4月7日(水)

曇り
○松山に到着。珈琲屋さんでの句会と昼食、インターネット俳句コンテスト協会通常総会を終える。4時からJALシティ松山で、懇親会。6時半解散。今日の行事をすべて終了。
今日の俳句
 横浜港
港は春の朝のみどりの潮の色
 松山湾上空
島はしずかに島でありたり花曇

俳句
多摩川の奥へと桜咲き連らぬ  正子
川土手の道に沿って桜並木が続いている。太かった川幅は、上るにつれて両岸を寄せ合わせ、やがて源流へとしずまっていくのであろう。観察の場所がどこであろうと、桜にはそうした根源へと人の思いを導いていく奥深さが秘められているようである。(小西 宏)

○今日の俳句
滑らかに水流るるや楓の芽/小西 宏
句意と句のリズムがよく合って滑らかである。楓の芽に水が滑らかに流れる景色は、若楓となったころも合わせて想像させて美しい景色である。さらりと表現したのがよい。(高橋正子)

○現代俳句一日一句鑑賞
http://blog.goo.ne.jp/kakan109/

◇生活する花たち「桜・馬酔木・すみれ」(横浜日吉本町)

4月6日(火)

俳句
花淡し寺の甍がかがやけば  正子
花の季節はとかく天気が変わりやすく曇天が多いもの。ふと明るい陽光が寺院に注がれたのでしょう。眩いばかりの甍に、花のうす紅がより強調され、古刹の中にあって、ますます清らな聖なる花の淡さを感じさせていただきました。(藤田洋子)
春、いっせいに開花する桜は、大概、まばゆく感じられます。けれど、それを「淡し」と想う場所もある。かがやくばかりに陽を受ける「寺の甍」に寄り添って、年月を経た樹なれば、花は控えめな姿にひらくのでしょう。同じ花でも、その在り処や歴史によって、面差しが変わります。御句の桜は、人々の暮らしと共にある桜。土地の親しさを、醸しているようです。 (川名ますみ)

○あたたかい1日。明日は下り坂の予報。

○印刷所に電話。花冠5月号が刷り上っているとのこと。今日、洋子さんに100部取りに行って明日持ってきてもらう。残りは横浜の自宅宛送ってもらう。9日か10日に着く予定。発送はそれからとなる。

○今日の俳句
切り出され杉は春野に積み上がる/安藤智久
伐採された杉の木は深い山を出て、今度は、明るい光の溢れる春の野に積まれる。まだまだ杉の香りも紛々として、春野に積まれることに、あらたな喜びを得たようである。(高橋正子)

○現代俳句一日一句鑑賞
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◇生活する花たち「桜・菜の花・チューリップ」(横浜日吉本町)

4月5日(月)

俳句
子らあそばす丘の平地の桃さくら  正子
のどかな春の平穏そのものの丘の光景に、心も晴れやかに明朗となります。咲きあふれる桃さくらの鮮やかな彩り、自然の中の伸びやかな子どもたちの姿に、ともに春の日を満喫する母のあたたかな眼差し、母の喜びを感じます。(藤田洋子)

○今日の俳句
まんまるい蕾もろとも花菜漬け/藤田裕子
まんまるい、黄色も少し見える蕾もろとも漬物に付け込むには、心意気がいる。日常生活が身の丈で表現された句。(高橋正子)

○現代俳句一日一句鑑賞
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4月4日(日)


曇時々雨

俳句
春水の流れる音をパソコンに
自解:1996年だったと思う。ウィンドウズ95が発売され、一般のわれわれもパソコンが使えるようになった。そのころの句で、パソコン画面をどんな写真にするか、どんな音を流すか、考えたりしたものです。そういったことがもの珍しく、また一方では慣れないパソコンを、こわごわさわっていました。当時はフリーズしたり、パグを拾ったり、ウィルスに悩まされたり。信之先生が夜も寝ずにパソコンを触っていたことをい出します。「「インターネット俳句センター」も、おかげさまでパリのユネスコ本部のホームページに日本で唯一つ掲載されていました。CDROMの「ひねもす俳句工房」を作成し、評判になりました。そんなことなどを思い出します。

○花冠ブログ句会の秀句・佳句の選評(3日の投句)を午前に済ます。
http://blog.goo.ne.jp/kakan17/

○正子俳句日記は、昨日(3日)もアクセスランキングに入りました。今月に入って、三日間で1日と3日の二日です。
2010.04.03(土):8864 位(1390068ブログ中)、541(閲覧数)、169(訪問者数

○フェスティバルに必要なものを荷造り。明朝、宅急便でホテル宛送る。
旅行の準備をリストアップ。

○今日の俳句
朝桜ふれたき空はうすき青/川名ますみ
「朝桜」と、「うすき青」の二つが繊細な感覚で捉えられている。朝桜によって、空のうすい青は、実際触れたい、そして触れられそうなものとなった。そこに詩がある。(高橋正子)

○現代俳句一日一句鑑賞
http://blog.goo.ne.jp/kakan109/

◇生活する花たち「桜・レンギョウ・馬酔木」(横浜日吉本町)

4月3日(土)

俳句
煽られて花のゆるるは大いなる  正子
ほぼ満開となった桜のひとかたまりが、風にゆれる様子にはボリューム感がありますね。「大いなる」という言葉のおおらかさが、とても好きです。(池田加代子)

