7月17日(土)

★夕焼けを海に分かちて平らな沖  正子
伊勢湾岸に住む私には海に太陽が沈む風景が印象鮮烈で自然凝視の鋭さに感動しました。(篠木 睦)

○今日の俳句
跳び箱へ走る少女に風青し/篠木 睦
跳び箱へ向かってまっしぐらに走る少女。少女に吹く風は青い。跳び箱へ向かう少女の伸びやかで意志のある姿がさわやかだ。(高橋正子)

○緑陰ネット句会投句受付中。

○リーガロイヤルホテルで家族揃ってブランチブッフェを食べる。大隈庭園が開園していたので、初めて入る。本日梅雨明けで、直射日光が厳しいが、椿山荘の庭園よりずっとよい。その後、国立新美術館のオルセー美術館展2010「ポスト印象派」(115点)を見る。雑踏の人だかりの中の絵画鑑賞となる。さすが、さすが。なじみの画の本物を見れたのは確かによかった。帰宅後朝刊と夕刊の日経を開いたら、どちらにもオルセー美術館展の画について記載されていた。

◇生活する花たち「白粉花」(横浜日吉本町)

7月16日(金)

★ひまわりの黄色澄みしを供花にもす  正子
咲いたばかりのひまわりの純粋な色を想像します。供花としても部屋の彩りとしても愉しい花だと思います。「黄色澄みしを」の措辞が印象的です。(河野啓一)

○今日の俳句
青葡萄白磁の皿の静かさに/河野啓一
静物画のような静謐な雰囲気がある。マスカットのような青い葡萄と白い皿を思う。(高橋正子)

◇生活する花たち「白雲木の実」(横浜日吉・金蔵寺)

7月15日(木)

★梅雨月の光り増し来て萱の上   正子
梅雨の間、月を見ることも稀になる。その月が雲の切れ目に見えたとき、新鮮な喜びを感じる。明日は晴れるのか、次第に雲がうすくなり、月が輝きを増してきて萱の叢が浮かびあがる。梅雨ならではの情景を、豊かな目で捉えられている。 (山中啓輔)

○今日の俳句
蚊を打って陶工土に向かいけり/山中啓輔
陶工というのは、もくもくと土に向かう。陶工の生活の本質的なところを見た。(高橋正子)

○花冠ブログ句会7月前半入賞発表

○花冠9月号の校正中。

○白水社の図書新聞「出版ダイジェストNo.152 2010.6 →7」が届く。第1面にあっと驚く。「ブレードランナーたちと共に見る夢ー義足デザインでロンドンパラリンピックを目指す」(山中俊治/慶大教授/インダストリアルデザイナー )
前にこのブログで、映像で見た義足のランナーの走りのあまりの美しさに驚いて、そのことを書いた。その私の驚きとそっくり同じような驚きをもって見た方がいた。その方が山中俊治教授。(私のほうは、山中教授よりずっとずっとあとになって見たのだろうが。)
私はひそかに工業デザイナーに大いなる敬意を払っている。物理学的な計算をして、美しいフォームやスピードなどを作り上げる。機能性とのせめぎあいで生まれる美に全くもって感心している。そして、義足のほうが、人間の足よりかっこいい場合があるのだ。この義足は、走るときに装着されるもののようだが。
スポーツ用義足がどんなものか、記事を一部引用しておく。
 <スポーツ用義足を初めて見たのは映像の中だった。両足の膝下が人工物に置き換えられ、信じがたいスピードで走り抜ける異形のランナーに私の眼は釘付けになった。
 そのランナー自身の肉体は脛の辺りで終端となっていた。代わりにふくらはぎの後ろに接続された炭素繊維のブレートが、ネコ科の動物のつま先を思わせるカーブを描いて、地面に着地している。スキー板にも似たブレートの弾力を巧みに使って送り出される高速の足先は、その薄さゆえにほどんど映像から消えてしまう。その滑らかな走行は、飛んでいるようにさえ見えた。
 最新のテクノロジーが生み出した高性能の装置が人体に装着され、一体となって疾走するという、まるでSFの世界のできごとのようなシーンだった。 
 彼の名はオスカー・ピストリウス。刃物のような足に敬意を込めて「ブレートランナー」と呼ばれる。>中略<彼の肉体と一体化することで完璧な美しさを醸し出していた。これこそ、人が作りし物の究極の機能美なのではないか。>

