11月3日(水)

快晴
秋の陽に当てし布団のすがしさよ  正子
秋の夜のふっと清しき布団の香   正子
新あずき重さほどよき袋詰め    正子
●文化の日の晴れの確率は高いらしいが、今日も快晴。実際は3年ぶりの晴れらとのこと。
●昨日夕方から、何かの拍子にプリンターの調子が悪くなった。昨日は原稿の印刷も途中で放り出した。パソコンを再起動したりしてみるが、相変わらずダメ。
●新あずきを注文していたのが届く。

11月2日(火)

●日曜日に句美子が頼んでくれた久留米絣の半纏が届いた。スマホの写真では柄がよく見えなかったが、「横絣」という模様。肩からすっぽり覆われる。私のではなく信之先生用。今まで着ていたのは、文人模様。どちらも小さい柄だけれど、少し雰囲気が違う。
●コロナの新規感染者が神奈川や東京でも一ケタになる。コロナで死ぬ目にあわなかったので言えることだが、テレワーク、行動の自粛などで起こった変化で社会が新しくなった感じだ。しがらみが少なくなっていると思う。

11月1日(月)

晴れ
●花冠No.366の投句依頼。投句欄を発行所ブログに設ける。締め切り11月15日15句。
●「自由な投句箱11月」(秋の句・冬の句)欄を作る。
●衆議院の選挙結果。甘利幹事長が小選挙区では落選。海老名あたりが選挙区。大物議員の落選かなりあり。政党より人を見る選挙、世代交代の選挙だったらしい。
●アップルパイを今朝も焼いた。紅玉2個残っているのを使い切るため。レモン汁を入れなくても大丈夫。思ったより酸っぱい林檎だった。
●『赤毛のアン』の巻頭はブラウニングの『エヴリン・ホープ』の一節
The good stars met in your horoscope
Made you og spirit and fire and dew.
(あなたは良き星のもとに生まれ/精と火と露により創られた)が置かれている。
※「精と火と露」とは、精神の豊かさ、炎のような情熱と活気、そして嬉しいときも憤るときも涙をこぼし、しかし後くされなくさわやかなアンの性格を見事に表わしている。「モンゴメリ著『赤毛のアン』(松本侑子訳、集英社文庫、2000年)より」
  • ―EVELYN HOPE―   I.
    Beautiful Evelyn Hope is dead!
    Sit and watch by her side an hour.
    That is her book-shelf, this her bed;
    She plucked that piece of geranium-flower,
    Beginning to die too, in the glass;
    Little has yet been changed, I think:
    The shutters are shut, no light may pass
    Save two long rays thro' the hinge's chink.
    II.
    Sixteen years old, when she died!
    Perhaps she had scarcely heard my name;
    It was not her time to love; beside,
    Her life had many a hope and aim,
    Duties enough and little cares,
    And now was quiet, now astir,
    Till God's hand beckoned unawares,—
    And the sweet white brow is all of her.
    III.
    Is it too late then, Evelyn Hope?
    What, your soul was pure and true,
    The good stars met in your horoscope,
    Made you of spirit, fire and dew—
    And, just because I was thrice as old
    And our paths in the world diverged so wide,
    Each was nought to each, must I be told?
    We were fellow mortals, nought beside?
    IV.
    No, indeed! for God above
    Is great to grant, as mighty to make,
    And creates the love to reward the love:
    I claim you still, for my own love's sake!
    Delayed it may be for more lives yet,
    Through worlds I shall traverse, not a few:
    Much is to learn, much to forget
    Ere the time be come for taking you.
    V.
    But the time will come,—at last it will,
    When, Evelyn Hope, what meant (I shall say)
    In the lower earth, in the years long still,
    That body and soul so pure and gay?
    Why your hair was amber, I shall divine,
    And your mouth of your own geranium's red—
    And what you would do with me, in fine,
    In the new life come in the old one's stead.
    VI.
    I have lived (I shall say) so much since then,
    Given up myself so many times,
    Gained me the gains of various men,
    Ransacked the ages, spoiled the climes;
    Yet one thing, one, in my soul's full scope,
    Either I missed or itself missed me:
    And I want and find you, Evelyn Hope!
    What is the issue? let us see!
    VII.
    I loved you, Evelyn, all the while.
    My heart seemed full as it could hold?
    There was place and to spare for the frank young smile,
    And the red young mouth, and the hair's young gold.
    So, hush,—I will give you this leaf to keep:
    See, I shut it inside the sweet cold hand!
    There, that is our secret: go to sleep!
    You will wake, and remember, and understand.
  • by Robert Browning