○正子俳句日記に多くの方からアクセスいただきありがとうございます。3月は、4日アクセスランキングに入りました。4月1日も、3月31日に続いて二日連続してランク入りしました。うれしく思います。
2010.04.01(木):9619 位(1388958ブログ中)、962(閲覧数)、164(訪問者数)
2010.03.31(水):9620 位(1388345ブログ中)、688(閲覧数)、168(訪問者数)
2010.03.20(土):8003 位(1382494ブログ中)、415(閲覧数)、175(訪問者数)
2010.03.03(水):9215 位(1374674ブログ中)、460(閲覧数)、181(訪問者数)
2010.03.02(火):9547 位(1374256ブログ中)、337(閲覧数)、173(訪問者数)

○加代子さん、拙句へのコメントありがとうございます。
加代子さんの俳句ブログは、下記アドレスです。
http://blog.goo.ne.jp/npo_suien06/

○今日の俳句
風光る沖で入港待ちの船/高橋秀之
きらきらと耀く沖で、入港を沖で待っている船。船の待つ沖は、心地よい風が吹いているであろう。急がない春の時間がここにある。(高橋正子)

○現代俳句一日一句鑑賞
http://blog.goo.ne.jp/kakan109/

◇生活する花たち「桜・すみれ・チューリップ」(横浜日吉本町)

4月2日(金)

曇時々晴
俳句
来るまでを辛夷のひかり見て待てる  正子
待ち時間。ついこの間まで、足もとに萌える色を探していたのが、今は「辛夷のひかり」を見上げていることに気づきます。季節の細やかな動きをとらえる作者は、人ばかりでなく、春の「来るまでを」も、無私の内に「見て」いらっしゃるのかもしれません。自然を見ていれば、待ち時間の焦りや退屈とは無縁でしょう。結果を求めて苛立つ心境を、優しく平して下さる一句です。 (川名ますみ)

○午前、加代子さん来宅。インターネット俳句コンテスト協会総会の表決票を持参。お祝いをいただく。
http://internet-haiku.info/

○ますみさん、拙句へのコメントありがとうございます。
ますみさんの俳句ブログは、下記アドレスです。
http://blog.goo.ne.jp/suien30/

○今日の俳句
山辛夷一気に空の青へ咲く/藤田洋子
「一気に」が野生である山の辛夷らしい。待ちこがれたように噴き出して咲く。辛夷の見方に元気があり新しい。(高橋正子)

○現代俳句一日一句鑑賞
http://blog.goo.ne.jp/kakan109/

◇生活する花たち「桜・雪柳・すみれ」(横浜日吉本町)

4月1日(木)/四月馬鹿

曇時々晴
俳句
雪柳の自由な茎と空気と触れ  正子

○19度まで上がる。

○3月月間賞(藤田洋子・藤田裕子)に扇子を送る。無欠詠者5名(治朗・泰與・有花・敬二・秀之)に、俳句葉書とコーヒーを送る。

○花冠発行所名義の振替口座ができる。本日ゆうちょダイレクトの新規登録を申し込む。
花冠発行所名義のゆうちょ銀行のダイレクトの新規登録を申し込む。

○今日の俳句
朝日はや照らして峰の山桜/多田有花
明けるとはやも朝日が射す山桜がみずみずしい。山気を含み、神々しいほどの桜である。(高橋正子)

○現代俳句一日一句鑑賞
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◇生活する花たち「桜」(横浜日吉金蔵寺)

3月31日(水)

晴後曇
俳句
 不器男記念館
詩人死してただ春風の竹葉吹く  正子

○今日の俳句
春鳥の飛び去り棒の揺れるのみ/祝恵子
たとえば、畑に突っ立っている棒に、鳥が飛んで来て止まり、辺りを見たり、鳴いたりして、飛び去る。飛び去るときのはずみで棒が揺れる。春になると特に小さな生き物がいきいきと動き始める。春らしい景色。

○現代俳句一日一句鑑賞
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◇生活する花たち「桜・すみれ・ムラサキナズナ」(横浜日吉本町)

3月30日(火)

晴れ
俳句
花あしびしずけきものに山の路  正子
自解:東山銀閣寺での作。光は明るく空は高いものの、京都の春寒い日のこと。寺苑をめぐり山路にかかると、眼に映るものは低く咲くあしびの花。すれ違う人もたまにはいるが、人のいることを忘れさせる山路。銀閣寺の姿と相俟って、「しずけきもの」とは、こういうものかと実感する。山路からは、竹の秀先越しに京都の霞んだ町並みが見える。

今日の句
寒気来て花咲く空の青深し

○「俳句界5月号」の結社広告の原稿校正と、6月号結社広告の原稿を送る。

○昨日は、3度まで気温が下がる。寒気のせい。

○今日の俳句
水色のそらに連翹の明るい岸/小西 宏
元の句は、「水色のそら」で切れ過ぎ。感動のありどころを、論理的に詰めて表現するとリアルな句になる。水色の空であるから、真っ黄色い連翹の咲く岸がくっきりと眼前に見える。そのコントラストが美しい。

○現代俳句一日一句鑑賞
http://blog.goo.ne.jp/kakan109/

◇生活する花たち「桜・馬酔木・連翹」(横浜日吉本町)

3月29日(月)

雨のち曇
俳句
春雷のいなづま明かりを胸に受く  正子
自解:春雷は夜、寝についたころ、突然に鳴ることが多い。眠ろうと胸に手を置いていると、ガラス窓からカーテンを越して、いなづまが胸をさし照らす。胸に受け止めるしかない。

○昨夜から気温が下がり、午前11時でも5度。

○今日の俳句
残る鴨みずから生みし輪の芯に/川名ますみ
「残る鴨」なので、みずからが生んだ輪の中心にいるという事実が生きる。温んだ水が、しずかに輪を描き、その中心にいる鴨に、独りでいる意思が読み取れる。

○現代俳句一日一句鑑賞
http://blog.goo.ne.jp/kakan109/

◇生活する花たち「桜・ソケイ・パンジー」(横浜日吉本町)