7月13日(金)

★ひまわりの黄色澄みしを供花にもす  正子
ひまわりが咲き始めました。ひまわりにも色々な種類がありますが、畑一面に黄色を振りまく小ぶりの花は、周囲のみどりとも相俟って、透き通るような黄色です。供花とすれば、明るい色にほとけさまも喜ばれる事でしょう。。(桑本栄太郎)

○今日の俳句
茄子苗の花の咲きつつ売られけり/桑本栄太郎
茄子の苗が売られているが、はや、紫の花がついて、みずみずしく勢いがある。植えればすぐに根付き、よく実を結ぶそうだ。(高橋正子)

俳句界の9月号結社広告の句を送信。明日から3連休が始まる。去年も13日に原稿を送っている。
35度も暑さ。体調不良。

○胡麻の花

[胡麻の花/横浜緑区北八朔]

7月12日(木)

 鎌倉街道
★竹林に夏の真青な水打たれ  正子
禅寺の境内にある竹林の小道をゆくと、飛び飛びに続く敷石に打ち水がなされ、しっとりと濡れています。真青な竹の葉や幹を透して届く夏の明るい光によって、その敷石や土までもが緑がかって揺らめいています。色も水も、そして静けさもみな瑞々しく、涼しげに感じられます。(小西 宏)

○今日の俳句
緑濃き風に吹かれて書道展/小西 宏
緑濃き風が吹き抜け、心地よい会場の書道展。緑濃き風に、墨色もいきいきと浮き上がってくる。(高橋正子)

●連日梅雨豪雨の災害の報道。広島県が一番死者が多い。

○向日葵(ひまわり)

[向日葵/横浜市港北区箕輪町]        [向日葵/横浜日吉本町]

7月11日(水)

 箱根湿性花園
★湿原のはるかな水に未草  正子
実際に行ってみたことはありませんが有名な箱根の湿性花園です。湿原が遠くまでつづいて、可憐な睡蓮やその他の水草たちが点在する、広々とした景色が目に浮かびます。 (河野啓一)

○今日の俳句
隣家の窓に今朝より青簾/河野啓一
隣家の窓を見ると、今朝からは、青簾がかかって目にも涼しげ。隣家も夏支度が整って、夏本番を迎える。(高橋正子)

●夕べ仕事から帰っていると、すぐ傍を消防自動車が通り過ぎた。続いて救急車。わが家より100メートルほど北に行く感じだ。我が家にはいる角に来たら、別の消防車が来た。すると、先に行った消防車が道を間違えたらしく引き返して、角を曲がり、止まったのは、わがマンションの駐車場前。角を曲がるときに、「鍋を空炊ききしたらしい。」という声を聞いた。思わず「うちじゃなかろうか。」と言ったら、冗談と思ったらしく笑い声。家の前に来ると空気が暑い。どっきり。家に飛び込んだ。何事もなかった。消防車2台と救急車が15分か20分止まったまま。赤い誘導灯が振られている。どこが火事なのだろう。しばらく様子をみていたら、脳貧血状態になって気分が悪くなったので、家に入った。治まったので出てみると消防車はいなく、人もいない。赤い誘導灯を持った人が遠くへ歩いて去っていく。近所を歩いたが、街は全く何ごともない。消防車の停車したあとに水たまりがあっただけ。何があったのかな。

○金魚草

[金魚草/横浜日吉本町]

★金魚草よその子すぐに育ちけり/成瀬櫻桃子
★裏庭の色を集めて金魚草/稲畑汀子
★金魚草風に溺るることのあり/行方克巳
★裏庭に洗濯物干し金魚草/高橋正子
★金魚草金魚鉢には金魚いて/高橋正子

キンギョソウ(金魚草 Antirrhinum majus)はゴマノハグサ科(APG分類体系ではオオバコ科に入れる)キンギョソウ属の植物。南ヨーロッパと北アフリカの地中海沿岸部を産地とする。その名の通り金魚のような花を穂状に数多く咲かせる。花の色は赤・桃 ・白 ・橙 ・黄 ・複色。種は微細だが性質は強健で、こぼれ種でよく殖える。一般的には秋蒔きの一年草で、寒冷地では春蒔きにする。本来は多年草の植物であり、年月が経つにつれて茎が木質化する。金魚の養殖で有名な愛知県弥富市の市の花にもなっている。

◇生活する花たち「蛍袋・時計草・木槿(むくげ)」(横浜日吉本町)

7月10日(火)

★子が去りしことも静かや夏の歯朶  正子
子どもとともに楽しく過ごしていた時間がすぎ、部屋には静寂な空気が流れているばかりです。歯朶の清涼な感じとの取り合わせが洒落ていると思いました。(井上治代)

