青年ら鮎を食べんと畳の間に 正子
都会の雑踏を逃れて何処か郊外へ小旅行をされたようですね!。お食事を摂られた場所に、たまたま居合わせた青年達の「畳の間」で鮎を食べる光景に出会い、非日常の鄙びた風情を改めて楽しまれている様子が素敵です。(桑本栄太郎)
時計草異人女性のこのむ花 正子
時計草ほんの少しの青があり 正子
○「俳句界」購読の代金の振込用紙を準備。7名。あわせ、インターネット俳句コンテスト協会の2010年年会費、賛助会費(各2000円)をお願いする。花冠7月号送付の封筒に入れる。
○渋谷洋介さんの句集「葉桜」のあとがき訂正原稿を受け取り、訂正、差し替えなどは、6月15日までと、メールする。
○10時半ごろから、鯛ヶ崎公園あたりへ、信之先生と花の写真を撮りに出かける。昼過ぎ帰宅。
○午後、花冠7月号の発送準備。
○花冠7月号が夕方到着。
○らっきょうをつける。鳴門らっきょうです。
○梅酒を造る。梅は白加賀です。去年も6月3日に梅酒をつけている。梅酒や果実酒用の酒は、35度以上ないと、黴るそうだ。
○今日の俳句
新樹冷ゆぽつかり青き今朝の空/桑本栄太郎
雨上がりの日の翌日など、「新樹冷ゆ」の感じで、朝の青空が新樹の合間に「ぽっかり」とある。「ぽっかり」がよく効いて実景が確かである。(高橋正子)
◇生活する花たち「キンシバイ・トケイソウ・卯の花」(横浜日吉本町)

夜空あり虚々実々の心太 正子
「虚々実々」という言葉が不思議な印象を与える句。その背後に何かドラマを感じさせ、想像力を刺激されます。つるんとした心太との取り合わせも絶妙です。 (多田有花)
○柳原美知子さんあて、「正岡子規」を郵送。レターパック。(最近はエックスパックといわず、こういう。500円と350円あり。)
○宮地祐子さんに、預かって帰った、全国俳句コンクールの優秀賞の賞状と副賞を送る。
○今日の俳句
青羊歯や谷ひたすらに明るくて/多田有花
青羊歯の育つ谷が夏らしい光に満ちあふれている。「ひたすらに明るくて」に作者の思いがある。(高橋正子)
◇生活する花たち「アジサイ・八重ドクダミ・アサギリソウ」(横浜日吉本町)

朴の花わが身清めて芳しき 正子
朴の花が香りが夏の訪れを告げますが、わが身清めての表現が温かくも厳しくその夏を捉えていると感じます。(高橋秀之)
○今日の俳句
遠き木に風立つ朝や衣更え/高橋秀之
衣更えをした朝は、ひんやりとして身も心も軽くなった感じがする。遠くに見える木にも新しい風が吹いている。それを見る心境がいい。(高橋正子)
◇生活する花たち「芍薬・額紫陽花・つつじと蜂」(横浜日吉本町)