     ―エヴリン・ホープ―
                     ロバート・ブラウニング作


  •  美しきエヴリン・ホープは逝(ルビ/い)ってしまった!
      しばしたたずむ、彼女の枕辺に
     あれは彼女の書棚、これは彼女の寝床
      彼女がつんだこのジェラニウムの花は
     早やくも枯れ始めている、ガラスのコップにさしたまま。でも
      彼女は少しも変わらない
     部屋の扉は閉ざされ、光も射さない
      ただ蝶番(ルビ/ちょうつがい)のすきまから、二すじの陽ざしがながくのびるだけ

     彼女は逝ってしまった、わずか十六の若さで!
      彼女は私の名を聞いたこともないだろう
     まだ恋を知らない年ごろ。そして
      希望と抱負に満ちた乙女の人生
     若い娘としてすることは多々あり、しかし憂いはまだなく
      静かにくつろぎ、また活発に楽しんでいたのに
     神の手に召されてしまった、誰も知らない間に
      今や可憐な白い死顔がのこるのみ
    3 
    ああ、エヴリン・ホープ、私が恋心を告げるのが遅すぎたのか?
      君の魂はなんと清らかで美しいだろう
     あなたは良き星のもとに生まれ
      精と火と露から創られた
     しかし私は君より三倍も年老いた男で
      二人の人生の筋道は大きく離れていた
     私たちには何の関わりもなかった、そう言うべきであろうか?
      われらは死に引き裂かれる運命で、縁もゆかりもない他人だったのか?

     いや、そんなことはない。天にまします神は
      恵み深く、全能である
     愛に報いる愛を創りたもうであろう
      だから君亡き今でも言わせてもらおう、君は私のものだと!
    これからいくつもの命を生まれ変わり
    少なからぬ幾世をこえて
     多くを覚え、多くを忘れ
      いつかまた君を私のものにするときが来るだろう

     そのときが来たら、ついに来たなら
      エヴリン・ホープよ、私は君に言うだろう
     かつて下界にいたころ、はるか遠い昔に
      君は、身も心も美しくほがらかだったと
     君の髪は琥珀色(ルビ/こはくいろ)だったね、と私は言い当てるだろう
    君の唇は、このジェラニウムの花のように紅かったと
     そして君は、この私と何をするのだろう
      過去から新しく生まれ変わった人生で

    私は君に話すだろう。あれから私がどんな風に生きてきたか
      何度も自分を見放し、あきらめてきたことを
     世の人の富を手に入れ
      君をさがそうと時代をかき回し、世間を台なしにして
     私の心は君への思慕で一杯なのに、それでもただ一つのものがないと気づいていた
      私はそのただ一つを恋い求めていたのか、それとも見つけられない喪失感が私を恋い求めていたのか
     エヴリン・ホープ、君がほしい、君を見つけたい!
      まためぐりあったなら、どんなに素晴らしいだろう!

     エヴリン、君を愛している、いつもいつまでも
      君への想いでいっぱいの私の心にも
     君のうららかな若い笑顔
      紅く可愛い唇、金色のつややかな髪を覚えておく場所はある
     だからああ、この詩をかきつけた紙を持っていてくれ
      さあ、君の小さく冷たい手に持たせるよ!
     これは二人の秘密だ、さあ、やすらかに眠れ!
    いつか生まれ変わった君は、すべてを思い出し、知るだろう
    (松本侑子訳)
●「赤毛のアン」の終わり
生きていく道には、いつも曲がり角があるものなのです。「神は天にあり、世はすべてよし。」(村岡花子訳)
And there was always the the bend in the road!
' "God's in His Heaven, all's right with the world" ',whispered Anne softly.
"there was" と過去形にちょっと考える。
God's in his heabven, all's right with the world
は、詩的で、モンゴメリーもすごいなと思っていたら、これは、ロバート・ブラウニングの詩劇「ピッパが通る」の一節とのこと。
上田敏の訳詩集『海潮音』(1905年)の中で愛誦される詩の一つに、ブラウニング「春の朝」(はるのあした)のその最後にある。
時は春、
日は朝(あした)、
朝は七時(ななとき)、
片岡に露みちて、
揚雲雀(あげひばり)なのりいで、
蝸牛(かたつむり)枝に這ひ、
神、そらに知ろしめす。
すべて世は事も無し。