◇生活する花たち「槿」(横浜日吉本町)

7月14日(水)

★花芭蕉掌にはつつめぬほどの花  正子
芭蕉は葉も花も日本離れした魁偉さをもっていますね。それを先生は「掌にはつつめぬほどの花」と骨太に詠われています。それによって芭蕉の全容ががっしりと私たちの眼前に示しだされて来るような気がいたします。(小西 宏)

○今日の俳句
舟虫の巌走れば光る海/小西 宏
舟虫は、まるで一族であるかのように群れて行動する。巌をちりぢりに走る様は、夏の磯らしい。光る海には日差しの強さがある。(高橋正子)

◇生活する花たち「向日葵」(横浜日吉本町)

7月13日(火)

★射干を活ける鋏が濡れてあり  正子
松山でお住まいの折、生花のお心得のある正子先生は、四季を通して野の草花などを摘んではさりげなく活けられ、いつも心楽しませてくださいました。射干の朱色と側に置く鋏も際やかに、しっとりと濡れた鋏の質感も感じつつ、花を生ける前の心静かな時間が流れているようです。涼やかに活けられた射干も目に浮かびます。(藤田洋子)

○今日の俳句
山の雨上り茅の輪の列に入る/藤田洋子
山の雨が、一句の雰囲気を作り出し、夏越し祭の茅の輪の緑が生き生きしている。茅の輪をくぐる順番の列に入って、無事に夏を越せることを祈る。(高橋正子)

○西日本各地で大雨の被害。松山の子規漱石ゆかりの愚陀仏庵が裏山の土砂崩れで全壊とのこと。松山市内東石井あたりも浸水や道路が冠水したもよう。災害のほとんどない街だけに、今回はこれまで経験のないことらしい。

7月12日のアクセス数
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◇生活する花たち「蓮の花」(横浜日吉・金蔵寺)

7月12日(月)

★ひるがおのこの世に透ける日のひかり  正子
この句を読んだとき、この世とあの世の狭間に立たされたような感覚を覚えました。透明感のある美しい俳句で、ひるがおのうすピンク色のはかなげな花の様子を思い浮かべました。(井上治代)

○今日の俳句
水無月の水音立てて髪洗う/井上治代
「髪洗う」は、夏の季語であるが、現代の生活では「髪洗う」は夏の季語としては弱い。水無月は新暦の七月にあたるが、窓を開け放し、涼しげに水音を立てて髪を洗う。涼
しげで、さっぱりとした句だ。(高橋正子)

○写真の藤の花は、新芽から出て、ことし二度目に咲いた藤の花です。(7月12日撮影)

2010.07.11(日)
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◇生活する花たち「藤の花」(横浜日吉・金蔵寺)

