村忌★★★

8月21日(5名)

土橋みよ
揺らめいてコップに揺れる玉氷★★★
障子越しに南天揺れて秋近し★★★
障子越しに南天揺れる処暑の夕★★★

小口泰與
波立ちて秋の小沼のにぎにぎし★★★
遠近に鳥の鳴き声秋の沼★★★
勝ち残り沼の主たる秋翡翠★★★  

廣田洋一
引き売りのラッパの音や新豆腐★★★
さわやかに朝の挨拶園児達★★★
秋の川底石白く光りおり★★★

多田有花
建つ店舗壊される家秋の朝★★★★
昨今の案山子は光るものとなり★★★
残る田に今年もかかる鳥威し★★★

桑本栄太郎
稜線の鉄塔ならぶ秋の色★★★
おちこちに落蝉ありぬ木蔭かな★★★
林花忌のひと雨来るや西の空★★★

自由な投句箱/8月16日~8月20日

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今日の秀句/8月16日~8月20日

8月20日(1句)
★日がな座す学習室や秋初め/上島祥子
まだまだ暑いというものの、空の色や風が秋めいて感じられるのが「秋初め」。秋へと季節が変わるとき、学習意欲が湧いてくる。図書館などに設けられた学習室で一日過ごすことになった。(髙橋正子)

8月19日(1句)
★草原に蜻蛉が光る夕べかな/友田 修
夕方の草原は日が斜めに差して、飛ぶ蜻蛉もシルエットのように見るのかもしれない。そんな中で蜻蛉の翅がきらきら光って、飛び交っている。きれいな初秋らしいきれいな光景だ。(髙橋正子)

8月18日(2句)
★鬼灯の千切れた一つを玄関に/上島祥子
元の句は、鬼灯を「千切った」となっていた。「千切れた」とする方が優しい詩情がでる。現実と少し違うが、俳句を詩とするために必要なことと思う。たくさんの鬼灯がついている茎から一つが千切れた。飾ってたのしむのも季節感があっていい。(髙橋正子)

★流灯や流れるうちに群がりぬ/廣田洋一
灯籠を水に浮かべるときは、ひとつひとつ置かれて、離れ離れで流れているが、水の流れに集まり、群がるように流れていく。その様子はせつなくも美しい光景である。(髙橋正子)

8月17日(2句)
★ハンカチの刺繍見せ合うティータイム/川名ますみ
女性が集まってのティt-タイムは楽しいもの。汗ばむ季節にはハンカチは必携で、それゆえ季語になっているが、きれいなハンカチをもつのも楽しみの一つ。集まったみんなは、刺繡のほどこされたハンカチをそれぞれが見せあって、「ああ、きれい」とか言い合っている。きれいなものを見せあう日常のなかの非日常が素敵だ。(髙橋正子)

★ハイウェイのトンネル出るや霧深し/桑本栄太郎
高速で走るハイウェイからの景色はドライブの楽しみのひとつ。トンネルを抜けると、深い霧の中に出た。思いがけない霧にとまどいながらも、夢想的な霧の中を慎重に運転しながら、故郷へ向かう作者が見える。(髙橋正子)

8月16日(2句)
★終戦日を積み重ねていく終戦日/多田有花
「終戦日」、つまり「戦争が終わった日」が積み重ねられていくことは、ずっと戦争がないことである。この句は、終戦日を具体的に語らず、読む人のそれぞれの終戦日が思えるようになっている。「終戦日」を二度繰り返すことによって「積み重ねていく」感じが表されている。(髙橋正子)

★とんぼ舞う駅で友との待ち合わせ/高橋秀之
とんぼうの舞う駅での待ち合わせのひと時に、さわやかな詩情がある。しずかな情景のなかに、小さな喜びや期待が読み取れる。(髙橋正子)

8月16日~8月20日

8月20日(6名)

