●小口泰與
三山も雪をかずきし風の朝★★★
枯薗に口を漱ぎて居りにけり★★★
雪焼やおりおり疼く脚の傷★★★
●祝恵子
一組は河川敷へとお正月★★★★
帰りくる学童と会う早六日★★★
ラデッシュの水を通せばなお美し★★★★
ラディッシュの紅色はそれ自体で美しいが、水に放てば、さらに紅色がみずみずしく美しくなる。小さなことだが、これも生活の楽しさ。(高橋正子)
●迫田和代
若水を唯おもいっきり流しっきり★★★★
若水を井戸から汲み上げることもなくなったが、たっぷりと新年の水を流し切って使うのも若水を故のこと。(高橋正子)
乗り初めや私の場合車椅子★★★
今年また破魔矢を差して鈴鳴らし★★★
●小西 宏
枯木立西高東低かがやく空★★★
枯蔦に覗く古家のガラス窓★★★
野っ原の裸木越せばホームラン★★★★
野っ原の向こうに裸木が立ち並ぶ。その裸木を越せばホームランとなる。愉快な気持ちになる句。(高橋正子)
●桑本栄太郎
押し切りて鏡開の汁粉かな★★★
寒晴れや梢の空のまつたきに★★★★
真っ青な寒空と梢の先の繊細さがよい詩情となっている。「梢の空のまったき」は省略がよく効いている。(高橋正子)
乙訓の風吹き払う寒の空★★★
コメント
お礼
信行先生
正子先生
唯今の若水は、水道からでる水です。チャンバラの井戸水には情緒があります。
1/11の 若水に★のご指導をいただき有難う御座いました。正子先生のコメントで故郷のことを思い出し、とても懐かしかったです。有難う御座いました。
御礼
高橋信之先生、正子先生
1月11日の「寒晴れや梢の空のまつたきに」の句に★印のご指導を賜り、過分なるご句評も頂戴しまして大変有難うございます。雲ひとつ無い寒の真っ青な空に、冬木の梢の根の生えたような光景は厳しい寒さの中にも、素晴らしい詩情を感じます。
お礼
高橋正子先生
「野っ原の裸木越せばホームラン」にお言葉をお贈りくださり、たいへんありがとうございます。小さな野原を利用して野球をやっていました。裸木がそれを見守っています。さてあの木々を超える打球が生まれるのかどうか?
お礼
信之先生、正子先生、★印のご指導ありがとうございます。「ラディッシュ」に温かな句評を頂きましてありがとうございます。葉っぱもさっと茹でて戴いております。