10月6日

●河野啓一
マスカット輝く波の山陽路★★★
古里の秋果積み上げ道の駅★★★
秋雨のそぼ降る中に古家かな★★★

●小口泰與
揺れ動く幾重の影や秋桜★★★★
秋風に揺れて、日差しの中に群れ咲くコスモスを、その影をとらえて上手く表現している。写真に見るような手法が効果的。(高橋正子)

田一枚ここのみ倒る稲穂かな★★★
緑なす赤城の肌や野分晴★★★

●高橋秀之
赤とんぼ後を追いかけ追いつかず★★★★
赤とんぼは人に親しく飛んでくるかと思えば、すっと先へ飛んで行ってしまう。追いかけるけれど、追いつけない。自由に飛ぶ赤とんぼと人のふれあいに、妙味がある。(高橋正子)

赤とんぼ目線の先をすっと飛ぶ★★★
羽ばたきもゆったりして飛ぶ秋の蝶★★★

●黒谷光子
秋草に浮きて沈みて蝶二つ★★★
縺れつつ野川を渡る秋の蝶★★★
秋蝶の黄の小さきは低く飛ぶ★★★★

●佃 康水
檀の実爆ぜて夕日へ色深む★★★
壺の中爆ぜて華やぐ檀の実★★★
稲掛けに弾む家族へ空青し★★★★

●小西 宏
柿の実の空は今年もとても広い★★★★
雨冷えの浅草あたり縄のれん★★★
澄める夜の酒や秋刀魚の一夜干★★★


コメント

  1. 小口泰與
    2013年10月7日 10:31

    御礼
    高橋信之先生、正子先生
    10/6の投句に★印のご指導を賜わり、その上、正子先生には素晴らしい句評を頂き厚く感謝申し上げます。
    有難う御座いました。
    今後ともよろしくご指導の程お願い申し上げます。