来週には、梅雨入りかと思われます。お変わりなくお過ごしでしょうか。
花冠7月号(No.373)の雑詠投句を下記の要領でお願いします。
記
期日:6月15日(日)まで。
投句場所:下のコメント欄
内容:雑詠15句(以前俳誌「花冠」に投句された句はご遠慮ください。
2025年6月8日
花冠代表 髙橋正子
■雑詠15句の投句を済まされた方(敬称略)■
①小口泰與 ②土橋みよ ③桑本栄太郎 ④弓削和人 ⑤吉田 晃
⑥髙橋句美子 ⑦西村友宏 ⑧多田有花 ⑨柳原美知子 ⑩上島祥子
⑪廣田洋一 ⑫高橋秀之 ⑬藤田洋子 (⑭古田敬二) ⑮友田 修
⑯川名ますみ
ご投句ありがとうございます。
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Unknown
雑詠15句投句 (小口泰與)
2025-06-09 10:27:54
1あけぼのの古りたる森の夏鶯
2朽ちつつも若葉の中の無住寺
3天深く光り輝く夏の星
4杉苔のつんつん伸びる森の朝
5きわやかな朝日差し込む夏の湖
6初夏や利根の流れは神代より
7青麦や日はかんばせを射しにける
8翡翠の鳴く鳴く飛ぶよ水の上
9峡に差す朝日赤赤代田かな
10雨樋にころころ並ぶ雀の子
11オートバイ片寄せて食う心太
12峡に差す朝日輝く夏燕
13夕立や流れ激しき樹幹流
14アカシヤの花影湖へ浮かべけり
15亡き父の腕時計して初夏の旅
よろしくお願い申し上げます。
雑詠15句
新年の坂を登れば大中寺
庭清し人来ぬ寒の大中寺
花手水悴む手よりすり抜ける
蝋梅の香に目をつむる大中寺
鐘響き葉間にきらめく冬の空
新宿見ゆ冬空澄める謙信平
覗き見てみなが捉えし雪の富士
冬嵐揺れいる枝に鳥が澄み
枯葉舞う中に一羽のツグミいて
梅咲いて新しき手帳買い求む
春日和やわらかき色纏いけり
境内の花摘み供す灌仏会
境内のタケノコもらいて土佐煮かな
老鶯に誘われ参る山の寺
境内の青梅成りて手を合わす
花冠7月号雑詠15句
①花は葉に清流浅き高瀬川
②木蔭ゆく我が頬そよぎ風薫る
③舟小屋の中はひんやり卯月波
④曇りても眼下明るき窓若葉
⑤艶やかに熟れて来たるやさくらんぼ
⑥踏まれたる種や舗道にさくらの実
⑦つる薔薇の垣根いろどる美容院
⑧あおぞらにかざす朱色は花ざくろ
⑨枇杷の実の色づき来たる雨あがり
⑩一陣の風に穂の伏すながしかな
⑪老鶯の竹林ふかくひびきけり
⑫前梅雨の暗雲刻と集いけり
⑬Tシャツのサイズ大きめ夏きざす
⑭緑蔭の日の斑のゆれる散歩かな
⑮枇杷の実や始業チャイムの校庭に
Unknown
1,滴りの光彩いまも瞼(まぶた)かな
2,夏シャツの腕まくりあげ山手線
3,片蔭や信号見えぬほど照りぬ
4,茄子漬の塩味青空澄みており
5,一陣の風のささやき夏料理
6,みどりこに寄りし梅の実満ちており
7,河童忌や田端駅蕎麦すすりたり
8,青萱の陰を横切る浜の虫
9.夕より岐阜提灯の絵の踊
10,若夏の湖瑠璃を重ねけり
11,すずらんの揺れてまた揺れ風頼り
12,裏山へ吹きて新緑となりにけり
13,初夏の陽の出店のひさし親子連れ
14,春星にひとり座したりひとり去り