津和野
夏深井酒づくりの水湧きつづき 正子
津和野と前書きがあり、ネットで調べますと、造り酒屋など、趣のある老舗も点在するという町並みがしのばれます。酒づくりには水質が一番に問われるのでしょう。こんこんと湧きつづける井戸水に夏の清涼感と安らぎを感じます。 (小川和子)
○今日の俳句
青紫蘇を水に放ちてより刻む/小川和子
青紫蘇をしゃっきりと香りよく、細く切るためには、水に放して、いきいきとさせて刻む。水と紫蘇の出会いが涼しさを呼び起こしてくれる。(高橋正子)
麦焼きの煙遠きを満たしける 正子
一読して、ミレーの、晩鐘の絵画を、連想いたしました。私たちの子供のころは、畑で落穂拾いをした後、もみを、燃やしていました。夕闇の中細くいつまでも、煙がのぼっていました。(遠きを満たしたる)自然の、豊かさを感謝するお句と拝見致しました。 (成川寿美代)
葛飾は薔薇咲き風の吹くところ 正子
葛飾を青葉の寒き日に訪ぬ 正子
○曇。青葉寒といいたい。春もののスーツでちょうどよい。
○葛飾まで用事で信之先生と出かける。日暮里から成田行きの京成線で。堀切菖蒲園の次のお花茶屋で下車。葛飾まで行くのは初めて。堀切菖蒲園の駅ホームには、菖蒲祭りのピンクの提灯がずらり。葛飾は横浜や都心とはちょっと違う雰囲気。
○今日の俳句
花菖蒲かすかに水の動きあり/成川寿美代
菖蒲田であろうか。大らかに咲いた花菖蒲の根元を流れる水のかすかな動き。ここにゆっくりと、動くともなく動く時間がある。(高橋正子)
浜名湖の水の五月を新幹線 正子
青い空の下、真っ白な新幹線が浜名湖の青い水の上を滑るように走り抜けるのはいかにも5月にふさわしい爽やかさです。
(上島祥子)
夜空あり虚々実々の心太 〃
朴の花わが身清めて芳しき 〃
○曇。きょうは、若葉寒の季語が相応しい。若葉というより、青葉寒の感じだった。
○俳誌協会俳句大会出句
走り梅雨黒き手帖に句を仕舞う 信之
外国人の高き鼻あり走り梅雨 信之
○全国俳誌協会の第47回定時総会に出席のため、板橋区の板橋グリーンホールへ信之先生と出かける。新加入結社として花冠が会長さんより紹介される。総会の議事終了後、全国俳句コンクールの入賞者の表彰式がある。花冠からは、宮地祐子さんが、優秀賞(実質第2位)に入られたので、私が代理で、賞状と賞金を会長の秋尾敏氏よりいただく。花冠がなおさら、注目の的になる。花冠はよく知られているという話だった。
○引き続き俳句大会に移り、私は来賓として、会長さんと並んで前に座らされる。2句投句、互選は5句。選者は10句選。選とあとは、副会長さん、私、会長さんの講評があった。ちなみに私の句の互選入賞し、図書カードの賞をいただく。信之先生は、東京広軌俳句界という結社の賞、これも図書カードをいただく。アットホームな会である。
○大会終了後は、近くの中華料理屋の場を移し懇親会。お開きは6時半ごろ。大山商店街で麩餅、若あゆ、あやめしぐれを買って帰る。
○今日の俳句
夏河を越えて御岳近く在り/上島祥子
夏河は木曾三川の一つだろう。河を越えると、そこは違った世界が展ける。御岳の青嶺も近くに見え涼しい気持ちになる。(高橋正子)
上野・西洋美術館
いとけなき白もて描かれゴッホのバラ 正子
「いとけなき」の言葉にゴッホの白いバラに白以上の清らかさ、あどけなさなどを感じます。一枚の絵も見る人の感性や表現で素敵な句として残せることを、御句を読ませていただき思わせていただきました。 (黒谷光子)
○今日の俳句
大きめの制服なじみ五月の児/黒谷光子
幼稚園児や一年生など、大きめの制服を着せら、緊張して入園入学をしたが、五月になると、園や学校の生活にもなじみ、制服も大きいながら身にあってきた。そのあたりが、屈託なくて、かわいらしい。(高橋正子)
ほととぎす啼きつつゆくも空の中 正子
ほととぎすは時鳥、子規、杜鵑とも書くホトトギス科の小鳥で、その啼き声は、「テッペンカケタカ」とか「トッキョキョカキョク」と聞こえる。先日も八ヶ岳方面の小旅行の折、夕方、ベランダに出たときと翌日、原生林の中で聞きました。いずれも姿は見せず、空の高いところでの啼き声でした。空の中がユニークと思います。(古田敬二)
○小雨。
○第19回インターネット俳句コンテストの後援申請の書類を愛媛県教育委員会の文化振興課に郵送。月曜日には、届くであろう。
○俳句界7月号の結社広告校正。明日訂正を送信する。明日、8月号の広告原稿を準備
○紫蘇苗1本と茄子の苗2本を買うが、日暮れてしまったので、植え付けは明日。茄子苗は、信之先生の情報で、八百屋さんにいい苗があるというので買った。紫蘇苗は、日吉東急西口から少しいったところの花屋さんで。雲間草の株分け。
○「1Q84」①を数ページ立ち読み。
○今日の俳句
蒲公英の絮の丸さへ川の風/古田敬二
蒲公英のまん丸の絮に川風が吹いてきて、今にも絮が飛んでゆきそうだ。川風はそういう吹き方をする。今にも飛びそうな、危うさへの実感がある。(高橋正子)
竹落葉わが胸中を降るごとし 正子
筍が若竹に生長し、古い竹はしきりに落葉している。一片ずつ静かに降りしきる竹落葉の乾いた音と感触が、胸中深くひとつの季節の終わりを告げているようです。惜春の思いとともに、人生のひとつの節目を越えられた感慨が伝わってきます。潔くひとつの季節を逝かせ、新たな季節に向かわれる強さを感じます。自身の内奥の真実を深く見つめられる芸術家の魂を御句に見る思いです。 (柳原美知子)
25日のアクセス 8,778位 / 1,415,225
○今日の俳句
すかんぽを手折れば青き音空へ/柳原美知子
すかんぽは懐かしさを呼ぶが、空へと弾ける「青き音」がさっぱりとすがすがしい。(高橋正子)
金魚鉢きらめくものを子が飼えり 正子
「きらめくもの」という言葉で金魚の姿、泳ぐさまが目に浮かぶとともに、それを飼っておられるお子さんの優しい気持ちも伝わってきます。(多田有花)
○晴れ
○花冠7月号を校了。この分なら、6月5、6日に印刷できそう。
○新しく本を買うのも億劫なので、本棚から「世界の歴史」(社会思想社)全12巻をだして、「巻1文明のあけぼの」から読み始めた。アルタミラの洞窟の話などは、子どもの英語テキストでよく語られている部分だが、こういった話も挿入されて、原人の頭蓋骨をタクシーに忘れた話など面白く、よい読み物になっている。詳しく読めば敬遠していた歴史も、いろいろと面白い。敬遠しているものは、概略ではなく、細かく知れば、興味も湧くというものだろう。
○今日の俳句
山法師空より星を受けて咲く/多田有花
山法師の花と一般に言われているのは、正確には花ではないが、風車のような扁平な形をしている。この花が夜には、星の輝きを直接受けて開いている。清潔な抒情のある句。(高橋正子)