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主宰：高橋正子・管理：高橋信之
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コメント
自由な投句箱
◇甦る左遷の空や沈丁花
◇石段のすみれ健気の頭をもたげ
◇はくれんや吉祥天女舞ひ降りる
自由な投句箱
★引鴨や川辺の広き遊水池
★二羽揃ひ残る鴨らし水脈引きぬ
★春の鴨番で遊ぶ橋の下
自由な投句箱
★雪山の耀う朝や未開紅
★榛名山(はるな)より春雲遊びかぎりなし
★鳥ながれ花狂いたる丘の上
自由な投句箱
赤子抱き梅花の下でお弁当
小枝焚き湯を沸かしおる彼岸かな
春分の夜はまだ明けず午前五時
自由な投句箱
★まんさくの花びら惜しみなく坂へ
★白木蓮の少し青ざめ風に咲く
★もくれんの夕日に淡き白さかな
自由な投句箱
★走り去る列車の尾灯春の雨
★春光や田ごとの水の満ちにける
★五指で食ぶむすびや春の鳶の笛
自由な投句箱
おだやかに大地潤す彼岸の雨
春昼のパンケーキ返し狐色
門先で子らの縄跳び暮遅し
自由な投句箱
投句俳句を推敲しました。
◇てふてふの羽化さながらに辛夷咲く
◇春霞寝釈迦のごとき厳島
◇蜷の髭太鼓叩いて珍道中
自由な投句箱
★うるむ眼のマスク美人や花粉症
★ミモザ咲く日射しにけぶる鍼灸院
★芥子菜の天井川の入日かな
自由な投句箱
★枝先に朝日光らせ初桜
★初桜はにかみながら咲きにけり
★人気なき朝の公園初桜
自由な投句箱
頂に着けば初蝶飛び立ちぬ
春の森木を切る音の響きおり
散る梅の隣で晩生の開きゆく
自由な投句箱
◇柔らかく花びら開く紫木蓮
◇たんぽぽや昔を偲ぶ舫ひ石
◇芽吹きたる被爆ユーカリ七十年
自由な投句箱
★通りがけ振り返り見る八重椿
★八重椿少し枯れては落ちにけり
★落椿打ち重なりてくづれざる
自由な投句箱
★廃線となりし狭軌やつくつくし
★鈍色の枕木へ雨辛夷咲く
★さえずりや回転扉より女学生
自由な投句箱
★鍬の音のもんぺ姿や花菜風
★耕され畝の揃いぬ春の畑
★大根の花に愁いの入日かな
自由な投句箱
★鎖樋遊ぶが如き春の雨
★孫娘かかるものかも春嵐
★朝かげの竹藪に鳴く匂鳥
自由な投句箱
駆けるもまた楽しきことよ春の山
伊予柑むく芳香周囲に撒き散らし
樹のありしところは空に彼岸過
自由な投句箱
★帰り来る夜道に香る沈丁花
★雨打ちて香強まる沈丁花
★老ひらくの恋をしたるや沈丁花
自由な投句箱
春宵をゆく銀髪のウィッグで
桜の芽空の青さを弾き起つ
春の空正面を向き待ち合わせ
自由な投句箱
★よそ者入れぬ郷人蕨山
★花辛夷耳に通うは風と鳥
★黄水仙風に向き合い向きむきに
投稿欄間違いのお詫びとご連絡
3月24日分の投稿を間違えて、「御礼」の欄に登校致しておりました。お侘びかたがたご連絡申し上げます。
3月24日分
★春風や畝のマルチの波打てる
★眠くなるような日射しや春の雲
★山膚の明暗しきりに春日影
自由な投句箱
★工事用宿舎たたみて山笑ふ
★露天湯に身体横たへ山笑ふ
★富士を背に丹沢の山笑ひけり
自由な投句箱
ときおりの風が散らしてゆく梅花
春の宵生食パンの甘さかな
鶯の声するなかに干し物を
自由な投句箱
◇やわらかにもくれん開き天女降る
◇オペラ座の顏なき声の初音かな
◇望遠のピンクの嘴や河原鶸
自由な投句箱
★水底の影の速さや芦の角
★テンカラ師雪代山女影はやし
★棚田から棚田へ春の水しげき
自由な投句箱
はくれんの日ごと空へと花開く
菜の花の灯点すごとし川べりに
春の田の彼方に朝の淡路島
自由な投句箱
