8月25日

●小口泰與
せんべいの照りの塩梅秋高し★★★
醜草の我が背を越ゆる暑さかな★★★
秋暑し畑のひび割れ定かなり★★★

●桑本栄太郎
小玉とて袋に置かる西瓜かな★★★
夕暮れのひと時惜しみ秋の蝉★★★
土ぼこり匂いて秋の雷雨かな★★★

●多田有花
秋の雲流れる空となりにけり★★★
雨あがり山河いつしか秋めけり★★★
日が落ちて踊りの歌の流れ出す★★★
「踊り」は、俳句では盆踊りのこと。盆踊りは日が落ちてから始まるが、この句は盆踊りの始まる直前の雰囲気が出ている。「日が落ちて」はそぞろ寂しさがあって、盆踊りにふさわしい気持ちだ。(高橋正子)

●小西 宏
翳深くひまわりの垂れ秋めける★★★
この先は人入らぬ崖からす瓜★★★
風なくて地を這う蔦の西の崖★★★


コメント

  1. 多田有花
    2013年8月26日 18:16

    お礼
    正子先生、
    「日が落ちて踊りの歌の流れ出す」にお言葉をいただきありがとうございます。
    地域の盆踊りがあり、炭坑節が聞こえてきました。