○今日の俳句
何かしら飛び出て楽し草取りも/井上治代
夏になると草が生い茂る。草取りの作業もたいへんだが、バッタが?ぴょんと飛び出したり、天道虫が飛び立ったりする。それが案外楽?しいのだ。(高橋正子)

●山鳩がよく鳴く。キャンプに来たような気分。朝4時に外へ出てみた。雲はもう白く、空もうっすらと青い。
夏暁の雲はや白く浮いており     正子
山鳩の声のつぎつぎ朝涼し      正子
山鳩や涼しき朝日昇り来て      正子
四国まで海を光らす夏霞       正子
雷鳴に驚くわが身老いたりし     正子

オウム真理教の死刑囚が7名7月6日に処刑された。いやな気分がするものだ。そして麻原が火葬にされたが、斎場がちらっと出たのテレビの写真に驚く。見たことがある。吐き気がする。
オウムの浮遊体験をテレビで見たことがある。なぜマスコミはこのとき報道したのかと、その時も、今も思う。俳句に関しても、マスコミの価値観で動いて、これもオウムと同じくらいいやな気分だ。現実はそうではない俳人の方が多いとは思うが。それが声として聞こえない。

○紅蜀葵(こうしょっき・もみじあおい)

[紅蜀葵(もみじあおい)/横浜日吉本町]

★紅蜀葵肘まだとがり乙女達/中村草田男
★沖の帆にいつも日の照り紅蜀葵/中村汀女
★黄蜀葵花雪崩れ咲き亡びし村/加藤楸邨
★市民アパート誰が咲かすか紅蜀葵

モミジアオイ(紅葉葵、学名:Hibiscus coccineus)は、アオイ科の宿根草。別名は、紅蜀葵(こうしょっき)。北米原産。背丈は1.5~2mくらいで、ハイビスカスのような花を夏に咲かせる。茎は、ほぼ直立する。触ると白い粉が付き、木の様に硬い。同じ科のフヨウに似るが、花弁が離れているところがフヨウと違うところ。和名のモミジアオイは、葉がモミジのような形であることから。
トロロアオイ(黄蜀葵、学名:Abelmoschu manihot )は、アオイ科トロロアオイ属の植物。オクラに似た花を咲かせることから花オクラとも呼ばれる。原産地は中国。この植物から採取される粘液はネリと呼ばれ、和紙作りのほか、蒲鉾や蕎麦のつなぎ、漢方薬の成形などに利用される。花の色は淡黄からやや白に近く、濃紫色の模様を花びらの中心につける。花は綿の花に似た形状をしており、花弁は5つで、朝に咲いて夕方にしぼみ、夜になると地面に落ちる。花びらは横の方向を向いて咲くため、側近盞花(そっきんさんか)とも呼ばれる。

◇生活する花たち「あさざ・野萱草(のかんぞう)・山百合」(東京白金台・自然教育園)

7月9日(月)

 愛媛・久万中学校
★教室の窓に夏嶺の高々と  正子

○今日の俳句
赤味さす眉月七月の街に/川名ますみ
赤味を帯びた眉月はやはり夏の月である。街の灯の上に、広い夜空にはかなく、神秘的だ。(高橋正子)

○合歓の花(ねむのはな)

[合歓の花/横浜・四季の森公園]

★そのすがた人にうつすやねぶの花/加賀千代女
★雨の日やまだきにくれてねむの花/与謝野蕪村
★山風の暁落ちよ合歓の花/芥川龍之介
★花合歓や凪とは横に走る瑠璃/中村草田男
★旅多くなりし合歓咲きそめし頃/稲畑汀子
★雲運び合歓の花吹き風飽きず/宮津昭彦
★合歓の花南瓜の花と呼び交す/大串章
★川の辺に潮上りくる合歓の花/能村研三
★花合歓の光あふるる下に居る/高橋信之
★梅雨出水しぶくをねむの木ねむの花/高橋正子