多田有花
暁の光の中へひぐらし鳴く★★★
盆過ぎの夜明け確かに遅くなり★★★
稔る田へ何か入りたる跡ありぬ★★★

小口泰與
秋の日のすらりと山へ落ちにけり★★★
水面に鯉の背びれや秋の沼★★★
枯枝に二羽の鳥居り秋の昼★★★

桑本栄太郎
朝涼の木蔭伝いや朝歩き★★★
鶏頭とカンナの燃ゆる辻の道★★★
落蝉の白き腹見せ観念す★★★

廣田洋一
ぽんぽんと西瓜を叩きこれ買うか★★★
木々の葉の裏返りたる初嵐★★★
阿夫利嶺のくっきり聳え新豆腐★★★

土橋みよ
  足利学校
夏休み幼き声で論語読む★★★★
透影に氷揺らめき秋近し
「透影」が具体的にわからないのが、難点です。(髙橋正子)

蝉の音の遠くに聞こゆ秋近し(原句)
蝉の音の遠くに聞こえ秋近し(正子添削)
「聞こゆ」は終止形で、ここで強く切れています。「蝉の音の遠くに聞こゆ」と「秋近し」の関係は、切れてしまうのではなく、不即不離でないといけません。この考えは、最近結社の主宰によって違ってきているようですが、花冠は「不即不離」を大切にします。
少し難しく言いますと、「切れ」や「切字」は、もともと繋がっているものを切る働きをします。したがって「不即不離」になります。ところが、あやまって、もともと繋がっていないものをくっつける働きと考えている指導している傾向があるのは憂慮すべきことです。
(髙橋正子)

上島祥子
日がな座す学習室や秋初め★★★★
革椅子に痛み覚える秋西日★★★
明治草触れて綿毛の風掴む(原句)
明治草触れられ綿毛の風掴む(正子添削)
もとの句は「明治草」(ひめむかしよもぎ)が主語になっていますが、「触れて」のところで主語(作者)転換がおこっています。主語は途中で転換すると意味がわかりにくくなるので、避けたいです。(髙橋正子)

8月19日(5名)

小口泰與
秋たつや山の風音聞くばかり★★★
新涼や長きすそ野の赤城山★★★
大沼へ径真直ぐや秋に入る★★★

友田修
せせらぎに蜻蛉飛び交う二三頭★★★
草原に蜻蛉が光る夕べかな★★★★
蝶々を追いし昔日よみがえる★★★

廣田洋一
初秋の白雲なびく富士の山★★★★
引き売りの西瓜待ちたる主婦の列★★★
草叢や露草の花散らばりぬ★★★★

多田有花
早秋やハート形なる糸とんぼ★★★
ひと雨が洗い流してゆく残暑★★★
草の葉に光りし露の数多あり(原句)
草の葉に光れる露の数多かな(正子添削)
「光れる」は今の事、素材が少ない句なので、「あり」ではなく、古風ないんしょうがするかもしれませんが詠嘆の「かな」を使いました。(髙橋正子)

桑本栄太郎
送電線の里より峰へ秋の雲★★★
稜線のくつきりうねり涼新た★★★
えのころの風の行方に逆らわず★★★

8月18日(6名)

上島祥子
鬼灯の千切った一つは玄関に(原句)
鬼灯の千切れた一つを玄関に(正子添削)
鈴なりの鬼灯置かるる座敷闇★★★
片陰の続く路行くポストまで★★★

川名ますみ
音もなく葉をかきわけて木槿咲く★★★
花木槿葉の重なりのその奥に★★★
モノトーンなれど明るきサンドレス(原句)
モノトーンの思わぬ明るきサンドレス(正子添削)
「なれど」は論理的な接続詞なので、避けたいです。(髙橋正子)

桑本栄太郎
稜線の木立並びぬ秋の雲★★★
見下ろせば遥か眼下や秋の里★★★
仮眠とる木蔭に鳴きぬ法師蝉★★★★

多田有花
朝顔や開け放たれし窓の下★★★★
盆過ぎの交代車両を待つ電車★★★
植えられてふた月稲穂垂れ初めし★★★

廣田洋一
初秋や一つ転がる松ぼくり★★★★
流灯や流れるうちに群がりぬ★★★★
子供らの揃うを待ちて西瓜切る★★★

小口泰與
秋ばらの庭に匂いの漂いし★★★
秋なれや草の葉ごとの色違い★★★
初秋の雨のなよなよしていたり★★★

8月17日(6名)