9月号後記/平成22年

後記
★新涼の季節、九月号をお届けします。今月
号も先月号に引き続き、「電子書籍を読む」
について多くの方から感想を寄せていただき
ました。信之先生が電子書籍化された句集へ
のお礼も含め、あたらな気持ちで句集に向き
合われたことなど、ご自分のこととしての感
想に現実味があります。出版各社もようやく
重い腰を上げた感じがします。電子書籍の売
れ行きの伸びと相俟って紙の書籍も売り上げ
を伸ばして、胸をなでおろした様子です。平
成十三年には平成八年の二十倍の電子書籍が
売られると調査会社が報告しています。電子
書籍の時代がくることは間違いないでしょう。
ただ、心配がないわけではありません。出版
不況に陥り、よい本が出版されなくなり、本
当に読みたい本が市場から消えたことも現実
です。電子書籍においても、売れ筋の本ばか
りが出版され、本当に読みたい本が電子書籍
化されないこともありうることでしょう。ま
ず、よい内容の本を早く魅力ある本として電
子書籍化し、読者を逃さないようにしておく
べきでしょう。俳句に関するものもしかり。
そういう意味で、花冠の電子書籍は意義が深
いと思います。電子書籍がもっとの研究され
て、利点が生かされ楽しいものになればよい
と思っています。
★信之先生の俳句鑑賞を毎月違った方に書い
ていただいています。俳句は、一人ではなか
なか的確に読めないもの。鑑賞の参考にして
いただければと思います。「作者の気持ちに
なって」読むのが花冠の伝統的俳句鑑賞の方
法です。私見を優位に置いたものではありま
せんので、きっとお役に立つと思います。
★久しぶりに吟行記の掲載です。加代子さん
のご報告で、五月の秀之さん歓迎吟行句会の
模様です。お楽しみください。夏の吟行で思
い出すのは、鵜飼もあるけれど、気軽な吟行
です。四国札所の奇岩で有名な岩屋寺の吟行
で立ち寄った食堂。お昼に汗して帰ったご主
人が脇のテーブルで食事。われわれの食べた
ものは忘れたが、ご主人の昼食のおいしそう
なこと。大きなひややっこに鰹節を盛って、
もう一皿は、胡瓜を切ったものに醤油をかけ
て。それと白いご飯。吟行にゆけば、こうい
う涼しげな、人間的な体験ができる。涼しく
なったら、吟行句会を予定しています。
★「子どもの俳句」を真っ先に読みますとい
うメールを某俳句雑誌の若い女性編集者から
いただきました。大変うれしいことです。
「子どもの俳句」もよろしくご支援ください。
暑いときですので、お体大切にお過ごしくだ
さい。             (正子)

7月11日(日)

★蕗の灰汁つきたる指のきしみがち  正子
蕗の灰汁は指先や爪の中まで黒く染み付いて、匂いも中々取れません。気になってその指先を何度も擦ったり、他のお料理をする中で何となくきしむ様な感覚を覚えます。お忙しい中で台所での生活感溢れる御句と思います。(佃 康水)

○今日の俳句
大青田山裾までの拡がりに/佃 康水
山裾まで広がる「大青田」に、目も心も涼しくさわやかになる。(高橋正子)

○俳句
李熟れて落ちし無残を見て通る
蓮の花散しばかりが舟のごと
雨粒をぱらぱら受けし蓮の花

○参議院議員選挙。
 

◇生活する花たち「ハンゲショウ」(横浜日吉本町)

9月号投句/平成22年

氷菓食ぶ
高橋正子

朴の花見むと花より高く来し
街路樹に栃の花房氷菓食ぶ
蛍火の高きは水のいろを帯ぶ
ほうたるの火が飛ぶ風が吹き起こり
紫陽花の毬るいるいと寺の門
蓮つぼみ青きとがりのまだ無疵
蓮つぼみ抽き出し二本がくれないに
葛の葉の垂れしは涼し揺れており
日々散れる日々草の花を掃く
白粉の花のうしろから暮れる

7月10日 俳句メモ6月11日~7月10日

金蔵寺7句
風吹けば白はまぼろしハンゲショウ
半夏生群れたるここはまぼろしか
青き実に西日差し入る白雲木
蓮つぼみ青きとがりのまだ無疵
蓮つぼみ抽き出し二本がくれないに
紫陽花の毬るいるいと寺の門
葛の葉の垂れしがきれい梅雨の山
 日々ペットボトルの水を飲むにつけ
富士湧水ペットボトルに冷えており
ほうたるの火が飛ぶ風が吹き起こり
ほうたるの五つ六つの渓深し
ほうたるの火が飛ぶ風が吹き起こり
ほうたるの消えしは橋をくぐるとき
大風に額紫陽花の裏がえり
枇杷の実に雨は一日止みもせず 正子
額あじさい雨を受けては海の色 正子
わらびもち電話かかればそのままに 正子
青紫蘇の丈の低きの二枚摘む
 津和野回想
鷺舞の二羽に行き逢う旅の途に
瑠璃鶲・野鶲・駒鳥みな知らず
鯵を焼く藻塩さらさら振りかける
朴の花上より見むと上に来し
街路樹に栃の花咲き氷菓食ぶ