ネムノキ(合歓木、Albizia julibrissin)はネムノキ科(広い意味でマメ科)の落葉高木。別名、ネム、ネブ。葉は2回偶数羽状複葉。花は頭状花序的に枝先に集まって夏に咲く。淡紅色のおしべが長く美しい。香りは桃のように甘い。果実は細長く扁平な豆果。マメ科に属するが、他のマメ科の植物とは花の形が大きく異なる。イラン、アフガニスタン、中国南部、朝鮮半島、日本の本州・四国・九州に自生する。陽樹であり、荒れ地に最初に侵入するパイオニア的樹木である。河原や雑木林に生え、高さは10mにもなる。芽吹くのは遅いが、成長は他の木と比較すると迅速である。ネムノキ属は主として熱帯に150種ほどが分布するが、その中でネムノキは飛び抜けて耐寒性が強く高緯度まで分布する。温帯で広く栽培され、一部で野生化している。和名のネム、ネブは、夜になると葉が閉じること(就眠運動)に由来する。漢字名の「合歓木」は、中国においてネムノキが夫婦円満の象徴とされていることから付けられたものである。花言葉は「歓喜」。夏の季語であり、万葉集や松尾芭蕉、与謝蕪村の句に登場する。

◇生活する花たち「あさざ・山紫陽花・コアジサイ」(東京白金台・自然教育園)

7月8日(日)

 箱根湿性花園
★雲はれて日光黄菅の野にひかる  正子
梅雨最中、雲が払われ野に鮮やかな日光黄管の彩りが、いっそう明るく心奪われます。箱根の広々とした植物園での、嬉しく晴れやかな日光黄管との出会いを感じさせていただきました。(藤田洋子)

○今日の俳句
雨雲の山を離れて合歓の花/藤田洋子
合歓の花を的確に捉えている。愛媛の久万高原などに出かけると、垂れていた雨雲が山を離れていって、合歓の花があきらかに浮かびあがってくるが、このようなところに合歓は自生する。(高橋正子)

●7月月例ネット句会。13名参加。豪雨の被害も出て、句会どころではない気がするが、平静に句会をするのが、俳人かとも。
句会の合間に、句美子のところに多々用事で出かける。

 目黒線
並走の電車の窓も西日中   正子
多摩川の水の平らに西日の金 正子
並走の電車夕焼けつつ走る  正子

○ピーマンの花

[ピーマンの花/横浜市緑区北八朔]
 
ウィキペディアより:
 ピーマンはナス科の一年草、およびその果実。学名はCapsicum annuum L. ‘grossum’ であり、トウガラシの栽培品種に分類される(’ ‘は栽培品種を表す)。果肉は種子以外ほとんど空洞である。日本の店頭で食用として販売されるものは、明治初頭にアメリカから伝わったイスパニア種を品種改良した中形で緑色のものが多いが、近年はカラーピーマンも出回っている。緑色は未成熟の果実のためであり、成熟すると一般的なものは赤色のほか黄色、橙色に変わるものもある。北米では大形の成熟した様々な色のものが流通する。その他に、未成熟で白色や、黒色(濃い紫色)、紫色のものもある。加熱すると緑色に変化し、熟すると橙色、赤色に変わる。英語では「Green pepper」、「Red pepper」、「Yellow pepper」などと呼ばれる。
 日本語における「ピーマン」の由来は、フランス語の「piment」あるいはスペイン語の「pimiento」とされ、いずれも狭義のトウガラシを指す[要出典]。なお、ピーマンを意味するフランス語は「poivrons」である。

◇生活する花たち「白槿・朝顔・青葡萄」(横浜日吉本町)

7月7日(土)

★学生食堂ひとりの顔に夏日あり  正子
前途洋々たる若者達の集まる学生食堂はリラックスして楽しめる場の一つかも知れません。食事を楽しみ会話も弾んでいる事でしょう。その中にひとり日焼けしている人が?。スポーツをする人か?旅行でもした人か?何れにしても夏日を感じさせる健康的な若者の暮らし振りを想像させる頼もしい御句です。(佃 康水)

○今日の俳句
糸蜻蛉水の光りへ紛れけり/佃 康水
糸蜻蛉の体の細さは、注意していなければ、すぐ見失う。ましてや水の光りが輝く中では、蜻蛉か、光か、と見まがうようにも。「水の光り」が涼やかだ。(高橋正子

●梅雨前線の影響の大雨。四国、中国、近畿まで及ぶ。
妹のあさ子に電話すると、水が玄関まで来ているという。芦田川(福山)の本流は警戒水域だが、まだあふれていないとのこと。近くの山崩れで家の前の小川が溢れて水が押し寄せたとのこと。生家の妹のところは、何事もないとのこと。
お中元を頼みにそごうへ。今日は七夕。七夕のお菓子が豪雨のために入荷していない。紫地に星が数個ある羊羹風のもの。紫は夜空。

夜濯ぎの衣を干し星を目で数う    正子
梅雨出水溢れて静かすぎる町     正子
カサブランカ花の二つを切り揺らす  正子
夜涼かな兼好法師のねこまた件り   正子