15,花冷えのやがて暮れゆく湖畔かな
雑詠15句
鵜飼い舟
① 時雨るるを鳥渡りゆく佐田岬
② うす青き空あたたかな窓の冬
③ 餅を買う客ににぎわう柳井町
④ 杵つきの餅の歯ごたえ元朝に
⑤ 白菜のトロリと甘き雑煮汁
⑥ 初漁の海豊漁の夕焼けに
⑦ 蜜柑摘み汽笛近づく海を背に
⑧ 雀一羽たった一羽の春の影
⑨ ブランコを待つ子青葉の影にいて
⑩ 宅配の箱に新茶の香が嬉し
⑪ 箱苗に早苗の緑ゆれる朝
⑫ 杜若水面に我のゆく影も
⑬ 芍薬の八重の重さよ庭の風
⑭ 肱川に鵜飼い舟の火ともる初夏
⑮ 鋤き終えて静まる田水薄にごり
7月号雑詠投句
初富士の眩しく見えるレストラン
冬夕焼け真っ白な壁に影二人
冬帽子編まれた糸のやわらかさ
伊予柑のみずみずしさを朝食に
大切に小さく咲いて節分草
侑真誕生二句
まんまるの子の誕生に桜咲く
蔓は空へ誕生を祝いスイートピー
谷先生ご夫妻より
春光にテディイベアの誕生祝
すきとおる新茶を淹れる益子焼
天窓に空の青見え夏近し
更衣小さな服の袖洗う
時が止る朝の夏雲真っ白に
青々と七草粥に塩の香り
卒業の便りが耳に風強し
藪椿郵便受けに落ちる赤
7月号雑詠投句
氷るバス待つ椅子もきんきんと
毛糸帽深く被りてカフェ巡る
学友と芯から和む正月鍋
ストーブの炎に和む夜の読書
きらきらと輪切り蜜柑の映える朝
カーテンの奥に淡雪さらさらと
満開の桜と祝す吾子誕生
ミルクあげ吾子泣き止めば春雀
新生児検診終えて夏初め
夜が明けて緑雨の音に覚める吾子
人形と並んで写真を初節句
吾子の蹴り日に日に強く夏の夜
暖かな日差し煌めくバスの旅
寝かしつけ終えて一息桜餅
夏服を色とりどりに干す晴天
花冠7月号雑詠15句
あの黄色石蕗の花に違いなく
ジャングルジムの中より見上げ冬の空
コンテナに冬陽が当たる貨物駅
冬の鵙いまは静かに止まりおり
日が昇る初雪の山の後ろより
驚きの余寒や鉄の十字架に
ヨーデルの明るき調べ三月に
春の宵あかり灯りぬ須磨明石
散らばりて青き輝きいぬふぐり
花樒仏心ここにひそやかに
春空に飛行機雲のほぐれゆく
春夕陽小豆島へと沈みゆく
野も山も八十八夜の輝きを
マリア像に花捧げあり聖五月
夏つばめすいと滑空朝の空
Unknown
雲晴れて石鎚全き雪嶺に
冬麗の新たな一歩吾子新郎
雑煮餅数増えうれし先ず仏に
寒の水峡の社を鳴らしおり
風二月丘にふくらむホルンの音
雛あられ米屋の棚に米が無く
啓蟄の空突く鶏鳴雨上がり
家々を影絵としつつ彼岸の雪
花冷えや遺る手紙の夫若き
花透かせ花に溶けゆく夕茜
初めての自転車まっすぐ葉桜へ
鯉のぼり高き瀬音に尾を揚げて
麦秋の野の果て光る燧灘
田から田へ水入り泡立つ空の青
病窓に青嶺の迫り雲湧ける
雑永15句
1.冬晴れや鳶は十まで数えたり
2.冬空を隠す大樹や城の跡
3.雪だるま万歳のまま夜を迎え
4.配達夫寒さを問えば雪と答う
5.白梅の一輪明るき空の下
6.シャボン玉天目指す一つ風に乗る
7.春の日の匂いをつけて猫戻る
8.永日や日時計の針Ⅵを指す
9.傷重ね箱に収めるスケート靴
10.白鷺の上昇見送る田の夕べ
