12月8日(火)

快晴のちくもり
電車過ぎあとに残れる師走空      正子
白菜の浅漬け盛って老い家族      正子
かろやかに地球を去ってはやぶさ2   正子
●はやぶさ2が持ち帰ったカプセルが、オーストラリアから飛行機で羽田に午前7時過ぎ届いた。飛行場からトラックで相模原のJAXAの運ばれ、午前10時すぎ着いた。沿道は歓迎の人で埋まる。大漁旗も見られる。リュウグウからのカプセルはまさに玉手箱。だからって、リュウグウと名付けたわけではないだろうが。はやぶさ2の行動は夢のよう。
●有馬朗人先生が90歳で亡くなられた。信之先生とは少し親交があったりして、何かのお祝いに砥部焼をお贈りしたこともある。第一句集『水煙』の句集評もいただいている。私の第一句集『月の樫』にも句評をいただいた。自宅で倒れているところを7日に見つけられたそうだ。どなたもおられなかったのか。ご冥福をお祈りします。
●クリスマスにはまだ早いが、元希に注文の辞書などを送る。贈り物用のラッピングペーパーを買おうとしたが、どこにもない。100円ショップでやっと見つける。このごろは包装紙に包んでるものが少ないので、こんなときちょっと困る。

12月7日(月)

晴れ
●ハート内科を一週遅れで受信。寒くなったので、血圧の薬が増えた。みんなが元気だと言ってくれるが、微調整のための薬がいろいろ必要。
●日曜日アマゾンから『オックスフォード・ピクチャ―・ディクショナリー』が届く。絵はリアル。日本語は漢字が多い。これがいきなりでは、ちょとかわいそうかな。
ハート内科の待ち時間に同じフロアの本屋に行って小学生用の英語辞書を探す。
選ぶのに神経を集中して疲れてしまったが、『新レインボー英語事典ワイド版』(学研)にした。活字、フォント、イラスト、日本語の難易、発音表記、片かな発音表記、余白の取り具合など、小学低学年なので、もろもろのことへの配慮がいる。

12月6日(日)

●「はやぶさ2」が今朝の午前2時半ごろ、オーストリアの平原にリュウグウから採取した砂などの入ったカプセルを投下した。そして「はやぶさ2」は、投下するや、多量に燃料があるので、再び11年先に到着する小惑星へ飛んでいった。休むこともなく、投下という勤めを終わるとさっさと地球を後にした。その鮮やかさには感激する。美しい。機械なのだけれど、誰もが「はやぶさ2」を人のように思って感激している。不思議な感激だ。
天気予報に混じって、野口さんが乗って飛行している宇宙ステーションがいついつ見られるという報道もある。宇宙はたしかに拓かれている。
●句美子が来る。「俳句年鑑2021」を持たす。慶應から寄付の依頼が来ている。パンフレットで寄付の残高を比べるているのは、ハーバードとスタンフォード。桁違いで、日本の寄付文化はまだまだ。

12月5日(土)

曇ときに雨
●夜中、雨が降ったようだ。
●『俳句年鑑2021年版』が届く。掲載されているのは、結社動向(p312)、諸家自選5句高橋信之(p152)、高橋正子(p153)、俳人名簿(信之・正子・句美子)及び、結社広告(℘264)
同年鑑の2020年100句(岸本尚毅選)より好きな句4句
鉱炉の炎一基守りぬ去年今年 宮崎よし子
雨水のたまるちりとり沈丁花 橋本小たか
牡丹の雲の中とも思ふ色   生駒大祐
切り株の朽ちて草噴く南風  村上鞆彦
生駒大祐さんと村上鞆彦さんの句がしなやかでいい。
巻頭提言の井上弘美氏。
「分断の時代だからこそ創造力あふれる「座」を創出しなければならない。」
と言われる。私もそうだと思う。けれど、一番言ってほしいのは、例えば、どんな座か、提言がほしい。
●朝食、お茶漬けとコーヒー。外は寒そうだし、パンもクッキーも何もないので、買っておいたパネトーネ(パネットネ)を開ける。半分に切り、その四半分を食べる。食べ応えあり。パネトーネの外箱にイタリア・ヴェローナ産。ヴェローナと言えば、「ロミオとジュリエット」の舞台として観光客を集めているらしい。それで以下言葉が書いてある。
There is no world
outside the Verona walls”
 William Shakespeare
Romeo and Juliet
ちょっとトーストするといいらしい。パネトーネはミラノの伝統菓子でヴェローナの伝統菓子は、ドライフルーツの入らない星形のパンドーロらしいのだが、ここらは厳密ではないのかもしれない。