○半夏生(はんげしょう)

[半夏生/横浜日吉本町]

★湯沸かしてつかはずにゐる半夏生/能村登四郎
★鯉の口朝から強し半夏生/藤田湘子
★半夏生咲けばひろびろ空がある/高橋信之
★睡蓮の池をかくして半夏生/高橋正子

 半夏生(学名:Saururus chinensis)は、ドクダミ科ハンゲショウ属。 開花時期は、7/1頃~7/20頃。上の方の葉っぱが、ペンキをべったり塗ったように白くなるのがおもしろい。「半化粧」「半夏生」、両方の名前で呼ばれる。葉の半分ほどが白くなることからの別名「片白草」(かたしろぐさ)。「半夏生」の名前の由来は、夏至から数えて11日目頃の日を「半夏生」と呼ぶが、その頃に、花が咲くことからという。 花期に葉が白くなるのは、虫媒花であるために虫を誘う必要から、このように進化したのではないか、といわれている。花は葉と同じく白で、紐状。花が咲き終わって夏の盛りの頃になると、白い葉の白い部分は色落ちして、ふつうの緑色っぽくなる。山の水辺に群生することが多いが、都会でもときどき植えられてるのを見かける。

◇生活する花たち「岩タバコ・雪ノ下・夏萩」(北鎌倉/東慶寺・円覚寺)

7月6日(金)

★青田みな青嶺へ靡き吹かれける  正子
風になびく、山に向かう青々とした植田の静かな田園景色が浮かびます。(祝恵子)

○今日の俳句
ピーマンの分厚く光るを収穫す/祝恵子
よくそだったピーマンの質感をよく捉えている。「分厚く」に納得。(高橋正子)

●今朝がた、急に大雨。しばらくすると小止みに。九州から関東甲信まで記録的大雨。京都でも桂川がすごいことになっている。梅雨前線のためとのこと。この雨8日まで続く。大雨特別警報が出る模様。

交代不眠症というのがあるらしい。一日置きに不眠になる。どきどき電気スタンドをつけて読み物を読み明け方になる。その後熟睡。これを一日置きに繰り返す。

水ようかん食べるや青葉ほしくなり   正子

 ベルリン野外コンサート(You Tube デイヴィッド・ガレットより)
梅雨豪雨クロスオーバーなバイオリン  正子

○夕菅(ゆうすげ)

[夕菅/大船植物園]

7月5日(木)

★蜜豆に夜の会話の間がありぬ  正子
密豆を前にして会話のひととき、ご家族でしょうか、それともお友達同士?いずれにしてもくつろいだ楽しい雰囲気だったことでしょう。(多田有花)

○今日の俳句
★子を抱いて浴衣の父の祭かな/多田有花(姫路ゆかたまつり)
男の祭でも、村の祭でもない「父の祭」がいい。子を抱き、浴衣に寛いでささやかな祭を楽しんでいる父の姿さっぱりとして、涼しそうだ。(高橋正子)

●眼科受診。視野、眼底、眼圧の検査。視野検査は初めて。
視野検査は視野内に小さな光が見えたらボタンを押す。ゲームのような検査だった。光に気づくのも視力の内なのかも。ドライアイは終生だろう。眼底検査で瞳孔を開いたため、4時間ものがぼやけて見えるというので、おこわ弁当とお鮨を買う。お鮨には塩わさびがついていた。

近畿、中国地方で大雨。台風7号が温帯手気圧に変わったため。災害が少ないと思っていた地方だけに、腑に落ちない気持ちだ。

俳句界結社広告8月号校正終了。返信メール。

百合の巨花わが胸丈に匂うなり       正子
筆をもて夏の句二つしたためぬ       正子
ラジオの話飛んでいるらし昼寝覚め     正子   

○笹百合

[笹百合/神奈川県箱根町・箱根湿性花園]

7月4日(水)

★長き柄に団扇の風のぱっさぱっさ  正子
うちわは柄も長く、扇の面積も広いので風もよく来ます。自分だけでなく寝る児など傍にいる人にも風を送って風情があります。それにしても、「ぱっさぱっさ」とは豪快で小気味よい扇ぎぶり、それを座五に置かれて大らかです。(小西 宏)

○今日の俳句
模様替えし部屋に藺草の匂い立つ/小西 宏
住まいは夏を旨とすべし、と言われるように、夏はことに部屋を夏向きに模様替えする。新しい花茣蓙を敷くと、藺草のいい匂いがする。開けた窓からの涼風とともに寛いだ気持ちになれる。(高橋正子)

○松葉牡丹

[松葉牡丹/大船植物園]