★春雨やふくらむ木の芽落ち着かせ
★春の雨音も立てずに道濡らす
★止みしかと思へば未だ春の雨
Unknown
二人して歩みし春野この先も
好き好きに柄を振りかざしサクランボ
ハッブルの星の誕生春の雲
自由な投句箱
★剪定の切り口白し木の芽張る
★春光の甍かがやく山陰路
★その中に一木ありぬ桃の花
自由な投句箱
夕まぐれ辛夷の白の尚白し
お堀辺に緋寒桜のいろ散り敷く
芽柳に川面のひかり弾みおり
自由な投句箱
★ひこばえや女士が継ぎたる七代目
★噴煙のあけぼの色や草青む
★眼うらに雪解浅間の風の音
自由な投句箱
船いくつも散りばめ春の大阪湾
風に鳴る心地するなり紅馬酔木
鶯を聞きつつ家を出る朝
自由な投句箱
稀勢の里と辛夷
◇稀勢の里辛苦のあとの花辛夷
◇辛夷咲く艱難辛苦稀勢の里
◇満開の辛夷の花や稀勢の里
自由な投句箱
★街中の菜園支柱や花ゑんどう
★雨の日のつぼみを解く紫木蓮
★水滴のつぼみ煌く木の芽雨
自由な投句箱
★薔薇の芽やほどけて葉とはなりにけり
★田子の浦富士は見えねど春の海
★春の海雲を写して白光り
自由な投句箱
◇５輪数え開花宣言広島に
◇轟ける春告鳥や天の声
◇花辛夷頭上舞ひたる鴎かな
自由な投句箱
春の坂のぼる新興住宅地
善哉を作りて食べる春の頂
春林を抜け海見える頂へ
自由な投句箱
★遅き日を徒渡りたる釣師かな
★また一羽翔る雀や枝垂れ梅
★ゆっくりと脈拍打つや遠柳
自由な投句箱
★子雀や米粒撒きてざるを伏せ
★鳩の横チョンチョン歩く雀の子
★雀の子乳母車よけ飛び立ちぬ
自由な投句箱
★水滴のつぼみ煌く木の芽雨
★淀川の鉄橋アーチや草青む
★踏切りの遮断機長し紫木蓮
自由な投句箱
◇轟ける春告鳥や瀬戸遥か
◇轟ける春告鳥や飛行機雲
◇野地すみれ巫女の顏なる厳島
自由な投句箱
★十百の雀夕日の枝垂れ梅
★日に一度来るバス停や松の花
★湯の街の灯ともし頃や花あんず
自由な投句箱
海望む頂にはやつつじ咲く
初花やいつもの峰のいつもの樹
風に揺れ開くおくての八重紅梅
自由な投句箱
★水滴の青ざめいたる土佐みづき
★からし菜や天井川の土堤高く
★古草の土手となりたり引き込み線
自由な投句箱
*桜の芽黄ばみ膨らむ並木かな
*霞みたる湖を横切る舟一そう
**霞みたる湖を見下ろす小谷城
自由な投句箱
◇辛夷咲くトワイライトの大通り
◇春寒の小げらコツコツ幹登る
◇春寒のお日様一瞬顔を出す
自由な投句箱
春しぐれ眺めつコーヒーをいれる
落椿よけて歩きし山の道
春の山小枝を拾う楽しさよ
自由な投句箱
★紅梅や窓の立居に山ありて
★奔流の湧くや岸辺の蕗の薹
★佇みて杏の花の中に居り
自由な投句箱
★古草や襤褸となりし野の風に
★山茱萸の光り放射や午後の庭
★うつし世に愁い眼や蛍烏賊
自由な投句箱
★お遍路もかくやとばかり城めぐり
★城跡に見事散りたる椿かな
★彦根城天守の前に水戸の梅
自由な投句箱
あわあわと風に揺れおり柳の芽
見上げれば真昼の光はくれんに
たけなわの春の香りが森に満ち
自由な投句箱
★牡丹の芽暁にひそかにほぐれそむ
★梅と桃咲きて水面を明るくす
★榛名富士あけぼの色に桃の花
自由な投句箱
★遺跡の地霊も見守る桜咲く
★山城や遍路姿とすれ違う
★お遍路の青き目もゐる札所かな
自由な投句箱
◇木の芽風土鳩のとまる鯱瓦
◇武士道を語り告ぎたる桜かな
◇糸桜峠三吉詠みし河
自由な投句箱
★雨降れば雨に映え居る花菜かな
★学校の花壇をかこみ雪やなぎ
★さへづりの影に小枝の揺れにけり
自由な投句箱
★片栗や里の訛りの聞き取れず
★棚田へと雪しろ奔り雨の朝
★雨脚のはや遠のくよ桜草