12月4日(金)

快晴
近寄れば昭和の香り枇杷の花  正子
●花冠今年の秀句を一週間をめどにまとめる予定で、開始。
●年賀状に書く俳句、俳句はがきに書く俳句を選ぶ。
書道家は筆をもつために、荒仕事はしない。重いものは持たない。家の掃除さえも作品を書くときには止めるらしい。指というのは、それほど繊細。脳もそうかもしれない。一日休めば、一日なんとか。

12月3日(木)

●12月らしく朝からどんより曇っている。玄関など外回りは大掃除をしたので、さっぱりしていい気分。
●朝吹さんから早速にお返事をいただく。まめな方でいらっしゃる。またまた赤面することに。このブログをお読みになられたご様子。前にも『世紀末ウィーン文化評論集』のことで、西村先生がお読みになっておられて・・
ネットで公開しているから、どなたでもお読みいただくことは大変ありがたいのだが。鴎外の「文学者は腸(はらわた)をえぐり出して見せなければならない」との文言。文学に携わるにはその心意気は大切だろうと思うが、そんなことより、つい書いてしまう癖。
●元希がクリスマスプレゼントの希望をはがきで知らせてきた。
「オックスフォード・ピクチャアー・ディクショナリーだい2はん」だという。「こどもようのじしょです。」と書いてある。早速アマゾンに注文した。3792円也。12月6日届く予定。おもちゃはいらんのかな。

12月2日(水)

●スマホデビュー一か月。NHKworld newsをダウンロード。NHKニュース、SmartNewsのニュースが揃ってニュースはほぼ足りる。Line、Instagramは今のところする気はない。検索はパソコンの方がまだまだ広範囲にできて速い。
●今朝ラジオで「デジタル終活」というのを30代後半の方が勧めていた。急に亡くなったりした場合、ログインパスワードがわからなくて遺族が困るという話。
私は何年か前にIDノートを作ってたくさんのパスワードなどを管理し始めた。今にして思えば正解だった。これが無くなったらお手上げだが。

12月1日(火)

晴れ
●柿のアイスクリームを食べてみた。柿の実をすりおろしバニラ味の「爽」と混ぜ、再度凍らせた。おいしいのだが、甘すぎる。アイスクリームは自家製で作ってそれに柿の実を混ぜる。りんごのすりおろしを混ぜてもいいかもしれない。

11月30日(月)

晴れ  
まぶしくて十一月の辛夷の芽  正子
●あたたかき十一月もすみにけり 中村草田男(『長子』)
今年の11月は暖かかった。その十一月も今日で終わり。草田男は終わりではなく「すみにけり」という。「仕事がすんだ」というように、「十一月がすんだ」のだ。「済ます」というのが実はむずかしい。
●『光陰の矢』(朝吹英和著)のお礼を出す。以下を好きな句にあげた。朝吹さんの季語の扱いは特別で、伝統的ではない。季語により触発された感覚と素養とが融合し、あらたな美的なイメージを寓意性に富んで作り上げている。以下に選んだ句は、氏の句のなかでも伝統的季語の扱いに近いものをあげたのではないかという気がしている。
「地雷原」から
花合歓や水に沈みし夜想曲
真言を包む群青飛瀑かな
授けられ授けし命河鹿鳴く
「縄文の舟」から
戦場に繋がる海や野分雲
肩に乗るルソーの猿や十三夜
来し方の透けし黄葉暮れそむる   
「年輪の声」から
喪の家に寒木瓜密と花開く
フルートの煌めきやがて飛雪かな
寒茜昭和の影の淡きこと  
「ロングシュート」から
屋根裏を打つ春霰詩魂湧く
葬礼を包むオルガン寒戻る
ゴーギャンの裸婦より春の土匂ふ
「光陰の矢」から
熱帯魚ゆるりと回す星座盤
少年は老い易しとやラムネ抜く
遠雷や出羽三山の杉尖る
●満月。午後9時半ごろ、満月ながら、月食のような様子が見えるという。見上げると、うっすら欠けているところがあるような。
●今日行く予定の病院をキャンセル。月の末日に病院にいくのは、いかにも忙しすぎる。薬はあるので来週にしてもらう。