11.つる薔薇の開花弾けるように増え
12.噴水の大樹越したる水柱
13.雨垂れに花鞠弾む濃紫陽花
14.御木曳や夏正装の運転手
15.夏山を一望にして杖二本
花冠7月号雑詠15句
白壁のアパート並びゼラニューム
庭の隅赤く染めたるゼラニューム
垣越しに香り振りまく百合の花
姫百合や上を向きたる黄色かな
引地川水面掠めて翡翠来
青鷺の佇みており夏の川
雨空に赤く光れる実梅かな
水馬己の影は水底に
夏の川逆らいながら鯉の群
紫陽花の色とりどりや法の山
しっとりと濡れし山道額の花
長崎は坂多き町梅雨に入る
一枝に色を違えて四葩かな
老鶯の声樹から樹へ谷戸の道
花ダチュラだらりと揺れる路地の奥
花冠7月号投句
①紅葉の映える御在所妻と観る
②冬の陽が海を染めあげ群青に
③星空が輝く冬の夜明け前
④打ち寄せる白波高き冬の海
⑤文字を打つ指が悴む朝の駅
⑥ふと見れば駅舎の中に雛飾り
⑦旅立ちは夜明けの春の港から
⑧新たなる門出に桜風に舞う
⑨晴れの日は楽しき仲間とチューリップ
⑩木陰から見上げる空に新芽吹く
⑪歓迎の国旗と並ぶ鯉のぼり
⑫和菓子屋でいくつ買おうか柏餅
⑬目の前をひらりと右へ蝶が舞う
⑭紫陽花や妻の笑顔と陽の光
⑮真っ青な大空を背に夏の山
花冠7月号投句
降りながら土に光りて春の雪
春の雪窓に見つめて形見分け
水際の色となりつつ柳の芽
三月の漢字の増えし児の手紙
沖見えるまで花の坂上りゆく
朝が来て香る窓辺のフリージア
届くより香る花籠母の日に
クレヨンの画紙にバラ咲く母の日に
父と子のボール飛び交う柿若葉
木々包む雨安らけし芍薬忌
雨伝う青葉の窓に師の句集
忌日来て紫陽花蕾持ち始む
柿若葉どの葉も雨の光る朝
降り出して梅雨に入る日の雨の音
柿の花いつしか小さき青き実に
花冠7月号雑詠15句
締め切り遅れて申し訳ありませんでした。どうぞよろしくお願いいたします。
1. 朝の陽を受け透き通るさくらんぼ
2. 紫陽花の彩(いろ)濃くなりぬ青き空
3. 紫陽花の照らすいつもの散歩道
4. 紫陽花や遠き昔を想うよう
5. 青空に樹々の緑に初夏の風
6. ぶら下がるへちまに重力感じおり
7. 葉桜や光の風を受けそよぐ
8. はや皐月背中に熱き風を受く
9. つつじ咲き花壇に光零れおり
10. ひこばえや木立の中にひっそりと
11. 涼しさや履き古したる靴に雨
12. 筍や割る包丁に力込め
13. ひっそりと咲く鷺草の水辺かな
14. 一面に広がる田植え光の田
15. 壁をちょろり影をのこして蜥蜴かな
俳誌『花冠』7月号投句
落つる日を待ちて冬至の富士黒し
白菜に刃が入る音のさっぱりと
水仙の香の傍らにシーツ干す
裸木となり存分にひかり浴ぶ
梅のどの蕾も珠となりし朝
梅咲いて紅色すこし薄らぎぬ
落葉轢く音を体に車椅子
旧友の土産は庭の蕗の薹
てのひらにしっとり蕗の薹二つ
猫の背にとまるひとひら花ふぶき
おひたしに求めし菜花のつぼみ咲く
車椅子カラカラ鳴らし花冷へ
青空へ花咲くごとく銀杏の芽
柳の芽濠辺にひかり揺らしたり
青梅にまだ残りある陽のぬくみ
遅くなりまして申し訳ございません。どうぞよろしくお願いいたします。