●花冠372号(1月号)の雑詠投句をお願いします。
「花冠」372号(1月号)の雑詠投句を下記の要領でお願いします。
投 句 :雑詠15句
投句締切:2024年11月15日(金)
投句場所:このブログの下にあるコメント欄
2024年10月30日
花冠代表 髙橋正子
☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆
投句を済ませた方(敬称略)
①上島祥子 ?桑本栄太郎 ③多田有花 ④小口泰與 ⑤高橋秀之
⑥弓削和人 ⑦吉田 晃 ⑧廣田洋一 ⑨川名ますみ ⑩柳原美知子
⑪古田敬二 ⑫藤田洋子 ⑬髙橋句美子 ⑭西村友宏 ⑮髙橋正子
⑯友田修
以上、ご投稿ありがとうございました。全員の句が揃いました。発行を楽しみにお待ちください。
2024年11月15日
髙橋正子
コメント
1月号雑詠投句
上島祥子
新涼や歩み合わせる祖母と孫
パピルスの栞玩ぶ夜の読書
蝉の声ある方へ夜の散歩
夏の朝犬は主に歩を合わせ
検閲の文字黴臭き葉書束
打水や全て整う一周忌
「冷やし珈琲」明治男の祖父思う
自転車の子ら連なりて夏休み
早起きや種類の解らぬ蜻蛉飛ぶ
月清か車庫に整う消防車
路地に入れば忽ち秋の風の中
夜の散歩期待通りの今日の月
秋の空ミニバスの笛彼方より
向かい合う母子の間に栗の殻
秋彼岸制汗シート使い切り
花冠1月号雑詠投句15句
①刃を入れて抜き差しならぬ南瓜かな
②あぜ道をゆけば四方へ飛蝗飛ぶ
③爽やかや音を合わせるブラスの音
④いわし雲それぞれ染まる秋入日
⑤竹を伐る音青空に伸びゆけり
⑥暁闇の夢の何処かに威し銃
⑦赤き実の芝生に落つる寒露かな
⑧あおぞらの村の梢や鵙の声
⑨黄落となりし舗道やかつらの葉
⑩桑の葉の少し濡れ居り秋蚕飼う
⑪新藁の青き匂いや日の香とも
⑫秋水の石の河原や鴨川に
⑬どこまでも風吹き抜ける刈田かな
⑭曇りいて更に明るき銀杏黄葉
⑮合歓の実の垂れて乾ぶる風の川
1月号雑詠投句
つつじ咲く街路を下校の少年ら
はつなつの稜線に雲湧き初めし
神坐す奥宮青嶺を仰ぎけり
茄子の花薄紫をうつむきに
つばめ旋回夏陽沈みゆくなかを
昇り来る陽を縦横に夏つばめ
ナイターに行く人数多阪神電車
朝の雨街に打水のごとし
入道雲育ち盛りの午後の空
赤とんぼおのおの翅をきらめかせ
介助犬初秋の電車に乗り来たり
月白ややがて樹間の光り初む
宵闇のジャングルジムに遊びけり
鵙猛る午後の強風正面に
合掌のマリアの像へ菊の花
花冠1月号雑詠投句
①冬霧の覆わる丘の灯しかな
②妙義へと冬の日どっと落ちにけり
③茶の花や一朶の雲の動かざる
④しわしわの土に朝日や寒鴉
⑤夕暮れの風の大地や枇杷の花
⑥冬ばらのほころぶ力なかりけり
⑦階段の手すり冷たし始発駅
⑧寒暁のあからむ山の彫り定か
⑨との曇り風をよびたる霜柱
⑩十州の境の山も眠りけり
⑪熱燗や大河を超える風の音
⑫寒菊や赤らむさきの明けの空
⑬寒釣や瀞場に波の立ちてをり
⑭一天をおし広げたる空っ風
⑮いろいろの石のあらわに冬の利根
投句15句
栗菓子や特急列車の並び席
風に舞う落ち葉の先に青き空
居酒屋で友と分け合い秋刀魚食う
ひんやりと感じる風に秋の朝
台風に泊まる事務所は煌々と
蟋蟀の声はどこから列車待つ
母がむく桃を頬張る帰省の子
機上から青き山頂夏の富士
立秋や青空見上げて深呼吸
水弾く真っ赤なトマトを丸かじり