広田洋一
縁側に並びて西瓜父と子や★★★
じじばばと灯籠流す幼き子★★★
初秋の川に佇む鷺一羽★★★

多田有花
盆の夜を通り過ぎたるにわか雨★★★★
盆の蓮極楽浄土はいずこにも★★★
秋の朝腰赤燕が顔を出す★★★

小口泰與
燕はや帰りて軒先静かなり★★★★
水面より反転するや秋翡翠★★★
吾子の手に団栗二つ温もりし★★★

高橋 秀之
帰省の子寝ぼけまなこでのっそりと★★★
秋の陽が照らす公園鳩眠る★★★★
カラフルな日傘が並ぶ列長き★★★

川名ますみ
友来たる隣の店で氷菓買い★★★
ハンカチの刺繍見せ合うティータイム★★★★
折り鶴の縁取るハンカチをたたむ★★★

桑本栄太郎
<盆帰省>
ハイウェイのトンネル出るや霧深し★★★★「
半島の入日あかねや盆の海★★★★
葛茂る無人駅舎や山陰線★★★

8月16日(7名)
上島祥子
玄関に藺草マットのよく香り★★★★
秋の雨辻の祠は木目濃く★★★
立ち話土付き南瓜貰い受け★★★

小口泰與
色鳥や我を和ます山住まい★★★★
無花果へそっと近づく野鳥かな★★★
端座せり秋の簗場の風音に★★★

土橋みよ
汐トンボ止まりて揺れるオクラの葉★★★
天からの玉虫一つ庭の石★★★
縦笛の近づく夏の登校日★★★★

広田洋一
初秋の木の葉そよげる雨上がり★★★
買わずとも西瓜をぽんと叩きけり★★★
終わったのねと母の声聞く終戦日★★★★

多田有花
戦争を知らぬ子ばかり終戦日★★★
終戦日より戦死者はなく八十年★★★
終戦日を積み重ねていく終戦日★★★★

高橋 秀之
とんぼ舞う駅で友との待ち合わせ★★★★
盆休み子らが揃いて窮屈に★★★★
終戦日サイレン響く大空へ★★★

川名ますみ
カラフルに匂える夏野菜カレー★★★★
ざくざくと氷菓に匙を挿し入れる★★★
友三人ソルベにスプーン突き刺しぬ★★★

【選者詠】髙橋正子
蓮の葉も花もテレビに蓮どころ
秋立ちて風は月より吹き来たり
秋簾夜風をとおしはじめたり

お知らせ/重要

お知らせ(重要)

暑中お見舞い申し上げます。
「自由な投句箱」をご利用いただき、ありがとうございます。このたび、現在利用しているNTTドコモが提供するgoo.blogが11月をもってサービスを終了します。

サービス終了にともない、花冠ブログをすべて移転します。移転先は移転終了後にみなさまにお知らせし、これまでどおりの活動ができるようにします。移転作業のために、下記の期間ブログへの書き込みを禁止します。またその期間を花冠の夏休みとします。8月月例ネット句会はお休みです。ご協力、よろしくお願いいたします。

   記
ブログ移転作業期間:8月1日(金)~8月15日(金)

花冠夏休み    :8月1日(金)~8月15日(金)

8月月例ネット句会:休会

(移転作業の進み具合により、予定が変更される場合がありますので、ご了承ください)。
                  2025年7月21日
                      花冠代表 髙橋正子

自由な投句箱/7月21日~7月31日

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今日の秀句/7月21日~7月31日

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7月31日(1句)

★炎熱の故郷へつづく九号線/桑本栄太郎
九号線と言うのは、京都から下関まで、福知山、鳥取、松江、浜田、益田 などを通る西日本最長の国道。
故郷へと辿るには、この炎熱の国道を通らねばならない。故郷への道がこんなにも暑い。しかし懐かしい人たちと会うにはこの道を通らねばと言う覚悟が見える。(髙橋正子)

7月30日(2句)

