8月15日(月)


今日は月遅れのお盆。明日は、長男家族が訪ねてくるので、その準備などもあるが、土、日でほぼすませたので、今日は時間がある。前から気にかかったいた町田市鶴川にある「認定NPO法人エンディングセンター(尊厳ある死と葬送を実現するために活動している市民団体)」にある樹木葬の墓地を見に行くことにした。

今日行かなければ、またずるずると先に延びそうな気がして、何がなんでもという勢いで信之先生と出かけた。鶴川には、白洲次郎、正子夫妻が住んだ武相荘がある。小田急線の鶴川で下車。そこからバスで15分ほどの丘陵に樹木葬の墓地がある。檀家の昔ながらの墓地もある。南向きの日当たりのより晴れやかなところで、横浜市内が見える。噴水があり、お花も供花だけでなく、ところどろこに、まとめて活けられていた。供花を挿すところは、湧き水をひいて、いつも水が流れているそうだ。墓所は、芝生に覆われて、シンボルツリーの桜が植えられている。川津桜やエドヒガン、秋に咲く十月桜もある。いろんな種類の桜が集められている。それぞれの墓所へは遊歩道のような道があるが、「参道」とよばれている。芝生を手て撫でている家族もいた。正式契約は二週間後にして、墓地を予約して帰った。帰ったあとは、ずいぶんと疲れて、夕飯はスーパーでお寿司を買って済ませた。

TEL:042-850-1212/FAX:042-850-1211
http://www.endingcenter.com/tokyosakura/shiori/

8月14日(日)


今朝は3時半起床。
角川俳句から俳句年鑑の原稿依頼。信之先生、正子、句美子さんの住所録。信之先生の諸家自選5句。
のちほど届くと思うが、俳誌花冠の記事。私には、主宰でありながら諸家自選5句の依頼がないので、信之先生は、「花冠のレベルが下がった」と不満である。・・・ふーむ。

おとといFBで黄色をどのくらい識別できるかというテストがあったので、やってみた。黄色は人間の目には、識別できにくい色らしい。結果は8パーセントの逸材と出た。一瞬の見た目の感じだが、違いが識別できたようだ。
アフリカには、白い色を何種類も見分ける人たちがいると聞いた。色に関しては、なんとなく微妙な色の違いがわかるような気がする。何年か前、鎌倉在住の美術科を出たかたから、正子の俳句日記を読んで、画に詳しいとほめていただき、ご主人のデザインの本を送ってくださったことがあった。色には自信をもってよいか。絵はより私に近いか、文学に近いか。

8月13日(土)


俳句界に載せる結社広告10月号の原稿締め切りが明日となる。今夜中にメールで送信。先日「結社広告を見た、見本誌を送れ」と北九州の方から依頼があった。見ていただいているようだ。

今日も朝から晴れ。正午過ぎにクーラーのドライのスイッチを入れる。ドライモードで、ずいぶん涼しい。この暑さで、除湿だけでこれだけ涼しいのか、疑問でもあるが。

今朝のベランダは、アイビーゼラニュームがよく咲いている。

朝顔の咲きつつ種の実りつつ/正子
 まだ熟れ切らない桃をもらう
熟るる桃の熟度に日々のわずかの差/正子
桃熟るる硬さのとれてほの紅く/正子

16日に息子一家が来る予定。息子の蕎麦すきは3歳ごろから。3歳の孫も蕎麦好きという。ざる蕎麦の食べ方をみていると、よくわかるが、「さらさらと」食べる。したがって蕎麦の献立を考える。おやつはマドレーヌを焼こう。持ち帰りのお土産は家にあるもの。冷凍うなぎのかば焼きと冷凍ビザ、自家製梅シロップ、到来物の桃。コープの「ただの炭酸水」、ユーハイムのバウムクーヘン。一ヶ所にそろえて置かないと渡し忘れるので、今から、まとめて置く。孫には色鉛筆とペンシルケース、すこし上等の画用紙。7月に息子の家に行ったときは、絵を描いた画用紙を食卓テーブルの縁にぐるりとセロテープせ貼っていた。幼稚園では描いた絵を貼って見せているからか。おもしろいことをする。

8月12日(金)


立秋から数日。貧相な蔓ながら、朝顔がよく咲きだした。朝顔の季語は秋だが、それにつくづく納得している。日差しは、すこし黄色みを帯びて、確かに秋らしさが見える。

熱中症にならないように、クーラーをつけるように勧められる。今年は、クーラーをつけ始めて、ずっと「ドライモード」にしている。冷房モードにしていないのだが、冷房モードよりも涼しく快適に思える。温度の設定に悩むこともない。

朝顔の色は水色錆朱色/正子
朝顔を拝してよき朝はじまりぬ/正子

8月11日(木)


今日は、初めての山の日。山の日があればいいなあと思っていたが、山の日は、8年前に提唱されていたそうだ。
山には登りたし、されど、経験はほどんどなし。行ったのは、四国の石鎚山、皿が嶺、富士山、尾瀬湿原。

思い返す尾瀬のとんぼや吾亦紅/正子
炎天に隠れ場所なき尾瀬湿原/正子

8月8日(月)

★おみなえし山の葛垂る庭先に  正子
共に万葉の昔から親しまれてきた2つの秋の七草を優美に詠い上げげられた御句かと思います。
山の葛垂る庭先」の措辞がこれらの植物の枕詞を兼ねた、生態描写のように感じられ、実に素晴らしいと思いました。(河野啓一)

○今日の俳句
黒光りして児の掌にかぶと虫/河野啓一
子ども、特に男の子は、虫の中ではかぶと虫がとりわけ好きだ。黒光りする胴体、たくましい角、決して敏速には動かない堂々とした様子。そのかぶと虫を掌に乗せて、王者の気分だ。(高橋正子)