海沿いを走る電車に夏の雨
参道の先で風鈴鳴り響く
雲間から夏の日一条降り注ぐ
夏の海吹き寄す風は温かく
蝶々来る朝日の光る水溜まり
Unknown
投句15句
01拾う葉を一枚撰りて秋闌ける
02身に入むや襟を正して裏通り
03行秋やジャズを求めて喫茶店
04秋晴を胸いっぱいに低き山
05露草の小径はどこも憩うとこ
06朝寒や廊下に引き戸の音響き
07窓枠に星の散りゆく夜さむかな
08お神楽や秋の湖底に谺して
09夕雨や車窓をさやぐ蕎麦の花
10本棚のぬくみの色の木の実かな
11湖の紅葉ちらほら紺一望
12椎の実の転がっている開き戸かな
13行秋の水戸の駅舎に小雨かな
14爽やかな空や難波の街ありぬ
15安曇野の車窓は滲む蕎麦の花
Unknown
申し訳ございませんが、しゅうせいたします。弓削
◆花冠投句15区
ヒーターの埃をはらう今朝の空
拾う葉を一枚撰りて秋闌ける
鶏頭のずしと雄々しく揺れ戻り
夕暮に隠れる靴のいのこづち
本棚のぬくみの色の木の実かな
夕の宿レモン欠片に身の軽し
栗飯の実のみちみちて友親し
やや寒く網戸に寄せる小虫かな
引越の荷をほどかざる冬仕度
椎の実の転がっている開き戸かな
やわらかな音して拾う木の実かな
秋空へボールあがりぬサッカー場
蟷螂や斜め降りの多度の山
屋台の灯駅より淡し長き夜
爽やかな空や難波の街ありぬ
花冠372号投句
秋の花添えて
? 梅雨明けが匂う夜更けの枕元
? 夏雲に海は青さを極めけり
? 初ゼミの朝のひと声艶やかに
? 茄子の葉へ軽い音してにわか雨
? 夏の灯がワイングラスに赤く溶け
? もぎたての酸味の強き青蜜柑
? 先生の手料理秋の花添えて
? 烏賊干せば烏賊の匂いの浜風に
? 母らしき人と夕焼けの船溜り
? 釣り竿も人も静かな秋の暮
? 山の田の小雨に稲架の濡れ残る
? 十月の茄子は小さき実ばかりに
? ゆるやかな山道葛の花とゆく
? 艪の軋む音が小島の秋をゆく
? 秋ゆけり亡父の書物に紙魚の跡
投句15句
七変化旅の始めは白き色
地の果ての岬遠くに雲の峰
草原の果なき空や天の川
砂利道の水溢れたり走り梅雨
霊木の雫を零す夏至の朝
目の前を小魚過ぎる箱眼鏡
地下広場七夕笹に華やげり
白日傘たたまれてあり喫茶店
老楽や二人で食べる鰻めし
からからと氷鳴らして夜の秋
打水や風匂い立つ花舗の前
夜の海見に行く浴衣白々と
水馬結界もなく跳ねまわり
駅前に雲水の立つ夏の果
雨風の新涼となる朝かな
『花冠』No.372(1月号)投句
『花冠』No.372(1月号)雑詠投句
青葉雨少年の弾くヴィヴァルディ
紫陽花のつぼみの縁に青しかと
六月のドラセナに葉の新たなる
走り梅雨カット少なき映画みる
夕焼の雲を押し上げ富士現る
白壁を朝顔の紺のぼりきる
新涼やけさ心地好き朝寝坊
とうふ真白すだちの青き香を絞る
工場に若木植えられ秋高し
ゆるやかな坂の果なり秋の雲
秋空を目指せば坂のひろびろと
リツトウの響きの通り冬来る
濠に三つ小さき輪を生む小さき鴨
ストールをさらりとショートヘアの背に
「花冠」No.372(1月号)投句
晴天や見渡すかぎりの抜き玉葱
朝明ける紫陽花の色ゆらす風に
夏海へ二両列車の音わたる
青紫蘇を薫らせ日々の厨事
草照らす手花火窓より愛猫も
淡路人形座
浄瑠璃の語りに凉し人形の所作
朝影の田に濃きみどり秋立てり
野分過ぎ闇の深さに星光る