★姉妹行く有馬の湯へと谷崎忌/桑本栄太郎
谷崎文学の陰翳礼讃の世界に、姉妹の朗らかさが差し込んで、からっとした現代の句になっている。有馬の湯も関西文化を好んだ谷崎への追慕がしのばれる。(髙橋正子)

★いつの間に姿増えたり夏つばめ/多田有花
「いつの間に姿増えたり」のリズムが波形を描くように滑らかで軽ろやかさがあるのがいい。いつの間にか増えた夏つばめに夏のいよいよの深まりを実感する。(髙橋正子)

7月29日(1句)

★一木の重たげにあり蝉しぐれ/桑本栄太郎(正子添削)

一木の存在感を出すために「重たそうなり」を「重たげにあり」と添削した。蝉しぐれを重量として抱えている木の地についた存在感が感じられる。(髙橋正子)

7月28日(1句)

★晴れし朝磯鵯の窓辺に来る/多田有花

磯鵯と言えば、わが家近くの電線に止っているところを先日見かけた。都会の住宅地にもいる。晴れた夏の朝、窓辺まできた警戒感のない磯鵯の可愛らしさ、親しさがうれしい。(髙橋正子)

7月27日(3句)

★故郷の山を仰ぎて帰省かな/廣田洋一
佳句だが、帰省と山を仰ぐ所作には、類句が多くあって個人的な感情が薄まっているのが惜しい。山の描写をくわえると、既視感を超えることができると思う。(髙橋正子)
 
★音のみの花火や山の向こうより/多田有花
「山の向こうより」が説明的ではあるが、空間の隔たりがはっきりしているので、これはこれでよいと思う。音に焦点をあてて音の後のしずけさに余情がうまれていていい。(髙橋正子)

★青天へ峰雲湧き立つ鈴鹿嶺/上島祥子
見える構図として迫力がある。「青天へ峰雲湧き立つ」はやや定型的なので、自分の気持ちを少し入れてみるのもいいと思う。(髙橋正子)

7月26日(2句)

★田舎より昔のままのまくわ瓜/桑本栄太郎
黄色い昔のままのまくわ瓜がと送られてきて、懐かしい時代に引き戻された気持ちになったのだろう。この甘さのまくわ瓜に私も郷愁を覚える。(髙橋正子)

★淵に身を浮かべ少年泳ぎけり/多田有花
あおみどりの深い水深に、ほっかり浮いて泳ぐ少年のナイーブさが印象付けられる。(髙橋正子)

7月25日(2句)

★初物の梨瑞々しくて喉越しぬ/土橋みよ
初物の梨の瑞々しさをそのまま詠んでいるが、素直な詠み方が梨のさっぱりとしたみずみずしい味にふさわしく好感がもてる。(髙橋正子)

★雲の峰連なり高さを競う空/上島祥子
雲の峰がたくさん湧き立って、高さを競っている。力強い夏の空に気持ちが前向きに明るくなれる。(髙橋正子)

7月24日(1句)

★奥山のさらに彼方に入道雲/多田有花
雲はどこで生まれるのかは幼い心の疑問であったが、奥山のさらに彼方に入道雲が生まれるのだ。そこまで行ってみたい気がする。(髙橋正子)

7月23日(2句)

★炎天や前世のような浅間山/小口泰與
あまりにもの炎天に、あたりはしずまり返っている。動くものの気配も途絶え、浅間山は炎天の光を受けて噴煙を吐きながらも山の姿は止まっている。それらは前世かと思う感覚を募らせる。(髙橋正子)

 <七夕祭りの薬玉が飾られて>
★朝風に軽き音生む吹き流し/上島祥子
七夕飾りの吹き流しは、織姫の織り糸を表すとされている。朝のすずしい風に吹き流しがさらさらと軽い音を立ている。吹き流しのゆたかな色彩と朝涼の軽やかな音が七夕祭りにふさわしい。(髙橋正子)

7月22日

※該当句無し

7月21日(1句)

★土用波陽を返しつつうねり来る/廣田洋一

素直な表現のなかにも力強く土用波が詠まれている。「陽を返しつつうねり来る」の静かな観察に、読み手も土用波に一体化するような臨場感がある。(髙橋正子)