10月31日(日)

●昨日買った『赤毛のアン』を今日の明け方読み終わった。名言がちりばめられている。小口の黄ばんだ原書はあと少しで読み終わるところ。この年で読むと、マリラやマシュウの言動が気になる。マシュウは死んだのだ。
●大事な仕事があるにはある。なんとなく精神ふさぐ。ニュースの熱心な報道も昨日今日あたりは、お気楽な茶番劇になって落ちが着きそう。今日は衆議院議員の選挙。岸田首相は広島出身なので原爆には真摯に向き合ってもらいたいものだ。

10月30日(土)

晴れ
●正月もそろそろの感覚が湧いてきて、午後アピタまでレースのカーテンを買いに。193cmのがいいと勧めてくれたがそれがない。サイズに自信がなくなって、買わなかった。かわりに本屋に寄って、青い鳥文庫の『赤毛のアン』を自分用に買った。350ページあまり。村岡花子訳。途中、腰がだるくなって、ポンパドールのイートインでアイスコーヒーを頼んで初めのほうを30分ほど読んだ。
●「些少ですが」と前書きのついた原稿料をいただいた。些少以上の原稿料をいただいたことはないが、忘れたころに振り込まれるのでうれしい。
●スマホをUQに乗り換えようと思ったが、明日の予約を取り損ねた。
●憲法学者によると皇室には憲法は及ばないそうだ。日本憲法の飛び地とも言われるらしい。いつも変だなと思っていたことをはっきり言っておられた。

10月29日(金)

晴れ
●ミニバラの葉がきれいに茂っていたのに、一夜にして虫に食べられてしまった。ちいさい青虫に違いない。ちいさな蜂が花になんども止まって蜜を吸っている。花はとても元気なのだ。
●ドイツ国営放送がこのたびの皇室の結婚に関する踏み込んだ報道をしたとのこと。ZDFなのかどうかしらないが、ドイツの国営放送が皇族に関心を示したのは驚くことだが、日本と同じ敗戦国なので、なるほどとも思える。第二次大戦はいまだに解決しないもの、わからないことを多く残している。
ずっと前、ドイツに旅行する前にZDFのニュース放送を見ていた。日本でZDFが見れたのはNHKBSを通してだったかもしれない。実際ドイツに行ってZDFの放送を見ていたというと、若い学生二人が笑った。笑う意味もわからないではないが。

10月27日(水)

小雨のち曇り
鉦叩小菊の蔭に打ち続け     正子
秋薔薇の小さきものも皆澄みぬ  正子
渋皮煮あじわうときの灯がうすし 正子 
●3週間ぶり整形外科のリハビリへ。脚はほぼ治っている。血液検査の結果次第で、投薬だけになるらしい。そうなっても半年に1回は顔をみせろと。この年で治ったのは奇跡。
●だれの言葉だったか、ガンジーかもしれないが、おおよそ
「明日が無いかのように生き、永遠に続くかのように仕事をする。」と言う言葉を思い出した。今日、することを今日やって、仕事は死ぬまで思い悩まずすればいい、ということなのかと。
●今年は早々来年の神宮歴を買った。運勢は、来年はお金に困らず、ゆっくりと暮らせる、らしい。ほんとうなら嬉しい。
●『I SPY P PHONICS FUN』を元希に買う。薄いペーパーバックが12冊、カード16枚、CD1枚。これで4000円越える。

10月26日(火)

●『肥後の城』(永田満徳著)が信之先生宛に届いた。これまでの永田さんの句とは、違った。あとがきで、俳句大学に関してのところで、「花冠名誉主宰高橋信之先生」と触れてあった。午前、礼状を出す。帯は奥坂まや氏。奥坂氏はたしか「鷹」の方ではなかったかと思う。満徳さんは「未来図」に投句去れていたのではなかったかと思うが、どんないきさつ?
水俣やただあをあをと初夏の海 満徳
こんなにもおにぎり丸し春の地震 〃