登校の帽子の列が稔り田を
露草の青透く風に裏戸あけ
葉隠れに葛咲く雨の土手を墓へ
曼珠沙華畦を描いて空真青
谷水の音に紛れずちちろ鳴く
子の作りし初の新米仏飯に
山気浴び手綱をつける秋の馬
淡路人形座
1月号投句
20218(7月~12月)
新涼と思えば
大和路を各駅停車夏の旅
大和路の苗田の曲線美しく
奈良の世も平成の世も青田風
供花ならむ右手に鬼灯左に杖
原爆忌絵に多き色赤と黒
新涼と思えば故郷山と川
二人して後幾たびや新秋刀魚
畦越えて木曽の稲田の実りかな
山腹に秋灯点き初む木曽にいる
山に入る山茶花散り敷くところから
わがさ庭翅透き通らせて秋黄蝶
百余段地下鉄階段冬立ちぬ
残り
35.受験生らしき人の横句集読む
36.開戦の日しらぬ人ばかりスマフォ繰る
冬立ちぬ地下鉄階段登りきる
吾亦紅今年も人口減りし村
逞しき前歯で林檎美味そうに
登校生の声近づきて金木犀
花冠1月号(№372)投句
東温市
棚田みな光り湛えて梅雨晴るる
ガマズミの花の白さに初夏の風
梅雨晴れの風を通して夫の書架
供花抱き夏鶯の朝澄めり
朝ごとに胡瓜トマトの花の数
大洲
河畔の陽こよなく受けし若楓
石積みに伸びし萵苣の木青葉光
肱川の治水進みて青葉照る
ゴーヤなお秋暑に伸びる蔓の先
秋果盛り彼岸の夫に灯を点す
約束の如くこの地に曼殊沙華
今年米柔らかに研ぎつつ匂う
宵宮の子らの鈴音月昇る
運動会どの子もメダル掛けらるる
十三夜灯し明るし娘の新居
Unknown
●髙橋句美子
湯豆腐に薬味きりりと夜深し
朝が来て富士山頂の初冠雪
小春日にパンケーキ焼け夫を呼ぶ
晴れた日の並木の道を舞う落葉
萩の花の揺れて祝う誕生日
百日紅満開青い空の下
色とりどり浴衣に埋まる河川敷
夏晴れる瀬戸内海の田舎町
花火の輪枝垂れ落ちて輝き散る
とりどりの願い事揺れ七夕笹
ナイターの光夜空を突き抜ける
真新しい色の夏帽小旅行
朝が始まる水にどぼんと赤林檎
高窓の陽が差す私の白マフラー
清々しゼリーに浮かぶ葡萄の実
1月号雑詠投句
皮むけば房がふっくら紅みかん
露寒く朝の洗顔水痛し
取れたての柿の冷たさ朝の風
手に取ればずしりと重し赤林檎
家事終えてほっと一息レモン水
台風のあと食堂をひとり占め
名月やタクシー帰りの身を癒す
いかづちや東京の夜を真っ二つ
一瞬に夜空彩る大花火
ビル抜けて仕事終わりの盆の月
テレワーク窓を開ければ星涼し
冷房の音止む夜の静寂さ
やわらかくやわらかく秋夜のストレッチ
風邪の喉柿の甘さが染みる朝
扇風機のメモリを「強」へ風呂あがり
『花冠』No.372(1月号)投句
秋茜緑の丘に風に舞う
涼しさに日を継ぎ衣変えにけり
夕立の切れ目に浮かぶ虫の声
寝ころびて見上げる空にいわし雲
やわらいだ暑さに少しさびしさも
朝夕の風が運ぶや秋の色
ひんやりと季節はしかと移りけり
冷え込みにわずかに首を縮めけり
半月を見上げる空は秋の暮
半月の雲に隠るる冬の宵
白水阿弥陀堂にて
紅葉映ゆ極楽はかくありなむか
御前崎にて
冬の海きりりと立てる燈し台
掛川城天守復元30周年2句
時を超えてそびゆ冬の天守閣
御殿より天守見上げる風座敷
楠の古木と響く七五三
差替え『花冠』No.372(1月号)投句
14句目の
「御殿より天守見上げる風座敷」ですが
「御殿より天守見上げる冬座敷」
に差し替えていただけますでしょうか?タイプミスです。よろしくお願いします。