今朝は、大変涼しい。台風5号が近づいているせいかもしれない。
ここ数日の炎暑とは打って変わって。

毎日毎日、ネットの日本語の俳句を読んでいる。小池百合子さんが、都知事になってよかったと思うこともあるせいか、「俳句民主主義」というようなことを感じてしまう。伝統文化と民主主義は矛盾しないか。
英語俳句でいえば、初期の英語俳句は、イマジストの詩人たちが作り始めた。まず、彼らの俳句の「言葉」の質が基本的にいまの英語俳句の言葉違うと感じる。

○尾花(おばな・すすき)

[薄(すすき)/横浜日吉本町]

★何ごともまねき果たるすすき哉 芭蕉
★おもしろさ急には見えぬ薄かな 鬼貫
★山は暮れて野は黄昏の薄かな 蕪村
★夕闇を静まりかへるすゝき哉 暁台
★猪追ふや芒を走る夜の声 一茶
★古郷や近よる人を切る芒 一茶
★箱根山薄八里と申さばや/正岡子規
★一株の芒動くや鉢の中/夏目漱石
★金芒ひとかたまり銀芒ひとかたまり/高浜虚子
★穂芒のほぐれ初めの艶なりし/能村登四郎
★穂を上げし芒に風の触れはじむ/稲畑汀子
★薄野を来て一山の夕日浴ぶ/小澤克己
★今日を尋めゆく落日の川すすき/千代田葛彦

 薄について書こうと思えばありすぎる。いたるところにあるけれど、夏の青い薄が風になびくのもよい。城ケ島に4年ぐらい前だったか行ったときに、はるか大島の影が見える崖に青薄が靡いていた。月があがればどんなに素敵だろうかと思った。その青薄も真夏の暑さに鍛えられ、青々とした色が幾分か抜けると紅むらさきのつややかな穂が出る。出始めの穂の色、はらりとほどける穂の具合は、初秋の風情としては一品。秋も深くなると穂が白くほおけて、銀色金色に輝く。小諸の花冠フェスに出かけた折、追分のあたりから景色はぐっと高原らしくなるが、薄は金色だった。それから、鎌倉の二階堂の虚子記念館を訪ねたときに、薄原があった。虚子がこの薄原を詠んだのではないかと思わせる雰囲気があった。
薄について風情の良さばかりを言ってはおれないのだ。薄は、別な呼称で萱なのだ。生家には家の前に広い畑がある。両親がいたころは、いろんな農作物がよく育っていた。父が亡くなり40年がたち、母がこの5月に亡くなったが、畑の隅に徐々に萱が生え始めた。畑の手入れが行き届かない。おそらくこの萱が広がって、何年か経つうちに荒れた野に戻るだろうと、寂寥とした思いにもなる。

★追分の芒はみんな金色に/高橋正子

 ススキ(芒、薄)とは、イネ科ススキ属の植物。萱(かや)、尾花ともいう。野原に生息し、ごく普通に見られる多年生草本である。高さは1から2m。地下には短いがしっかりした地下茎がある。そこから多数の花茎を立てる。葉は細長く、根出葉と稈からの葉が多数つく。また、堅く、縁は鋭い鉤状になっているため、皮膚が傷つくことがある。夏から秋にかけて茎の先端に長さ20から30cm程度の十数本に分かれた花穂をつける。花穂は赤っぽい色をしているが、種子(正しくは穎果・えいか)には白い毛が生えて、穂全体が白っぽくなる。種子は風によって飛ぶことができる。日本には全国に分布し、日当たりの良い山野に生息している。夏緑性で、地上部は冬には枯れるのが普通であるが、沖縄などでは常緑になり、高さは5mに達する。その形ゆえに、たまにサトウキビと勘違いする観光客がいる。国外では朝鮮半島・中国・台湾に分布するほか、北米では侵略的外来種として猛威をふるっている(日本にセイタカアワダチソウが侵入したのと逆の経路で伝播)。植物遷移の上から見れば、ススキ草原は草原としてはほぼ最後の段階に当たる。ススキは株が大きくなるには時間がかかるので、初期の草原では姿が見られないが、次第に背が高くなり、全体を覆うようになる。ススキ草原を放置すれば、アカマツなどの先駆者(パイオニア)的な樹木が侵入して、次第に森林へと変化していく。後述の茅場の場合、草刈りや火入れを定期的に行うことで、ススキ草原の状態を維持していたものである。

◇生活する花たち「山萩・鬼灯・蓮の花托」(横浜・四季の森公園)

8月7日(日)立秋


立秋だが、大変な暑さ。長野の松本ハイランド西瓜をまるごと買っていたのを、今日切った。夕方、不動前の句美子の家にもお裾分けにも、おかずなどと一緒にもっていった。
西瓜の季語は秋。たしかに、もう秋なのだと思いつつ、西瓜の水を味わいつつ、食べた。

★刃を入れて西瓜瞬時に割れる音/正子
★西瓜切る正午の時報鳴っており/正子

8月6日(土)


今夕、夕顔が開いた。夕顔は種を蒔いてもなかなか芽生えないし、芽生えてからも、なかなか蔓が伸びない。それで、鉢に植え替えないでいたら、今朝、5センチほどの蕾が育っているのに気が付いた。開花は23日先と思っていたが、夕方開いた。写真にもとったが、素晴らしい。源氏物語を彷彿させる。ほのかな香りがする。

★炎天の青にもありぬ昏さかな/正子
★夕顔のゆれつつ開く日は落ちつつ/正子
★夕顔の真白さ匂いほのかなり/正子
★夕顔の開きて月の出を待ちぬ/正子