6月19日(水)

●小口泰與
石竹や髪をなびかす女学生★★★
青空へとけて声のみ夏ひばり★★★
夕さりや畔の十字の余り苗★★★

●桑本栄太郎
風が吼え木が吼え朝の青嵐★★★
西山の隠れ見えざる白雨かな★★★
坂道をつたい小路の夏出水★★★

●河野啓一
荒梅雨も天の恵みと受け止める★★★
福祉士の笑顔嬉しき梅雨の朝★★★
青簾茂るを夢見てゴーヤ植う★★★

●小西 宏
ベランダの手摺一列燕の子★★★
親鳥に急かされ空へ燕の子★★★
梅雨空に揺れて清しき寒枯藺(かんがれい)★★★

●佃 康水
浴衣着の少女ら駅に待ち合えり★★★★
少女たちは駅で待ち合わせ、夏祭りに出かけるのだろう。浴衣をすがすがしく着て友達が来るのを待っている。楽しそうなこと。(高橋正子)

緑陰の葉擦れの音へ将棋指す★★★
田の隅へ固まりそよぐ余り苗★★★

●川名ますみ
青梅雨を語るひと日よ伯父の来て★★★
葉も枝も裏を見せたる青嵐★★★
青あらし世界の回る音がする★★★


コメント

  1. 佃 康水 
    2013年6月22日 19:35

    お礼
    信之先生 正子先生
    「浴衣着の少女ら駅に待ち合えり」の句に★印のご指導を有難うございました。正子先生には大変うれしい句評を頂き感謝申し上げます。励みに精進して参ります。
    先日、当地から電車1本で行ける市内で浴衣祭りが有りました。老若男女のお祭りですが特に若い子達は待ち合わせてグループで出かける風景が多々見受けられました。最近では着付けもセットもしてくれる所も有り華やかなお祭りです。